ステップのレビュー・感想・評価
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いいじゃん笑顔工場
重松清原作の作品に外れ無し。という定説が自分の中にあるのだけど、この作品もご多分に漏れず。 山田孝之はこういう抑えた演技の方が自分は好きです。 10年間の時間の流れを見事に演じていて、彼の底力を感じました。メイクさんも良かったですね。 子役の女の子たちもものすごく良い。というか、登場人物みんな素晴らしいです。 国村準さんもう爆発してます。元々だけど近年輪をかけて味が出てきてらっしゃいますね。素晴らしい。何回も泣かされてしまいました。 悪い人が出てこないお話もいいものです。 コロナ禍の今、遠方の家族に会うのは容易ではない事だけど、慣れない電話でもしてみようかなと思わせてくれた作品でした。
飯塚健×山田孝之
飯塚監督はずっと好きで、山田孝之さんとはR&D以来かな? なのでこの2人のコラボにしては思い切ったなと言いますか、重松清さん原作ということで、作品全体の雰囲気は今までの飯塚映画にはなく、なかなか新鮮に観させて頂きました。 全5章に分けられ、その時その時の父・健一と娘・美紀の生活が描かれています。大きな事件や激しい感情のぶつかり合い等はないのですが、まったく物足りなさは感じず、寧ろゆとりの有る作りで観ていてとても心地良かったです。 また、子役の子が可愛らしい具合に小生意気で、あの演技は飯塚節を感じました 笑 伊藤沙莉ちゃんや角田晃広さんの飯塚組常連陣がスクリーンにいるだけで安心感が出るのは流石ですね。 最近、山田さんは癖のある人物を演じる、または求められることが多いように感じます。ご本人が本当はどういう方なのかは存じあげませんが、僕が初めて彼を観たのが2002年のドラマ『ランチの女王』。元々真面目な好青年の印象なんですよね。 演技の幅が広く、これからもトリッキーな役を演じることがあるかと思いますが、この武田健一のような優しくて、一生懸命で、たまに弱さを見せてしまいそうになる山田孝之さんをもっと見たいなと思いました。
そこに居なくても…
結婚生活始めてすぐ奥さんを亡くして、娘と二人で、
色々な困難に立ち向かう…映画で割とある題材。
だけど凄く身近にあるのだと感じた。
山田孝之演じる企業に勤めるサラリーマンだって、
保育園に預けられる一人娘の美紀だって、
それを見守る祖父母、義兄夫婦だって、
どの世代、地域に居るし、ある事なんだって。
新しい奥さんになる人が現れる事だって、
きっとそう。
映画の最後は、バットエンドでもハッピーエンドでもない、美紀とともに物語が続いていくので終わりを迎える
今そばに、そこに居ない亡き妻.母朋子とともに。
そして新しい妻.母奈々恵とともに、
幸せな時間を過ごして行ってほしい…
そう思えた、とても素敵な映画だった。
「パパ」→「お父さん」もステップ!
