劇場公開日 2021年6月4日

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「間違いなく最高傑作!」るろうに剣心 最終章 The Beginning Y Kさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0間違いなく最高傑作!

2021年6月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

OVA版は見ています。過去作、TVアニメシリーズも全て観ています。原作は人誅編の序盤まで読んでいます。前作は今作のために観たという程に期待していました。
感想
内容について
タイトル通り素晴らしかったです。今作は剣心のエピソードの中でも一番と言っていいほどに切ないエピソードとなっています。その切ない世界観が見事に再現されていました。泣きました。原作に無い要素としてより史実とつなげているという点が挙げられると思います。原作以上に時代背景を取り込んだ結果漫画原作の実写映画からよく出来た時代劇に昇華されていました。今作は人斬抜刀斎の時代なのでとにかく血が飛び散ります。それが本当にカッコいい。時代劇観てる!という感じに浸らせてくれます。今作は画面が暗い場面ばかりなので皮肉にも血の赤が今作の華を飾っているように見えました。展開について知っているので何気ない場面に辛さを感じてしまいました。ラスト繋げ方はお見事でした。
演技について
剣心役の佐藤健さんは安定の演技です。最初は無表情なのに巴と触れ合う中で徐々に笑顔になっていく。そして、後半の展開で衝撃の事実を突きつけられて・・・。という変化を見事に演じられていました。
巴役の有村架純さんも素晴らしかったです。原作通りの無表情。そして遂に見せる心からの笑顔。汚れ仕事に苦悩する剣心を献身的に支える姿は正に奥さん。しかし、巴はある秘密を抱えていて。という部分の難しい感情表現を体現されていて脱帽です。
沖田総司役の虹上さんも若手の実力派剣士という雰囲気が出ていましたし、桂役の高橋一生さんも貫禄があり迫力がありました。
ラスボスの辰巳役を演じられていた北村一輝さんは迫力がありました。
映像表現について
過去作で様々もの舞わせてきた今シリーズですが今作では雪が舞っていました。儚い物語を強調する表現方法として原作にある要素を活かせていたと思います。
アクションについて
剣心シリーズの見所といえばアクションですが、予想以上にアクションシーンがあり楽しめました。静と動の使い分けが見事で引き込まれました。特に今作は血飛沫が凄まじいので見応え抜群です。目で追えないアクションはけんざいで追うのに必死でした。人斬り時代だからできる惨殺アクションは必見です。
総評
間違いなく史上最高結作!原作を観ていない人でも大丈夫。原作改変もあまりなかった印象なので原作ファンにもオススメ。歴史に残る名作の誕生を見逃すことなかれ。

Y K