水曜日が消えたのレビュー・感想・評価
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月曜日に水曜日が消えたを見たのが良くなかった?
中村倫也が七色の人格を演じることに期待して、見に行きました。個人的にはテレビドラマ「凪のおいとま」で付き合う女性に合わせて違うキャラクターの芝居が素でできる詐欺師的な彼を高く買っていたこともあります。
設定が窮屈なのは仕方がないのですが、多重人格というよりも多趣味といった程度で、ちょっと残念でした。
日曜日は釣りびと。飛び魚の魚拓がその日の報告書がわり。飛び魚は伊豆七島でも八丈島あたりまで行かないと釣れないので、日帰りは無理。個人的には30年前に三宅島で投げ釣りで飛び魚を釣って、地元の人たちに珍しがられました。新鮮な飛び魚は旨かったです。まだ黒潮の蛇行がひどくなかったのでしょう。
月曜日はウッドベースのバンドマン。エレキベースの彼とも寝るし、女の子とも寝るバイセクシャル。かなりのヘビースモーカー。バンドの構成はなかなか面白かったですけど、チラッ程度。ちなみに、アタシはブルースロックバントのドラムで、かなりのヘビースモーカー。
火曜日は彼を研究対象にしている主治医に通う日で、掃除の日。ちなみにアタシは仕事休みで、リサイクルゴミの日。
水曜日の彼は朝、ゴミ出して、図書館に行く。ちなみにアタシは朝寝坊して、映画のサービスディのはしごをすることが多いです。
木曜日の彼はイラストレーター、デザイナ―で、稼いでいるらしい。
金曜日と土曜日の彼についてはあまりよくわからないまま。
2時間あるのに、火曜日と水曜日の話しで、気持ちが高ぶったりとかもとくになく、元・乃木坂46のお嬢さんとのお上品なラブロマンスが長かった感じ。交通事故の前からの小学校の同級生で今はお目付け役の彼女と夜中コンビニで買い物して、カップラーメン食べる場面では、彼女のまなざしが暖かい感じで好きだった。
明日目覚められる奇跡。不思議な主人公が紡ぐ、不思議な人間ドラマ。
【賛否両論チェック】
賛:1つの人生を、7つの人格が曜日ごとに分け合う主人公を通して、明日目を覚ますことの尊さが、思わず身に染みる。その身体に異変が起きた時、主人公(達)が下す最後の決断にも、観ていて感慨深いものがある。
否:展開はかなり淡々としていて、似たような描写も多いので、惹かれないと思わず眠くなってしまいそう。
劇中で数馬自身も語っていましたが、確かに1週間のうちの同じ曜日しか生きられなかったとしたら、人生は普通の人の7分の1になってしまいますし、曜日が一緒なら文字通り同じ毎日の繰り返しですよね。そう考えると、たとえ平凡だったとしても、明日の朝に目を覚ますことが出来るというのは、本当に奇跡なんだなと改めて痛感させられるようです。
そんな彼らの中で、次第に異変が起こり始めた時、これまで真面目で退屈だった“火曜日”が、自分を変えるためにどんな選択をしていくのか、その行方からも目が離せなくなっていきます。
「この身体は不便だよ。だけど・・・不幸だった訳じゃない。」
という数馬の言葉が、なんだか心に染みます。また、エンドロールの7人の付箋でのやり取りなんかも、遊び心があってクスッと笑ってしまいました(笑)。
ただ難点をいうと、やはりどうしても似たようなシーンが多く、かつ物語も非常に淡々と静かに進んでいくので、人によっては観ていて退屈して、思わず眠くなってしまうかも知れません。どちらかというと、小説みたいな内容が好きな方向けの、文学的な作品といえそうです。
複雑ではない多重人格作品
多重人格ものは期待を大きく外す場合があるのに対して、本作品はちょうど良い具合の作品です。
曜日ごとに自分が入れ替わるという設定のため、1人7役あるのですが、作中はほとんど火曜日の1人を中心に描いていることが功を奏しています。
役者の演技力を前面に出した「ちゃんと7人演じ分けてるだろ」というドヤ顔映画にならずに、しっかり地に足のついた作品になっています。
ただし、各曜日の特性が見えにくいこともあったので、最後の方のシーンにあった各曜日の生活スタイルを冒頭あたりで簡単に流してくれれば、より分かりやすかったかなと思います。
あと、教授の動機も少し弱い感じで、ミステリーを期待すると物足りないかもしれません。
しっかりとしたストーリーの映画ですので、是非劇場でご覧ください。
図書館、通う!
