望みのレビュー・感想・評価
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それぞれの気持ちがわかるから切ない
家族愛という簡単な話ではないけれど、家族を想う気持ちに感動しました!
息子は殺害されているのか、もしくは犯人なのか、どちらに転んでも最悪でしかない状況での家族の絶望や願望、葛藤が描かれていて、とてもよかったです。
犯人であってもいいから生きていて欲しい母親、息子が人を殺すはずないと信じたい父親、どっちの気持ちも理解できて、見ていて悲しくなりました。
現実と向き合えない状況から、少しずつ親としての覚悟を決めていく2人がとてもかっこよくて切なくて…何回にも分けて泣きました。
世間からのバッシングや周りの人の冷たくなる態度など、見ていて辛くなるけど、自分がそっち側なら同じ感情になるかも…
自分が親だったらこの数日をどのように過ごすだろうとも考えたり…
最後は最後で綺麗にまとめられていて、心がすっきりして終われたので、本当にいい映画でした。
視点が凄い
この究極の望みだったら…
わたしも家族を信じたいですね。
家族の命を奪われたり、いじめられたりするのはもちろん本…当に苦しいことですが
お母さんが最後に言っていたように、家族がいじめてる側、罪の無い人の命を奪う側だったとしたら…
これはもう本当に…救われない、一生罪悪感を抱え、笑うことさえ出来なくなる位、家族を不幸にすることなのだと思うと…。
この視点いままで考えたことが無かったので凄くずっしりと余韻が残る後味でした。
リアルで丁寧で配役も良く、とても見応えある作品でした。
最後のエピソードは不要
映画のポイントが溜まって期限が近かったので、知識なく無理やり見た映画ですが、面白かった。映画館を出た後も、しみじみ良い映画だったなぁと思いながら帰りました。今更だけど、主演の二人、うまいなぁ。おかげで映画なのを忘れて映画を見てた。竜雷太の工務店親父にも本気で怒り爆発したくらい。
これを見るまで、日本アカデミー賞の受賞は別の作品だと思っていたけれど、こっちも取らせたい、悩むわぁ。って、私には何の投票券もないけど。
ただ、最後のリハビリ?介護?施設の場面から後、要る?息子が良い子だったエピソードを再度かぶせて来なきゃならん?しかも、他の人を助けたいと進路を独りだけでもう決めていたなんて不自然。非常に稀な高校生になってしまっている。どこにでも居る、そのへんの普通の息子だったけど夫婦にはかけがえがなかったでエエやん。観客の感じた辛さに追い討ちをかけるため、出来過ぎ高校生にしたあざとさで、星マイナス一つ。
予告を見て原作を読み映画を観ました。 お話、結末を知っていても 原...
予告を見て原作を読み映画を観ました。
お話、結末を知っていても
原作同様に涙が止まらない。
加害者として生きているか
被害者となって亡くなっているか
どちらを望んでも悲しくて
苦しみ方が全く違う結果が待つ家族。
自分に置き換えて考えたく無いし
意見も感想もまとまらないくらい悲しい。
原作を読んだからかもしれないけど、
細かな家族の気持ちをセリフや言葉では
映画で表されてはいないけど
それも伝わってくる演出で
なんども胸にぐっときました。
結果のその後が以外に長め
自分の家族を何処まで信じられますか?って話っすよ。冷蔵庫内のデザートやジュースを誰が食らったかすぐに犯人探しを始める自分としては、家族を信じ抜く自信無いわ~。ちっせーな、俺ってば。
苦しい映画でした。でもすごくいい。
すごく胸をつかれる、苦しい映画でした。
泣くだろうな、と予想して観に行きましたが、
予算以上というか、予想外というか、
ここまで苦しくて泣きながら震えてしてしまったのは久しぶりです。
息子は加害者か、被害者か、
どっちも苦しいですよね。
堤真一さん、石田ゆり子さん、清原果耶さん、そして石毛良枝さん、
皆さん説得力があってすばらしかったですが、
中でも息子役の岡田健史さんの、少ない出番の中での存在感が、
「信じたいし、信じられる子だ。けど、もしかしたら…?」
と、ここまで感情移入させるリアリティ感を出しているのではないかと思いました。
私はもう親目線でしか観られませんでしたが、
観賞後に見た岡田さんのインタビュー記事で
「ぜひ若い世代に子どもたちの目線になって観て欲しいです。…『家族』について考えるきっかけになったらいいなと思います。」
