護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価
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想像してたより生々しくて重い話でした
震災当時は親が単身赴任で仙台にいたこともあり、現地にも足を運んでいたので、当時を思い出し胸が苦しくなった。
作品はフィクションだが、護られなかった人たちが実際にはいたと思うし、日本制度のレベルの低さは事実だと思う。
風刺しているように見えるが、この辺は考えさせられることが多かった。
また、俳優陣の演技力が素晴らしくて、余計に感情移入できてしまう良い作品でした。
新参者ではない。おかえりモネでは・・・あるかも?
阿部寛が刑事というチラシを見て「加賀恭一郎シリーズの新作か?」と期待して、原作者が違うという事を知った後は「新参者のイメージを越えられるか?」と不安だったのですが、開始早々まるで違うバックボーンを持つ刑事という事が分かり一安心。主演は佐藤健で、デビュー当時から屈指の演技派な彼の基本つっけんどんな表情からの笑顔はこちらも嬉しくなるのですが、もう一人の主演ともいえる清原果耶が今放送してる「おかえりモネ」で演じている役と共通点があるのに全く違う方向に突き進んでいるのが印象的でした。でも多分(おかえりモネはまだ未完なので)同じところに着地するのでしょうね。映画観ている時は気づかず泣きましたが、後から気づいて笑ってしまいました。
「新参者」シリーズ(ドラマの演出の話なのであえてこう泣きます)は真相をなるべく引っ張って、どうしてこういった不思議な事件が起きたのか最後に一気に明かして涙を誘います。それに対して、この作品は連続餓死殺人事件という、一見「セブン」の胃が破裂して死ぬまで食べさせるという猟奇的な事件の逆バージョンかなと思うくらいショッキングな事件の真相が作中なんとなくこういう理由かな、と捜査状況より先にいわば神の視点で先読み出来る作りになっているのでサプライズ的な楽しみは減りますが、2時間サスペンスによくある後出し感は感じずに済んで、すっと納得できる作りになっていました。サプライズが薄い代わりに本筋と関係ないところで主に阿部寛がフッと言うセリフで泣かされてしまうのです。
また、この映画、連続殺人事件なのに根っからの悪人がいないんですよね。犯人も被害者も全員善人。そこがこの作品のすごい所だと思いました。
死んでいい人なんていない
「空白」を観て、今年の邦画はこれ以上の作品は出てこないか、なんて勝手に思っていましたが、なんのなんの。
東日本震災という重たいテーマの中、物語は進みますが、とにかく演者さんたちの眼力が凄かった!
予告編から引きずる佐藤健さんのいかにもヤバい奴を感じさせる眼差し、清原果耶さんが火葬の際に見せた鬼の形相、そして阿部寛さんの真実を追い求める目、皆さんそこから一転して柔らかな表情になる切り替えが素晴らしかった!
人が亡くなるのはしょうがないですが、他人が命を絶つことは許されるものではありませんね。
なかなか席を立てなかったです、辛いけれど観る価値ありでした。
【”死んで良い人なんかいないんだ!”2013年に改正(悪)された生活保護法に対する激しい怒りと、東日本大震災を背景に、”人間の絆”を鋭利に描いた作品。現代日本の闇を取り扱った真の社会派映画でもある。】
ー 劇中にあるように、2013年、第二次安倍内閣は、
”諸外国への忖度”及び
”受給率の低さ改正”
”不正受給対策強化”のために、生活保護法を改正した。
だが、それにより、生活保護を受けるハードルは逆に高くなり、
(この、法改正の多大なる瑕疵である。)
国によって護られるべき人々を救うべきセーフティネットの綻びは、更に酷くなった。
当時、一番腹が立ったのは、今作でもメインテーマとして描かれているが、復興半ばにも至っていない東北地区の現状(一昨年まで、私は福島に自費で足を運んでいた。)が改善されていないのに、生活保護法を改正した第二次安倍内閣の姿勢に対してである。ー
◆感想
・今作では、悪人は一人も出て来ない。では、何故、福祉に携わる三雲(永山瑛太)と城之内(緒方直人)は、殺されたのか。