過去の交通事故により、曜日ごとに7つの人格を持つようになってしまった主人公の物語。
おとなしくお人よしな主人公「火曜」は、当然火曜日にしか目覚めない人格なのだが、ある朝目覚めると、いつものネコがイヌだったり、ゴミ収集車の時間が早かったり、いつもは歩いていない美女に声を掛けられたり…。
多重人格モノ(⁉)は昨年も、「フォーハンズ」「ジョナサン」「ガールインザミラー」などがあったけど、どれも個人的に当たりだったので、本作も期待!しかし今作は「7人」とケタ違いの多さ!(否、ケタは一緒か)
真実が明らかになっていく後半も良かったけど、おとなしめの火曜が恋愛に頑張っている序盤~中盤が、映画の本筋ではないかもだけど特に良かった(笑)。
俺も図書館通う!火曜だけにッ!
…ハイ、すみません。
作品としては、悲しさと暖かさが混じった内容がなかなか良かった。誰だって願いは同じだけど、最終的にはお互いを思い遣ったってことですかね。同意書のサインのシーンはちょっとグッときた。
そしてあのエンディングロール!非常に面白かった。
個人的に、ベストエンディングロール賞決定ですね!そもそもノミネート作品が殆どないけど(笑)
多重人格を扱う別観点でのストーリー
中村倫也を活かしきる良作、繊細さが光るストーリーが面白い
中村倫也といえば、優しい青年から親分の仇を取りに行くヤクザまで振り幅を持つカメレオン俳優として知られているが、それを活かした一本といえる作品だった。
1人7役というが、最も地味な火曜日が主人公のなかの主人公。最初は、演じないんかい!なんて思ったが、意外とこれがミソなのである。シンプルで分かりやすい構成、登場人物も少ないため整理しやすい。その一方で、加速していく消えた水曜日の謎。自身が、自分の中の別の自分と向き合った時、なにが見えてくるのか。不思議と他人事ではないような感情がわいてくるのだ。
テンポのよさとシンプルな構成、それでありながら計算された脚本が、想像を超えるラストに導いていく。ひとり没入しながら映画を楽しめる時期だからこそ、頭を使って楽しんでいただきたい一作だ。
思ってたのとは違ったけど
うん、なかなか良かったんじゃないかな?
曜日ごとの7つの人格、ある日消えた一人の人格、起こる体調の異変…というミステリーな部分で物語を引っ張りつつ、一人の身体の中に7つの人生を生きてきた男の転機を描く。
一人七役という部分が発揮される部分はかなり少なく、あくまでも火曜日の視点で物語が進むのは少し勿体ない気もする(まぁ、わざわざ全員分一日を見せるのは大変だから仕方ないが)
ミステリーとして物語を引っ張る、一つの人格が消えたということについては副産物的なもの(劇中でもハッキリ理由が言及されるわけでもない)であり、物語としては一人の男の生き方を描いている。
テーマとしてはザックリ「自分を受け入れる」「他者(この場合は他の人格も含む)を受け入れる」「"元"や"過去"に縛られらず今を生きる」あたりだろうか。
そこまで強いメッセージ性の映画ではないが、ミステリアスな展開とたどり着く結末まで目が離せなくなる良作
事故現場の鳥の描写なども面白く、他の演出についても改めて見たくなる
個人的には彼らがどう生計を立てているのか(後半で僅かながら分かるが)、交換日記のようなものでよく16年くらいを乗り越えられたな…など描写されない部分がノイズになってしまったのも事実だったりするので、そこを上手く回避して欲しかったかなぁとも思う。
主人公の友達、一ノ瀬のなんとも言えない立ち位置も良かった
各曜日、7つの人格を過ごす主人公。その中で真面目で地味な"火曜日"を軸に彼の日常と"水曜日が消えた"ことから始まる転機を描く。
劇中、何度も映し出される主人公の子供時代の事故現場。車のサイドミラーに映る鳥が7つに分かれる(そして物語が進むにつれ変化していく)様の描写が面白い。
