ガリーボーイのレビュー・感想・評価
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インドのスラム街にラップがほとばしる瞬間に心奪われる
インド映画にはダンスと壮大な物語とメロディアスな歌唱がつきものと、判で押したみたいにそう理解していた。本作もある意味で同様なのだが、質感や温度は従来のイメージとまるで違う。これほど観る者の心を惹きつけて離さないのは、他でもない「ラップ・ミュージック」という題材が極上の化学変化を巻き起こすからだ。スラム街で育った青年の口からふとこぼれ落ちるビートとライム。その瞬間、彼はこれまで諦め続けてきたあらゆる物事に立ち向かう闘士となる。
本作は掘り下げ方も秀逸だ。当地になぜこの音楽が芽吹き、革命を巻きおこすのかという文化的、社会的背景はもちろん、家族や恋人との関係性、そして何よりも高みを目指したいとする主人公の感情を情熱的に描きつくそうとする。その点に感動し、感心し、好奇心を刺激されまくる2時間半。「8mile」「ストレイト・アウタ・コンプトン」という米産ヒップホップ映画とも併せて楽しみたいところ。
勝気な恋人サフィナの存在が効いている
貧しかったり、障害や悩みを抱えていたりと、なんらかのハンディキャップがある若者が音楽やスポーツに打ち込み、仲間と出会ったりライバルと切磋琢磨したりして、才能を開花させ人間的にも成長するというストーリーは、もちろん世界共通のスタンダード。本作もそうした類型をなぞるが、主人公ムラードの恋人の医学生サフィナが抜群にいい。
ゾーヤー・アクタル監督と脚本のリーマー・カーグティー(ともに女性)は本作の前にもたびたびコラボしてきたそうだが、サフィナのキャラクターはもともと独立した作品の主人公として構想していたとか。イスラム教徒の一夫多妻制、父権主義、親に決められる見合い婚など、インド社会における女性の生きづらさが描かれるが、サフィナはそうした因習と戦い、恋のライバルと戦い、幸福を自らの手で勝ち取ろうとする。格差社会における女性の自己実現という裏テーマが、この男性主人公の成功物語をより豊かにしている。
I never sleep, ’cause sleep is the cousin of death. いつもゲットーでヒップホップの猿真似、いずれゲトるヒップホップでビッグマネー♪♪
ムンバイのスラムで暮らす青年ムラドが人気ラッパーへと成長していく様を描いた、実話を基にしたミュージカル・ドラマ。
アジアで最も億万長者の多い都市、ムンバイ。1,000万人以上が暮らす世界有数の大都市である。
IT産業の発展などにより急成長を遂げている、インドを代表する華やかな都。しかし、光が強ければ強いほど、その影も大きくなるのが世の常というもの。
ムンバイ中央部には”ダラヴィ”と呼ばれるスラムが形成されている。そこには2.4㎢に70万〜100万人が住んでいると言われており、世界で最も人口密度が高い地域の一つに数えられている。これだけの人間が住んでいながら下水と排水のシステムが貧弱であるため衛生環境は劣悪。疫病の温床となってしまっており、近年ではコロナウィルスのパンデミックでも大きな被害に見舞われた。
このインド最大のスラムが本作の舞台。ムンバイを代表する2人のラッパー、ディヴァインとネイジーの人生から着想を得た物語となっている。この2人のスタイルは「ガリーラップ」というジャンルに分類されるようで、これは貧困や差別など、実生活での不満や怒りをビートに乗せて吐き出すというもの。上部だけの薄っぺらい言葉ではなく、その人間のナマの部分をガツンとぶつける、80〜90年代のヒップホップ黎明期を思わせる音楽がムンバイから出てくるというのは、そこに暮らす若者たちがいかに抑圧されているのかを端的に表しているような気がする。
陽気で楽しいマサラ・ムービー、というイメージがあるボリウッド作品だが、本作で描かれているのはそれとはまるで逆。貧困や格差といった社会問題に苦しむスラムの実情と、過剰なまでの家父長制や保守的な社会構造、男尊女卑に不満を抱える若者たちの絶望を怒りと共に描き出す。
富裕層にははっきりと見下され、外国人には動物のように扱われるムラド。さらに父親は勝手に重婚をし、若い妻を家に住まわせるようになる。
この地獄の釜の底の底のような環境でも、忘れずに胸に抱えていたヒップホップへの愛情。MCシェールという兄貴分との出会いにより一気に才能を開花させた彼が、そのたったひとつの武器を手に人生を切り拓いていく様に、目頭が熱くなるのを抑えることができなかった。
