43年後のアイ・ラヴ・ユーのレビュー・感想・評価
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あの時叶えられなかった素敵な恋物語。
君に読む物語が好きなので、気になっていたこの映画。
全体的には良かったですが、比べてしまうと内容が薄く感じてもう少し深く描いて欲しい描写がちらほらありました。
老人ホームのところをコミカルに描いている部分がありますが
素敵な人との記憶が消えてしまうアルツハイマーって、なんて辛い病気なんだろうと感じてしまいました。
心温まるほっこりする映画です。
ある老人が
家族の問題を抱えていたが、その中で昔を思い出し、愛した人のいる施設に嘘をついて入居、あらゆるアプローチで彼女に思い出してもらう。嘘がバレて施設を追い出されるが、最後はみんなの見つめる目が優しい。ホッとする作品です。
やるなジジイ!人を輝かせるのは愛だ
この映画、原題は「Remember me」なんですね。
う〜ん、アニメであったね、このタイトル。だから、この邦題なのかな。
ストーリーは、高齢者あるある満載。
冒頭、薬の話は笑える。これだけで、ボケてないね、この人たちって言えるぐらいクリアに薬名が出てくる(笑)
あり得ないような時を超えたラブストーリーだけれど、人生の終わりが見えているからこそ、悔いを残したくないと思うのかなあ。
本気の恋は、最後まで本気。
「死ぬまで君のことを愛し続けるよ」
なんてロマンティックな言葉でしょう。
だれでも輝いていた時期はあったはず。
クロードの他人に対する、率直で優しい眼差しが、その人の何かを目覚めさせるのかもしれない。
こんなお年寄りが身近にいたら、頼もしいだろうな。
かっこよすぎて、惚れちゃうよぉ。
女優さんがいまひとつ‥…かな
昔の彼女がアルツハイマーになり施設に入所したことを知り、健康なのにアルツハイマーを装い皆を騙して同じ施設に入って、自分を思い出してもらおうとする物語。
ピュアな男を分かるわーという気持ちで見れるだろうと思って望んだが、ちょっと期待し過ぎたか。
失礼ながら女優さんがもう少し魅力的ならなぁ。
ちょっぴり切なくて…とっても甘い純愛❤️
今ではすっかり偏屈爺さんの演劇評論家の主人公クロード…かつて恋人だったフランス人の舞台女優リリィが認知症で施設に入居したと聞き一世一代の奇抜な嘘計画を立てる
リリィを愛しく見つめるクロード…
その柔らかい眼差しがロマンティック過ぎて実に微笑ましかったなぁ
過去の別れの理由等切なくなるエピソードもあるが今の彼にはお構いなし!
クロード自身の想いは一途だ!
残り少なき人生に悔いを残したく無い!と、
彼の想いが伝わり熱く深い感動を得た
ガーシュインの曲にユリの花…そしてダンス
今時の恋愛には決して真似できない
粋で洒落たチャーミングな思い出のデートが羨ましい!
いずれ薬が食事より多くになっちゃう様な老後の不安や心配もありますが💦
何だか歳を重ねる事も悪くないなぁって思える
これからの人生の指南書的な作品でした!
