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なんとなく気になってたので池袋のシネマ・ロサで観賞しました。
自主制作系な感じだなぁと思ったらまさしくそうだったw
で、感想はと言うと、まあまあw
短編3つのオムニバスの形式に日替わりで上映されるらしい短編1つの計4つのストーリーでそれぞれにリンクする部分はありますが、場所と時間軸が同じなだけで関わり的なのはあまり無し。
たわいも無いと言えばたわいも無いけと、日常の一コマを切り取り、そこにファンタジー的要素が加わった作りはインディーズ的な感じで演劇的要素が多々感じられます。
4つの作品に好みがありますが、個人的に気になったのは最初に上映された日替わり短編作品の慕情牧場とブースト。
慕情牧場は恋愛に痛い感じの女の子がw、お喋りなのに内気な中年男性の告白のきっかけを作ると言うショート的なお話ですが、割りと好きかもw
なんと言うか作品の作り方の気質がちょっとハマる感じなんですよね。
ブーストはおもちゃ博物館で働く女性が小さい頃から壺に感情を溜め込んできた事から感情を表に出さない性格となるが、ある時自分と瓜二つの自分を追いかける所から変化が起きると言うこれまたインディーズらしい作品w
いろんな部分で走りながら感情を吐き出していく様が面白く、クスリとさせられる場面もあって、走りながら"金麦飲みてぇ~!"と言う心の叫びはツボw
分かる分かる。思わず「鳥貴族」に行って飲みたくなるよねw
観賞前は後の2つの「星屑ステージ」「柳ヶ瀬ダンジョン」を期待してたのですが、ちょっと肩透かしかな。
星屑ステージのオネエの2人の葛藤なんかはもっと丁重に描けてた筈だし、ガッツリとも行けてた筈。どちらにも振り切れるのにキャラ立ちがちょっと微妙。2人のキャラはもっと際立せられたと思えるんですよね。
柳ヶ瀬ダンジョンもそう。コミュニティFMのDJと言う女性の職業的個性が活かされてないし、ダンジョンは良いとしても盛り込み過ぎのシュール感は満載でなんと言うか薄味なのに素材の味が無くなるぐらいの煮込み過ぎ的な感じなんですよね。
勿論、好みもあるんですが、全体的に言えるのは良い部分があるのに、そこが活かしきれてなくて、何故その設定にしたのか?と言う点と、変に盛り込み過ぎな点が多いかな。
もっと荒々しくかつ傲慢にしても良いかと思うけど、変にこじんまりとまとめようとしてる。
もう少しシンプルかつ地方の特色とキャラクターの心情変化を膨らませた方が良いかと思うし、"金麦飲みてぇ~!"的な爆発力を期待してたのでちょっと残念。
おもちゃ博物館で働く事もオネエもオネエのその家族もコミュニティFMのDJも膨らませられる要素があって、そこに映画としての良い部分があるのに、惜しいんですよね。
それでもこの時期にインディーズ作品を公開する事とシネマ・ロサで公開された事に関しての心意気と言うか、思いは評価したいし頼もしく感じます。
荒々しく、足りない所があるのはインディーズ系作品の特権。
そんな足りない所をどう補い、良い部分をどう暴走させるのかがキモ。
好みで申し訳ないですが、そんな感じです。