羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来のレビュー・感想・評価
全135件中、101~120件目を表示
その世界に癒される
昨年、東京で限定公開されていた「羅小黒戦記」。映画ファンの中で多大なる話題になっていた本作が、今年日本語吹き替え版として全国で拡大上映される。
日本語字幕版のあの黒猫のシャオヘイがでっかく載ったポスターでは、その世界観が全然想像できなかった。しかし、大きなスクリーンで、初めて玉手箱を開けるように鑑賞したが、まさかこんなにも温かい映画だとは思いもしなかった。
物語のテーマはどうやら「人間と自然界の共存」らしい。私は、このテーマを思い浮かべた瞬間、ある作品を思い出した。
「もののけ姫」だ。
この作品の筋書きは、「もののけ姫」を含め、様々なジブリ作品に似ている。
しかし、誤解しないでほしい。あくまでも、本作はパクリではなくオマージュだ。監督であるMTJJさんが、日本のアニメーションの印象的なメッセージをただ引用しているのではなく、より簡潔に描いているからだ。
それは、あの「もののけ姫」でも描かれてた「人間と自然界は共存出来るのか?」にある。シャオヘイを中心に、ムゲンのような「妖精の暴走を止める者」とフーシーのような「妖精の地位を取り戻す者」、シャオヘイを取り巻くいずれの存在も、必ずしも悪人ではないということだ。
この作品には悪役が存在しない。
私はこの作品を観た後、温かい気持ちになった本当の理由は、憎み合いながらも"シャオヘイの未来を助けている"事が分かったからだ。
この作品には、確かな人の温かみを感じたのです。
出会いと別れと愛情と。
アクションの表現が図抜けている
ついに日本語吹き替え版が登場
字幕版、吹替合わせて10回以上鑑賞済みです。
景色だけでなく、シャオヘイを取り巻く環境とシャオヘイ自身の心情が次々と変わっていくロードムービーです。
描くべき部分を描き、不要な部分は描かない。わざわざ語らずとも観客へ想像をさせるようなストーリー構成と魅力的なキャラクターでグイグイ引き込まれてしまいます。
シャオヘイの服をさり気なく直す仕草、貰った花を髪につけている場面(お前がつけるんかいとツッコみたくなる)、最後の深く息を吐いた肩。見終わった後にきっと「ここがよかったなあ」と話したくなるシーンがたくさん詰まっています。
一部難しい部分はありますが、怖いシーンは無いのでシャオヘイ(6歳)くらいのお子様でも楽しんでもらえると思います。
日本のアニメーションは近年技術ばかりが向上しており、何度も見直したいような脚本力が欠如しているのを感じますので、ここまで気持ちよく鑑賞できる作品に出会えて私は幸せでした。
一方、日本語版も慣れてきましたがキャラクターより声優さんがチラついてしまうのがやや残念です…あまり有名声優さんを起用しないでいただきたかったのが本音でした。メインの3人よりサブキャラの方が馴染みが良かったです。
ぜひオリジナルの字幕版ももう一度劇場で鑑賞したいです。
善悪の判断はそれぞれの立場によって大きく異なるからこそ難しい
オリジナル版を観に行く機会に恵まれず、結局観れないまま一旦上映が終わってしまい、またの機会にと思っていたところに「吹替版」が全国で上映されるとの事で、予告編のPVからとても楽しみにしていた作品です。
国や文化が違っても「人間の愚かさ」と言うものは同じく存在するものであり、その部分の表現がとても巧妙にできている作品であると感じました。
そして、一度は敵対した人間と妖精の関係について、様々な経験を重ねていく事で、どうしていくことが正しく、何が悪いのかということを考え直していくと言う点では、世界が様々な問題に直面している今だからこそ多くの人が学ぶべき点が多い作品であると感じました。
立場がみんな全く同じということはあり得ない中で、相手の考えや行動というものをどう受け入れていく事が正しいのか、私たちが見直すきっかけにかる素敵な作品です。
素敵なストーリー、圧倒的な臨場感溢れるアニメーションに惹き付けられます。
中国らしいと思ってしまった
主人公と悪役が、鬼滅と逆の構図になっている。利己的な現代人が正義の味方になって、コンプライアンスを守る感情を失った存在を礼讃する。
みんなにバカになれと言われているようで、私は好ましくは思わなかったです。
愛おしい世界に悶絶し、重厚なアクションに興奮
ミッドランドスクエアシネマ2
岩浪美和さんの9.1ch絶対領界音域にて
これはいいアニメですわ〜
のほほんとした可愛い作画だけど、アクションはufotable作品みたいにカメラワークが動きまくり心臓に響くくぐもった岩浪サウンドのおかげで、超ド迫力!
