夢のアンデス
劇場公開日 2021年10月9日
解説
南米ドキュメンタリー映画の巨匠パトリシオ・グスマンがチリ弾圧の歴史を描いた3部作の最終章で、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞とインディペンデント批評家賞をダブル受賞したドキュメンタリー。1973年9月11日、チリで軍事クーデターが勃発。サルバドール・アジェンデ大統領による世界で初めて選挙によって選出された社会主義政権を、米国CIAの支援のもと、アウグスト・ピノチェトの指揮する軍部が武力で覆したのだ。ピノチェト政権は左派を根こそぎ投獄し、3000人を超える市民を虐殺。グスマン監督もドキュメンタリー映画「チリの闘い」撮影後に政治犯として連行されるが釈放され、フィルムを守るためパリへ亡命した。輝かしいアジェンデ時代の歴史と、クーデター後に新自由主義の実験の場となってしまったチリの現状を、作家や彫刻家、音楽家たちの告白を交えつつ、アンデスの山々のように俯瞰した視座から見つめ直す。
2017年製作/85分/G/チリ・フランス合作
原題:The Cordillera of Dreams
配給:アップリンク
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チリという国については、南米の細長い国、美味しいワイン、くらいのイメージで、
このような歴史があったことを初めて知った。
自国に残って動乱の写真を長期にわたり撮り続けた写真家、この映画の監督、実際のデモに参加する市民達、どの立場にいても、祖国を想う気持ちは同じ。
逆に彼らに暴行を加える若い警察官達はどう感じていたのだろうか。
これからは、チリワインも今までとは違う味わいになりそう。
2021年10月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
アンデスを大きく俯瞰。チリからのアンデスの風景確かにあまり見たことがない。チリといえば壮絶なピノチェト政権による人々の苦難、公権力による拷問、虐殺、行方不明者、女性たちの戦いというイメージ、そして、鉱山、、ESG、とかSDGsとかが花盛りの今、鉱山での搾取や先住民族の問題をなんとなく想起させるがやはり、という場面、景色も俯瞰。冒頭は、建物の亀裂、国民国土人の往来やコミュニティの分断を示すような亀裂のクローズアップに内省的な監督の語りでアンデスの彼方寝落ちしそうに。
亡命、海外移住せずにずっとチリでカメラをまわし記録を撮り貯めるカメラマンがすごいその意思実現力気負わず恐れずとにかくデモや集会をカメラに捉える、淡々とやるべきことをしてるだけといった風情で、しかも1人で撮影。この方を見るだけでも5つ星だし、日本からは遠いチリのことや、ヒマラヤとは違う佇まいのアンデスを見るだけでも価値あり。地元のおじさんがアンデスは椅子の背もたれのようと語るのも印象に残る。
2021年10月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
山は全てを見ていたといわれても
前2作を観ておこうという気にはなる
#夢のアンデス
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