国家が破産する日のレビュー・感想・評価
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国家の嘘は常套手段
韓国の金融危機を描いた作品ですが、IMFに金貸してもらって、首のかわ一枚繋がったみたいな印象です。
町工場の社長が大きな渦に巻き込まれてどうにもならない様子を見せられると世の中の殆どの人がこの社長と変わらないので、責任を取らない政府や嘘の発表が常態化しているとすれば、日本も危ういのでは?と不安になります。
対岸の火事として見ていた韓国の金融危機が曖昧な金の融資で容易に狂っていった様を見ているとバブル期の日本を思い出しました。
韓国映画のエエところはくそっ腹の立つ連中のやってる事をリアルに近い形で出してこれる根性と思う。
日本では確実に忖度があるのでこういう批判含む内容描くのは難しい。
映画の通り、リアルに上の連中がこうなら庶民の為の政策など出てきそうにない。
大量のリストラと前年度40%増の自殺者数、経済的な回復を望めない絶望的な状況は悲しい。
ただあの苦境から復活したのは、激しい痛みを伴う国民の犠牲とIMFからの資金と日本の通貨スワップとかであって、凄く無策な感じ。
ラストも同様に上に立っている連中の姿を見ると「人間ってこんなに反省がないもんなんやな?」と驚く。
他人に助けて貰うと喉元過ぎたら忘れる感じが酷かった。
結果を知っているからこそ分かる面白味
1997年、タイから始まったアジア通貨危機にて韓国が国として破産寸前まで行き、IMFの支援を受けた話をフィクション交えて映画化。
このIMFの支援による歴史の1ページに関しては、今でもこの件により「韓国は外資に利益を無絞られている」や「裏では植民地にされている」と言われる程有名な話なので、個人的に観る前から大変興味をそそる映画ではあった。
国内が景気が良く見えがちでも、「見えない負債」が有り、外部から負が持ち込まれ経済的に風邪を引けば一瞬にして連鎖的な悲劇が起きる内容は、バブル崩壊、リーマン・ショックや新コロナウィルスにも繋がる所。
韓国がIMF支援を選ぶかモラトリアムを選ぶかの選択は中々見所であった。
どちらにしても茨の道。
さて、話は変わるが最近日本もコロナ問題でようやく1人辺り10万支給の話が出て来たが、どうしてもまだ渋り顔の政府・麻生大臣が気になる。経済を廻す以上の「日本人に見えない負債があるのでは?隠し事があるのでは?」(だから消費税も削減しないのでは?)と。
この映画の主人公ハン・シヒョンの最後の言葉
「絶えず疑い考える事」
「当然だと決めつけない事」
「目を見開いて常に世の中を見る事」
が何故か他人事には感じられない。
誰も信じるな
韓国で1997年に起こった通貨危機から国民を救おうとする通貨制作チーム、この危機を早めに見抜いて大儲けしようとする投資家、通貨危機の煽りを受けまくる中小企業の社長、それぞれを描いた話。
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通貨危機って簡単に言えば、外国に借りた金で好き放題やってたらその借金が返せなくなって韓国経済が危なくなったってこと。
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私が生まれたぐらいに起きたことだし、韓国の経済なんて全くわからないし、劇中難しい言葉も結構使われるけど、ちゃんと後から分かりやすい言葉で言い換えてくれるからギリついていける。
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今コロナで世界的に不況の時期なので、色々と考えさせられる。日本はどうなのか、大丈夫なのか、自分の頭で考え直すいい機会にもなるのでは。
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政府はすぐ嘘をつくし、大丈夫なんて保証は全くないから、信じられるのは自分だけ。なんかそんなようなこと、パラサイトでも言ってたような。
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貧富格差はいかにして作られていくのか…
大企業だけで世界が廻っていくのであればそれでいいだろう。いったい税金の意味は何処にあるのだろう?
危機はいつだってそこにあるし、その危機を察知されないように取り繕うのが政治なのだろう。
果たしてそれでいいのか?それで満足できるのだろうか?経済が人々の幸せを生み出すと言った妄想はもう既に幕が降りているはずなのにこんな映画を作ったりしているのは何故か?
