ブラック・ウィドウ 裏切りの代償
2019年製作/121分/オランダ
原題または英題:Penoza: The Final Chapter
スタッフ・キャスト
- 監督
- ディエデリック・ファン・ローイェン
- 製作
- カヤ・ボルファース
- ロナルド・フェルステーフ
- サビーヌ・ブライアン
- 脚本
- ディエデリック・ファン・ローイェン
- 撮影
- ウィレム・ ヘルウィッグ
- 編集
- ムーク・デ・フロート
- スタンレイ・コルク
- 音楽
- バルト・ベスターラーケン
2019年製作/121分/オランダ
原題または英題:Penoza: The Final Chapter
過去を隠しながらもカナダのレストランで真面目に働く中年女性。しかし、家族にも居場所を知られないように身を隠している。何に追われているのか?実は麻薬や、殺人で罪に問われ、死んだと思われたオランダのマフィアだった。そんな始まりに期待感を持ったのだが、彼女の3人の子供やその仲間、過去のメキシコマフィアとの関係の説明がほとんどないため、名前が出てきても全く分からず、入り込めなかった。。3人の子供も母親に愛想が尽きてると思いきや、脱獄させるため、覆面被って襲撃するし、堅気でなく、犯罪一家。メキシコマフィアもオランダの刑務所襲うくらい、めちゃくちゃだし、どんだけ強力なんだよと。結局息子に母親を殺させて、メキシコマフィアは復讐果たすけど、感情移入できてないので、自業自得な気がした。ラストの子供へのビデオメッセージ、裏切り者への制裁も蛇足。
なんだこりゃー。もう登場人物多すぎ。カナダのダイナーマリアという偽名を使っていた麻薬女王カルメンは、死んだことになっていたのに銃撃戦に巻き込まれたため本国に強制送還されることになった。さっそく裁判にかけられるが、罪状は過去に殺した麻薬カルテルの主要人物4人についての公判だった。証拠がほとんどないため、彼女の自白を取るしかなかったので、カルメンの息子ルース、ボリス、娘ナタリーと面会させるという取引をした警察側。しかし、公判が始まると、裏にいる黒幕によって・・・という展開。
麻薬カルテルに絡む映像が全く無くて、カルテルの男たちの争いのみが描かれる。この映画だけでは想像するしかないのですが、さすがに動機だとか経緯が全くわからないので面白さ半減。描かれるのは家族愛と警察・司法側がマフィアを必要悪として容認している腐った社会だけだった。
で、殺したのは誰なのよ?といった謎の解答を得るためだけに最後まで見ることができたのですが、これが冒頭のメキシコ人の大物の夫人が自殺するシーンに隠されていた。父親を殺された復讐心に燃えるアンヘリカの執念。そして家族ともども告白させ懺悔させるといった終盤にはマタドールの闘牛が登場し、今年が丑年であることを思い出させてくれた・・・
このアンヘリカの復讐シーンがとりあえず見どころの一つで、こうすれば万事解決、復讐の連鎖も起こらないんだなぁ~などとビックリした。数多い男社会のマフィア作品と比して、女帝であることの希少価値はあるかもしれません。ただ、好きにはなれないなぁ・・・