楽しみに待っていた映画。4月に上映予定だったと思うけど、コロナ禍を経てやっと見れた! 小1になった娘、ずいぶん生意気な口ぶり…とびっくりしたけど、気を許してたってことなんだな。 だんだん、父に気を使い距離を取るようになってくし。 娘に距離を取られると、グイグイとは行かない優しいお父さん。それをもっと大きな目線からたしなめる義父…! ステップというのは山田くんと義父にも…いや全員の関係に内在するんだね。 デスクワークしてる山田くんを見ると、缶コーヒーの宣伝を思い出してしまった。
泣かされた
『勇者ヨシヒコ』『凶悪』『全裸監督』で「目の笑っていない狂気を含んだ笑いor凶暴性」を体現していた山田孝之に、演技で泣かされるとは。 それと、3人の子役がそれぞれ2歳、6〜8歳、9〜12歳の娘役を演じているのですが、これがそれぞれびっくりするくらい演技が上手い。 あと、國村隼の老人演技も! 心情をセリフにせず、目線や耐える演技で分からせる絶妙さ。 泣かせるぞ!と意気込みはなく、シングルファーザーが子育ての難しさにひとつひとつ直面しながら、淡々と日々を過ごす姿を見せるのが良かったです。 劇的なわざとらしい演出・脚本が排除され、「誰にでも起こりうる」日常の悲しみと喜びに満ちておりました。 場内、すすり泣きやティッシュで鼻をかむ人続出で、ガサガサうるさかったw
家族みんなで泣きました
予告を観て、家族それぞれが「観たい」とポツポツ言うので、家族愛?っぽいし、みんなで行こうか!と全員で行きました。周りは孫がいらっしゃる世代のご夫婦が多かった印象。 特に山田さんファンではないですが、表情やセリフのため方など、本当に素敵ですごい俳優さんだなぁと思いました。でも何より、保育園の先生役の伊藤沙莉さんの演技に惹き付けられ、気づいたら号泣していました。子供達も、、國村隼さんと美紀のシーンにも旦那が号泣(笑)私もあれは無理(><)可愛がってくれた祖父を思い出しました。子役の3人もよく似ていてそれぞれの良さが出ていました。 普通の子育ての流れなんですが、周りの優しさを感じ、改めて命の尊さを感じるハートフルな映画です。
ハートウォーミングな佳作
シングルファーザーの子育て奮闘記。とはいっても、反抗期前の女の子なので苛烈な親子喧嘩などはない。 娘も天の邪鬼な態度で親の関心を引こうとしたりはせず、母のいない寂しさをなんとか自分の中で消化しようとして父に心配を掛けまいとする。その健気な姿にキュンとする。 子育てが思うようにいかず、気持ちが折れそうになりながらも、亡き妻への思いを心の拠り所にして奮闘する父(山田孝之)も懸命さが伝わってきた。 なにより、嫌な人が一人も出てこないのがいい。登場人物が皆、父娘を温かく見守り応援しようとしてる。会社のかつての上司(岩松了)、保育園の保育士(伊藤沙莉)、カフェ店員(川栄李奈)、会社の同僚(広末涼子)、そして亡き妻の家族たち。 みんないい人だから、見てても疲れない。 特に病に倒れた岳父(國村隼)が見舞いに来た孫娘を抱き寄せるシーンはウルっとしてしまった。 細かいことを言えば、小学校低学年時の美紀役を演じた子役(白鳥玉季)の子が大人び過ぎていて、少し違和感があったので、もう少し年齢相応の子を起用しても良かったのかも。この年代の子は成長が早いので1歳違うだけで全く印象が変わるから。 それと、義父の実家まで行ったりしてるのなら主人公の実の両親を登場させても良かったのかも。
感傷的に浸れる映画
ジェンダー的にどうかとも思いますが、 やはりパパ、ママの役割って子供にとって それぞれ大きいんだと思います。 様々な理由で片親や両親を亡くした子供達の それぞれ苦しみは、如何程か想像もつきません。 この映画ではお母さんを亡くした娘を、 仕事も頑張るパパが周りの暖かい協力を 得ながらしっかり成長させていく様子を 「家族とは何か」をメインテーマに語られて いきます。 子役が三人登場しますが、素晴らしい演技です。 特に幼少期役の女の子はとても可愛かった! お風呂のシーンなど、私も昔を思い出しました。 家族愛、周りの暖かい人間関係に じっくりと感傷的に浸れる映画でした。 ハンカチを忘れずに、ぜひ家族で鑑賞下さい。