疑問だらけの映画だった。
今はもう個人が国を選ぶ時代なのだ。
汗を流した分、食えればいいではないか。
余分なモノは削り落とし、身軽になって生きていきたいものだ。
切実にそう思った。
この映画を観て。
志
困難に陥った場合、韓国にも安易に外部に頼るのではなく自分の力で何とか乗り越えようという志を持った人がいて、その人の活躍を描く映画です。安易に頼るということは自立心がなくなることを意味しますから、気を付ける必要があります。IMFの理事役を務めたバンサン・カッセルはアクション映画以外ではありますが、素晴らしい演技でした。
予想の範囲内の経済物語
1997年11月、金融危機に襲われた韓国。
少数の官僚が自分たちと大企業が生き延びるために、アメリカが望むままに韓国経済を開放し、その結果引き起こされた不況、企業のリストラにより多くの国民が苦しんだという。
物語は予想の範囲内の展開だった。ソウルは20年以上前に一度だけ訪れたことがあるが、街の風景が日本の街ととてもよく似ている。
似てる日本韓国
倒産前には絶対社長は今危ないとは言わない 言えない。 倒産直前には妙に人手をかけて 早く仕事を終わらそうとする。
経済は回復している と政府は言い 正規雇用は減り 非正規が増え 大企業を優遇する その「回復」している世の中では 貧困が拡大して 自殺も起きる それをIMFは虎視眈々と狙っている
今の日本と似ていて 昔の韓国の話しを観てる気にならない。
平日昼の14時というのに 結構人入ってました。年齢層高めの男性多し
韓国の日常が見られる貴重な作品
史実に基づきIMF管理下におかれるまでの国家機関の上層部、経済活動を行う中小・零細企業の経営者、そしてその凋落を予見しのしあがろうとする投資家の三者三様を描いた良作。
一般的には反日感情シーンの報道過多で、日本嫌いの国民が大部分を占めている国と思われがちだが、日本を敬い交流したいと思う人も多いのも事実。ただ、そういう日常の情報に触れることがないため、遠い隣人関係はこの先も続くとは思うが。
なんとかなるさというラテン的な国民性は個人的には嫌いではない。その意味で本作に登場する零細企業の経営者が残される家族を案じながらも身を投じようとするシーンに、この国でも万国共通の背景や繊細な感情があることを気付かされ、そのギャップがなぜか新鮮だった。
ただ、歴史は繰り返すにならなければいいけどね。
「無能と無知に投資」
1997年にアメリカ・投資会社モルガンスタンレーよる「投資家は直ぐに韓国から離れよ」というレポートから始まる、“マネーショート”韓国版の作品。但し、おふざけやコメディ要素は一切無く、大変真面目にそして厳しい情緒で描いていく作りである。その中でも強烈な風刺や皮肉は随所で散りばめられていて、そのセンスは疑いようもない素晴らしさである。例えば、未曾有の経済危機が起こる時に、ズラリと並んだ官僚が乗る数々の外車の前でのシーンは、かなり凝った構図であることは疑いようもない。
今作品は、正直観るのは気が重かった。粗筋でもそしてレビューでも日本のバブル崩壊後の“消失した十年”を想起させるテーマであり、少なからず自分の身の上にも心当たりがある内容であろうと予想し、振り返りたくない過去を直視する覚悟が必要だと思ったからである。そしてその覚悟も決めぬ儘、映画は始まってしまう。
ストーリー的には3つのパートがそれぞれ同時進行しながら、巧みに場面転換を繰広げる構図となっている。フィクションとはいえ、史実に基づいた表面の出来事の裏側を描いているのだから、その結末も又事実としては周知されている。実際あのような役人達や財閥のボンボン、そして町工場のオヤジが実在していたのかは分らないが、あくまでも“池井戸潤”的な経済小説としてのエンタメの観方が好ましいと感じる。実際、あんな政財界上層部のメチャクチャ且つトンチキで無責任さが蔓延っていたとしたらこんな危機以前にとっくに破綻していただろうから、かなりオーバーには描いていて、そういう意味では親切な建付けに仕上げている。特に悪役の役人はそれこそ“相棒”の敵役の演出に酷似していて、経済用語等の難解さは気にしなくても、大まかに悪徳振りが認識し易い。