シニア世代の方には一層響き、刺さる気がしました😊
リリィ役のカローリーヌ・シロヌの少女の様な表情と振舞いも実に可愛らしい⭐︎⭐︎
究極のフォルダ保存
この手の話は目的を達成するためにあれこれと手を尽くすが悉く失敗するのがお決まりだが、既にアルツハイマーが大きな障壁となっており、また作風からしてミスマッチである為、余計なことはしておらず終始穏やかに見ることができました。
庭で昔リリィからもらった手紙を本人に見せるクロード。
リリィの記憶に回復の兆しが現れたとき、雨が降り始めます。
スタッフに建物へ入るように言われても、クロードは「雨が好きなんだ」と動かず雨に打たれる。
昔彼女を諦めた夜も雨が降っていました。
希望と不安がいい塩梅でとても好きなシーンでした。
最後に施設の人たちそれぞれに声を掛けていくシーンがありましたが、
それならもっとみんなとやり取りをしても良かったのではないでしょうか。
基本的に入居者たちはボケてしまっているのだけれども、ふとした時に的を射た事を言ってそれがきっかけで話が動いたり…あるあるですけれども 笑
間接的でもいいから、もっとたくさんの人たちによって起きた奇跡でも良かったのかな…
よく男性の恋愛はフォルダ保存と言われますよね。
僕も男ですが、自分の価値観からするとこれは女々しくて嫌でした。
だけれども、クロードの"究極のフォルダ保存“を見て、そういうのも悪くないなって思いました。
老後のおたのしみ
嫁に先立たれLAで独り暮らしをする元演劇評論家の70歳の爺さんと、アルツハイマーになってしまったかつて恋仲だった元女優の話。
記憶に霞がかかる彼女に対するアプローチと、二人がどんな仲だったのかや、二人に何があったのかをみせていくけれど、娘夫婦&孫娘のドタバタ劇や、都合の悪いことに対するリアクションに会話のずれ等、キャッチーでコミカルで笑いどころも満載。
リリアンの表情の変化や山場での様子はおみごと。何だか胸が熱くなった。
冷静に振り返ってしまうと、別に彼女は現状不幸せだった訳ではないので、主人公の独り善がりという感じもなきにしもあらずだし、ご都合主義も満載でちょっと雑なのは否めないけれど、毒はなくテンポも良くて非常に面白かった。
これからの日々
昔の恋人がアルツハイマーのため介護施設に入ったことを知った主人公のクロード。自分を思い出してもらいたく、自らもアルツハイマーのフリをして介護施設に入る物語。
本筋じゃないが、初っ端、友人のシェーンとお互いに飲んでいる薬、おススメの薬の話をするクロード。出だしからクスリとさせられるやりとり。
アルツハイマーのフリをして介護施設侵入とは中々大胆なクロード。シェーンとのやり取りからも、毒舌&コミカルな性格だとわかるが、昔の恋人リリィを見つけた時の嬉しそうな表情がとても印象的。
以降、楽しそうに過ごす姿を見ていると、このまま思い出さなくても充分良いんじゃないのとすら思えてしまうが、当人からすればやはり二人の思い出をね…。
「もう〇殺?」などと笑わせてくれるブラックジョークを挟みつつ、クロードの強い想いが感じ取れる展開。こんなに誰かを想えるなんてのはとても幸せなことかもしれませんね。
やっていることは言ってみれば犯罪だけど、入居から退去までのやり口とか地味にうまく作りこまれている本作。
それと同時に、大切なのはこれまでの43年間ではなく…ですよね。シンプルな感想ですけど、そんなことを思わせてくれた作品だった。
欲を言えば、泣かせにくるなら、ホームの他の住人との関わりを深く描いてほしかったかな。
塩のお爺さん、ギターのお爺さん、スパイお婆ちゃん、スタッフ等々…皆良キャラっぽかったので。
また、リリィは勿論、シェーンもクロードにとって非常に大きな存在だなぁと。
長く愛せる想い人もそうだけど、その間にもずっと側でやり合える親友の存在ってでかいですよね。
さらにさらに、嬉しかった出来事が!!
鑑賞前に、偶然家でEmbraceble youの練習をしていたところ、まさかの本作のメインテーマ!!
数あるジャズスタンダードの中、何という偶然だろうか!