ー 二人の身動きできない状態のまま放置され、”脱水、餓死”という殺され方が、後半大きな意味を持って来る・・。ー
・大震災により、家族を失ってしまった黄色い服を着た女の子、カンちゃん(成長してからは清原果耶)と、ケイお婆ちゃん(倍賞美津子)、哀しき過去により笑顔を失ったかのような利根(佐藤健)の3人の血のつながりが無いのに、徐々に家族の様になっていく様。
ー ケイお婆ちゃんは、利根とカンちゃんに”笑いなさい””お帰りなさい・・”と笑顔で声をかける。そして、元理髪店の腕を振るい、利根の散髪もしてあげている。
利根の表情も徐々に柔和になってくる。勿論、カンちゃんも・・。
ケイお婆ちゃんは、善人の代表の様な人である。だが、彼女にも人には言えない事情が有った。ー
◇劇中でも、現在国会議員になった元福祉保険事務所で働いていた上崎(吉岡秀隆)が口にした
”スティグマ”という言葉。
訳せば、”汚名、恥辱”という言葉である。
特に、年配のこの国の高度経済成長を担って来られた方々が、”国には頼れない・・”という思いで、生活保護法の受給申請をしないのは、この思いが強いと言われている。
一方、劇中で描かれる高級車に乗りながら、不正受給により、”遊んで暮らす”愚かしき人間の数も減らない・・。
そして、福祉事務所で働く人々は、国や厚生労働省の意向を”忖度”し、徐々に疲弊しているのである。
劇中、上崎が悔恨の想いと共に口にするように・・。
・今作品の現代社会に対する、鋭い問題提起のシーンは数々あるが、成人し、福祉事務所で働くようになったカンちゃんが、支援する人々に言う言葉
”声を上げなければいけない・・”や
利根が血を吐くように言う”死んで良い人なんかいないんだ!”という言葉である。
そして、それらのシーンで、観ている側は、”殺人犯は、利根ではない・・”と気付くのである。
<利根が、自分が全ての罪を被ってでも、守ろうとした”血の繋がっていない”大切な人・・。
そして、津波に呑みこまれてしまった笘篠刑事(阿部寛)の奥さんや、黄色い服を着ていた男の子を含めた多くの犠牲者の様に
”死んで良い人なんかいない!”
という想いと共に、
”現行の生活保護法は、それに合致した法制度になっているのか!”
という、問題意識を観る側は、持つのである。
今作は、瀬々敬久監督が、東日本大震災を背景に、激しい怒りと共に、現代日本の貧困層に対する生活保護法の瑕疵を糾弾した骨太な社会派映画である。>
■この作品に出演した俳優さん達について
・清原果耶さん、倍賞美津子さん、佐藤健さん、阿部寛さん、吉岡秀隆さん。
テーマ性の重さに屈する事無く、夫々大きな悩みを抱える、キツイ役柄を演ずる姿には、途中から涙が沁み出てきた。
特に、清原果耶さん、倍賞美津子さん、佐藤健さんのお三方には、本当に参りました・・。
清原さんって、どこまで凄い女優さんになられていくのであろうか?
おかえりモ・・・カンちゃん
東日本大震災はモンスターだった。容赦なく人を飲み込み、甚大な被害を与えた。しかし、生活困窮者、餓死者が増えるというのは人災だ。この作品、コロナ禍で公開されたことには大きな意義がある。震災と同じように経済的な打撃を与えられた者、隅々までは渡らない公的支援。自殺者、餓死者・・・家が倒壊するなどの見える災害ではない上に市民は外出も控えなければならないという、もっと厄介な現実。
「最終的には生活保護がある」という首相の発言があった通り、障害があるなどして働き口がなかったら、正割保護はセーフティネットとなるのは間違ってはいない。ところが世間体があるので受けたくない人も多く、受給者人数はコロナの影響で爆発的に増えてるわけでもない。そして、“スティグマ”という言葉も飛び出しましたが、差別という問題も生じている。そして1%と少ないながらも不正受給の実態があること・・・