そんな明瞭な展開の中で、しかしラスト前のシークエンスでの、3パートの内の2つが結びつく件は、ハッキリ言って戸惑いを覚えた。というのもそれを匂わす伏線が一切無く、余りにも唐突だったからだ。勿論、伏線を張る法律など無く、如何様にも表現は自由なのだからこれも持ち味といえば否定しない。しかし、町工場のオヤジと正義の女役人が兄妹という関係性をぶち込まれると、一気に色々とかの国のネガティヴな因習が透けて見えてしまい、兄に融資先を紹介してくれと頼まれた後の車中での号泣シーンの女役人の心理や真意が幾重にも想像されてしまい、却って焦点がぼやけてしまう状況を作ってしまったのではないだろうか。それが今作品のキモであるならば、やはり伏線をきちんと序盤に設定して欲しかったと残念でならない。具体的に言えば、急に現れた兄への憐憫の涙か、それとも清廉潔白さを旨とした矜持をねじ曲げて、血族を選んだ自分の不甲斐なさ故の涙か、結局自分の兄妹しか助けられないこれまでの自分の過信に対する恥辱の涙なのか、純粋に権力に対する敗北の涙か、どう捉えて良いか困惑するシーンであった。そして、その後の付け足したような20年後の話も又、なかなか一筋縄ではいかないそれぞれのパートの顛末で、今作品の複雑で多層的な世界観を描いた着地に、幾重にもの解釈と共に、コントラバーシャルな論議を呼び込む意図はしっかり感じられた。
ラストの「疑い、目を開く事」というモノローグは、もう少し具体的且つ同意味で違った言葉を披露してくれたら今作品はもっと輝けたのではと思った次第である。いずれにせよ、こういう作品が日本では生まれにくい事を考えると羨ましい限りだ。
金融用語が多く出てきて難しかったが見入ってしまう作品。事実に基づく...
金融用語が多く出てきて難しかったが見入ってしまう作品。事実に基づくフィクションだから現実に起こりうる話で日本でこれが起きたらどうしようかと考えさせられた。
公共心のない権力者たち
私利私欲が行動のモチベーションの、頭のいい権力者たち。権力を握れば、情報のコントロールができるし、情報をネタに金持ちに取り入ることもできる。それは、みんなが幸せになる社会ではない、と思い知らされる。
…って、よその国の話じゃないよね。
救いはヒロインが最後まで弱き者の視点をなくさず戦い続けること。
リアルさが、胸糞悪い映画です
日本でも同じように振り返ってみたいものだが・・・
国民が好景気に沸く1997年韓国。
しかし、実際には国家の財政破綻が近づいていた・・・
というところから始まる実録経済サスペンス映画。
映画は、おおよそ3つのレベルの人々が描かれていきます。
ひとつ目は、通貨危機の回避に奔走する政権に近い層。
中心となるのは、韓国銀行の通貨政策チームの女性のチーム長。
国民、特に韓国経済を盛り立ててきた中小企業に痛みを伴わせない着地点を模索するが・・・
ふたつ目は、通貨危機になることを見越して、このときばかりと逆張りする層。
いわゆるピカレスクで、中心となるのはノンバンクを退社して、ふたりの出資者とともに行動する若い男。
とにかく、一歩先を見通していて、癪に障るほどうまくいく・・・
みっつ目は、中小企業の経営者。
地道な商売を続けてきたが、取引先から甘い飴をちらつかせられ、最終的には不渡手形を掴む羽目になる。
いわゆるババ掴み、貧乏くじを引く組。
映画は三者三様の行動をカットバックしながらスリリングに、かつ、わかりやすく進んでいくので、なるほどと頷いたり、ハラハラしたりで、結構面白く観ることが出来ましたが、これ、実際のハナシなので、そうそう楽しんでばかりもいられません。
とにかく、上層部は真実を明らかにせず、自分たちは生き残ろうとするあたりは、昨今のわが国の状況に似ているのではありますまいか。
いや、ほんと、背筋が凍る。
現在の韓国社会では格差が広がっているが、その原因がこのときの通貨危機。
わが国でも格差が広がっているが、その原因は90年代初めのバブル崩壊か、それとも00年代半ばのリーマンショックか。
そこいらあたりを、同じように映画にして振り返ってみてみたいものだ、と思いました。
IMFはアメリカの手先の超ハゲタカだった!!
