MOTHER マザーのレビュー・感想・評価
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空っぽな母親…観ていて辛かった
この女、聖母か。怪物か。ていうキャッチコピーでしたが、そういう感じではなかった。毒親なりの葛藤とか闇とかサイコパス的な部分とか、そういうのが一切感じられず、かと言って男を惑わせるようなチャーミングさも感じなかった。
長澤まさみさんは全然嫌いじゃないのですが、この余りにもひどいハスッパ感が、監督の意図ならば良く演じてたのかもしれませんが。もしこの役を、蒼井優とか吉高由里子がやってたら、どうしようもないクズ母役でも闇とかチャーミングさを感じたかもしれない…とか思ってしまった。
苦しぃ
まず、働こうよ‥と思った。
依存が過ぎる。
もし、第一子が男でなく女だったら
この母はきっと‥と想像してしまった
(身近にそんな友達がいるので余計に)。
周平くんの葛藤が、強く握った拳に表現されていて苦しかったです。
背負いすぎる。抱きしめてあげたい‥と。
やっぱり大西信満はいい。
エスカレートする状況に苦しくなるばかりだった。
なんとかなるの繰り返しの癖と浅はかな考え
フロリダプロジェクトとか誰も知らない、似たような母親をスクリーンでたびたび見かける。
本作の秋子含め、まったく接点がない世界に見えるが、バランスを崩すと立て直すのが難しい社会だから他人事でもない。
この歳になって気がつく事が多い自堕落な私も、彼女達とそう違わないと思ってしまう。
少しのズレは重なる事に大きなズレになり、1人の人格にまで及ぶ。
そう考えるとこの事件自体特異なものでもないだろう。
絶対にありえないんだけど。
現在進行形の悲劇に震撼し、憤怒を覚えました
六年ほど前の事件をほぼ事実どおりに再現した映画のようです。
まず、母と少年は共依存で、病気ですから罰するより治療すべきでしょう。
映画では少年の成長過程は描かれていますが、母親がなぜ共依存に至ったのか、それを描かないので、事実をなぞっただけの平面的で単調な映画になってしまいました。
母親が経験したことを調べて、また想像で補完していってほしかった、祖父母も妹も善意の第三者のように描かれていますが、決してそんな関係性では無かったと思うからです。
それから、子供を何年もホームレスに放置した警察、児童相談所、マスコミについて強い憤りを感じました。その点についてももっと鋭く追求してほしかった。
現在、母は釈放されているわけですから、少女との共依存があるのなら、これからも悲劇は再現される恐れがあります。
万引き家族は疑似家族が解体されて問題は解消されましたが、この映画の事実は、根深い家族の問題と社会の問題が深く根ざした、より深刻な世界です。
それを映画化しただけでも価値があると思いました。
周平役の役者さんがメチャいい
長澤まさみ主演なので見たけど、内容的には好きなジャンルではないし、、、でも、役者の演技が良かったので星4半にした。
まず、主演の長澤まさみ。
もともとキレイなだけではなく女優魂のある役者さんだし、年齢的に役の幅を広げたいというのも判るんだけど、東宝シンデレラなんだから、別にこういう汚れ役はしなくてもいいんじゃないかな。というか、個人的にはこういう役はして欲しくないんだよね、やっぱり。
とはいうものの、彼女の存在感がなければ成立してない映画なので、まあよかったかな。
それよりか、周平役の役者さんですよ。
子供時代の子役も良かったけど、青年になってからの役者さんの演技は新人とは思えないほど秀逸でお見事。
演技があまりにも自然過ぎて、同じ画面に映っている役者の演技が、いかにも演技している感が出てしまって気の毒になるくらい。
この役者さんの演技を見れただけでも、見た甲斐はありました。
共依存と生活保護
生活保護も断り、児童福祉ソーシャルワーカーも払いのけ、息子と二人で生きていこうとするも働く気が全くない。パチンコ、酒、男・・・自堕落な生活が続けば、ある意味信念を突き通してるのかもしれないが、周囲の人間はたまったもんじゃない。両親からも絶縁され、息子周平に盗みを働かせ、やがて娘冬香も生まれることに。
歪んだ愛情もここまで発展すると他人を全く受け付けない。元はアルコール依存症の夫婦を指した言葉「共依存」が重くのしかかる。母親の一方的な命令もさることながら、愛情も溢れているので危険な状態に陥り、物事の善悪さえもわからなくなっているのであろう。
人間関係でいえば、元夫が一番まともで離婚した原因も想像に難くない。母親にしても、自宅に住まわせれば問題も起きなかったに違いないし、秋子本人に男を見る目があれば良かったのだろう。遼(阿部サダヲ)との関係にも「共依存」があったと考えられるし、そんな依存のために世間から隔絶された哀しい女性だ。