話題の『鬼滅の刃』以上の迫力でした。
『ドラゴンボール』とか、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』みたいな世界観+『夜は短し歩けよ乙女』的な表現、『AKIRA』のようなクライマックスで、「日本アニメの良さをかき集めた中国版ジブリ」と言われるのも納得だが、単なる寄せ集めでは無い!
世界観や展開、ビジュアルは勿論オリジナルだし、きちんと一作品としての世界観を築いてあり作品の「味」がある。
これを創り上げたMTJJという漫画家兼アニメ監督は本当にすごいと思う。
中国アニメも要注意だな。
にしてもキャラがみんな愛おしい!
特にシャオヘイ。
花澤香菜の可愛い声もあるけど、猫状態でも人間状態でもキャラデザがむっちゃ可愛いし、行動がいちいち愛おしい。
鑑賞後、売店のグッズ覗き、スマホで壁紙探しまくったし。(ちなみに今のホーム画はシャオヘイ)
というか日本版のスタッフが豪華すぎたよね。
花澤香菜に宮野真守、櫻井孝宏とかもうアニメ界の鉄板御三方だし、岩浪美和の音響は字幕版観てないから分かんないけど、迫力エグいし。
こりゃ中国の製作陣やアニメ好きが嫉妬してるよ。きっと。
まぁとにかく世界中のアニメ好きの人全てに観て欲しい作品。
音や迫力が可愛い見た目とは裏腹に鋭いので是非映画館で観て欲しい。
続編を匂わせる発言を監督がしてるし、まだまだもっと広げていける世界なんで、続編よろしくお願い致します。
ちなみに、岩浪さんの9.1ch絶対領界音域は最高でした!
アクションがすごい!
今年の一番面白い映画
ギャグとアクションとテーマ性
(人によっては)鬼滅の刃より面白いかも
もともと好きな声優さんが出てたので観ようと思っていましたが、予告動画みて中国のアニメで絵がしょぼいと思ったのでスルー、と思ってましたが、アニプレックスが配給ということで観てみました。
冒頭、猫と森のシーンはアニメとして酷い、、やっぱりダメかなと思ってましたが、どんどん絵もとかストーリーも良くなってきた。
ところどころ、日本のアニメのパクリ?と思うところもありますが、オマージュってことにしたいです。
ところどころ、テンポの良い笑いがあります。単純ですが、間が良くて面白い。
特に人や表情の映像はまだまだ日本の足元にも、、、特に目が死んでいる。日本のアニメってすごいなぁ、と逆に関心。ですが、アクションシーンやストーリーはかなり良かった。
両方正義の話で、どう展開するか分からない。
単純に悪い鬼を殺すストーリーよりも奥が深い。
鬼滅の刃を観てイマイチだった人にもおすすめ出来ます。
あまり期待していなかったこともありますが、結果、観てよかった。
先日の「薬の神様じゃない」も良かったですが、中国のエンタメは成長がすごい。
中国版ジブリ。冒険活劇、ファンタジーの良作、かわいいキャラクターも
予想以上のおもしろさ、もののけ姫やトトロを彷彿させるビジュアルや動きの中国版ジブリ的作品で、小学生~大人まで安心して楽しめるファンタジー作品。
字幕版から吹き替え版にバージョンアップしての登場。吹き替え陣はとても豪華でした。
黒猫の妖精、シャオヘイのほか、キツネやタヌキの妖精などキャラクターもかわいい。
素晴らしい!