経済には疎いので、映画冒頭の数字の段階では
危機が迫ってる実感が湧かなかったのだけど
第二の主人公の銀行員が危機を察知して
銀行を
辞めるあたりからなんかヤバそう〜と
怖くなってきて
第三の主人公、町工場の親父さんのところになると
それ、乗っちゃダメ〜〜と
画面に向かって叫びそうになる。
経済危機って、まるでジョーズの様に
音もなく忍び寄って来て
気がついた時には
すぐ足元で大きな口を開けている〜〜
そういうものなのだ!ということが伝わって来ます。
にしても、IMF(国際通貨基金)とは
本物のハゲタカが怒り狂いそうな強烈なハゲタカ!!
IMF(国際通貨基金)の存在や
その役割は何となく知ってはいたけれど
これほどまでに一国の経済を蝕む存在とは〜〜
この映画を観るとよく解ります。
でも、それにも増して、唾棄すべきは自国の役人。
これこそ本物の「売国奴」
一国の経済構造を一気に変えるのは
確かに大きな出血を伴う大手術ではあるけど
そのために末端の国民が
何千万人も自死しようが餓死しようが構わない
と考える権力者たちの思考が、もう
この経済社会の
行き詰まりを表していてゾッとする。
また一般ピープルも誰かに自分の人生を丸投げして
のんきにだけ暮らしていては、いけない事、
肝に命じなければ〜〜〜
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
最近の韓国映画の攻めてること!!
「タクシー運転手 約束は海を越えて」や
「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」
等、国家の悪事を正面から捉える映画を
きちんと作る志の高さと
エンターテインメントとして魅せる力量に脱帽する。
また、今作の第一の主人公、
通貨政策チーム長を演じるキム・ヘスの凛々しさ!!
何とか民衆を救おうとたった一人、
高圧的な自国の売国奴役人と
IMFの白人に立ち向かう
まるで、自由の女神かジャンヌ・ダルクだわ〜
韓国映画も目が離せない〜
@お勧めの鑑賞方法は?
何でもいい!どんな方法でもいい!!
どんな形でも絶対に観ておくべきだわ!!
繰り返される歴史に向けて
韓国の現在の外貨準備は約4000億ドルに達し、この映画の当時の35億ドルと比べたら雲泥の差だし、IMFからの緊急融資の200億ドルも遥かに凌ぐ水準となった。
そういう意味では、IMFの管理下に入ったことは、正解だったのだろう。
しかし、確かに、金利は倍に跳ね上がり、倒産が相次ぎ、失業者は溢れ、生き残ったのは財閥を中心とした大企業で、現在でも韓国の若者の失業率は高く、IMFの入れたメスの深手は今も残っている。
ただ、もう一つの選択肢として提示されていたモラトリアムは有効だっただろうか。もしかしたら、モラトリアム後の韓国は、多くの国に相手にされず、自由な経済活動を許されるような世界の寛容さを失ってしまっていたのかもしれないのだ。
実は、類似した通貨の売り浴びせは、90年代の初めにもあった。ジョージ・ソロスのポンド売りだ。
歴史は繰り返すというが、人は学んでいるようで学んでいなかった。
そして、このタイ発のアジア金融危機は、アジアを席巻し、ロシア危機やブラジル危機も誘発、当時世界最大と言われたLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)の破綻まで続くことになる。
日本では複数の大手金融機関が破綻、国有化された時期と重なるので、当時の激変を覚えている人も多いと思う。
しかし、またもや人は学ばず、リーマンショックに代表される100年に一度と言われる世界的金融危機に見舞われ、更に、人は学ぶことはなく、ユーロ圏南欧周辺国を中心とした欧州危機も迎える。
今、各国の中央銀行は緩和的な金融政策を実施すると同時に、G20財務相・中銀総裁会合などを通じ、緊密に連携を取り、景気後退の芽を摘み、経済危機を未然に防ごうとしている。
だが、世界は、ボーダレスな巨大ネット企業の登場、少子高齢化、ポピュリズムの台頭、相入れない環境問題の議論、従来の市場資本主義に依らない国家経営を目指す中国、ロシア、アラブ諸国、そして米中を中心とした貿易摩擦など、多くの不安定要因を抱え、船頭のいない船のようだ。
冒頭で、IMFの介入は結果的に正解だったようには書いたが、果たして、巨大化した現在の世界経済にあって、IMFや世界銀行などが救済できる国などあるだろうか。
多くの発展途上国は経済発展で外貨準備は豊富で、個別に危機対応が可能になったことも事実だ。しかし、バブルは、たとえ大きくなくてもあちこちで生まれてハジけていることも事実だ。
国家の危機を煽るのに特定の事象だけを対象にして市民の目を本来の危機から背け、自らの放漫を隠蔽したり、トランスペアレンシーが重要視されるなかで開示を拒んだり、先進国であっても日本にも、この時の韓国のような体質は残ったままだ。
だからこそ、こうした危機を再び招くことのないよう、政治家や官僚は、常に判断材料を国民に十分に提示し、客観的な分析を加えて、判断を仰がなくてはならないのだ。
それが民主主義だからだ。
僕は、当時の韓国を考えると、IMFの管理下に置かれることも、モラトリアムをチョイスして世界の村八分になることも、いずれにしてもいばらの道だったに違いないと思う。
だからこそ、どれを選ぶかは国民が決めるべきだなのだと強く思う
史実に基づいた作品なので、韓国通貨危機のニュース結果を知っていても...