『万引き家族』を思い出す方も多いようですが、個人的には昨年の『凪待ち』を思い出してしまいました。依存症という恐怖。断ち切れない何か。自尊心だけは強いため、社会保障をも拒み続けるのだろうし、このような人はどこにも必ずいるものだ。この作品では働く気がない主人公だったが、コロナの影響で働きたくても職がない人が増え続けるだろう。
残念だったのはスマホを持ち続けていたこと。本当のホームレスだった持ってないだろうし、それでも生活できてしまうという説明がなかったところか。元夫からの養育費月5万だけというのも。それでも長澤まさみの体当たり演技だけは評価できます。
恩を仇で返す女
そんな女を長澤まさみさんが熱演。
どんな人の優しさをも仇で返すやさぐれ女、阿部サダヲさん演じる同類のポンコツ男にだけは愛情を注ぐことができる。
自らの息子に愛情を注げなかったのは同類でないと感じた故か。それにしても出演者全員熱演。特に子役は素晴らしい。
それにしても長澤まさみさんが男を誘う場面は一瞬、ニコール・キッドマンをも彷彿させてもらいました。
依存か洗脳か
川口祖父母殺害事件をモチーフにしてつくられたフィクション。
実際の出来事をモチーフにした内容ではあるものの、異なるところもかなり多いので、これが真相だとは思わない様に。
離婚して、まともに働かず家族に借金を無心する母親と、小学校にも通わない11歳の少年の6年間のストーリー。
始まって早々、一切働く様子はみせず、どうやって生きているのかも不思議なレベルの母親と継父と少年。
それでも実父との生活は選ばず、母親と暮らすことを望むし、成長してからは口答えすることもあるけれど、その生活しか知らない少年には最早洗脳に近いものがあるのか。
悲しくやり切れず、憤りを感じ重く響く作品ではあったけど、なぜこんな中途半端にフィクションにしたのか、と疑問も残った。
ただ、実際の事件の知識がなかったら、もっと高評価をつけたかも。
みんな演技が素晴らしい
面白かった…と言ってはいけないストーリー。でも、良かったと思う。
個人的には、コンフィデンスマン のような明るい 長澤まさみ より、こっちの方が好き。胸糞悪い母親だったなぁ…。どうやったら、こんな母親になるんだろう?親の育て方が悪かった?でも、妹は、きちんとしてたよね。妹ばかり可愛がって…って言ってたけど、そのせい?自分の子に、あんなことさせるなんて…。男にだらしない母親はいると思うけど、こんな母親は理解できない。周平が働いてた会社の社長に出会ったとき、改心するかと思ったけど、ダメだったしね…。
長澤まさみ の母親役の 木野花さんも、いつもは、穏やかな役が多いのに、あんなに奇声あげてる姿は初めて見たかも。
子役の男の子、幼少期の子も、少年期の子の演技も素晴らしかった。お母さんのこと好きだって言ってたけど、あれは本心なんだろうか…。あんな親に育てられても真っ当に育つなら、早く施設とかに引き取って欲しいよね。
…なんて言っても、映画なので…。現実には、こういう親子が、どれくらいいるんだろう?って思いながら、映画館を後にしました。
後引く映画 聖母か怪物か?
まず、長澤まさみだから、クレイジー差、下品さその他のどうしようもないグズさがそこまで出てなくて抑え気味だった事に物足りなさを感じました
阿部サダヲにしてもそこまでの終わってる男じゃないので。
これ、ほんまのグズすぎる奴が演じたとしたら後引き度は半端なかったと思う。
母親の金遣いの荒らさ、乱れた異性関係、親、姉妹との確執がイマイチ伝わりずらいのは長澤まさみの上品な清潔なイメージが演技の邪魔をしている。
親子の共依存になるには、もっともっと振り回され感が欲しかったが、その映像がなくても深い所まで想像はできた。
子供は親を選べないってよく言われるけど。
そうじゃないのね。
その親の為に子供が選ばれたんだね。
何年か前の実話の事件で。
十九歳の男の子が母親と母親の彼氏と空き缶集めの仕事をしていたが、その男の子は虐待を受けていて、最終部屋に軟禁され餓死で死んでしまった事件。
19にもなるなら逃げれるだろうと平和な私たちは思う。
しかし小さい頃からそうやってしつけられたら。
見えないオリに入れられてそこから出られない
そんな事件を思い出した映画でした。
DVも酷いがネグレストの方もたいがい悲惨になる。
ここから本の引用
女だから母親は金の稼ぐ手段あったんじゃ?と思ったのだが、そこまでしてて子供を育てる根性もないのね。
そして、兄は妹が大きくなれば売春させられるのでは?と心配していたと言う。
やはり映画ではそこまでの悲惨さはなく、真実の方が怖い。
キャッチフレーズの聖母か?