相手の幸せより自己満足感がしないではない力業な感動作
ハリウッドや映画業界の50~70年代に活躍していた俳優がリアルに70歳、80歳になっているいうことで、映画業界にも高齢化問題というのは押し寄せてきているわけだが、どうしても役というのは限られてきてしまっていて、与えられる役というのは、ボケていたり、病気だったり、死が間近だったり…と何だか寂しくなってしまうものが多い。
老人というのは、映画に欠かせないキャラクターではあるが、それほど多くは起用されないという、需要があっても枠が狭いだけに、安定したドラマなどテレビ俳優になることも多いし、中には、俳優というのはね常に夢を与え続けるという意識でいる人も多く、老いていると感じられる前に引退する名優というのも珍しくはないのだ。
これは日本も同じことで、亡くなってしまったが樹木希林なんかは、そういった誰もやりたくない役というのを率先してやってくれるということで、出演作がやたら多かったのだ。
呼び方が正しいかは不明だが「記憶喪失もの」というジャンルがある。記憶を失ってしまった、失ってしまう家族や恋人を描いたものではあるが、こういった作品は、『私の頭の中の消しゴム』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』など「若年性の記憶障害」を扱ったものは、現実的には少数派として存在していることではあるものの、一般的にみればある程度、ファンタジーのような観方になるわけだが、老人となると話は違ってきて、一気に身近なものに感じられてしまう。
果たして、それがリアルに70代オーバーユーザーが観たいかということだ。個人的には、まだ30代ということもあって、あまり感じないながらも、自分の祖母のことなどを思い浮かべると複雑な気持ちになるものなのに、リアル70代オーバーユーザーはどんな観方をしているのだろうか。かと言ってそんな世代の人にダイレクトに聞くというのも、なかなかできない。
主人公クロードがアルツハイマーのふりをして、施設に潜り込むという設定によって、コメディ・コーティングされていることで、ある程度和らげられているが、娘の夫婦問題や孫娘の恋愛模様も描かれていたりと、ポップに描かれているため、視点としては、かなかりチカチカしている。
それでも70年代からセクシー女優として活躍してきたカロリーヌ・シオルがアルツハイマーの役というのは、悲しいものがある。
『男と女』の53年後を描いた続編『男と女 人生最良の日々』では、男女の役割は逆転しているものの、描いていることは似ている。(製作年としては、今作の方が先)
しかし、『男と女 人生最良の日々』の場合は、1作目の映像をフラッシュバックさせながら、真面目に失われた記憶の探求を描いていて、動機も家族経由であったのに対して、今作は自己満足的観点が大きい。
今まで追いかけ続けていたということであれば、素直に「純愛」ものとしてとらえることができるのだが、きっかけが、たまたまリリィが施設に入ったということをニュースで知ったからであるため、突発的で身勝手である。
43年という空白の期間には、クロードも知らないことが多くある中で、美し記憶の中で美化されたリリィの姿を追い求め、それを断片的に思い出させることが、果たしてリリィにとっても、家族にとっても幸せなことなのだろか。
かつての恋人が自分のことを覚えていないという悲しさはわかるし、それを何とか思い出させようとする気持ちがわからなくもないが、クロードは妻に先立たれていて自由かもしれないが、リリィには夫が健在という状況で、あまり自分勝手な印象も残ってしまう。
記憶を記憶として戻しているのか、それとも過去に意識だけが戻っているという一時的なものなのかもわからないが、確かに感動できる部分はあって、上手くまとめてあるような感じもしないではないが、細部にはあまり手が行き届いてはいない力業感がしてしまう。
冒頭に書いた通り、自分自身が70代オーバーユーザーでなければ、少し離れた目線で単純な感動ありコメディ作品として楽しめると思うが、「老い」というのが、リアルに突きつけられる世代にとっては、なかなか美化されすぎた物語に思えてしまうかもしれない。
クロードが不良ジジイという設定だから、許されるかといえばそうかもしれないし、あえてリアリティを薄めていることが今作のリアルに近い世代への「優しさ」かもしれないが…
いくつになっても人を愛したって良い!
クロードはよぼよぼのお爺ちゃん。リリィもシワシワのお婆ちゃん。そして重度のアルツハイマー。アルツハイマーを患うと先も早まるんだよね。俺の爺ちゃんが患って担当医に言われたのを思い出した。
そんな先々長くない2人だけど、クロードはリリィへの愛を40年ぶりに爆発させ寄り添い合う。
こんなお爺ちゃん素敵すぎる。愛に年齢も置かれた状況も関係ないんだ!
好きなら好きと言おうと!会いたいなら会いに行こう!いくつになっても人を愛することは素敵なんだ!
