劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のレビュー・感想・評価
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映画としてはよく出来ている
テレビ放送の録画で鑑賞。原作未読、テレビアニメ視聴済み。
当時の社会現象についていけず、見る前は殆ど期待していませんでした。しかし、いざ見てみると大迫力のアクションシーンに引き込まれ、感情移入できるシーンも多く、映画としてよく出来ているなと思いました。また、各キャラをわかりやすく説明している部分も多く、テレビアニメを見ていない人にも優しい内容になっているようにも感じました。
個人的には、炭治郎が夢の中で死んだはずの家族と会うシーンが印象に残りました。ここでは、現実ではないから早く起きろと自身の心の声が聞こえたことで、泣きながら家族の元を去っていきます。これは、コロナ禍で苦しんでる人が多い中、安全な非現実の世界に囚われず、前を向いて進むことが大切だというメッセージ性を感じました。
また、身体や刀を使ったアクションが多いだけでなく、炎や水などのエフェクトにも力が入っていて、まるで絶叫アトラクションに乗っているかのような展開になっているので、終始飽きることなく楽しめました。
気になった点は、ラストシーンへの導き方が強引だと感じた所です。列車の鬼を倒したと思ったら急に別の鬼が出現し、煉獄を殺害して炭治郎が投げた刀が刺さったままその場を去っていきます。この展開があまりにも急過ぎるので、テンポが途中で崩れているように感じました。その後に泣かせのシーンが入っていても、「え?こんな終わり方でいいのか?」と思うぐらい不自然に終わったようにも感じました。
そういった不満点もありますが、作画は「これでもか!」と驚くぐらい綺麗でした。CGで描かれてた汽車などもリアルで、クリエイター達の本気が伝わってきました。
和風アクションとしては満足できる作品となっているので、少しでも気になった方は見て損はないと思います。
映画でやるべきエピソードだった
疾走する列車はスクリーンに映える。それが蒸気機関車ならなおさら映える。規則正しい車輪の回転に堂々と煙を噴き上げる先頭車両、闇を切り裂く光。列車と映画はとても相性がいい。舞台そのものが常に移動状態で画面に躍動感が出る。冒頭、無限列車が動き出すシークエンスだけでワクワクできる。そのワクワクと同時に物語が動き出す映画のアレンジも非常に良い。
冒頭と言えば、プロローグ的な位置づけのお墓のシーンも木漏れ日が美しさに惹かれた。ちゃんとキャラにも背景にも同様に当たっていて、なおかつ木漏れ日の揺れに応じて光が揺れていた。非常に丁寧なライティングをしていて、さすがufotableの撮影部という感じだ。光の美しさは、ラストの朝日が昇るシーンでも発揮される。朝日の昇るスピードも絶妙に遅すぎず速すぎない。昇りきった朝日が照らす煉獄さんの神々しいこと。あれは泣かせる。結末を知っていても、確かな作画と美術、撮影ライティングの確かさで盛り上げてくれる素晴らしい作品だった。
映像美×骨太の物語×声優陣の熱演、あらゆる要素が高いレベルで融合したエンタメ映画
いいものを見た、というのが鑑賞後にまず思ったことでした。動きや背景のディテールを愚直に描きながら新たな映像表現を追求していくufotableのアニメーション、めりはりの効いた真っ直ぐで骨太のストーリー、ときに「半沢直樹」を連想させる声優陣のケレン味たっぷりの熱演――あらゆる要素が高いレベルであわさり、キャラが立ちまくった王道のジャンプアニメでありつつも、単独のエンタメ作品として1本筋のとおった、非常に見応えのある映画になっていると感じました。
昨年エンタメ界を席巻したテレビシリーズ全26話の続きを描いた本作は、シリーズの蓄積があるからこそのサービスシーンや心揺さぶられる場面も多くありますが、映画で初めて見るという人も煉獄杏寿郎のドラマとして十分楽しめるはず。“煉獄さん”の戦いぶりと、鬼殺隊の柱として主人公・炭治郎に見せる背中に胸打たれると思います。
子供から大人まで万人受けし、社会現象化するのがよく分かるクオリティーの高いアニメーション映画。
「鬼滅の刃」は元々テレビアニメ版の段階でも映画として上映しても遜色のないクオリティーだったので、本作も当然ながらスクリーン映えしています。
