ランボー ラスト・ブラッドのレビュー・感想・評価
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スタローンのスタローンによるチャールズ・ブロンソン映画
『ランボー』シリーズとは何か?ということを人がどこまで真剣に考えるものかはわからないが、少なくともジョン・ランボーというキャラクターに一貫していたのは、国から見捨てられて暴力の世界に起き捨てられた絶望と、それでも国(大義と言い換えてもいい)を愛することをやめられない希望とのせめぎ合いだと思っていた。 なので本作がランボーの最終作(スタローンの最後宣言はあまり信憑性がないけども)と言われても、本当にこれがランボー映画なのだろうかという疑念がずっと頭の中に貼り付いた。実際、スタトーンはこのプロットを前作『最後の戦場』完成直後に閃いたらしく、同作の宣伝キャンペーンで「続きを思いついた!」と話し出し、『最後の戦場』を最終作として売り出すつもりだった宣伝マンを戸惑わせていた。 ただ、その際は国境の人身売買問題をより主軸に置いていて、ランボーの義憤に直結していたように思う。ところが完成した映画はよりストレートな復讐劇になり、ランボーというよりブロンソンの映画のようだ。ランボーという看板は一旦忘れて、ゴア描写満載のB級バイオレンスとして楽しむのが正解のように思う。
有終の美。きっと「ラストを映画館で見た」という思い出は消えない。
長きにわたって凄惨を極めた「ベトナム戦争」の終結が1975年。 その「ベトナム戦争」の帰還兵という設定でシルヴェスター・スタローンを、(「ロッキー」に続き)アクションスターへと導いた「ランボー」シリーズ。 1982年から始まった「ランボー」は第1弾の出来が良く、1985年に第2弾が作られます。ただ1988年の第3弾が批評家と一般層から酷評され、封印状態に…。そして20年後の2008年に第4弾が登場し、約40年の時を経てようやく第5弾の本作で「完結」します。 本作は「出来が良い」とまでは言えません。ただ、キチンと「ランボー」の人生の総括として終わらせている点は評価に値します。 見どころは何と言ってもラスト30分あたりからでしょうか。そもそも「ランボー」シリーズの特徴として、上映時間のコンパクトさがあります。しかも、前半の何気ないやり取りなども伏線としてキチンと使われているのです。 全てが終わり、走馬灯のように駆け抜けて行きます。この先、「ランボーの完結編を映画館で見た」という記憶はきっと残り続けると思います。 「ランボー」に興味のある方には是非見てみてほしい作品です。
映画における“暴力へのオブセッション”を極めたスタローン
時には脚本家や監督も兼ねながら、スクリーンで暴力を見せることに徹底してこだわったアクションスター、シルベスター・スタローン。ボクシングを観戦して感銘を受け自ら脚本を書いた「ロッキー」に対し、「ランボー」1作目は小説の映画化だったが、前者は拳と拳での殴り合い、後者は元軍人としての戦闘能力を活かした敵の殺戮と、キャリアを代表する両シリーズが共に“暴力を見せる娯楽映画”であることも、単なる巡り合わせではない、ある種のオブセッションを感じさせる。 「ランボー」シリーズに関しては、初めて監督も兼ねた前作「ランボー 最後の戦場」で人体損壊の描写が過激さを増したが、その点は今作も負けていない。自宅の牧場にゲリラ戦よろしく多様な罠を仕込んで敵を一人また一人と殺す後半は、偏執狂的な凄みさえ感じさせる。ベトナム戦争という米国の負の歴史が投影されたランボーは、映画における暴力への執着をも象徴しているのだろう。
ランボー最後の戦い!