ロンリネス、ありがとう。
クロードの洒落た生き方が羨ましい
破れ去った恋の思い出はほろ苦くも美しい。そして誰にも語ることはない。ひとりのとき、ふとしたことで当時の楽しさや切なさを思い出す。若くて美しかった彼女は、記憶の中ではいまでも美しいままだ。逢いたい気持ちはある。しかし本当に会うのは野暮である。歳を経てそれなりに美しく熟している可能性もあるが、そうでない可能性が大きい。確かめてどうするのだ。
本作品の主人公クロードは元演劇評論家だ。数多の恋を知っている立場にある。当然ながら、昔の恋人リリィに会うのがどれだけ野暮か知っている筈だ。それでも会おうとしたのは、新聞に出ていた彼女が昔の面影そのままだったからに違いない。もしかしたら思い出してくれるかもしれないという淡い期待もあっただろう。老人の彼が少年のようにときめき、非常識な計画を立てるところがとてもいい。
アルツハイマーは当人にとっては不幸ではない。シモの世話をしたり徘徊しないように四六時中監視する周囲の人間は大変だが、当人はほぼ赤ん坊だから自覚も記憶もない。そして死の恐怖もない。死にたくないと思いながら死んでいくのは不幸だ。痴呆になるのは死の恐怖にベールを被せてくれることなのかもしれない。
元演劇評論家のクロードが一計を案じ孫娘の協力を得て、かつて恋人が主演した劇を観劇する場面は本作品のハイライトである。リアルで素晴らしいシーンだった。
リリィを演じたカロリーヌ・シオルという女優さんは本作品で初めて見た。化粧の効果もあるだろうが、それにしても古希を超えてこれほど目の大きな人は珍しい。これ以上ない適役だ。クロードを演じた84歳のブルース・ダーンも見事である。ブライアン・コックスとの場面がいたずらっ子同士のやり取りに見えて、こちらも楽しい。
ラブ・コメディも高齢者になると、互いに相手の気持ちを慮る場面が多く、野暮な台詞や説教臭さは皆無である。クロードの洒落た生き方が羨ましい。粋な作品である。
わかりにくい点もあるが、隠れた問題提起もはらんでおりお勧め。
今年12本目(合計79本目)。
実話に基づくお話ではないようですが、アメリカに限らず日本でもあっておかしくはない話。これから高齢化がどんどん進んでいくからですね。
お話の内容としては非常に単純明快で余計な描写(どうでもいい趣味的な描写)もなく、しかもエンディングもだいたい想定はつくので(そしてその通りになる)、そこへどう収束させるか、そこが見ものにになりますが、それをどうこう書いてしまうとネタバレになっちゃいますからね。
さて、この映画ですが、いわゆるこれからの高齢化社会に向けて、高齢者自身の考え方(自宅で過ごしたいor老人ホームに入りたい)、子供たちの考え方(自分たちで介護したい or お金はかかるが老人ホームに入れて自分は自由にしたい…)といったことが背景に隠れており、要は「高齢化社会となった、近い未来の家族の在り方」を問うている部分も一部にはあります(ただ、それを表立って問題提起している部分は少ない。辛うじて読み取れるかという部分)。
「特集」にある通り、シェークスピアの作品の一部が引用されていますが、それ「だけ」のためにその作品に触れたりすると大変なことになるので(そっちの量のほうが多い)、そこは触れなくても良いのでは、と思います。
減点要素・加点要素を踏まえて、下記で4.9で切り上げて5.0にしました。
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(減点0.1) 施設の中で「こんなミュージカル・映画に出ただろう?覚えていないの?」と問い詰めるところ。一部は日本語訳されていますが、「エンブレイス・ミー」の部分はそのまま。要は、 embrace me で、訳せば「私を抱きしめて(抱擁して)」の意味。embrace には「抱きしめる」の意味があるのですが、これはそれこそ英検準1以上の単語で(TOEICで出てくることはほぼもってない)、そこはもうちょっと字幕に工夫があっても良かったかなぁ…とは思えます(英語力の差で理解に大きな幅が出てしまう)。
