まともじゃないのは君も一緒のレビュー・感想・評価
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普通って何?
まともじゃないのはみんな一緒
前々から予告編見てとても気になってたんですが、なかなかタイミング合わずようやく鑑賞できました。
清原果耶さんが、こんなコミカルな俳優さんだとは知らず、お帰りモネのこれからがますますたのしみになったのと、成田凌との掛け合いがすばらしく、またこの二人で作品やってほしいなと思う次第でした。
また、
フツーって意外とフツーじゃない。
フツーって難しい。
フツーってなんだっけ。
学生のころにぶつかってたフツーへの疑問って大人になるに連れなんだかんだうまく付き合っていくようになってきたのだけど、
改めて本作を通して、フツーって難しいなと思ったけれど、かすみの「まだふつーでいたい?」ってセリフに気持ちが軽くなった気分でした。
また、ぜひ見たい作品ですね。
成田くんの時任さん感たるや
予備校生のかすみとその講師の大野。数学ばっかりやってきて常識に一見普通ではない行動をとる大野だが実は普通の生き方に憧れをもつ。一方でかすみが好意をいだく実業家の宮本。かすみは宮本を婚約者と別れさせるため、大野は普通な恋をするため、二人の利害が一致してかすみの指示のもと宮本の婚約者に近づき。。。
宮本がゲスすぎて婚約者の美奈子もかすみもどっちも愛おしくなってしまうので中盤以降なんとも切ない気持ちになりますが、大野と美奈子の普通の現実感のある終わり方も納得感があります。
かすみ役の清原果耶ちゃんの表情のアップが多くあるが、感情のうつろいを見事に表現していて素晴らしい。あまりイメージにない乱暴な感じから、酒に酔ったかのように心の葛藤をぶちまける振り幅、最後に全て受け入れられて自分の心からの言葉を発する様。噂ばかりだけど実はとてもまっすぐで嘘のない同級生カップル2人も良かったし、そことの関わりも心地よい。
成田くんもこんな人いるなーというレベルでのちょっと変な表現が絶妙。笑い方たまりません。
小泉孝太郎はげすいし泉里香美人すぎて最高でした。
ありがとうございます。
会話のテンポが小劇団!
コメディタッチの爽やかな男と女の関係
2020日本アカデミー賞最優秀作品賞「新聞記者」受賞後の藤井道人監督の最新作かつ部谷美術監督の「宇宙でいちばんあかるい屋根」の主役の清原果耶に感動して、見に行った。
清原果耶は「望み」「デイアンドナイト」にも出ていたが、今回は打って変わってコメディタッチの爽やかな映画だった。
予備校講師役の成田凌との機関銃のような言葉のやり取りと先生と生徒の関係。憧れの実業家小泉孝太郎との関係などなど、ストーリー展開もテンポよく、心地よいものだった。成田凌が朝ドラと全く違うキャラだったのも意外な面を見た感じで面白かった。
個人的にはあまりこの手の映画は見て来なかったが、youtubeの舞台挨拶で見た出演者間の人間関係がいいのだろう、とてもいい映画だった。
清原果耶は2020年11月の広島国際映画祭の「宇宙でいちばんあかるい屋根」の上映の後の舞台挨拶に藤井監督と登場。この時期、今年5月から始まったNHKの朝ドラの収録など、さまざまな映画に出演し多忙を極める中、撮影現場から駆けつけてくれたのである。
今一番注目したい女優である。
最高のラブコメ
これが「普通」?
成田凌も清原果耶もすごく上手い。ストーリーが展開するにつれて変わっていく大野の恋愛スキルと、二人の立ち位置。その心理描写が初々しくて、応援する気持ちが増していく。
だけど。
基本的に、空気の読めない大野はアスペルガーなわけで、それは天邪鬼なわけでもなくてホントに人の心が読めないわけで。森に安心を求める彼は、自然界の調和に身をゆだねる心地よさを知っている。思惑ばかりの世間から離れたいと思うのは、社会的スキルの欠如した彼としては当然なのだ。あの変な笑い方をみると、僕は「気持ち悪っ」て笑うどころか、胸を締め付けられる。ああアスペなんだな、って思うから。その彼を「普通じゃない」と断罪して始まるところから、ちょっと冷めてしまった。彼は彼で、世の中での生き方を覚えたうえでの人付き合いをしてきたのが垣間見える。美奈子と上手くいったのは、彼女自身が欲の渦巻く大人の世界に疲れて、純粋な大野の言動に安らぎを覚えたからじゃないかな。だから、会いたい気持ちはあっても、この先一緒に生きていく決心までは揺らいでしまうのだ。利発なゆえに自分の境遇を受け入れざるをえない不憫な美奈子と、おそらくこの先も「普通」じゃない大野。なんか、そっちに感情を持っていかれて、純粋に楽しかった、って言い切れない。最後の締め方にわずかでも将来の希望が見えたのが救い。
「じゃない」が普通
役名も無いけど美思っちゃんの立場…。
コミュ障な予備校の先生と憧れと恋を混同する女子高生の恋愛講座&略奪大作戦。
顔もスペックも高くモテるけれど、「普通」がわからない予備校先生が将来を案じて、よこしまな教え子にレクチャーを受けて巻き起こるストーリー。
すっとぼけた笑いを散りばめながら、女子高生の恋心の変遷や気付きと嫉妬、コミュ障男の成長等を、愉しく爽やかにみせて行く流れが非常に上手く、正に調和とバランスという感じ。
ストーリーとしてはありがちながら、恋愛映画があまり得意では無い自分からみても非常に面白かった。
公開から約1ヵ月、今週は新規公開作品が少なく時間潰しに観賞したら7~8割の客入りでびっくり。でもそれも納得な出来だった。
…明日はお付き合いでもっと今更な恋愛映画観賞予定だけど、少し前向きになれたw
なんか良い
ふつうじゃない恋愛コメディ
声を出して笑わせてくれた
普通なんてどうでもいい!
