どうにかなる日々
劇場公開日:2020年10月23日
解説
「放浪息子」「青い花」などの青春漫画の名手・志村貴子が、さまざまな恋模様を淡く繊細に描いたオムニバス漫画をアニメーション映画化。同性からモテモテだった女性・百合の高校時代の彼女えっちゃんと短大時代の彼女あやさんがひかれ合う「えっちゃんとあやさん」をはじめ、教え子の突然の告白に翻弄される男子校教師を描いた「澤先生と矢ヶ崎くん」、思春期を迎える幼なじみ2人の距離感ともどかしさを連作で描いた「しんちゃんと小夜子」「みかちゃんとしんちゃん」という4つのエピソードで構成される。監督は「あさがおと加瀬さん。」「フラグタイム」や「STEINS;GATE」で知られる佐藤卓哉。キャストには花澤香菜、小松未可子、櫻井孝宏ら人気声優陣が集う。
2020年製作/54分/PG12/日本
配給:ポニーキャニオン
スタッフ・キャスト
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2020年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
音にはじまり、音に終わる作品だった。黒い画に色とりどりの点線のようなものが映されて、そこに町の環境音や人々の会話が聞こえる。エンドクレジットが終わったあとにも黒味に街の環境音だった。本作は、前編とても良い音がした。野菜炒めを炒める音がものすごく美味しそうに聞こえたりする。フォトリアルではない背景にシンプルな線のキャラクターが良く馴染んでいる。リアリティは映像世界全体の調和から生まれる。本作は見事に調和していた。
物語は4篇のオムニバス。女同士や男同士の淡い恋に、少年と少女の性の目覚めの瞬間などが描かれる。日常をスナップショット的に切り取ったようなささいなエピソードに、血の通った人間味が細やかに描写されている。こういうじっくりと人間と見つめた作品をアニメで作れるのは、日本アニメと漫画の豊かな点だ。生活感のあるアニメは高畑監督が追求した日本アニメの美点のひとつ。こういう作品にも注目があつまってほしい。
2021年8月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
志村貴子さんの漫画が好きなのですが、志村さんの漫画って、淡々とした日常を繊細に描くから見応えがあるのですが、ただ淡々と描くだけでは、面白いアニメにはならないのですよね…。
テレビアニメの『青い花』みたいに、幾原邦彦監督の様な繊細に人間心理を描ける人が携わらないと、本当に難しい題材だなと感じます。(幾原監督は、『青い花』では絵コンテで参加。)
2021年5月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
高校時代に同性からモテモテだった百合の元カノえっちゃんの元に百合から結婚披露宴の招待状が届く。気軽に出席したものの思わず動揺してしまったトイレで号泣してしまったえっちゃんはその様子を別の女性に聞かれてしまう。それは短大時代の百合の元カノあやさんだった・・・からの『えっちゃんとあやさん』、フラッと職員室にやってきた卒業生矢ヶ崎に突然告白された男子校の教師澤の葛藤と覚醒を描く『澤先生と矢ヶ崎くん』、幼馴染の小学生みかちゃんと放課後勉強しているしんちゃんがワケありの同居人で従姉の小夜子に翻弄される『しんちゃんと小夜子』、そして高2になってもまだ一進一退を繰り返すみかちゃんとしんちゃんの微妙な距離感を見つめる『みかちゃんとしんちゃん』。
LGBTQにまつわる悲喜交々の上をフワフワと漂う雲のような独特な浮遊感に貫かれた作品。PG12という微妙なレーティングが施されているので、小学生には説明が難しいセリフと素っ頓狂なまでにストレートな描写がてんこ盛り。4つ合わせても60分ほどの短い作品なので大人はほぼ終始ニヤニヤしながら観れます。このくすぐったい感じが懐かしいなと思ったんですが、これは高校時代に『パンツの穴』を観た時の感覚に似ていました。男子がみんな片っ端からバカな世界に対する憧憬と当時の自分が抱えていたルサンチマンの記憶が混じり合った香りが鼻腔の奥をくすぐってくるような感じ。何度でも繰り返し観たくなる愛おしい作品です。
2021年4月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
最初の話は悪くはないけど先生と生徒の話がハッピーエンドが良かったなって感じましたが現実はそうですよね。最後の話が男の子の声が女性声優さんだったしビジュアルも中性的な子だったからレズビアンにみえてしまうかな。たいして面白くはなかったです。同じく借りたアダムスファミリーの方が断然良かったです。