「自助・共助・公助」といった発言はとても危険。上から「生活保護申請するな」と言ってるようなものだ。映画でも紹介されてたけど、丁寧に対応したり助けたいと願う職員がりるにもかかわらず、国からの圧力が凄まじいのだと。私事ながら、今年の月次支援金を申請する際、国は払いたくないのだと実感した。不正受給を防ぐためだと説明しつつも、実際の詐欺事件は経産省の職員が絡んでいたりと、官僚自らが行っていたことも発覚。税金を取るだけ取って、支払う段になって全くお粗末な対応としか言い様がないのが実態です。おまけに中抜き。
「扶養照会」については、DVなどを理由に親族と疎遠になってた場合などは連絡しなくてもいい(この作品に関しては微妙)。とにかく、そうやって申請時には杜撰な対応をされたり、何かと却下する理由をつけられがち。ホームレスになっている、現金を持っていないなど、すぐにでも手を差し伸べなければならないときは積極的に保護するという意見書が2020年に提出されたこともあるので、護らなければならない人にはそう伝えるようにしたい。
震災よりもむしろ生活保護に関するメッセージが盛りだくさんでした。役者もみんないい。高校生役から役所職員役までを難なくこなす清原果耶ちゃん、最高です。ずっと泣かされました。また、血の繋がらない家族の物語は最近やたら増えてますけど、この作品もその一つ。助演女優賞は確実でしょう。
日本の福祉を考える大切なテーマ。
またまた予告編に騙されてた。容疑者と刑事の騙し合いや駆け引きを楽しむ映画かと思って着席したのに、冒頭から何かトーンが違ってた。
大震災の避難所で出会った、婆さん、兄ちゃん、女の子の3人が、まるで家族の様な関係になる。それから何年後かに起こる事件がきっかけで、兄ちゃんが放火で捕まる。数年後、出所してくるんだけど、そのタイミングで当時の関係者が連続して殺害される。そりゃ、疑われるよな。果たして彼は犯人なのか?てのは、サブストーリーでした。
本筋は生活保護についての国のシステム。このテーマ、最近、個人的に考えていたこともあって、グイグイ心に刺さってきた。日本の年金や生活保護って、とても中途半端なシステムだと思ってる。俺的にはベーシックインカムを検討して欲しい。そうすれば、面倒な年金や生活保護は無くなり、国民が平等になれると信じてます。
ま、それは置いといて、この映画を観るタイミングが惜しかった。清原伽耶ちゃんの演技が、毎日観てる朝ドラのヒロインと重なってしまった。最後の、お帰りなさいって婆さんの遺言、意識的?
月光の聖者達
去年あたりに今作の情報を知り、東日本大震災をテーマにした作品が続々と出てきているなぁとひしひしと。
今作、サスペンス要素と人間ドラマの配合が上手で、134分という時間の長さを感じさせない作品でした。
擬似家族的な要素もふんだんに盛り込まれていて、それでいて見せ方は完全なひとつの家族みたいで素敵でした。倍賞千恵子さん演じるけいさんの優しさにずっとずっと包み込まれていました。佐藤健さんの避難所でのダッシュはるろ剣を彷彿とさせる今作のテーマとは違うアクションが光るシーンでした。
今作の遺体の描写もこの手のサスペンス作品としては珍しいもので、縛られた状態、しかも遺体の損傷は無いという餓死が死因という放置するというのはとても斬新でした。
生活保護の有無をテーマにしており、不正受給で車を乗りこなす勝手な者、不正受給でなんとか塾に通わせようとする母親、受給自体が恥だと考える者と、多種多様な考えが渦巻いています。自分自身その境遇に至った事がないので分からないことが多いのですが、数十年後にどうなるのかが分からないので、学びの一環としてとてもタメになりました。
役者陣全員の熱演がお見事で、汗滴る表情、険しくも優しい眼差し、と顔から伝わる演技がお見事で佐藤健さんの善悪が混同している感じが素敵でした。余談ですが、清原果耶さんの制服姿が可愛いすぎました。
ラストの犯人像には少し驚かされましたが、ここまでの道のりを辿っていくと妥当だなと思いました。守ると護るの違いが分かっていく良作でした。
自分の頭じゃ追いつけない部分もあったので、もう一度見てこようと思います。
鑑賞日 10/2
鑑賞時間 12:15〜14:40
座席 H-14
【ネタバレ】そこそこ涙腺を刺激する。ただストーリーに無理くり感と、現実にはキレイごとで済まない問題だから、感動とまでは行かない。
