哀愁しんでれらのレビュー・感想・評価
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たおちゃんすげ〜。
たおちゃんが何度もこの映画の出演を断ったとのことだが、そりゃ断るよな〜と納得。
じぃちゃん倒れる、お父さん飲酒運転で捕まる、家火事になる、彼氏浮気してる→不幸がこんなに一気にくる?!というツッコミたくなるような序盤からの、
大ちゃんとの出会い。
医者でめちゃ優しい、家族に良くしてくれる、娘とも気が合いそう…それは惹かれるし、この人とならっておもうだろう。(田中圭、かっこよかった)
最初は幸せな結婚生活。
だが、徐々に見えてくる、大ちゃんの変わった趣味、
娘ひかりの歪み。
そして、たおちゃんもおかしくなっていくのだ。
でも、最初の大ちゃんを踏切から救うシーン。
助けず、見てようかな?と少しでも思ってしまった
たおちゃんのあのシーンが、後半のたおちゃんと重なる。
私にも子どもがいるので、
ひかりの不可解な行動については、自分ならどうするかなって考えながら見ていた。この子の母親ならどうするかなって。
たおちゃんがしていなかったこと。
お弁当を食べていないことに気がついたとき、なんでひかりと話さなかったのか。学校での様子はどうですか?って先生に聞くね。
ふでばこも、トイレから出てきたよ、お母さん
そんなことされたら悲しいよ?って、まず落ち着いて話をするかな。
でも、あーやって暴れて話聞かなくなっちゃうかなー。どうしたら良かったんだろうね。
充分ひかりに寄り添っていこうという気持ちはあったし、愛情も注いでいるように見えたけど。
言わないでって言ったことを、パパに言っちゃった。
そこから崩れていったような気がする。
最後の結末は、賛否両論あるけど、
私は好き。狂ってる人たちの歪んだ愛。
うちの子悪くない、じゃあ、みんなやっちゃう?的な。
こわいこわい。
絶対あってはならないけど。
後半から主人公の心情の変化が…
序盤からこれでもかというくらいの不幸の連続、そこから素敵な男性と出会い幸せの階段を駆け上がるところはテンポも良く面白かった。
でも後半主人公が闇落ちしていくのが、イマイチ心情の変化がわかりにくく、あれ?そうなの?って感じでした。
とにかく娘がメンヘラでかまってちゃんで生意気で、私でも手をあげてしまうと思います笑
いろいろ読むと友達を突き落としたりしてないようですし、お弁当も好きな男の子の木を引きたかっただけとありましたが、そうみえない描写もわざとなのかもしれませんが、分かりにくかった。
ラストが賛否両論
皆さんがレビューで仰るように、この作品はラストが賛否両論別れるタイプの作品です。
序盤のコハルの様々な悲劇から一転ダイゴ(田中圭)と出会いシンデレラのように幸せな日々を送っていけると思われた。しかし幼い頃に自分を捨てた母親のようになりたくないと良いママになろうと必死になる中で、ダイゴの娘であるヒカリの本性を感じ取りコハル(土屋太鳳)自身が壊れていく。
ヒカリが想いを寄せる男の子は別な女の子のことが好きなのを気づいていてそれが面白くないヒカリはその女の子を突き飛ばし殺したと思われていました。
人殺し家族だと自宅のガラスや壁中に描かれ、困り果てていたところコハルが思い付いた作戦が、医者であるダイゴが定期的にその小学校で行っていたインフルエンザの予防接種の注射器の中身を致死量のインスリンに変えて子供たちに注射する、というもの。
しかし子供たちに接種を行っている最中、メガネをかけた女子児童がコハルに手紙を渡すんですよね。
その手紙にはヒカリが殺していないことはみんな知ってるよ、という内容が書かれていたのですが、時既に遅し。
全ての接種完了し、子供たちは皆死んでしまった。
これに関しては哀愁しんでれらの監督が「やってない。最後にメガネの女子児童(転落現場の教室に居合わせてた子)の手紙に書いてあった事は真実。渉くんは、盗ってもいないふでばこを盗ったと言われた事への仕返しのつもりで嘘の証言をした」と述べていたそう。
殺人は子供でも大人でもどんな場合であっても決してやってはいけないことですが、結果的に子供たちの大量殺人という形で終わった作品で、土屋太鳳さんがこの「哀愁しんでれら」の作品オファーを三度も断った理由が分かる作品でした。
嫌いじゃない
徐々におや?雲行きが怪しいぞ?ってな感じのストーリー大好きなやつは好き
でもみんなが言ってるようにもうちょっと細かい描写や設定とか最後のあやふやな終わり方はマイナスポイントだね
それと指輪って結局どこにいっちゃったの??