「無限列車編」というタイトルですが、「煉獄杏寿郎編」といってもいいでしょう。
アクションシーン、人間模様、ギャグシーンなど、劇場版でもメリハリがきいていて1本の映画として非常に出来が良かったです。
中でも戦闘シーンは圧巻の一言で、「劇場版 Fate/stay night [HF]」シリーズに続き ufotableが非常に有能なアニメーションスタジオだと証明できた作品だと思います。
本作は、ある意味で「2部構成」ともいえるような仕掛けも面白いです。「夢」から自然に導入される「過去」によってキャラクターを深く描き出し、より観客が入り込みやすくなる仕組みも映画向きでした。
計算しつくされた音楽も含め、どのシーンも全く無駄を感じさせない完成度でした。
ここまで「名言」や「名シーン」に溢れた作品は、実写映画も含めて本作が初めてなのかもしれません。
良い意味で様々な感情が入り混じるので、劇場で何度か見たい(体感したい)と思える作品でした。
追記
3回見た時点の感想ですが、かなり盛沢山の内容で、初回は「興味深い」「面白い」「悲しい」「感慨深い」など多くの感情があり、感情が追い付かなかったほどでした。
2回目からはようやく感情が整理されてきて、見れば見るほど感情が深く動かされるのを実感します。特に煉獄杏寿郎は、最初にテレビ版で登場した際は、むしろ印象が悪かったのですが、本作では生き様と共に、どの言葉も深く入り込んでいき、印象が180度変わりました。
「世間で言うほど本作にハマれなかった」という人は、最低でも2回見てみると随分と感想が変わると思います。
次作も観に行くしかない‼︎
最新作の公開を控えリバイバル上映が行われている。この作品は当時公開時にも視聴し感動した名作。その後、家でも再視聴したがその時も涙した。その煉獄の台詞の一言一言が心に響く、いや心につき刺さる。最大の名言は『こころを燃やせ!』である。まさしく我々一人ひとりに訴えかけている。こんな作品を魅せられては次作も観なくてはならない。それもIMAXで。
このアニメはTV版もレベルが違う。まさに"レベチ"なのである。TVとて手を抜いていないのだ。あらためて日本アニメの至宝の素晴らしさが全面に出た作品。
原作も素晴らしいが絵が私のタイプでは無かった。しかしアニメは違った。この作品をより昇華させ、より高みへと押し上げている。この作品に対する全てのスタッフの熱意を「ヒシヒシ」と感じるのだ。
エンドロール後に次作映像が出るので最後まで立たないで下さい。。
その"炎"は聖火の如く、新たな"柱"に…
一番泣いた
2025年劇場鑑賞143本目。
舞台挨拶中継付き。
エンドロール後劇場限定無限城編予告有り。まぁこれ観て内容分かる人いないと思うけど・・・。パンフレットないけどさすがに当時購入したので減点なし。
これが公開された2020年はまだ映画の感想をFacebookに書いていたのでこちらでは初レビュー。
舞台挨拶でも花江夏樹が言っていましたが、先の展開を知ってから観ると煉獄さんが弁当食べてるだけで泣けるというのが納得(さすがにそこでは泣きませんでしたが)なくらいプラスアルファがあるので、舞台挨拶の度に観に行っていたから、テレビ版と合わせるともう今回で7回目ですが涙が出て止まってまた出るのを2回とすると5回泣いてしまいました。特に最後は泣きっぱなし。最終対決は何回も観て結末知っているのに「もしかして今回は勝てるんじゃないか」と本気で思ってしまうくらい気迫が伝わってくるんですよね。
笑いと泣きとワクワクを全部兼ね備えた稀有な作品だと思います。
ただ心配なのがこのリバイバルでさらに興行収入増やすと無限城編が多少稼いでもしょぼくなる・・・(笑)
4Kアップコンバートリバイバル上映
改札鋏音で落ち見る幸夢。
鎹鴉からの伝達で乗車した人間が行方不明になってる“無限列車”、その無限列車に任務でいる煉獄へ合流するようにと命じられた炭治郎達の話。
無限列車に憑く下弦の鬼・魘夢とのバトル、…後に現れる上弦の参・猗窩座とバトルとなる炎柱・煉獄杏寿郎だが…。
本作の公開当時2度劇場鑑賞、Blu-ray購入で何度観ただろう。各キャラのバトル、そのバトルで流れる各キャラごとに違うBGMがカッコイイ!特に禰豆子のピンチ時助ける善逸の“霹靂一閃・六連”とBGMが好きで一番好きなシーン!