行間の味わい…お勧めです
どこにでもいる市井の人々の日常を描き、読み進むうちにじんわり感動が湧いてくる重松作品の独特な魅力、スクリーンを通して確実に伝わって来ました。 重松作品の映像化というと「泣くな赤鬼」の堤真一にしても「とんび」の内野聖陽にしても、何故か役者の肩に力が入りすぎて大袈裟になる演技が多かったのですが、今回の山田孝之はもちろんのこと、國村隼、余貴美子、広末涼子等々…彼ら手練れオールスターズはとてもナチュラルで誇張が少なく、小説の行間をしっかり感じられる素晴らしい作品に仕上がっていると思いました。お勧めです。
普通に泣けますが
少しばかり物足りない印象 ケロ先生が出てくる掴みの部分は良かったと思いますが、章を重ねるにつれ、武田ファミリーのスマートすぎる佇まいに少しばかり順調過ぎるなと感じました。 地道にステップしてるんだから当たり前かもしれませんが・・・ 武田君は周りに恵まれて羨ましくも感じました。
ストーリーはよかっただけに演出が残念…
男手ひとつで娘を育てている家庭の娘の成長を描くと同時に父親、義理の両親などの交流や成長も描かれているストーリーはよかった。が、過剰なまでのここ泣く場面ですよ!という演出や、心情や状況を全て会話で表現してしまうという映画としてはマイナスの描写(このマイナスの描写の頂点が亡くなった奥さんの写真と会話するというまるでファンタジーのような場面)が残念だった。ストーリーはよかっただけに演出が残念でもったいない
シングルファーザーの部下がいる、物語と同じく小学生低学年の女の子。...
シングルファーザーの部下がいる、物語と同じく小学生低学年の女の子。3年前膵臓癌で妻を亡くし、毎日の送り迎え、お弁当を作って夕飯も作ってる姿にほんとに頭が下がる。1年前、自分のとこに異動して来ると聞いたときは少し戸惑った。出張含め外出が多い仕事、9時からの会議も遅刻を余儀なくされる。可能な限りフォローしてあげたいと試行錯誤、コロナがもたらせたテレワーク時代がフォローとなったのは世に彼だけではないだろう。 さて、映画は名優たちが『家族とは』を『人生とは』をしみじみ美しく描き、感動の涙は必須の素晴らしい作品。山田孝之さんの表情が味を与える。
父子家庭の成長の軌跡
家族ものに弱くなったなぁと感じる今日この頃。
辛いことがあっても人生は続いていく
少しずつ形を変えて、ステップを踏んで、成長していく
母親のいない子供の気持ち、シングルファザーの大変さ、忙しいだっこ、、、
亡くした妻の義父母との関係の難しさと温かさ
新しい恋をする葛藤と、それを受け止める周りの人たちの葛藤
それらを通じて描かれる娘の成長記録
いろんな感情が2時間の中で盛り盛りに詰め込まれていていい映画だったなぁと思います。
小学校低学年の子役の白鳥さんはいいですねー表情や表現、印象に残るなぁ。目に力がある。
あとはおじいさん役の國村さん。ほんとかっこいい。愛が溢れてて素敵。
広末涼子はいつまでもかわいい。初めてお母さんと呼ばれるシーンはずるいですな。
メイクの変化をいれながら、長い期間を演じてもほぼ違和感がない山田孝之もさすがでした。
でも、今日はやはり人生を続けない選択をしてしまった三浦春馬のショックが大きすぎるなぁ、、、来週のコンフィデンスマン楽しみにしてたけど、観たら切なくなりそうだ。。ご冥福をお祈りします。。
【若くして妻を亡くした男と彼と関わる"家族"が、遺された幼き娘を心優しき少女に育て上げる姿を描いた作品。様々な家族の在り方を描いた作品でもある。】