東日本大震災と生活保護。多くの人に関わる問題、今後も超高齢化社会が来て重要な問題なだけに、「お涙頂戴、感動」に到達するには相当な無理を伴う。
そういった前提条件下においては、この映画は健闘している。ちょうど震災から10年で皆、冷静に、自粛ではなく、オープンに意見できる時期に公開は意義あることだ。
テンポも場面切り替えもよくメリハリも効いていて、倍賞美津子のおばあさん中心に感情移入しやすくて、合格点映画であることは相違ない。狂言回し的な阿部寛もいい味出している。桑田の歌は間接的に効いている。広報効果。涙腺の強度によるところ大な映画ではある。でも実際はこんな3人組いないよなぁと深くこの無理くりな構成を考えてしまうといけない。
ただ、佐藤健、チョット、後半まで、社会不適合すぎ、最後は清原果耶演ずる実は犯人説得する段階で人情味が出てたけども、チョット暗すぎ。現実離れのクラさで彼だけは途中まで感情移入できない。
震災は実際に被害を受けた人しか、本当の苦しさはわからないよなぁ。私も別件で最愛の家族を事故で突然失ったことあるけども、突如ハシゴ外される絶望感は辛いよなぁ・・・気力が全部失せて、現実が受け止められない。プラス不自由な避難所生活だもんなぁ。
気になったのは、やたらこの映画の中で「善人 悪人」のカテゴライズしてたこと。明らかな間違いで。人は誰でも「良い部分悪い部分」あるんだよ、ただ局面によってどちらかの部分が顕在化するにすぎない。勿論「善人性成分過多 悪人成分過多」の人も何割かいるけども。その意味でこの映画を象徴するのが吉岡秀隆演ずる代議士。この男の相矛盾する姿がこの映画の全て。
生活保護は悪でもなければ、甘えでもない、運用する役人も苦心するだろう。確かに「働けるし適切な求人もあるのに働かない」人がいる一方で、本当に生活保護が必要だった人が餓死等で命を落とすケースも多すぎる。民生委員や社会福祉協議会が役所の足りない杓子定規なところを補えればいいのだけれども。
ストーリーに乗せられてチコっと目元が潤んだ私でしたが、3人の他人の結びつきは良いのだが、現実離れしているし、佐藤健の突き抜けた正義感、かんちゃんこと清原果耶の実行力が正直言って痛い。もう少し器用に復讐できたろうに。まあそれもカタルシスに結びつく一因ですけども。特に清原かんちゃんは役所の該当部署勤務だからこそ、生活保護の問題は「正義」の一筋縄ではいかないこと理解できたはず。何故に凶行??結局は佐藤健はわけわからん公務執行妨害だけで無罪放免のはずなのに仮釈放取り消し、解せない。
正義なのか
162本目。
観たい作品2本の尺が長い。
夜勤明けにはキツイ。
どっちを先に、どこの映画館で迷いながらのチョイス。
震災が絡んてくると正直、言葉に迷う。
最初は誰が犯人?誰を責めるべきかと思い観てたけど、そうではなくて問う作品なのかと。
自分の経験、価値観で観る作品かなと。
主題歌も桑田佳祐で悪くはないんだけど、曲名知らないけどドリカムのあの歌の方が、個人的にはスッキリと席を後にできる。
豪華な素材で取ったあくだけ飲まされる感じ
あれこれ手を出しては居るものの
それぞれ深みが無くて
犯人も読めてしまうし
ミステリーとしても社会派としても
中途半端な気がしてしまった。
意味ありそうに見せといてほったらかし多し
それに汚名は返上するものだし
(後から東大が嫌味ったらしく訂正するのかと思いきや、それも無し。苫篠の渾身のボケだったらどないすんねん!w)
円山も円山で、実際に職員として働いてみたら見えてくるものもあると思うが……
女性1人での犯行も無理がある気がする。
利根も急に人格が変わった様に思えてしまった。
出演者はベテランのやり手ばかりですごく贅沢に使われていた。
なんだか勿体無い。
追記(2021.10.04)
他の方のレビュー見てたら
原作者が「ドクター・デスの遺産」と同じだったんですね
なるほど……
政治家たちよ、この映画を観ろ!!
震災、生活保護問題、イジメ、様々な悩みを抱えて人は生きていくから、辛いときには声を上げるのは重要!!
ただ悲しい話、弱者同士で助け合うには限界があるのも事実!!
自分の権力しか興味の無い政治家たちよ、この映画を観て国民の声に耳を貸してくれ!
