ザ・ソウルメイト

　ナイトクラブのホステスが撮ったという動画。そのメモリーカードを警察官テジンが持っているとしてジョンシク先輩がテジンやその恋人を問い詰める。ジョンシク先輩は悪の組織に関わっていることが序盤に明かされている。

　一方のマブリー演ずる柔道館長ジャンスは交通事故で妻を亡くし、幼い娘もまた心臓病が悪化して移植のドナーを待っている状態。テジンが暴行により意識不明の重体になることといい、恋人のヒョンジにしても悲しい過去を背負っているし、とにかく不幸な境遇にある主人公たち。ジャンスだけに見えるテジンの生き霊という設定はファンタジーでもあるけど、彼らに幸せは訪れるのか？

　警察内部の闇を暴くにしてもかなり雑な終盤。過去の事故現場に居合わせた人物との再会という偶然はいいとしても、心臓移植はアフターケアや生存率が問題となるんだし、いきなり柔道をするのもねぇ・・・

　テジンが心臓を提供するという切ないハートフルストーリーだったけど、ジャンスとヒョンジが結婚するというのも期待してしまった。

幽霊の見えるマ・ドンソク。アクションは少なめですが、バディ役のにいちゃんもいい感じ。
娘の件がもう途中で読めてしまうのがやや残念だが、それでもそのシーンはけっこうウルッと来ます。
気楽に見られるのがいいですね。

感情移入がしやすく、話に没頭できる意外な良作。

昔の日本映画のように、シンプルな話の展開とおまけのような要素が散りばめられた映画。

主人公になりきったり、マドンソクになりきったりと、観ていて彼らの喜怒哀楽を素直に感じ取れる。

変なこだわりや無理やり感動させようと作り込んだりがないので、ノイズが少ない。

最後の終わり方もホッとする。

日本映画もこんな風にシンプルに作ればいいのになー。ある意味でゴジラ−1.0に似ている。誰でも楽しめる甘口カレー。こんな映画を作って欲しい。パチンコも同じ。昔のシンプルなオリジナルキャラクターで演出も疲れない程度の発生は少なくても必ず当たるようなものにして欲しい。パチンコは、今の派手な演出で時間をかけて外れるようなものになってから、全く打たなくなったなー。
やはり、なんでもシンプル・イズ・ベストです。

ラストは泣かせるテジンの死。テジンの心臓は娘に移植は何となく想像できた。マブリーのアクション全開を期待していただけに消化不良だった。