終盤の猗窩座と煉獄のバトルは熱すぎて目頭熱くなる、バトル後の煉獄から炭治郞への話、炭治郞の後ろに幻として現れる煉獄の母に「…全うできましたか?」問い笑みを浮かべる煉獄の姿に涙。
リバイバル上映を機にBlu-ray鑑賞でしたが久しぶりに観て面白かった!
何も知らずに観て、どハマりしました
いい映画でした。怖さもあり癒されたり笑えるシーンもありました。特に後半は、物凄い熱量に圧倒されました。
ジェンダーレスっぽいエンムが、「上弦」について触れていて、そのあとでアカザ(声:石田彰)が登場して伏線回収しました。
エンムは、独り言で鑑賞者に詳細を説明してくれました。
だいたい普通の映画は会話という形で説明する場面があるのですが、お喋りのエンムは欲張りで独り占めするタイプで、作戦を誰とも共有しないため、独り言の癖があるのかなと思います。
各々の夢が人物紹介の役割を果たしていました。
炭治朗の心の清さが、美しい映像で印象深く描かれていて、煉獄さんの母親の台詞も素晴らしく、夢の中でネズコの「ムー」以外の台詞も聞くことができました。
どのシーンも綺麗で迫力満点でした。台詞がユニークだったり、詩的で美しかったりして個性的だと思いました。
ラストの煉獄さんとアカザの戦いが素晴らしかったです。その後の炭治朗の言動もガツンと来るものがありました。
エンディングロールの絵も歌も最高でした。
♪僕たちは 燃え盛る 旅のとちゅーで でーあいー…。
『鬼滅の刃』の面白さを知ることができて満足しています。
本当にすごかった。 まず映像が美しすぎて、戦いのシーンとか息を呑む...
本当にすごかった。
まず映像が美しすぎて、戦いのシーンとか息を呑むレベルで迫力あったし、列車の中の雰囲気もめっちゃ引き込まれた。
炭治郎たちの絆がしっかり感じられて、仲間ってこういうことだよなって胸が熱くなった。
煉獄さんの存在感がとにかくすごくて、あの強さと優しさに心打たれて、涙腺崩壊しました。
ストーリーは切ないけど希望もあって、見終わった後に何か大切なものを貰ったみたいな感覚が残ります。
終わった後、しばらく余韻から抜け出せなかった
簡易検査キット
国民的人気アニメの仲間入りを果たし、どう無視してたって耳に飛び込んでくるニュースは大げさに誇張されたように感動を押し付けてくる。「なにがなんでも見てやるもんか」と、意固地になっている自分がいたが、試しにアニメを見てみたら意外に面白い。途中から見始めて、ほとんど予備知識なしに映画館に行ったら、なんと『ワンダーウーマン1984』の初日よりもお客さんが入っているじゃないか。小さい子供さん連れの親子鑑賞も多かったが、このコロナ禍で映画鑑賞マナーも大きく変わった中、映画館のあり方も様変わりしてしまったようだ。
いくつかのポイントで、感想を抱いた。
1.作品の訴えかけてくるメッセージのあまりにも真っ直ぐな強さ。これはむしろ希少な部類に入るだろう。最近はここまでストレートに主人公の生き方を問う物語も無かったように思う。コミックの主人公であれ、ひとくせもふたくせもあるキャラクター造形が成され、そこに共感を呼ぶ作り方がほとんどだった。家族とか、仲間、組織、敵など、分かり易い構成になっていながら、深く掘り下げると丁寧に描き込んである。重箱の隅をつつくような難癖をつけてくるファンに正面突破で直球を叩き込む作者の潔さに、老獪なしたたかさを見た。実際にはどんな人が作ったのか知らないが。