と答えられていて、なるほどなと思いました。
すごく良かった。
けど、ずっしり来ました。
再現ドラマという感じ
映画としてはうーん…という感じだった
ただ、このような思いをしている家族がこの世の中にいくつも存在していると思うと複雑な気持ちになる。
母なる証明を見たばかりでエンターテイメント性の物足りなさを感じた。
ただ悲しい。という感想
母親が紙袋にタッパーを詰めてもってきたシーン、娘が母へ大声を出すシーンは好きでした。
最後の記者、オイ!どっちにしろ取材しろよ!と思った。
物語は"かける"
堤監督の作品はあまりハマっておらず、「十二人の死にたいこどもたち」は昨年のワーストクラスでした。
今作は傑作です。まず役者陣の演技がピカイチに冴えています。場面はあまり転換することはありませんが、一言一言発するたびにその世界観に引き込まれていきます。冒頭で説明される家の構造が、家族同士の「望み」に説得力を増しています。
日本社会の闇をふんだんに取り込んでいて、遠慮のないマスコミ、容赦のないSNS上の誹謗中傷、正義感による外部への攻撃。おそらく現実でも似たようなことが起こっていると思い、他人感情ながら胸が痛くなりました。情報を出していないのにマスコミが駆けつけるみたいな事例で警察の無能さを自然に出している点も評価できます。(日本映画は警察を露骨に無能に描きがちなので…)
クライマックスに向かっていく展開も非常に好みです。だんだん事件の核心に迫っていき、息子が犯人じゃないと気づいた瞬間に1人目の被害者の遺族の元へ向かうシーンが切なかったです。もちろんぶん殴られるけれど、両者とも悪くないのに、つい遺族側を悪者と思い込んでしまう自分がいて心許なかったです。
息子が被害者だったと判明した時には家族同様絶望でした。邦画はせめても救いのあるエンドへと向かってくれるので、私的には報われる形はなんともありがたいです。決して救われるような展開ではありませんが、一瞬の希望よりも、未来への希望が強く描かれたので良かったです。記者の人が加害者側であって欲しかったという場面もマスコミの「望み」であることが痛々しいほど伝わってきました。
これからも続いていく人生に少しでも「望み」があると願って。ぜひ劇場でこの作品をご覧ください!
家族とそれぞれの境遇、それでも救いを望めるか
ここまで重くて苦しい邦画も珍しい。堤幸彦監督の得意とするサスペンスの要素も光った、良作映画だった。
事件の前後から流れる、重たい空気。家族の置かれている状況は、同じように見えて全く違う。父は社会を、母は家庭を、妹は将来を見ている。それぞれの境遇から、息子というピースを失ったことを受け止める。しかし、その息子が犯人の可性を含んでいるのであれば、世間の風向きが悪くなる。こだわりの家は汚され、メディアの報道は加熱する一方。 皮肉にも感じる、日当たりの良いリビング。それでも、刻々と時間は経過し、疲弊する。そのような闇でも、望みはあると信じる家族に、心が締め付けられる。最後に射す光が、彼らにとっての望みを叶えたものだったかは分からない。それは、当事者にしか。
真面目な作風だと、ここまで堤監督は強いのか。そんなことを感じさせる、今年きっての佳作だった。
落ち着けとしか言えない映画
※公開翌日に書きましたが非公開になってるのに
気が付いてませんでした
今週の目玉作…なのかな〜という感じで観賞
堤幸彦作品はハッキリ苦手です
いつも映画見た気分にならないドラマみたいな演出の
映画ばかりな印象です
テレビ屋的というのかな
今作の感想は
昭和のドラマスペシャルみたいなシナリオ
流れが掴みづらい時間軸
何もヒネリのないサスペンス要素
共感できない家族の心理
今更こういうのを見せられるのかという感じでした
堤真一は好きなんですけどね
建築設計者の旦那一登とホームワークの出版業の妻貴代美
高校生の長男規士(ただし)と中学生の次女雅の石川家
一見幸せそうに見えましたが最近ケガでサッカーが
出来なくなった規士の様子が変でしたがそのまま失踪
当然夫婦は心配しますがテレビで高校生の殺人事件が発生
数人の高校生が現場から逃走と言った報道がなされ
規士の関与が明るみになるとマスコミの取材報道や
世間に殺人犯扱いされ一家の周囲は一変
息子は犯罪にどう関わったのか?加害者か被害者か?
