護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価
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加賀恭一郎ではありません
3.11の当事者であれば、胸が締めつけられる内容かもしれませんが… 良作です。題材、展開が良く、配役も豪華。 いきなり出てくるご遺体の方から、隅々まで素晴らしい面々。チョイ役ですが、千原せいじさんはピッタリで笑。倍賞美津子さんはやはりスゴイ女優さん。阿部寛さんは、新参者と違う感じの、でも妥協を許さないキレ者で、年輪を重ねてもカッコいい刑事さん。佐藤健さん、今回も本気度抜群でした。そしてカンちゃん役…大人、幼少期、どちらもよかったです。 難を上げれば…いやネタバレになるのでヤメますが…★-1。
悲しいかな、人間は・・・
悲しいかな、人間は不完全極まりない生き物である。 当然、不完全な人間が作り上げた社会も不完全極まりないものである。 その中でも人間は時に誰かのために身を賭してでも役に立ちたい、助けたいと欲する素晴らしい生き物でもある。 本作のラストシーンで自然と涙するのも私達が人間だから。
贅沢な配役でした。
観ていると胸がエグられていく感じで、心做しか呼吸が早くなってたような。震災もそうですが、いろんなことが苦しい。でも、こんなに贅沢に配役されている映画他に無いのではと思う程、出演者全員ツワモノでした。こっち側の佐藤健は、「ひとよ」の時も感じましたが、演技というよりその男が実在しているし本当に憑依しきっている。阿部さんの発する言葉は、荒々しいけど泣ける。(最後がよく聞き取れなかったのが心残り) そして、清原果耶さん、、震災を絡めた作品を2つ演じてますがベクトルは違えどそれぞれに込められた傷だったり、哀しみだったり痛いほど伝わって素晴らしかったです!最後のエピソードは、不意打ちでした。
佳作だと思いますが、しっくりこない部分も
生活保護についての問題点を支給する側、される側双方からあぶりだしています。誤解も多い問題だけに、映画を通じて訴えることに意味があると思いました。
一方で、制度運用にかかわる職員たちがなぜ殺されなければならないのか。カンちゃんの憤りは理解できるものの、なぜ殺すまでしなければならないのか、疑問を抱きました。カンちゃんのように賢い子が人を殺すようなことを考えるでしょうか。殺すことはすでにまともでないことを表しています。もう少し細かいことを言うと、自分より大きな男に対し、あのような殺し方ができるのかとも思いました。フィクションなので、これぐらいの極端な描き方はあっていいのですが、あのカンちゃんを悪者にはしたくないのです。
地方勤務になった加賀恭一郎にしか見えない・・・
やっと緊急事態宣言明けてのレイトショー復活 007は、鑑賞者おおかったので、先にこちらを鑑賞 サタデーレイトショー『護られなかった者たちへ』 ダークサイドに落ちた感じの佐藤健の眼差しを予告で観て気になってた作品ですが・・・ 阿部ちゃんに関しては、地方勤務になった新参者の加賀恭一郎って感じは、否めない^^;;;;; 過去に主演として演じた役柄と同じ職業の役のオフォー受けたらダメですね。 大好きな同年代の俳優さんだけに残念です。 月曜観た空白と同様に、暗く重い作品・・・ しかし殺される役者さんが、主演クラスで豪華です@@!! 現朝ドラヒロインの清原果耶ちゃんは、朝ドラ前に同じロケーションで辛い作品撮ってたと思うと凄い精神力だと思います。 表情と髪型で、女子高生と成人女性を今回も見事に演じ分けてました。 震災後の生活保護に関しての問題が軸になるわけですが・・・ 保護を受ける側の問題を調査して、国が決めたマニュアルに沿って仕事をするだけで、恨まれる事もあるシビアな対応が発端して事件は起こる。 話は別ですが、飲食店のコロナ給付金で、店舗や地域により、かなりの利益が出る理不尽にもこれくらいのシビアな調査必要だと思います。 震災時に同じ場所にいた4人の繋がりが、終盤に一気に紐解かれますが、チョッと奇遇過ぎるかも!? 結末に関して・・・ ラストに明かされる犯行シーンなら痕跡や目撃情報がないわけないし・・・・ ネタバレになるので書けませんが、全てに無理があり過ぎる。 今の警察ならすぐ犯人特定出来るはずって思ってしまうほど残念な描写でした。 震災を題材とした作品は、やっぱり精神的に凹むので、注意して鑑賞下さい。
清原果耶、若干19歳、恐るべし
公開2日目と3日目、連続して「護られなかった者たちへ」を観ました。原作では行政(福祉行政)が悪として描かれていますが、本作では完全な悪ではなく、「自助・共助・公助」の名の下に行政と市民との板挟みで苦しみながら、「すべては救えない」と妥協し自分の立つ位置を定めようとせざるを得ない福祉行政の姿も描いていきます。震災は誰も抵抗できないけれども、貧困の問題は人災。これを本人の努力不足とする政府の立場は責任逃れとしか言いようがありません。ミステリーなのでネタバレは一切できませんが‥。 それにつけても主演の佐藤健と阿部寛、重要な役どころの清原果耶抜きにしては、この作品は成立しなかったんじゃないかなとつくづく思います。清原果耶、若干19歳、恐るべしです。表情が全く異なる序盤と最後、想像もつかないような表情。必見です。
社会派映画だが殺人は必要か?