子供の演技がうますぎて張り倒したくなるくらいにうざい
中盤までは良かったのに…
内容は主人公の女性がバツイチお医者さんと素敵な結婚。幸せな生活と思いきや、家庭内のトラブルが重なり狂っていく、というような話。中々面白そうな題材ではありました。
土屋太鳳さんも子役のcocoさんもめちゃくちゃ良い演技してるし、中盤までの内容は主人公の不幸具合に胸が苦しくなる部分があったり子供の悪女具合にこのヤロー!と思ったり感情が揺さぶられて食い入って観てました。が、ラストがどうしても受け入れられない。取ってつけた感満載で、捻りもない、小中学生向けの怖い話のオチのような安っぽい仕上がりになっています。
物語に関しても一点。序盤で物語に重要な意味を持つインスリンが登場します。主人公のお父さんが説明口調で「インスリンの致死量は〜」というシーンがあり、もしかして…と、いつもはあまりミステリーの伏線などに気づけない私でも分かるほどあのシーンは浮いていました。
終わり良ければ全て良しではないですが、映画において終わり方は大切だなと改めて思いました。
何を伝えたいのかさっぱり
最初からサスペンス要素ありなのを知って鑑賞
序盤はまぁまぁ観れたけど
中盤から観るのがしんどくなった
つまらない
それに矛盾している所が沢山
テーマが散らかってる
観るだけ時間無駄
無駄に旬の俳優使った
お金かけたB級映画。
前半はシンデレラストーリー、後半は……
どん底にいた女性が、白馬の王子様ならぬベンツのお医者様に出会って、
結婚する。子連れだったが、夫はやさしく、娘もいい子でとてもなついてくれる。
というまさに現代のシンデレラストーリーが前半。
コミカルな描写もあり、ほのぼのとした雰囲気で展開していきます。
ところが、後半になると、一転。
子どもにも、夫にも問題があることがわかり、「哀愁」が漂いはじめます。
その「哀愁」は、どんどん膨らみはじめ、哀愁どころか、猟奇的な結末へと進んでいく。
そんな驚きの展開を見せる映画。おもしろいとは思うんですが、
好きか嫌いかと聞かれれば、嫌いですね。結末がね、それはないと思うw
映画の中で、「子供の将来は、その母の努力によって定まる」という
ナポレオンの名言が出てきますが、違和感を覚えました。父の存在だって大きいでしょう。
この言葉、今の時代には合わないんじゃないかな。
連れ子のウソにまみれた言動、医師の性格、そして主人公の人格が崩れていくこと、
それぞれの母が関係ある、とでも言いたいのでしょうか?
怖いっ!
トイレから筆箱が出てきたことを、小春はちゃんと大吾に話すべきではなかったのか?同級生の男の子に罪を着せたままなのだから、その後にも謝らなければいけないし、光にきちんと謝らせるべき。葬儀の靴の件にしても、お弁当をどうしていたのかと言うことも、きちんと追求すべきだったし、大吾と話し合うべきだったと思う。
大吾の趣味からも、少し普通の感覚とは違うことが窺えるし、この親子は少しヤバい。やはり知り合って1ヶ月で結婚を決めるのは早い。もう少し相手のことを知ってから決めたほうがよかったのでは。
勉強を見てもらっていた妹が、志望校の事で大ちゃんと意見が食い違い、小春に電話で相談していた時に、「お姉ちゃんは大丈夫?」としんぱいしていたが、妹はちゃんと理解して姉を心配していたんだなあ。
自分の子供を信じたいのはもちろんわかるが、大吾も小春ももう少し冷静に事実と向き合わないから、あんなことを、、、何故あそこまでの行動に至ったのかはよくわからないが。
あの後、あの家族はどうなる?
不幸のどん底にいた女性が子持ちの開業医と出会って結婚する。 一見可...