大きな存在に苦しめられる人々の絶望と希望
監禁放置され餓死した福祉事務所の所員が発見された。警察は捜査を進めるうちに被害者に強い恨みを持つ利根にたどり着き…。
同名小説原作映画。被災者と困窮者の事情を合わせたやるせない作品。被害者もまた善人だったという描写をもう少し強めに欲しかったです。
貧困化…
生活保護制度の問題に鋭く切り込む意欲作。
震災も絡めた作劇は、いくつかの過去と現在往き来し若干飲み込みづらい部分はあるものの、なるほどと思わせる。
登場人物への一方的な断罪にならぬように丁寧に描かれているが、やはりウェットに過ぎる部分はあるかな。このテーマだとしょうがないかもだが…
清原果耶も佐藤健も良い芝居をしているが、阿部寛が刑事だと「加賀恭一郎シリーズ」かと思ってしまうのが玉に瑕…ww
しかしここのところ本当に貧困や格差を主題にした作品が多い。日本の貧困化を正面から捉えて対策を考えるべき時期に来ているのだなと思わせられる。
そういう意味でも必要な作品。
メッセージが強すぎて泣いた。
『護られなかった者たちへ』鑑賞。
*主演*
佐藤健
阿部寛
*感想*
久々の映画館。007と迷いましたが、佐藤健と阿部寛のファンだったので鑑賞!
東日本大震災が起きて、様々な人間の人生が狂わされて影響が起きて、生活保護が絡み、重たいサスペンスヒューマンドラマでしたが、次第に衝撃的な事実が明らかになる展開はとても良かったです。ただ、かなり切なかったです。。
最初は登場人物に感情移入が出来ず、時系列が若干分かりにくかったけど、中盤~終盤が良かった。
64に出演されてたキャストが豪華!
佐藤健と阿部寛の演技も抜群に良かった。泥水に顔半分を押し込まれて、「ふざけんなー!!」と叫ぶシーンは圧巻でしたし、阿部寛は、変わり者の刑事で、終始良かったです。永山瑛太の演技が怖かった!
個人的には暗くて重たい映画は苦手ですが、この作品は重たくて、メッセージ性が強すぎて、思わずポロッと泣いてしまいました。感動も味わえたので、とても素晴らしかったです!
思ってたよりあっさり
震災、貧困、孤独、疲弊、復讐と悲しくてやるせないテーマたくさん。金曜ロードショーとかでやってたら家でぼーっと観たい系の映画。
面白いといえばおもしろかったけど率直に言うとストーリーが自分の想像通りだったのと、少し前に重すぎた映画「空白」を観たからか何かテーマや役者さんのスケールのわりにあっさりしてて物足りない気持ちになってしまった...
清原果耶ちゃんはあの若さであんなに哀しい顔を見せれるの最高だし、ちょっとしか出てないけど内田慈さんの途方にくれた顔とか怖いなって思うくらいリアルだし、倍賞さんの「え」が「い」になっちゃう田舎のお婆ちゃんの話し方優しすぎて愛しいし、細かく言うと所々は大好きなんです。
が、全体が、情報少ない阿部寛と無口すぎる佐藤健メインで進むので感情移入しきれずさらっさらーとしてしまったような。
阿部寛は主役ぽいわりに警察としての活躍や、過去、家庭の思い出のシーンも特にないから最初から最後まで印象薄くて、何でお前だけが急にこの事件に執着してでしゃばってる風になるんや?他の警察官も被災者では?その態度なん?こんな態度ならどうせ良い父親でもなかったのでは?って何か反発心のようなものさえ芽生えてきて特に入り込めなかったw原作の二人の刑事はもっとまともだったと思うんですが、謎の変更いります?
相方の林君は、キャリアとか苦手意識とか小言言うシーン結構あったけどそもそも話にそんなに必要な存在だったのかも謎いから捜査シーン全て薄くて謎い。林君がいらないわけじゃないけど代わりにもっと健と果耶ちゃんと倍賞さんの尊いシーン見たかったかも。
佐藤健はふてくされ兄ちゃんからの回想シーンの優しい「行ってきます」が温度差凄い。高低差ありすぎて何とかかんとかよ。でも最初セリフなさすぎるし、序盤ほんと不審者。パンの配給受取プッツンも冷静に考えると不器用通り越してやばい奴なのよ。
あと瑛太の役の性格設定やばない?良い人としても公務員としても成り立ちがわかめ。
あとあと私の心が疲弊してるからか、もう桑田佳祐さんの歌をまともに聞けなかった。明日は今日より素晴らしいって、何かもう励まし疲れ?なのかエンディングで息がつまってしまった。
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