2.次に感情を揺さぶる演出の見事さ。クライマックスのエモーショナルな爆発までの見事な波。軽い笑いから、大粒の涙まで、見る人の呼吸を支配しているかのように巧みに引っ張っている。PG12ということで、学童以下の幼児にはハードルが高かったようだが、亥之助や善逸の動き回るシーンではちびっ子たちも見入っていた。禰豆子のちょこまかとした動きにも気を取られたようだ。そのバランスが絶妙に配してあり、全編通して、ストーリーよりも感情の起伏をコントロールすることに主眼が置かれているようだ。見事としか言いようがない。
3.登場人物の背景が、彼らの見る夢の中で簡潔に語られていること。初めて見る私にも、キャラクターの成り立ちがはっきりと見えるように作られている。特に、本編の主人公ともいえる煉獄杏寿郎の生い立ちは、ほとんどセリフのやり取りのない炭治郎たちにとっては謎のままだが、彼の見る夢を介して観客には読み取れるように作ってある。煉獄の生きざまは涙なくして見ていられない。逆に、列車に乗る一般人たちのあまりにも平板な魅力の無さに落差を感じるが、些末なことだ。単体でこの映画だけを見ても、普通に入り込めるように作ってある。
4.自然に自分の過去を振り返るきっかけを作ってくれるお話になっていること。昔、父親と一緒に見に行った最後の映画『さらば宇宙戦艦ヤマト』を思い出したが、あれも自己犠牲と守るべき大切なものを賭けた人間賛歌だった。そこに軍国主義を垣間見た人たちはたとえ子供向けのアニメとは言え、決していい心持ちはしなかっただろう。父もその意識があったのか、「あれはマンガの中のお話だから」と、感動の涙を流す私に「死んで花実が咲くものか」と言いつけた。今、この映画を自分の子供と見たとすれば、いったいどんなことを思うのか、考えさせられるきっかけになった。ほぼすべての国民が大きな災禍に巻き込まれた2020年に、まるでリトマス試験紙のように現れた映画。自分は何色なのか?知るきっかけになる映画だ。今風に言い換えるなら、簡易検査キットともいえるかもしれない。この映画に免疫がある人は、何の影響も受けずに、普通に受け流せるのだろう。
上弦の鬼に全てを持ってかれた
【上弦の鬼に全てを持ってかれた】
煉獄の活躍を期待して見てたのに、最後の最後でぱっと出の鬼に殺されて萎えた。「なんでここに上弦の鬼が居るんだよ!」炭治郎も言ってたけどほんとコレ。どこから来たのか、なぜこのタイミングで来たのか、一言くらい説明が欲しかった。挙句の果てには鬼が逃亡。せめて相打ちにくらいさせてやれよ...煉獄が救われないんじゃんか。
【全体的に中途半端で薄っぺらい】
炭治郎や仲間達の過去やら、煉獄の過去やらを詰め込みすぎて薄っぺらい。特に煉獄の過去にはちょろっと触れたくらいだから感情移入できなかった。だから最後もイマイチぐ〜んと来なかったなぁ。まあ2時間に全てをぶっこむのは無理があるか。
【炭治郎の無意識の世界に感動】
この映画で1番感動したのは、炭治郎の無意識の世界。炭治郎の優しさと思いやりが、清々しいくらいに青く染まっていた。核に導かれた少年が泣き崩れてたけど、俺でもそうなってたと思う。あんなに優しくされちゃ破壊なんて出来ないよ。
俺も炭治郎みたいな無意識の世界を持って生きたい。
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