史実に基づいた作品なので、韓国通貨危機のニュース結果を知っていても、同時に進む3つのストーリーの絡み具合が絶妙でとても面白いです。対岸の火事では済まされない想いも残ります!
シワくちゃな手形が悲しい。
日本のプラザ合意から、何も学んでいなかった隣国のしくじり
ハン・シヒョン女史は解決策を模索するのではなく、今後同じような事が起こらない社会を構築したいと訴えるでもなく
自分の分析の正当性ばかりを探り
政府から、自国民への危機告知を訴えるが、それをしたらどうなるのか?
映画と言え、稚拙な主人公の脳内構造には呆れるばかりだ。
どうしてもシナリオを追うように女史に思い入れてしまいがちだが、
この映画は1997IMF危機を判りやすくまとめた功績はよいが
劇中 すべての登場人物は場当たり的な解決策だけを模索しあい、誰ひとり将来の展望を示さない。
反省と教訓を描かないようでは、また危機は起こるだろう。
日本とのスワップを軽く見ると大変だ。
日本とて、他人事ではない。日本はIMFを通さずとも
@泉改革によって、同じ道を歩み続けている。
国内外の経済に興味を持つ者には必見の映画だ。
僕はNHK版「ハゲタカ」でも観よう。
「あなたはどこの国の人間?」
密室で、少数の人間が、勝手に国の将来を決める。
それが成り立つには、モラルや能力が要求されるはずだが、実際には「あなたはどこの国の人間?」と言いたいような、酷い連中が決めているのだ。
隣国の他人事ではなく、公文書が勝手に廃棄される日本においても、いろいろな局面で現在進行形の話だろう。
「知る権利」が根本のテーマであって、市場原理主義が是か非かは、次の問題だ。
特定の情報にアクセスできる人間(インサイダー)が、上手く立ち回って得をしている。
作為も、“意図的な不作為”も、すべて思いのままである。
とはいえ、この作品は、“インサイダー“と“庶民”、支配者と被害者という二項対立の単純な図式では収まらない。
アウトサイダーである、経験豊富な金融コンサルタントのサイドストーリーが、作品を多面的なものにしている。
だが、情報を握る者こそが有利という状況は共通している。
後半になると、アメリカが背後にいる、IMFの痛烈な「火事場泥棒」ぶりが描かれる。
かの国の“国鳥”である、猛禽さながらの迅速さとすさまじさ。
バンバン視点を変えて煽るような映像も、韓国映画では洗練されており、ストーリーに合っている。
先日観た映画「黒金星と呼ばれた男」にはガッカリしたが、本作品は、観る前の予想に反して、“当たり”だった。
新聞記者
韓国映画という視点から楽しみにしていました。「新聞記者」で日本人女優が主演しなかったという点から韓国映画に興味を持ちました。
正しく認識していたと感じた点
国家(軍もといえるかもしれない)は国民を守らない。
国家は大企業を優先する。
IMFはアメリカの傀儡。 といった点でしょうか!
日本はアメリカの属国と言われて久しいですが、昨今、多くの日本人が認識してきているように感じます。これからますます日本人(日本国)が貧しくなり、どのような道を歩み、行き着く先はと考えると、とてもとても参考になる観て良かった1本でした。
すでに日本は韓国に追い抜かれていると感じていますが皆さまは如何でしょうか?
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