家族はどうであってほしかったのか?がテーマになります
なんかこの一連の流れがツッコミどころ満載でした
まず画面にいちいち日付が出るんですが
事件発生の1/5から全容が判るまで1/9と数日にも
かかわらずマスコミの過熱取材から近所からの糾弾行為
被害者の葬儀まであまりに急展開に進んでいってリアリティが
ありません
また一登は規士をたとえ被害者として生きていなくても
加害者であって欲しくない
貴代美は加害者であってもいいから生きていて欲しい
というそれぞれの望みの違いで対立しますが
なんでその二つしか選択肢がないのかわかりません
被害者でも生きている可能性はあるし
加害者でも死んでいるかもしれないし
確かに貴代美は記者から情報を得たりしましたが
全部仮定の話で作り上げられる「望み」でしかありません
なぜそんなグラッグラな軸でストーリーを進めなければ
いけないのかが最後まで理解できませんでした
だって裏返せば
旦那は仕事上の面子もある息子は被害者であって欲しい
妻は息子は生きていて欲しいから殺人犯でもいい
次女は自身の受験のために兄は被害者であって欲しい
というとんでもない望みが出てきてしまいます
まあ身内の殺人事件関与なぞ経験はありませんが
事件発生から2,3日の段階で考える事って
普通の感覚からすればただ無事で生きていて欲しい
無関係であって欲しいというだけじゃないですかね
ヘンに日付とか出すからこの辺の経時的変化が
おかしくなっちゃってます
でもって事件の描写もなんかうまくない
銃社会でもないのに2人のヤンキー2人殺害する
とは想像がつきづらい
規士が結局死んでしまうなら犠牲者は1人のほうが
考えやすかったはず
あと冒頭から出てくる石川家の自宅ですが
ハッキリ言ってコントのセットにしか見えません
パラサイトの金持ち家の家に比べてあまりにショボすぎます
青梅くらいならもっと大きい住宅でもいいだろと思います…
あと全体的に韓国映画のマネがしたいのかな〜って感じの
カメラワークや演出が多い
流行をやりたいんでしょうが没個性的です
やはり「映画を観た」感覚になれない作品でした
それぞれの望み
どちらになったとしても苦しい。
母親としての気持ちも
父親としての気持ちも痛いくらいわかる。
無くなっていたと思っていた物が部屋から見つかった辺りからは涙が止まらなかった。
陽の光の使い方が素晴らしい。
冷静でいるのは無理な話
行方不明となった息子が、殺人事件に関与している可能性があると共に、もう1人殺されているという噂が流れる中で、息子は犯人なのか、被害者となっているのかと揺れる家族の話。
ケガをしてサッカーを断念し、交友関係や生活が変わっていった高校1年生の長男が、年明けのある日帰宅せず、行方が判らない状況で、彼の友人と思しき少年の遺体遺棄事件が発生。
更に、現場から走り去ったとされる高校生らしき少年2人ともう1人が行方不明で、もう1人殺されているという噂が聞こえてくる。
警察は当然ながら捜査状況を教えてくれず、マスゴミも世間も騒ぎ始め、近付いてきた雑誌記者から貰う情報に不安が募り、一喜一憂どころか色々勘繰り嵌まって行く一方。
もちろん無事で、更には犯人では無いのがベストだけど、追い詰められて振り回されて…加害者であるか、被害者であるかと悪いことを考えてしまうのは必然だよね。
想いの根幹は一緒だけれど、先々のことを考えて、万一犯人でもと覚悟を決める母親と、それでも犯人じゃないことを強調する父親。
ただ、「思いたい」と頻繁にいうんだよね。
思っているのとのと思いたいの差は非情に大きいんだよなぁ。
ネガティブなことが重なる中で、リュックの中味、卓上収納等救われる面も。
そして妹の御守りは胸アツ。
そして結末へ向けて、この作品がみせたいもの、訴えかけていることは良くわかるし、とても自分の好みの話なんだけど、だからこそ、リードの仕方で強引に煽っている様に感じるところが勿体なく感じた。
それと、全てが明らかになった後、内藤と母親の件は時期尚早過ぎてしっくり来ない。