ランボーシリーズと言えば、子供の頃に今は亡き父に良く映画館に連れて行ってもらい観ていた懐かしい映画です。シルヴェスター・スタローンの戦う姿がかっこよく子供ながらに興奮しながら鑑賞していた記憶が今でも残っています。 そのシルヴェスター・スタローンの年齢は実に70歳オーバーです!いや~時間がたちました。おじいちゃんともいえる年齢でもがっつり戦ってくれ、しっかりランボー健在といった感じでした。 が、しかししかしこれ「ランボー」の名前を借りただけの、普通の復讐劇バイオレンス映画と言った感じがする映画でした。メキシコの人身売買組織に殺された孫娘の復讐という設定ですが、こういう映画ってよくありますよね。そのよくある設定をジョン・ランボーで描いたのが本作と言った具合です。 前半は穏やかなファミリー感あふれるランボーを描きます。今までの戦う男とは製版愛の良きおじいちゃん感満載です。そのおじいちゃんの心配をよそに、言うこと聞かずメキシコに乗り込んでしまう孫娘です。ここからは、かなり悲惨な状況で目を覆いたくなるシーン満載でした。 って、ここで思い出したのが、そういえばランボーって暴力映画だったんだ!ということでした。しっかりR指定ですもんね。前作までは、軍組織なんかが相手でしたので戦争映画っぽいイメージが強かった分、暴力というイメージは余り湧きませんでしたが、本作は人身売買組織で可愛らしい孫娘が被害者で、非人道的過ぎる仕打ちの数々を見せられるので、余計に残酷さを感じます。 その分、犯罪組織へのラストの復讐劇は、スカッとしましたよ!ラスト30分だけは、しっかり強いジョン・ランボーでした!様々な罠を駆使して、スプラッター映画も顔負けな人間チョンパや人体破壊で残酷殺戮シーン満載でした。戦場でなく自宅の洞穴でやってしまうのですから、驚きです。歳をとっても、ランボーを怒らせたら怖いんだってのが痛いほどに分かりましたね。 結局のところの感想としては、映画としては面白かったし懐かしい気持ちにさせられたんで満足ではあります。が、できれば、ランボーシリーズの昔の映画の良い思い出は、塗り替えずにそのままにしておきたいところなのでこれで最後でお願いします!
アリゾナ出身
2024年5月3日 映画 #ランボー #ラスト・ブラッド (2019年)鑑賞 アリゾナの牧場で平穏な余生を送っていたランボーが、メキシコで誘拐された旧友の孫娘を救い出すためメキシコへ 孫娘死んじゃったので怒り心頭のランボーは犯罪組織と全面対決 最後にしちゃ小ぶりな作品でした アリゾナ出身だったのか
さすがのランボーシリーズ❗️
設定は96時間みたいな感じなんだけど、こっちはさすがランボーシリーズというか😱、ガブリエラが可哀想すぎる😨 でも、アレがあってのランボーの怒り爆発😅 終盤、ランボーの農場のシーンはまさに戦場❗️凄かった😆
ボロボロになっても闘うランボー
シルヴェスタースタローン扮するベトナム帰還兵のボランティアジョンランボーは、鉄砲水が襲う山中で女性をひとり救った。ジョンはふたり救えなかった事をベトナムと同じと感じでいた。ジョンは父親の牧場を継いで暮らしていたが、ベトナムの幻想に悩まされていた。ジョンが娘の様に可愛がっているイヴェットモントリオール扮するガブリエラが、家族を捨てた父親にその理由を聞きにメキシコへ行きたいと言ってきた。ジョンは反対するが、ガブリエラの想いは強かった。 若い頃は年長者の言う事が素直には聞けないもんだね。だから失敗して学べば良いが、取り返しのつかない事態もある。ある意味メキシコはベトナムより酷いところだね。戦争の血なまぐさとは違うおぞましさだな。ボロボロになっても闘うランボーかな。
前半やられすぎ。さくっと敵を翻弄、さくっと救出、それでこそランボー...