主に生活保護の問題を取り扱い、それに起因した殺人事件をテーマとした映画。3.11は主人公たちが出会うきっかけに過ぎないので、あまり重きは置かれていない。あえて言ってしまうと別の形での出会いでも物語は描けるだろうと感じる。 殺人を犯してしまう犯人の気持ち・復讐心は理解できるのだが、果たしてこれで殺人までやるだろうか。どちらかというとやらんのじゃないかと思えてしまう点がもう一歩と感じる。おそらく犯人が一線を越えてしまう何かがあったはずで、その描写が弱いのだと思う。悪い映画ではないが、全体として暗く救いのない感じがマイナス印象。
1人でも多くの大人に観て頂きたい…
見終わった感想から。
もう精神の状態が良く分からない…ただ、名作であることは間違いないです。
ストーリーは、現代と3.11東北大震災の時間軸が交互に進みます。
その中で、本作の髄である2件の殺人事件の全容が明らかになるーと言ったストーリーです。
私自身、震災時20代東海地方在住で、震災の実情(報道は原発の事ばかり・行政の無能感ばかりだったと記憶しています。)を余り知ろうとせず恥じるばかり。
今になって少し考えれば、この映画の内容は全くの現実なんだよなと考えさせられました。
震災孤児や養子縁組、県外からわざわざ不正受給目的で来る屑など。
うつ病シングルママ、外車を乗り回す輩など、多分コロナという“化け物”(終盤に震災をこう表現していました)と戦う現在も似た事があるんだろうなと思いました。
俳優陣も素晴らしく(個人的感想ですが佐藤健が暫く浮いてた気が笑)、端役も豪華で入り込めました。相変わらず清原果那が凄い!瑛太も良かった!
最後の佐藤健が言った「死んでいい人間〜」は、お泊まりのシーンがあったらこその成長だし、最後の阿部さんのセリフも事件の真相(深層)を知ってこそだし、兎に角脚本も最高です!!
大人になると、“理不尽な事・不平等な事”が沢山あって、上手く精神の落とし所というか妥協点を見つけるのが上手になるのですが、色んな意味で幼い(多分、大人のそれが劇中の叔父さん)人間だと乗り越えられない葛藤があるかもしれません……別に全然悪いことでは無いです。
長文感想書かないと寝れなさそうだったので、長文にて(´・ω・`)
是非、ホテルや総理の映画もありますが、本作を観てください。ありがとうございました。
※来年にでも東北に慰霊に行きます、本当に。
護られないのは、不正な人がいるから‼️❓
ある意味、この映画の中の加害者も被害者も犠牲者です。 本当に悪いやつは、この映画の中の反社会の受給者やお笑いの次長課長のように生活保護を食い物にする奴ら。 そして、映画の中では、清原伽耶を含めてPSTDなのですが、最近ではこれを悪用する宮内庁の存在など、非道な悪魔が精神病を利用して現実を歪める事実があることです。 これらの事象は人の命に関わることです。 是非、この映画を観て、不正を許さないことで、犠牲者が増えないことを、望むのです。
安全圏から無責任に感想を
最初から最後まで泣いてしまい、途中嗚咽が漏れそうに。ヤバいヤバい。
やっぱり佐藤健も清原果耶も上手いなとか、震災と生活保護と殺人事件がこう絡んでいくのか!と映画としてはとても面白かった。ちょっとずつ関係性がわかり、事件の背景がわかっていくから退屈してる暇がなかった。
でも見終わった後は日本の福祉行政における矛盾や不備や未熟さに対する憤りしかない。
きっと生活保護だけでなくて、児童福祉とか医療現場とか災害現場とか誰かの生死がかかっている現場では日々こんな葛藤している人達がいるんだよね。自分が手を離したら助からない人達を抱えながら。頭が上がらない。
こんな風に映画を楽しめて今のところ安全圏から好き放題言ってる自分が一番無責任だ。
けいさんとの日々をもっと描いてほしかった。
原作を読んだ時、私は涙が止まらなかったし、しばらく遠山けいの衰弱していく姿が(想像で)目に焼き付き、食欲がわかないほど悲しかった。
だから利根がヤクザにリンチを受けている時にけいさんが助けた出会いや、ヤクザの道を選択しようとした利根をけいさんが命懸けで守った原作のシーンがあれば、もっと賠償美津子さん演じるけいさんの死に感情を揺さぶられるのではと思った。2時間では足りないので仕方ないです。「境界線」も阿部寛さんの苫篠刑事で是非観たいです。
あ、どなたか教えて下さい。ラスト、苫篠刑事が利根にありがとうと言ってから最後に何と言ったのですか?一人で観たので誰にも聞けず💧
正直前半少し眠くなったが、後半の畳み掛けてくる演出がすごくて、星4...