物語は火曜日の視点を中心に展開する。地味でつまらない毎日、遊び散らかす月曜日の片付けをし、閉まっている図書館に思いを馳せ、検査を受ける日々…
しかし、水曜日の人格が消えてしまい…
火曜日の視点なので、火曜日の1日が繰り返されるが同じように見えて、少しずつ月曜日にも変化が訪れているのが同じ画角でチラリと示されているのも面白い(彼の布団に警備員人形があったり=夜中まで活動していたと見えるなど他にもあったかも知れない)
水曜日が消えたことにより、困惑しながらも火曜日は水曜の1日を過ごし始める。彼に取って最大の関心は図書館。そこの職員:瑞野に淡い恋心を抱くも、彼女の中には別の曜日の自分がいることが後に判明してくる…
彼女との関係については最終的にどうなったのかはあまり言及はされなくなるが、水曜を過ごせる火曜日の喜びと別の自分への変化をもたらす重要な存在ではあっただろう。
もう一人、一ノ瀬も重要なポジションであろう。各曜日の彼を知る友達である彼女の火曜日へのもどかしい想い。身を案じつつも火曜日の共犯者になってしまう彼女について明かされる秘密…彼の過去と今を繋ぐ存在で、彼(7つの人格)以外の他者という意味でも重要な存在であり、この親しみやすくもどかしさを放つ演技も良いと思った。
火曜と水曜を過ごす内に、火曜日にも異変が起き始める。ぐらつく身体に始まり、飛んでしまう意識とその間の空白の行動…意識が飛ぶ時のフラッシュのようなルックもちょっと面白いなと思った。
実は他の曜日も消えており、ついにビデオを通じ、月曜日と火曜日が対峙する。中村倫也の演技のバリエーションがようやく後半で発揮される場面だ。
自分勝手っぽい月曜日と他の人格も大切な時間があるのだと気づいた火曜日、甦る記憶、その果て…
クライマックスで残ったのは月曜日?のようであったが、彼は7つの人格を残すように治療にあたる者に告げる。
そして、ここでようやく彼ら7人がビジュアルとして出てくる(それぞれ在宅で出来る仕事などをしているようだ)
最終的に、主人公は今の自分を、7つの人格という他者を受け入れて生活をすることに決めた。幼き頃「元の自分とは」と言っていた自分から今の自分(7人)を生きると。
事故の場面に、鳥が映らなくなったのも彼が倒れていないのも、過去いや「元の自分」という存在から今の自分を受け入れたということではないだろうか?
また、一人でしていた卓球も一ノ瀬にラケットを渡した…これも他者を受け入れ新たな生活を始めた彼を示しているのだなと…
7つの人格、消えた一人の人格というサスペンスミステリーな内容を縦軸に一人の男が人生の大きな転機を迎える姿を描いた作品。
エンドロールのポストイットでのやり取りも面白いのでお見逃しなく
あぁ、もうちょっと上手く文章を纏められるように修行しないとなぁ…
エンドロールまで楽しい
ストーリーで抽象的だった部分が、
エンドロールで具体化されており
私は最もニヤニヤした所。
最後までとっても面白かった。
実は、誰にも7つくらい性格や要素や才能はあって、
ただそれが、主人公はある衝撃によって
顕著に表れただけなのでは、と感じた。
私たちは分かれていないから想像しにくいが、
彼らはしっかり分かれているから、
自分の強みに集中できる。
何よりも、7人そのままで生きていく決断に驚いた。
私は一人になる方が生きやすい気がしたから。
でもそれは他人が関わるからであって、
自分の好きな事をして、自分の人生を生きるという
意味では、7人そのままでいる決断に納得した。
その決断を月曜日が下したところも
なんとなくわかる。
自分の中に仲間がいて、その生活を干渉しすぎず、
お互いチアーアップしている感覚が面白かった!
自己暗示の賜物が世界を征服するかも!