前半やられすぎ。さくっと敵を翻弄、さくっと救出、それでこそランボー。そして本拠で敵を迎え撃つで良かったのじゃないかな。 後半はもはやスプラッタムービー、ちょっと笑いさえ込み上げてくる。 面白いのは面白いのだが、ランボーファンとしてはどこか納得しかねる、そんな作品だった。
予告の戦闘を楽しむためだけ
父親の制止を振り切り、危険地域に出かけてしまう娘。 案の定、地元の悪者に捕まる。 そしてそれを助けに行く。 なんともテンプレだ。 そのように、内容はない。 すべては予告にもある戦闘シーンである。 家の周りに罠を張り、一人で迎撃するシーン。 ていうか戦闘はそこだけ。 仕掛けた罠がことごとくハマる。 そんな都合よくいくか? R指定されてるだけに、結構殺すシーンはエゲツない。 足首チョンパされたりするし、最後もすごい。そこまでするか? それにしても何故こんな鬱展開にしたんだろ。 それがかなりマイナス点です。
見慣れてないから入ってけなかった
BSテレ東で放送されたから観た。ランボーは見たことがなく、シリーズものは最初から見たいから見るか悩んだが、タイミングがないからみた。ガブリエラを演じた女優がよい演技力だった。ランボー1から見て、また違う感想を持ちたい。
メキシコ麻薬戦争
メキシコは麻薬カルテルの犯罪国家と言っても過言ではない。海外ドラマ24 -TWENTY FOUR-でも麻薬カルテルが田舎の農園を制圧して麻薬カルテルのアジトにしてるエピソードがある。 麻薬カルテルとは麻薬の違法取引きを行うため結成された大規模な犯罪組織。犯罪組織とはいえ武器弾薬を揃えて下手すればテロリストにも等しい違法な軍隊並の軍事力を有する犯罪組織で米軍とも戦争出来るだけの軍事力を兼ね備えた麻薬犯罪組織。 メキシコ政府と麻薬カルテルの伝統的な癒着で令和の現代も焼け石に水な悪循環。そんなメキシコに愛娘のように愛する姪っ子が行くと行けばベトナム帰還兵のランボーは意地でも止めるに決まってる(治安が安定してる法治国家なら安心して送り出せるが)。 1982年10月22日公開。初回のベトナム戦争の帰還兵からあと10年で半世紀を迎える令和の現代。とっくに引退して田舎の農家で隠居生活。それでも過去の栄光にしがみついたり昔は良かったと若き日の自慢話を口癖にしたり、そんなみっともない老害とは真逆の隠居生活、それが清々しいというかトシとるならこんな老人になりたいと思う。ちなみにスタローンの年齢はご老人という言葉が似合う御年喜寿(きじゅ) 77歳を控えたお爺ちゃん(苦笑)。
ひとり軍隊・・・最後まで貫く《孤高のヒーロー像》
シルベスター・スタローンは「ロッキー」シリーズと、 「ランボー」シリーズのふたつ、性格の違うのヒーローの生みの親です。 ロッキーは万人に愛される正義のヒーロー。 対する「ランボー」は怒り出したら手がつけられない男。 ランボーに程よい闘いなんかない! ベトナム帰りの元グリーンベレーは、爆破も警官襲撃も厭わないPTSDを患う 半分くらい狂気の男です。 ブレーキの効かない「怒り」がランボーのランボーたる存在価値。 (御行儀のいいスマートなヒーローをお望みなら、やめたほうがいいです) 「ランボー」5作目ののシリーズ最後の完結編は、立派に「ランボー精神」を貫いた 真正の作品・・・ 老いたスタローン精一杯のアクションと「ひとり軍隊」の真髄が見られます。 1作品目の「ランボー」の原題は「最初の血」 そして最後の5作目は「ランボーラスト・ブラッド」 その名も奇しくも、「最後の血」なのです。 レイティングはR15。 目を背ける残酷シーンも盛り沢山。 復讐に燃えて全てを復讐に捧げる「老いた獣」 やはりランボーの怒りを消す消化器は、最後の最後まで機能しません。 敵の血の、最後の血が一滴も無くなるまで、戦い抜きます。 故郷アリゾナの牧場で悠々自適に暮らすジョン・ランボー。 ベトナム戦争の悪夢は未だに忘れることがない。 しかし家事一切を任せる身内のような家政婦のマリアと孫娘の ガブリエラをランボーは娘のように愛していた。 そんな穏やかな日々が突然変わる。 ガブリエラが幼い時別れた実父をメキシコに探しに行き、 人身売買カルテルに誘拐されてしまうのだ。 いてもたっても居られず、老骨に鞭打って救出に向かうランボー。 潜入した部屋で再会したガブリエラは、麻薬漬けにされて、ボロボロの 抜け殻だった。 一度は、麻薬カルテルの男たちにメタメタに痛めつけられたランボーだったが、 「手負いの獣は、逆襲の、復讐の炎を倍返しどころか、10倍返し!!」 メキシコからアリゾナの牧場へおびき寄せることに成功する。 ランボーのアリゾナの自宅の納屋は地下に、迷路のようなあり得ないほど広い地下要塞・・・なのだった。 とんでもない数の銃と爆薬(ダイナマイト)武器としての・・(槍など) 周到に準備された闘いは壮絶を極めて釘付けになりました。 ひとり忍者のように神出鬼没のランボー。 その殺戮のバリエーションの多さと、悪党たちの断末魔。 最近のスタローン作品のクオリティに較べると格段の完成度でした。 エグくて、残虐、やり過ぎ感はあるものの、 「帰ってきたランボーは、老いても健在」 そしてエンドクレジットで流される若き日のランボー。 筋肉が盛り上がり実に美しい・・・思わず見惚れるエンドロールでした。 それもあって、席を立った時は満足感で一杯でした。 (私は暴力や復讐を礼賛する気持ちはなく、エンタメとして楽しみました)
過激なバイオレンスアクションシーンが最高!