正直前半少し眠くなったが、後半の畳み掛けてくる演出がすごくて、星4です。犯人の描写をラストに持ってくるところとか、もう終わりかと思ったらここでも伏線回収と、ずっしりした作品で満足でした。とにかく清原果耶ちゃん、凄すぎてもう完敗です。
震災は怪物
中山七里の原作は、公開に先駆けて既読。日本の福祉の現状とそこに潜む影、そして、東日本大震災を背景に絡ませた社会派のヒューマン・ミステリーとして、原作以上に魂を揺さぶる内容となっていた。あの東日本大震災は、それまでの人々の暮らしを、社会を、心までも一転させた。きっと、被災にあった方々には、辛く、厳しい内容であったのかもしれない。 やや原作とは内容やキャストも変わってはいるが、監督が『64』の瀬々敬久、脚本は『永遠の0』の林民夫、そして音楽は桑田圭祐が担当し、これら日本映画を代表する製作陣を見ても、本作への入れ込み具合が覗われる。 震災の後の避難所で、すべてを失った主人公・利根と母子家庭で母親を亡くしたカンちゃん、そして独り暮らしの老女・ケイさんが出会う。そこから、かすかな希望の光を見つけ、絆が生れた三人。しかし、社会の風は、彼らに厳しい試練を与え、震災から9年後に事件は起こる。 真面目で、誰からも頼られ、事件性とは皆無のような思われた福祉保健士の男が殺された。しかも、身体を拘束され、飲まず食わずで放置された、餓死状態で!それだけでなく、その上司であった男も、同じ手口で遺体となって発見された。 この2つの事件と利根との関係性と真相を突き止める為に、刑事・笘篠が動き出す。しかし、笘篠もまた、震災で妻と子供を失くした被災者の一人であった。そして、見えた意外な真実とは…⁉弱者の味方であるはずの福祉制度について、実は、社会の秩序の矛盾と共に、悲哀が渦巻いている現実を知ることとなる。 途中からは、涙腺が緩みっぱなし。原作になかった、最後の最後のシーンまで、泣かせ、会場からもすすり泣く声が絶えず聞こえてきた。そして、エンディングに流れる『月夜の聖者達』。桑田さんの優しい歌声が、また涙を誘ってくる。佐藤健と阿部寛の2人の演技も安定感があり、自分としては、アカデミー賞の第一候補としてあげたい作品となった。
今だからこそ
コロナで生活が苦しくなっている人が大勢いる今だからこそ、映画を観る余裕のある人が観て、考えるべきテーマ。 自分が生活困っていないから、日本でも起きている貧困から目を反らしてはいけない。 私は母子家庭で育った。母は私が6歳の頃、病気で働けなくなり、高校卒業するまで12年、生活保護にお世話になった。今の私がいるのは、生活保護のおかげです。一生懸命、働いています。生活保護は今困っている事だけじゃなく、将来生活を立て直すためにあると思っています。 必要な人が声を上げられる日本になりますように。
加賀恭一郎的なエンタメ作品ではなかった。
確かに、評価できる映画なんだろうが、期待したエンタメ作品では無かったので、私的には残念。
謎が謎を呼ぶ展開ではなく、東日本大震災と生活保障に関するヒューマンドラマだったのね。
そして時系列が、震災時と現在と、それにその中間期と3つの時代がいったりきたりする作り方なのが特徴的でした。
加賀恭一郎以上に、渋い阿部寛もなんか活きてないし、佐藤健もうーん、どうなんでしょ。という感じでした。
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