そんな所は微塵もない
怖い長澤まさみが出てきます
長澤まさみはこんな演技もできるんだといわんばかりの怖さです。
30代の女優の中でも頭一つ抜けて貫禄が出てきていますね。
ストーリーは100%ダメな母親とそれを気遣う息子で展開されていて、最後まで悲壮感しかないです。但し、終盤の子役の言葉が心に刺さります。変われないダメな親でも子供は好きでい続ける。この感情は理屈じゃないんでしょうね。
テーマの見せ方が今ひとつ。
長澤まさみの熱演は素晴らしかった。
可愛い役、大人の役、母親の役とステップアップしていると感じる。
「母とは」という結末に至るまでの経緯に抑揚がなく、もう少し工夫の仕方があったのではないか。
また、最後の周平の一言。あれを言葉で表現するのではなく、違う形で表現して欲しかった。
終始、ダブルバインド、という言葉が頭に浮かぶとともに、学校に行けず、親だけを全てだと思うと、常識が全く異なってくるのではないか、と感じる。
長澤まさみ、すごい。
この母親もかわいそうだと思える瞬間があれば、、と思うも、最後まで憎たらしい。息子の精一杯の決意でわずかに反抗しようとする瞬間も、母親の心無い言葉の暴力で息子を追い詰め、息子は母親と離れることができない。
息子は自分がいないと母親は生きられない、と思ってしまう。
刑務所に入って一時的に母子が離れられたとしても出所後も母親は息子の前に現れるのだろう、と想像させる。
最後まで暗く、重い。
監督、最後に急にハンドルを切ったね
毒親・底辺・共依存
淡々と歪んだ親子の関係を2時間半堪能。
とにかくそれぞれの役者が「ためる」ね。
それも味なんだろうけど、観ていて疲れる。もう後半になってくると、笑っちゃうくらい。
それでも観ていられたのは、それぞれの役者がいい演技をしていてくれるから。長澤まさみありきの作品ですね。
また、全編邦画特有の予定調和の展開。観ていて面白くはないし、淡々とダメ親に子供が翻弄されていくだけ。どうやって終わりを付けるのかと思いきや、ついに殺人にまで手を出してしまったという落ちでがっかり。「共依存」がテーマのだから、もうちょっと上手いこと展開を考えられたのでは!?
個人的には、「万引き」〉「マザー」〉「閉鎖病棟」
キャスティングが・・・
男に寄りかかり、すがり、育児を含めた生活能力に著しく欠ける女。ただ目先の空腹と快楽のための金さえあれば良しとする、およそ人間社会の文化からは程遠い底辺をさまよう女。そして、そんな女でも唯一の拠り所として生きなければならない悲しい息子。映画自体のテーマは、本当に深く淀んだ問題に取り組んでいると思うが・・・。この作品に長澤まさみはミスキャストだと思う。本人も意欲をもって体当たりの演技をしているし、実際に確かな演技力を持っていると思うけど、いかんせん奇麗すぎる。落ちぶれ感が全くない。あれだけ好感度の高い女優を使っては、この作品が伝えたい闇の部分は伝わらないと思う。レビューでも多くの方が「長澤まさみの演技力はすごい!」と書き込んでいるが、裏を返せば「演技でやっている」という感想に直結している。作品に入り込んで「とんでもなくひどい母親だ・・・」という憤りとか悲しみに到達できないままだ。例えばこれが、母親役が安藤サクラで、男役がリリーフランキー(万引き家族の組み合わせだが)だったら、全く違った作品になったのではないかと思う。
作品のコンセプトは素晴らしいと思うので、つくづくキャスティングが残念だった。
ちなみに私は長澤まさみさんの大ファンですので、彼女の名誉のためにも「あれ以上の演技は無理でしょ」と言いたい。
どうにもあがらえない育った環境について
美人な母親とどうしようもない男に翻弄される息子の人生。
共依存という言葉だけでは説明が出来ない、ドロドロした展開にやるせなさを感じつつも
その描写は万引き家族よりも傑作だと感じた。
複雑な心境
映画の題材は、実際の事件をモチーフにしているとのこと。少年犯罪や虐待に関わる仕事をしている人なら、記憶残っているであろう衝撃的な事件でした。
その「共依存」と弁護士が言う、強烈な母親を長澤まさみが、見事に演じきっています。自堕落な「母」という呪縛を、言葉で、視線で、抱擁で。
阿部サダヲも、チャラいオトコを好演。息子役も、小学生時代も少年時代も、どちらもうまい!
何が残念って、監修でしょうか。
亜矢さんのような、児童相談所の職員はいないでしょ。簡宿に母子を住まわせて、義務教育年齢の子を、学校ではなくフリースクールの提案をするなどあり得ない。
市の職員の描かれ方や、関わり方が酷すぎる。社会問題を扱うならば、映像に残るその影響力も考えてほしい。
後味がスッキリしないのは、そこのみなだけに残念でしかない。
絆とも言えるし醜いとも言えるし
家族とか絆とか“麗しい”と思っているものも言い方変えれば“鎖”とか“斬っても切れないもの”とも言える。この“切れなさ”を劇中では共依存と表現していた。醜もあるし美しくもある。それがどんよりと描かれていて複雑な気持ちになった。
徹底的に社会とは断絶しようとする母・長澤まさみの姿は哀れにも見えた。
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