公開時に観たが、BSで再鑑賞。 ランボーシリーズでは、「最後の戦場」から戦闘シーンの過激さが急激に上がった。 今作もそれに劣らずの迫力。 基本が勧善懲悪なので、少々のグロシーンにも逆に見応えを感じる。 メッセージ性の強かった一作目に比べると、もはやエンターテイメント重視の作品になっているが、 これはこれで大変に楽しめた。 バイオレンスアクション系が好きな人には、 かなり面白いゾ! と言ってお勧めしたい。 少し残念だったのは、今回、テレビ用に過激なグロシーンが一部カットされていた事。 ゴールデンタイムの放送だから、というのが理由だろう。 制作側の了承も得ているのだろうが、観てすぐに分るほどカットするぐらいなら放送しない方がいい。 作品を編集することで表現者の意図を歪曲してしまうことは、非常に危険な行為だ。 この種の仕事に関わる方々には、著作権といった法律的な解釈だけでなく、芸術表現に対する見識をもっと深めてもらいたい。 どうしても編集するのであれば、細心の配慮をした上で、必要最小限のカットに留めて欲しいものだ。 ついでに細かい事をもうひとつ。 激しい戦いを終えたランボーが、父親の愛用していたロッキングチェアーに傷ついた身体を沈め、心の声を語る最後のシーンがある。 映画館で観た時の字幕では、「思い出を守るために俺は生きる―」だったのが、 テレビ版では、「思い出を守るために戦う―」という吹替えになっていた。 些細な違いのようだが、これだけでランボーの心象風景から作品全体の印象・意味までが全く違ってくる。 どちらが正しいかの判断は英語が堪能な人に委ねるが、私は、映画版の翻訳の方がセリフとして自然だし作品の真意を突いていると思う。 まさか、セリフまでがテレビ放送上の都合という名目で意図的に加工されたのではないと思いたいが…。 脚本家シルベスタ・スタローンのファンでもあるので、ちょっと気になった。
今の時代のランボー
起承転結の分かりやすいプロットを押さえつつ、ランボーファンを掴んだアクションだったと思います。 ボロボロになりながらも最強兵士の力技は往年のファンに、刺さります。 個人的にはグロさはもう少し抑えていてもとは思いました。
急に見たくなって・・・・スッキリ
ウクライナ、ロシアで物々しいというか怒りと悲しさに毎日のニュースが辛い。 もしこんな人がいたら・・・と真っ先に思ったのがランボー❗️ ストーリーはアメリカのアルアルで家族や愛する人が酷い目に遭って怒り狂うヒーローネタなんだけど、ゴルゴ13みたいに1発の弾丸で安楽死させない、恐怖という罰で徹底的に罪を償わせるというのが、このラストブラッド。 世間では子どもが親に、とか、教師が教え子に、とか、信じられないニュースが日常的に流れ、新型コロナで鬱屈した毎日にロシアのウクライナ侵攻、自然災害など、世紀末のような事だらけ。 強く生きよう。心を強く持って精一杯生きよう。今が孤独でも誰かが心の中に住んでいる限り。 ランボーよ、スタローンよ、永遠に
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