バトルシーンの躍動感、立体感、スピード感がすごい
声優陣が、花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏なので、これは見に行くしかありません。3人共キャラクターにピッタリの演技でやはり、実力派声優陣がそろうと作品も1レベルも2レベルも上がります。
妖精のみの世界を獲得しようとする妖精至上主義のフーシー(風息)が子猫の姿をした妖精のシャオヘイ(小黒)を助けて仲良くなったところから物語は始まる。そこに執行人と呼ばれるムゲン(無限)が現れて、フーシーからシャオヘイを奪って第二幕へと進んでいく。
ムゲンが所属する『館』と呼ばれる組織が、妖精にとって好意的な組織なのか敵対する組織なのは序盤では、はっきりしないが、徐々にわかるストーリーになっている。この作品は、独特の用語や世界観があって面白い。妖精はそれぞれ『属性』を持っていて、シャオヘイであれば、金属性らしく、金属を操ることができる。また、妖精が自分の妖力の支配下にある『領域』という空間を持つことができ、この『領域』では、絶対的な優位に立てる。
『羅小黒戦記』はとにかく、バトルシーンの躍動感、立体感、スピード感がすごい。いつの間にか日本のレベルに追いついてきている。それだけでなく、南宋絵画の雰囲気をもった幻想的なアニメーションもオリジナリティがあってとても引き込まれる。
ちょっと残念なのは、妖精至上主義と人間共存主義の対立軸が不鮮明というか、妖精至上主義にどうしても感情移入がいってしまう構図になっているので、ちょっとスッキリしない部分もある。それ以外は、最後まで惹きつけられる内容で、これからの中国アニメに期待したい。
中国人が愛した日本アニメ、その守破離の「守」
ヌルヌル動くケモショタファンタジー中華アニメ。
制作者が日本の著名なアニメから影響を受け、そして大好きであることが伝わってくる。細田守とナルトが狂おしいほど好きなのだろう。
ではただの模倣アニメかと言うと、本作はそんなレベルではない。
日本国内で見てもトップクラスの作画に加え、日本アニメ的な技術や演出力は使いつつも、その内容はすでに「中国人にしか作れないもの」として仕上がっている。
すなわち、中国古来の仙人や妖怪を登場させ、仙界のような空間、心のありようが反映される仙術など、それは表層的な見方をすれば「既視感のある設定」のように見えて、その実既に「中国人としての感性や文化的バックボーンがなければ描けないもの」がしっかり盛り込まれている。
格闘シーンの魅せ方にしても日本アニメではあまり見ないカンフーアクション的なカメラワークが散見される。
とはいえ、話の展開にせよ作画やデザインの方向性の面では、日本アニメを追従した作品という域を脱し切れていない。
しかしこれがクリエイターにとっての守破離の「守」であるならば、次回作はきっともっと日本人にとって刺激的で感動的なものになるに違いない。
日本アニメーションの技術を体得した中国人が、次に作る良質なアニメーションは果たしてどんなものになるだろうか。今から楽しみでならない。
続編待機中。
日本語字幕版鑑賞済み。
吹替の声優陣はもう安心の豪華声優さんばかり‼︎
吹替のおかげで以前よりかは画面に集中出来る感。
アクションはもちろん、ギャグシーンもクスリと笑える感じできちんと息抜ける間がある。
(わがままをいうと、吹替の声がイメージ違いというキャラが何人かいたので、其処だけ個人的に残念感…)
続編絶賛制作中とのことなので、全力待機中‼︎
(あとあと、できることならwebアニメの方もなんとか日本語対応お願いします…🙏‼︎)
追記:2022/5/11
改めてゆっくり落ち着いて観てみるとストーリーの構成の素晴らしさに気づく。冒頭の森の破壊シーンから、落ちるシーンのまま現在に持ってくる描写や、終盤に近づくにつれて分かるフーシー達の危うさなど、最後まで飽きさせずずっと楽しめる構成になっているのは本当に見事。小黒の成長を軸に綺麗に物語が進んでいくのが心地良かった。本当に大好きで出会えたことに感謝しかない作品。
今更ですが…
全135件中、101~120件目を表示