■今作が涙なしでは見られない理由 ・勿論、早逝した妻の分までシングルファーザーとして懸命に幼き美紀を育てる健一(山田孝之)の姿。 ・美紀が通う保育園のケロ先生(伊藤沙莉:素敵な女優さんになられたなあ・・)が涙ながらに美紀が保育園を嫌がるようになった理由を語るシーン。 ”忙しくて、美紀ちゃんから言われたことをそのままにして・・。普通は家に帰ればお母さんがいるのでそこで子供は癒されるんですが、美紀ちゃんにはきちんとした対応をしなければいけなかった・・””お父さんの抱っこは”忙しい”から・・” ・美紀を可愛がるが、分を弁えた義父(國村隼)、義母の存在(余貴美子)。そして、言うべき時にはきちんと健一にアドバイスをする。 ー彼ら祖父母の存在は、美紀にとってもとても大切だと思う。ー ・母の日に”お母さんの顔を描く”という学校の課題に、行きつけの喫茶店の亡き妻に似た女性(川栄李奈)にあるお願いをする健一。そして、翌日、嬉しそうに彼女と公園で遊ぶ美紀。美紀の描いたお母さんの顔は笑顔で、頭の上には金色の輪が書いてある・・。 ーもう、涙腺が・・。- ・妻の兄夫婦が不妊治療をしていたことが、さりげなく義理の父の口から告げられ、”人生は思うようには、行かない・・。けれど、少しづつ直して行けば良い・・。”というセリフ。 ・亡き妻の祖母の家で家族そろって、盆を過ごす風景。”正しい、日本の夏だな・・” ・健一が妻を亡くした後、初めて気を惹かれる女性奈々恵(広末涼子)と美紀との関係を近づけようと努力するが・・。 ー食事会の後、必ず吐いてしまう美紀。幼いながらも、イロイロと身体が正直な反応をしてしまうのだろうか・・- ・義理の父が倒れ、病室に美紀が”謝恩会”として、訪れるシーン。気丈に振舞う義父の姿。奈々恵にかける言葉。 ーイカン、又、涙腺が崩壊しそうだ・・- ◆随所で語られる妻を失った健一のモノローグが、一人で娘を育てる若き父親の気持ちを絶妙に表現している所も良い。 <妻を若くして喪った男が、周囲の力添えもあり、幼き娘を小学校卒業まで育て上げる日々を丁寧に描いた作品。涙を堪えるのがかなり難しい作品でもある。> ■蛇足 健一の能力を買う上司(岩松了)が蕎麦屋や鰻屋に昼食を誘う場面で、”必ず爽やかなイケメンサラリーマン”が颯爽と暖簾を上げて出てくる・・。どこかで見たことがあるなあと思っていたが、あれだけ繰り返して登場されると・・。 ”貴方は、中川さんですよね・・。”
ズルいですよね、泣けない要素ありませんから~残念!(って古い?)
重松清さんの原作、どんな役でもこなしてしまう名優 山田孝之さん主演、日本を代表する(結構頻繁に色々な方々を代表させてますが)脇役さんたち、そして各年代の子役の女の子たち、秦基博さんのエンディング曲!涙腺崩壊でした! 重松清さんもインタビューの中で「子供の成長は縦に伸びていくものですが、大人の成長は横に広がるんですよね。」とおっしゃってましたが、子供だけでなく父親も周りの人たちもだんだん成長していくまさに『ステップ』を見事に描いた作品でした。 山田孝之さんはいつも個性的な役柄を変幻自在に演じられますが、今回は本当に普通のシングルファーザーを目線・表情の演技で見事に演じられました。 再婚を考えること自体が亡き妻に対して申し訳ない、後ろめたいという思いを痛いほど感じさせてくれましたし、その気持ちに寄り添うような広末涼子さんの演技も素晴らしかったです。 國村隼さんの円熟した迫力ある義父の立ち位置・セリフにもやられちゃいました。 そしてなんといっても各年代の『美紀』ちゃんたち、2歳半の子供というより赤ちゃんに近い役を見事に演じられてましたし、ちょっと生意気な小学生時代を演じたお二人もすごく自然でよかったです。(低学年は『テセウスの船』の女の子でしたよね) あと意外に良かった義兄の『東京03』の角田さん、(私的には基本的に声の太い女性は苦手なんですが)ケロ先生の伊藤沙莉さん、もちろん川栄李奈さんも安心領域に入ってますね!やる気MAX!ORIX! いい映画観せて(魅せて)いただきました!是非大切な方々と一緒にご覧ください。
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