不幸のどん底にいた女性が子持ちの開業医と出会って結婚する。
一見可愛らしい義理の娘が実はかなりの問題児であることが分かってくる。
色々ありながら、それでも一応はハッピーエンドかな、と思わせておいて、あのエンディングは予想できなかった。
賛否両論あるだろうが、完全に予想を裏切られたということで、私は本作品を評価する。
たおさんは悪ないよ
役者の演技は子役も含め素晴らしかったです。
太鳳さん、田中さん、COCOさんは素晴らしい演技でした。
この夫婦がおかしくなる最後もそれらしい夫婦になりきっており、演技が素晴らしかったです。
子供は心が悪い子でも本来純粋そのもので、それが子供なんだと過去を思い出しました。
大人を欺く悪魔にもなれば、母親が出ていく様を追いかけるシーンは本当に純粋に出ていってほしくはなかったという子供らしさも見せ、所詮、というか、それが子供なんだと思いました。
子供の異常行動や、いじめなど、深刻な問題ですが、この子の場合は「自らの嫉妬」からくるものでした。こういう子も少なくないと思います。また親は自分の子ともなると、子供の事を正当化してしまうものだと思います。
太鳳さんは、過去母親に捨てられ、追いかけても母親は去ってしまい、世間の悪い母親を恨んで育ちます。しかし自分がいざ親になると、家を出ざるを得ないまでに身も心も立場もボロボロになってしまい、結局同じ事になってしまうのです。ここは注目せざるを得ないし、自分の生まれ育った家や優しい父親にも実は問題があったのでは?と勘ぐってしまいました。
太鳳さんのファンにもなるし、田中圭さんのイメージも悪くなるし、役者は大変だと思いました。
ラスト辺りの太鳳さんはなぜ洗脳されたかのように田中さん家族と一体になったのか、急に変化した理由が明白でなく残念でなりません。
前半のシンデレラストーリーで「もうほぼほぼ終わりやん、後はくっついた別れただけでしょ。」という思わせぶりからの急展開は良い意味で本当に裏切り行為だと思います(笑)。
それだけに、なんだかなあ。後味も非常に悪いです。
この脚本家は、人をよく見ているし、日本にも「パラサイト」の様なめちゃくちゃな家族映画があっても良いと思います。一言で言うと「リアルでめちゃくちゃ何だこりゃ」的な映画でした。
「世界を敵にまわしても愛する人を守る」の是非
ヤベー奴ランキングは、
小春>大悟>>>ひかり、で娘は圧倒的にマトモなんだよね。
「社会の目」を意識するあまり、社会(外)と対極である家族(内)に過度で厳格な理想を敷き、それゆえに世の中で大人へと成長する機会を失い、幼児性が抜けきれない夫婦の話である。
だんだん闇に取り込まれていく様子を自然にみせていく土屋太鳳が素晴ら...
だんだん闇に取り込まれていく様子を自然にみせていく土屋太鳳が素晴らしい。
弁当ない、筆箱とられたから最後までずっと落ち着かない。
不可解なことは必ず繰り返しうつしてる。エビシューマイを弁当に入れてたのにアレルギー何でもなかったのは食べてなかったからで、後に確かめる為にオニギリの具で試す。
剥製の耳とれちゃったくだりが一番サイコパスキッズ感が出ていた。その後の田中圭の「娘より肉、食べる事しかのうにねぇのかよ!あぁ!」がモラハラワードNo.1で一番言ったらアカンやつ。児童相談所内でいってた「子供の将来はその母の努力によってきまる」の誰だっけ?の正解がここでる。
田中圭ブチ切れ直前に小走りでこの場を離れていくのもクソガキ感がより増していた。
追いかけてきて泣いたのもサイコパス。
「ウチの子がやるワケないでしょう!」と言ってたが手紙を読んで固まっていたし、完全に娘がやったと思っていた。
中盤以降ずっと気持ち悪く、めちゃくちゃなラストではあるけれど面白かった。
そしてシンデレラとその家族はいつまでも不幸に戦慄に幸せに暮らしました
ヒロインの幸せと不幸の連続。
それを、(予告編の印象では)カラフル×ポップ×喜怒哀楽を織り交ぜて。
私の好きな『嫌われ松子の一生』のような…?
公開時は賛否両論。…いや、否の意見の方が多かった。
まあ、無理もない。作品はシンデレラ・ストーリーかと思いきや、戦慄のサスペンスに…!