実は
「普通」の先へ
自分が「普通」なのか? はたまた「異常」なのか? 自分自身について「普通」だというのは、どこか憚られる。かといって、自分自身について「異常」だというのもおかしい気がする。そういうことは、それとなく他人が教えてくれて、初めて自覚が持てるものである。ただし「ものさし」はそれぞれであるから、そこに絶対的なものはない。難しいところである(ある人は「普通」を「多数派」に読み替えることを提案していた。その手があったかと唸った)。
予備校講師・大野康臣(成田凌)は、数学一筋の人生を送ってきた。世間知らずで「普通」が何かわからないし、女性とは話がかみ合わない。「あなたはまともじゃない」と教えてくれる人はこれまで誰もいなかった。ただ一人、女子高生・秋本香住(清原果耶)をのぞいて。この物語は、大野と香住の漫才さながらの問答から始まる。とはいっても、大野は香住のマシンガントークに圧倒され、まともに反論するのも気が引けるほどである。思わずクスッと笑ってしまう。
香住に言いたい放題言われてしまった大野は、どうか「普通」を教えてほしいと頼み込む。香住はOKする。その当時、香住は、実業家・宮本功(小泉孝太郎)を慕っていたが、彼には、戸川美奈子(泉里香)という恋人がおり、二人の仲を引き裂くために、大野を戸川に接近させることを企図する。女子高生にして策士である。二人の利害関係が一致し、大野は香住の作戦に乗る。
喜ばしいことに、香住の作戦は功を奏する。大野は少しずつ「普通」に近づいていく。不思議なことに、喜ばしいのだが「普通」でなかった頃の面影が少しずつ失われていく様子はどこか切ない。実のところ、香住自身に大野のことをとやかく言えるだけの恋愛経験はなく、それにもかかわらず、いかにもわかりやすく「普通」ではない大野をいじり倒しまくって、自分自身は「普通」なのだと言い聞かせていた。香住にも女子高生らしく可愛いところがあるのだな、と微笑ましかった。
ここまで、大野が「普通」へ近づいていく過程について簡単に振り返ったが、私自身が以前聞いた話から「普通」であることについて考えてみたい。ある人曰く、世の中には自分が普通である(凡人である)ことを嘆き「何者かになりたい」と思う人がいる(私もその気持ちはよくわかる)。いわゆる「非凡」な人間になりたいということだろう。自分が普通であるということは「私には何も誇れるものがない」と思い込んでいる状態である。
だが、ある人がまた言うには「普通」であることを嘆く人間はいるが「普通」でも良いじゃないか、と。なぜならば「普通」であるということは、バランスが取れているということであり、一つの才能だからである。以前、私がレビューした、映画「あのこは貴族」でも、東京生まれ東京育ちの箱入り娘・榛原華子が理想的な結婚相手として「普通の人」をあげたのに対して、姉が「普通って案外難しいのよ」と返す場面があった。「普通」というのは、ありふれているようで、そうでもない。
何者かになりたい人間にとって「普通」とは物足りないもので、逆に、大野のように、「普通」以下の人生を送ってきたという自覚のある人間にとっては、それこそが目指すべき理想になっている。ただ、「普通」であることにも弊害はあって、「空気を読む」とか「忖度する」とか、いまいちカタチにならないものを操っていかなければならない苦労もある。結局、どこにいても居心地が良い場合もあれば悪い場合もあるのである。
ネタバレになるので結末はいえないが、大野と香住は「普通」の世界に溢れる酸いも甘いも味わって、自分たちがどこに収まるべきなのかを見つけ出していく。冒頭にも書いたように、成田凌と清原果耶の掛け合いはテンポ良く進んでいき、快感であるが、清原が多才な女優であることを改めて実感した作品である。小泉孝太郎や泉里香も良いスパイスになっている。最後まで飽きることなく楽しませてもらった
自然な演技に普通に惹きこまれました
評判が良かったのと、清原果耶は大女優(もはや大女優?)になると勝手に思っているので、作品が面白そうだったら彼女の作品は観てみようと思っており観に行きました。
やっぱり彼女はいい女優で、「とても」良かった。
それに輪をかけて、成田凌が「とても」×2良かった。
彼の存在が物語に説得力を持たせてくれている様な感じがしました。
この二人は画面に「締まり」を持たせてくれる俳優だと思います。
この素晴らしい二人の1カット長回しがとても小気味よく、観ていてとても楽しい気持ちになったのと同時に、役者の力を前面に出して映画を作ろうとしている監督の心意気が見えた様な気がしました。歩きながらの1かット長回しを何度も用いたりする所など、この監督は役者や裏方の人達に"技術"等、色んな事を「要求」するんだなと思いつつ、それらが産み出す演出が小気味よいメリハリとなり、映画に緩急をつけてくれ、集中して観ることができました。
主演の二人に負けず小泉孝太郎や泉里香も、いい味をだしていて、目から鱗でした。
エヴァンゲリオンのカット割り・編集も見事でしたが、またそれとは違う自然で普通なカット割り・編集でとてもいい感じでした。
観てる途中で「あ~、映画っぽい映画だな~」と思いながら観てました。
「まともじゃないのは君も一緒」とてもいいタイトルでとてもいい映画だと思いました。
せつないけれど、とってもやさしい
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