ストーリーに救いを求めるなら、それこそ内藤の出番だし。その後の流れはまだわかるけど、その空気一辺倒はやっぱり少し早く、物足りなく感じた。
信じる先に…
「悪党」を観た後に「望み」を観たのは本当に辛かった。
加害者家族のその後の苦しみと、被害者家族のその後の憎しみから呪縛について考えさせられた後に、被害者か加害者か分からない家族の心情を突きつけられた。
本当に何もかもが変わってしまう。
私だったらどうしたか?なんて、想像してもどうしたかなんて分からなかった。
それほど、想像以上なんだと思う。
ただ、何よりも信じてあげたい気持ちは父親の感情に近かった。
とてもお弁当なんて作る気にはなれない。
(みなさんのレビューを読んで、理解が変わった点がありました。
犯人でもいいから生きてさえいてくれれば良いと思うからこそ、差し入れのお弁当を作る母。
凶器のナイフを見ていたから、犯人かもしれないと疑う気持ちが少しでもあるからこそ、犯人ではないと信じたい父。
そうなのかもしれません)
反抗期真っ只中の我が子に、
「何もしなければ、何もできない大人になるだけ」と伝えようと思う。
それぞれの望み・・☆
内容としては、殺人事件がおき 息子が失踪する。
彼は、加害者なのか被害者なのか・・。
それに対しての父・母・妹の葛藤と望みが描かれる。
それぞれの葛藤、それぞれの望み。
堤真一、石田ゆり子、清原果耶、上手い。
一人一人が当然自分の思うような結果を望むのだが、現実は微妙に
食い違っていく。
そもそも本当に望んでいたことは何だったのか・・事件などおこらなかった
ことだったのか・・
マスコミの狂乱がいつも通り描かれて、いつも通りうんざりする。
周りの冷ややかな様子も思った通り。
コロナ禍の今にも通じる雰囲気が一層気持ちを暗くする。
画像、音楽ともに美しく素晴らしい。
結末は、誰が望んだものだったのかわからないが、救われたものもいるの
だろうか・・
登場人物がオーバーアクションなく演じていて、とても良かった。
自分達のすぐ近くで起こりえる物語。
それでも日は昇り、皆を照らす
まず岡田健史くん演じる規士が自分の弟と重なった。
僕の弟は小学生からバレーボールをやっており、中学は指導を受けたい先生がいる学校へ行くため、わざわざその学区内で婆ちゃんと2人暮らしするくらいのめり込んでいた。
もちろん高校でも続けた。
全国大会常連校へ進学したのだが、他部員のレベルの高さ、未経験者にも体格の差で弟は敵わなかった。
そして2年生になる前に退部した。
そこからの腐り具合はまあまあなモノで…笑
なので、規士の来訪者への態度や勝手に現れ勝手にご飯を食べ始める様子なんかはデジャブで思う所があった。
息子が事件の被害者か加害者かわからないまま、家族は世間にどんどん追い込められて行きます。
本来味方に感じる警察でさえ、不安を煽るような口調で寄り添う姿勢はありません。
マスコミは使命感か何かは本人たちの中にあるのでしょうが、遠慮というか配慮がなく、自分が同じ状況だったら恐ろし過ぎる。
そして一番憤りを感じたのが、何の権利もないのに勝手な正義を振りかざして来る輩です。
これは現実でも"誹謗中傷“という形でかなり問題になっていますよね。
相手が誰であろうとそれは犯罪です。
許してはいけません。
日付が変わるごとに朝日や夕日の実景が映し出されます。
堤真一さん演じる父親が一級建築士ということもあり、家にはしっかり日が差し込むようになっています。
被害者と加害者、どちらにしても絶望的な望みをしかないのに、なんと皮肉な演出だろうか…
結末は"良かった“と言っていいのでしょうか…言葉選びが難しい…
ただ事件の真相が明らかになった後もしっかり描かれており、モヤモヤすることはありません。
父親と母親の望みは違いましたが、どちらも間違っていないと僕は思います。
石川家のみんなは優しくて強い家族でした。
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