中村倫也だから成立した作品
大好きな作品
3か月ぶりの映画館
レビューを残すようになってから初めて5点をつけました。
作品の良さに、「上映してくれてありがとう」の気持ちで+1点。
コロナで映画館が閉鎖され、実に3か月ぶりの映画館。
サーモグラフィーにアルコール消毒、マスク、と徹底した準備のもと拝見。
中村倫也さんの挨拶から「あー、映画館に来たんだなあ」と実感できてうっと涙が出てしまった。
どれだけ映画が生活の楽しみになっていたのかをしみじみと実感しました。
関係者の皆さん、公開してくれてありがとうございます。
※ここまでなんだか関係なくてすみません。
本編は、清潔感のある美しい画が続き、とても良かった。
ファーストシーンが繰り返されるたびにその意味と、散りばめられた小道具の意味がわかって、美しさもあいまって印象に残りました。
小道具や衣装、音楽などのチョイスがとても好きでした。
七人の人格の生活の描き方。
小さな世界が描かれているのにその中の変化が大きく、主人公「火曜日」の感動が大きく伝わってきた。
後半のサスペンス展開も面白い。
中村倫也さんの様々な表情を見られることも良かった、引き付けられた。良い役者さんですね。
スタイリストの方も良い仕事されているなぁと思いました。
キャラクターとしては火曜日の不器用さがやはり好きでした。
深川麻衣さんの演技は拝見するのは2本目ですが、透明感があってとっても素敵な方ですね。
もっと観たいなぁ。
結末の描き方は「それでいいのか?」と一瞬思い、そのあと「いや、それでいいかを決めるのは誰でもない、自分自身だ」と考えさせられました。
明日どうなるかわからない、という主人公の気持ちに、コロナで振り回されたこの状況が重なり、思うところがありました。
どんな結末かはぜひ観てみてください。
改めて、映画館で映画を観られることに感謝を。
アイデアは面白かった
状況理解が一番
あなたの好きな曜日は何曜日?と聞かれたら、何と答えるだろう。
◯物語
幼い頃の交通事故により、曜日ごとに性格も個性も異なる7人が入れ替わる「僕」。彼らは各曜日の名前で呼び合っているが、中でも「火曜日」は一番地味で退屈な存在で、他の曜日から家の掃除など面倒なことを押し付けられる損な役回りだった。しかし、ある時、1日を終えてベッドに入った「火曜日」が、水曜日に目を覚ます。僕の中の「水曜日」が消え、「火曜日」は水曜日を謳歌するが、その日常は徐々に恐怖へと変わっていく。(映画.comより)
とってもユニークな設定で、面白かった。VFXや表現も面白味があった。
自分が、こんなだったら好きに生きられるのかと考え、各曜日の思想・特徴・癖は大切で自分だったらどうするだろうとも見ながら思った。
物語中盤に言い争うシーンがあるのだが、そこは頭フル回転。そうしないと、状況理解ができない。一言でも聞き逃せない。
エンディングも各曜日のアナザーストーリーみたいなのが見えて面白かった。
※最初に、中村倫也さんからのメッセージがあったけど、そういうの良かった。
好き嫌いは分かれるだろうけど私は大好きだった
3ヶ月ぶりの映画館での鑑賞。
ネタバレはしませんが、中村倫也さんの演技力を詰め込んだ作品でした。
中村さんファンは絶対映画館で見た方がいいです。
内容自体も面白い。
一見淡々と進んでいく物語のように見えて、起承転結がしっかりと作られていた。
終わり方も良いしエンドロールも良い。
普段エンドロールを見ずに帰ってしまう方も最後まで見た方がいいと思います。
ただ毎日を普通に暮らせている私たちには、
二重人格、三重人格、七重人格、、という診断はされないし、
そういった(病気と呼んでいいのかわかりませんが)
病気の方のような悩みは想像さえ困難ですが、
人格の入れ替わりが無くとも、私たちにも一人の人間の中に色んな自分がいて。
世の中を上手に生きていく自分や
何もかも自由にやってしまいたくなる自分や
そんな自分自身の中にある全てを壊したくなる自分がいて。
その自分というものを平等に愛し、
上手く自分と共に生きていくことが大切なのではないかと。
パンフレットが売り切れていたので作者の本当に伝えたい部分が分かりませんが、
私はこの映画を見てそういう考え方をいただきました。
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