ハードル下げて見たからか、それともこういう後味悪しサスペンスが好きだからか、結構面白く見れた。
児童相談所で働く小春。
平凡に幸せを夢見る女の子だったが、「あなたのお母さん、辞めました!」と母親が突然出て行った過去がある。
祖父、自転車修理しか知らない父、学生の妹と4人暮らし。家族や生活を支えているようなもの。
そんなある夜…
祖父が倒れて入院。
祖父を病院に運ぼうとして、飲酒してた父が逮捕。
その混乱の不注意で、家が火事で半焼。
彼氏の浮気現場にばったり出くわす。
たった一夜で立て続けに不幸に見舞われる。
嗚呼、私って悲劇のヒロイン(シンデレラ)…。神様、私が何か悪い事、した…?
さらに、まだあった!
目の前で、一人の男が線路に倒れる。
自分自身も疲れ果てている。とても他人なんかを…。
助けるべきか、見捨てるか。
思えば、これが運命の分かれ岐路(みち)。
男を助けた小春。
イケメンだけど、泥酔した平凡な男かと思ったら…!
開業医!お金持ち!優しい!イケメン!
絵に書いたような…いや、夢のような“王子様”との出会い。
不幸、不幸、不幸、不幸が続いた一夜の最後に、神様がきっと、サプライズで素敵なプレゼントをしてくれたに違いない!
その“王子様”は大悟。
幾度かデートをし、お互い惹かれ合う。
彼は離婚歴あり。前妻は亡くなったが、“酷い女”だった。
前妻との間に娘が一人。8歳のヒカリ。
男手一つで育ててきた大切で自慢のいい娘だが、ちょっと難しい年頃に差し掛かり、他人にあまり心開かず…。
が、小春には驚くほど心を開き、笑顔を見せ、懐く。
失職した父親の再就職を手伝い、妹の勉強も見、祖父の入院も市民病院から超豪華設備の病院へ。大悟は小春の家族との関係も良好。
もう申し分はないだろう。
そして、ヒカリの誕生日のその日に…。
結婚式は皆に祝福されて。
住まいは海が臨めるプール付きの超豪邸。
不幸から幸せの絶頂へ。
私と、愛する夫と、可愛い娘。
夢みたいな暮らし。…いや、もう夢じゃない。
この幸せよ、いつまでも。
これが私のシンデレラ・ストーリー。
めでたしめでたし、ハッピーエンド。
…おとぎ話の“シンデレラ”だったら。
ここから、じわじわと。
以前の不幸がまだマシだったと思えるくらい。
幸せと祝福された結婚だったが、チクリと刺す者も。
小春と大悟は出会いから僅か一ヶ月で結婚。友人たちはそれにびっくり。“足のサイズ”だけで結婚したシンデレラに例えて比喩する。
大悟の母は辛辣な言葉を投げ掛ける。母親の愛情を知らずに育った女性に母親なんて出来ない。母親になる事と母親である事は違う。一理あり。でもそれは、息子や孫娘を思うから。彼女自身も、決して“いい母親”ではなかった…。
毎朝お弁当作って、送り迎えして、毎日広い邸宅の掃除や整頓など家事をして、良妻賢母であろうと奮闘する小春。
一部屋だけ入れない部屋が。ある時扉が開いており、中に入ると…
奇妙な“芸術”の数々。
そこは大悟の趣味の部屋。
それはいいが、展示物が異質。
子供の頃飼っていたうさぎの剥製、30年に及ぶ自身の裸体のスケッチ、前妻との家族スケッチ、そして小春と自分とヒカリの途中絵画…。
どれも不気味さが漂う。
“王子様”は本当に“王子様”なのか…?
小春の手作り筆箱を盗まれたヒカリ。学校でいじめられてる…?
その帰り、担任から話が。「お弁当を作って上げられないなら、学校で給食を出します」
えっ? 私作ってるけど…?
何かの間違い…? それともヒカリが嘘付いてる…?
結婚前はあんなに素直で可愛かったヒカリ。
でも最近、反抗期と言うか、言う事聞かなくなる事が多くなってきている。
夫は新しい母親が出来て構って欲しい、甘えたくなる“赤ちゃん返り”と言うけれど…。
本当にそう…?
“可愛い天使”は本当に“可愛い天使”…?
