Away

劇場公開日:2020年12月11日

Away

解説・あらすじ

ラトビアの新進クリエイター、ギンツ・ジルバロディスがひとりで監督・製作・編集・音楽などを担当し、3年半の歳月をかけて完成させた長編アニメーション。飛行機事故で島に不時着した少年が、さまざまな土地をオートバイで駆け抜けていく姿を描いたロードムービー。全編にわたりセリフは一切なく、絶望から不安、孤独、そして希望をめぐる哲学的なメタファーに満ちた冒険の旅を、美しい映像でつづっていく。世界最大のアニメーション映画祭として知られるアヌシー国際映画祭では、革新性ある長編作品を対象としたコントルシャン賞を受賞。日本の新千歳空港国際アニメーション映画祭でも審査員特別賞を受賞するなど、各国で高い評価を獲得した。日本ではそのほか、2019年・第32回東京国際映画祭「ユース」部門上映で「アウェイ」のタイトルで上映されている。

2019年製作/81分/G/ラトビア
原題または英題:Away
配給:キングレコード
劇場公開日:2020年12月11日

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映画レビュー

4.0 この手探り感と疾走感がクセになる

2020年12月27日
PCから投稿

彼に何が起こったのかはまるで分からない。パラシュートにぶら下がった位置から始まるこの物語は、得体の知れない島で、一つ一つの手がかりと足場を確かめながら目的地を目指す奇妙なものだ。ある意味、ロールプレイング・ゲームのようであり、同時に生死の境目で魂が彷徨っているかのような気持ちにさせる。はたまた、深層心理における心の浄化作用を詩的かつ寓話的に紡ぎあげた物語としても受け止めうるのかも。そこに現れる、宮崎アニメのデイダラボッチやカオナシを思わせる黒い影は一体何なのか。この存在について説明や理由づけが一切ないところが潔い。セリフを排することで想像力はかえって刺激され、主人公の一挙手一投足や影に追われる感覚さえもがリアルに入り込んでくる。ラトビア人のクリエイターがほぼ一人で作り上げたというこの世界。彼と私たちが、言葉や文化を超えて”感覚”によって繋がりあっていることにひたすら感動を覚える一作だった。

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牛津厚信

3.5 監督の次作が楽しみ

2025年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

採点3.4
遠くラトビアからのロードムービーアニメーション。
パラシュートで流れ着いた少年、付かず離れずの黒い巨人(死)、色々な動物(生命)と出会い、少年だけでなくそれら皆の成長物語でもあるのでしょう。
驚くのはこれを一人で作成している事、そして音楽も。
またその音楽が良いんです。
作画もフォトショップでベタ塗りしたような、味わい深い感じが面白い。
テクスチャーなど色々も荒いのですが、何とも言えないクセがあります。
全体的に日本のアニメ、というかゲームの影響を強く感じました。
そしてその世界観は本当ゲームのようで美しい。
緑や水面など美術も綺麗で、日本アニメが大好きなウユニ湖も登場。
その旅路の先にも希望が感じられました。
監督の次作が楽しみな作品でした。

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白波

3.0 セリフ無し

2025年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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odeoonza

4.0 想像力があれば、この素敵な世界に入る事が出来る

2025年11月26日
スマートフォンから投稿

独りぼっちの彼になればいい
彼を見つめるもの達になればいい
リンクする事で物語は動き
世界は生きてくる

想像力は人間の武器

美しい星空
水の中の白い雲
動物たちの役割
黒い巨人の正体
静寂の真実

作者の感性に近づき
彼らの居る所へ行く
それがいちばん大切

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星組