(減点0.1) もちろん、資格がないのに老人ホームに偽って入るのは犯罪ですが、さらにそれが進んでいくと、それは「felony(重罪)だ」という表現が登場します。felonyは「重罪」と訳されますが、日本でいえば強殺や2人以上の殺人などで、それは海外でも文化の違いはあっても、対象とされるものはだいたい決まっています(州によっても異なる。felony level 1~6の6段階制だったり、A~Cの3段階制だったりするが、概して日本では重罪といえうるものか、それに匹敵するものが入っている)。ただ、「だまして施設に入る」のは、どう見ても「行政の施設か民間施設に演技で入って数か月お世話になっただけ」であり、死刑や無期懲役になるような「重罪」事案ではありません(行政がやっている公的サービスだと、行政側にも見抜けなかった落ち度ありと解釈され、仮に起訴されても執行猶予がつきうる)。
この部分はおそらく、「犯罪よりももっとひどいことになるぞ」という意味合いで使いたかったのだと思うのですが、ちゃんと felony という語を知っていると「???」ということになってしまうので、少し、うーん…という気はしました(もちろん、舞台となるアメリカでも、いわゆる「量刑相場」というものは存在するので、殺人などでなくただ単に「詐欺行為でサービスを数か月利用した」だけであるなら、起訴猶予になってもおかしくもない)。
(加点0.1) 上記のように、ストーリーの筋としては非常にわかりやすく、しかも変に「どうでもいい描写」(何ら無関係な大人の営みが突然描写されるなど)もない一方、よくよく考えれば「高齢化社会となったときの、高齢者の自分の老後の暮らし方、子供たちの親(=老人)への介入のしかた・ありかた」といった部分が背後に隠れており、それを全面に出さず、「よく考えればそういうテーマがあるよね」という点が明確に読み取れる(通常の理解であれば読み取れるかと思います)点は、「隠れた問題提起」という点であり、そこは良い点かなと思いました。
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素敵な作品
クロ-ドのリリィに対する思いがよく伝わりました。
孫娘にベットの上での自白、その後のやりとりとってもよかったです。
演劇でのリリィへの交代、孫娘への交代よかったです。
ラストのコーヒーよかったです。
【最後から○番目の恋】
シェイクスピアの冬物語は、紆余曲折はあるけれども、悲劇で終わらない。
運命の再会を果たし大円団で終わるのだ。
悲劇が有名すぎるシェイクスピア劇としては珍しい話のように思う。
たとえ、いけない恋だったとしても、好きになってしまうことは…、恋に落ちてしまうことはあると思う。
たとえ、別れたとしても、本当に好きだった人に再会したいという気持ちを僕は否定できない。
こんなエンタメの世界の恋ほどドラマチックじゃなくても、みんな、そうじゃないのかなと僕は思うのだ。
年齢を重ねたからといって、恋愛から遠ざかる必要はないだろう。
恋愛の仕方や、気持ちの表し方が若い頃とは違っても良いじゃないか。
長年連れ添った夫や妻が亡くなったからといって、殻に閉じこもる必要もないだろう。
前に、最後から2番目の恋というドラマがあったが、これは、差し詰め、最後かもしれない恋というところだ。
最後でも、もしかしたら○番目でも、恋をした方が、認知症にだってなりにくいはずだ。
最近薬が必要なくなったと言ってシェーンが見せた女性との写真。
健康にだって良いはずなのだ。
クロードは、なんちゃってアルツハイマーを始める前に、用意周到に文献を漁り、過去を思い出す方法はないのか彼なりに入念に研究していたのだ。
自分のことを思い出して欲しいという動機はあったけれど、本当は、リリィに、在りし日の自分の華やかな舞台の姿を思い出して欲しかったのだ。
だから、その目的を果たして、クロードはケアハウスを離れ、家に戻ったのだ。
なんか、とても潔くカッコいいじゃないか(あんなジジいだねど)。
クロードは、もともと雨に打たれるのは嫌いだったのだと思う。
これからは、敢えて雨に打たれることもないだろう。
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