バルーン 奇蹟の脱出飛行

劇場公開日:

バルーン 奇蹟の脱出飛行

解説

東西冷戦下の東ドイツを舞台に、手作りの熱気球で西ドイツへの亡命を目指す家族の脱出劇を、実話をもとに描いたサスペンスドラマ。1979年。東ドイツで抑圧された日常を送る電気技師ペーターとその家族は、手作りの熱気球で西ドイツを目指すが、国境まであと数百メートルの地点に不時着してしまう。準備に2年を費やした計画の失敗に落胆するペーターだったが、家族の後押しもあり、親友ギュンターの家族も巻き込んで新たな気球作りに着手する。ギュンターが兵役を控えているため、決行までのタイムリミットはわずか6週間。不眠不休の作業を続ける彼らに、秘密警察の捜査の手が迫る。出演は「ルートヴィヒ」のフリードリヒ・ミッケ、「愛を読むひと」のデビッド・クロス、「戦場のピアニスト」のトーマス・クレッチマン。「小さなバイキング ビッケ」のミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ監督がメガホンをとった。

2018年製作/125分/G/ドイツ
原題または英題:Ballon
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2020年7月10日

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(C)2018 HERBX FILM GMBH, STUDIOCANAL FILM GMBH AND SEVENPICTURES FILM GMBH

映画レビュー

5.0恐怖と不安でとても疲れる作品

2023年9月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

初めから終わりまでドキドキ、ハラハラしっぱなしでとても疲れました。映画の中に完全に入り込み、亡命を企てる家族の一員にでもなったかのように錯覚しちゃうほどよく作られた映画でした。
・いきなり気球で亡命(脱出)するチャンスがやってくる。そのスタートから失敗までの過程がもう恐怖。さらにその失敗での証拠を数々残してしたまったことへの不安がさらに恐怖を倍加。
・シュタージの包囲網への恐怖と同時に「市民」の視線への恐怖がいいリズムで襲ってくる。とてもヒリヒリする感覚。
・と同時に、物語は一気に加速していく。シュタージから逃れるためにも亡命は不可避。シュタージとの見えない競争に恐怖。

もう、ラストまで恐怖と不安が容赦なくやってきます。

事実をもとにコンパクトにまとめてはありますが、これ、現実の中にいたら自分の精神状態が保てるだろうか?というくらいすごい作品でした。

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zem_movie_review

0.5気球は楽しまなけりゃ。

2023年8月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

4.5それから10年後に世界は動いた

2022年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

東独から西独へ気球を使って脱出を試みる二つの家族の物語。

事実を基にしたお話のようですね。
設定を読んだ時に「絶対に面白い」と想像ができ、実際に「想像通りの面白さ」だった作品です。

序盤での失敗。しかし、社会主義独裁国家への失望、シュタージの追求の恐れも加わり、改めて脱出を試みます。シュタージの追求だけではなく、兵役の期日から時間的な制約も加わり緊迫感を煽ります。
普通の市井の人々の描き方が秀逸ですね。何気ない視線を監視しているかのごとく描き、当時の東独の特殊性を良く現しています。
また、残して行く家族との感傷も上手に散りばめられていて、物語に深みをもたらします。

クライマックスは上手に緊迫感を煽りますが、それでも「バルーン」。スピードも操舵性もなく、映画のラストとしては少し面白みに欠けているように感じたのは残念なところ。

私的評価は4.5にしました。

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よし

4.0空飛ぶ鳥に国境がないように

2021年11月10日
スマートフォンから投稿

泣ける

興奮

幸せ

何年か前、トルコで大枚払ってきゃっきゃしながら乗った気球
こんな命懸けの逃避行に使った家族がいたなんて知りませんでした
彼らも10年後に壁がなくなるなんて知ってたら、こんな危険は冒さなかったでしょうに
ただ、子供や青年にとって監視社会で成長するには10年は長すぎるしとり返しがつかないから親として正しかったと思います

1986年頃、西ドイツに住む友人を訪ね、いわゆる緩衝地帯に連れてってもらった経験があるだけにこの実話に基づく作品には感動しました

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小さき僕