筆箱が見付かる。思わぬ所から。
おにぎりに“ある物”を入れる。お弁当をちゃんと食べているか否か試す。
学校で悲しい事件が。同級生の死。
そのシーンが意味深。まるで、ヒカリが…。
葬式。黒靴を履いていくのが常識なのに、ヒカリは赤靴で。
帰り立ち寄った喫茶店で、ヒカリが戦慄の言葉を発する。
小春は思い始めていく。ヒカリは、いい子じゃないかも…。
良い妻であろうとすれば、するほど。
良い母親であろうとすれば、するほど。
精神的に追い詰められていく。
精一杯、懸命に頑張ってきたつもりなのに、妻になるって、母親になるって、こんなにも辛いものなのか…。
夫の母親の言葉が皮肉にも本当に…。
ある時、夫の大事な物を壊してしまうという失態をしてしまう。
それを目撃していたヒカリ。“可愛い子”は何処へやら。散々嫌味たっぷりにはやし立てる。
手が出てしまった小春…。
2人だけの内緒にするが、言うまでもなくヒカリがチクり、知った大悟は激怒。
「子供の将来は親の在り方で決まる」
「そんな人だとは思わなかった」
「出て行け」
以前の不幸が運命の悪戯とするならば、
今回の不幸は手に入れたと思った愛や幸せを失い…。
果たして、どっちが本当に“不幸”…?
出て行こうとする小春に、急に恋しくなったのか、ヒカリ泣きながらがしがみ付く。
まるであの時とそっくり。自分だけはあんな母親に絶対ならないと誓ったのに…。
母親失格。
私のシンデレラ・ストーリーはここで終わり。
線路に倒れ込む。電車が近付いて来る…。
今の自分では実力不足とオファーを3度断ったというのも分かる難役。
しかし、全感情放出!…の大熱演。
幸せな時、不幸な時、追い詰められていく時、母性、ダークさ…あらゆる顔を見せる。
やはり土屋太鳳はぶりっ子役よりこういうクセある役の方が本来の実力発揮出来る。『累 かさね』も良かったが、現時点で映画作品の代表作になるだろう。
コミカルな役や優男の印象の田中圭。
本作での一転は、怪演見せた『みなさん、さようなら』を彷彿。
2人に負けないくらいの存在感を発揮したのは、娘ヒカリ役のCOCO。可愛らしさ、憎たらしさ、戦慄さ、その中に哀しさも滲ませる。
『3月のライオン』などの脚本を手掛けた渡部亮平が自身のオリジナル脚本を監督。
ブラック・コメディ、ラブストーリー、サスペンス、衝撃展開の家族ドラマ。
コミカル&ユーモア、ハッピー、それが一転して不穏なムードになり、スリリングに、まるでホラーのように。
不幸→幸せ→不幸。二転三転。この次は…?
線路に倒れ込んだ小春を助けたのは、大悟。
家に戻る。
ヒカリとも再び…。
家族3人の絵画を完成させる。
苦境を乗り越え、今度こそ本当に幸せに…。
ヒカリが学校で靴を盗まれた。
ヒカリを愛するが故に、学校に乗り込む小春と大悟。もはや完全にモンスター・ペアレント化。
突然、同級生男子が驚愕の告白。死んだ同級生の死の真相。
「ヒカリちゃんが突き落として殺したんだ!」
勿論そんなの信じない。
信じる訳がない。
あの子がそんな恐ろしい事する訳ない。
でも…
話だけは聞く。
案の定、ヒカリはヒステリー状態に。
邸宅の壁やガラスには悪質な落書きが。人殺し!
また家族がバラバラに…?
もう、そんなの嫌だ。
どうしたら…?
ある事を思い付く。
劇中でチラッと伏線があったではないか。“インスリンの摂取量”や“近々学校で行われるインフルエンザワクチン”とか…。
あの同級生女子がくれた手紙。あれが本当なのか…?
つまり、嘘を言っているのは男子の方…?
ヒカリは何もかも悪くない…?
それらも曖昧。
こりゃ好き嫌い分かれるのも無理ない。
ラストは本当に衝撃的なまでに後味悪い。
何処で岐路を過ったのか…?
あの線路で王子様を助けず、平凡な不幸なままの方が良かったのか…?
あの線路で王子様を助け、戦慄の幸せで良かったのか…?
“シンデレラ”なのにハッピーエンドじゃないの…?
おとぎ話のシンデレラも案外ひょっとしたらその後、不幸にだってなっていたかも。
でも、この家族にとっては、めでたしめでたしハッピーエンド。
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