陽気なパブリックイメージとは一線を画す本作だが、歌とダンスというインド映画のお約束は踏襲されている。個人的にあまりミュージカルは得意ではないのだが、本作はそもそもがヒップホップを題材とした作品なのでそういったシーンもあまり気にならない。
歌とダンスが始まると突然ミュージックビデオのようになってしまうというインド映画独特のクセを、ミュージックビデオの撮影という体を取ることでカバーするのはなんとも上手い。普段インド映画を見慣れていない観客でも、この映画はすんなりと受け入れる事ができるのではないだろうか。
過剰な説明セリフに頼ることなく相関図やキャラクターの心情を伝える手腕は非常にスマート。特に冒頭、ムラドとサフィナの関係をサイレント映画のように描き出すあの一連の流れはとにかく美しい。青春映画としても一級品である。
ただ、テンポよく進んでいった前半に対し、後半は明らかに息切れしていた。154分というランタイムはインド映画にしては短いとはいえやはり長尺。この内容であれば120分、いや100分もあれば描き切れたはず。
ヒップホップ要素に加え『ロミオとジュリエット』的なラブストーリーまで描くというサービス精神は如何にもインド映画といった感じだが、正直ムラドとサフィナとスカイの三角関係要る?とか思ってしまった。Nasのライブまで、まだ時間かかりそうですかねぇ〜…。
ヒロインを演じたアーリヤー・バットは、歴史的傑作『RRR』(2022)に出演したことで日本でも広く知られていることと思う。エキセントリックな性格のサフィナをイキイキと演じ、この映画に華を添えていた。
ただ、個人的に注目して欲しいのは見事なラップを披露していた主演のランヴィール・シン。後で調べてみて驚いたのだが、彼は『パドマーワト 女神の誕生』(2018)という作品で悪のムスリム王アラー・ウッディーンを演じていたお方。この作品での彼の演技はとにかく凄まじく、色気たっぷりのダンスシーンには目を奪われてしまった。
すごいのは本作の主人公と『パドマーワト』の悪王を演じているのが同一人物だとは全く思えないところ。雰囲気が違いすぎて全然そうだとは信じられず、ただただ困惑してしまった。
カメレオン俳優という呼称は彼にこそ相応しい。今後国際的にもスターになっていくのではないでしょうか?今のうちから注目しておけば、いざそうなった時に古参ぶれるかも。
どん底にいる人間が前時代的な社会の常識をぶち破り、やがては偉大な存在へと成り上がる。皆んな大好きな『ロッキー』(1976)タイプの負け犬返上映画である。シリアスな物語ながらコミカルな場面も沢山あるし、友情・努力・勝利という「ジャンプ」三原則がきっちりと描かれている。誰が観ても面白いと思える作品なのではないでしょうか。
万人におすすめしたい映画なのですが、一つ気になるのはエミネム主演のヒップホップ映画『8 Mile』(2002)が頭をチラついてしまうこと。実は『8 Mile』は未見なのだが、自分の中にあるこの映画のイメージはまさに本作で描かれていた内容そのもの。見比べてみると「いやこれそのまんまじゃん!!」ということになりそう。
『8 Mile』を鑑賞しているかしていないかで、本作の評価が変わるかも…。
インドのラップ!
ヒンズー語とラップの組み合わせ!聞いてみたらものすごくハマっていて歌詞も魂の叫びそのもので感動。インドにおける貧富の差、身分の差、男女の差、はいまだに顕著に残るんだろうか、若者から意識をどんどん変えていかないとという姿勢に感動するし、両親や仲間を大切にする姿勢にも感動。とにかく感動しっぱなしでつまりインド映画は好きです
等身大のムラドが家族や恋人と自分の夢の狭間で葛藤して『夢』を勝ち取る物語
自分にとって100%の満足度はない。テーマ性も物語も悪くないが今一歩という感じ。正邪の中間であえぐ等身大のムラドに共感はするが、その才能の開花は作品の持つテーマに対して少し矮小的で、その分彼の歌う力強さに少し肩透かし感を感じたからだと思う。
この作品を見ることで、素晴らしいテーマ性や社会問題の提示を行う楽曲や創作物について、今までと違う考えを得た。すなわち、一言で言えば、素晴らしい作品は作者に対して凄まじい逆境や素晴らしい人格と言ったものを必要としないということ。
一個人や団体の力によって発表され、その意図が視聴者や読者、ファンによって読み取られるという構図がある。その中でテーマが生きるのは作品が受け入れられる瞬間であって、決してそれはすべて製作者に還元されるものではない、すなわち、製作者は社会的悲劇の重荷を背負わずとも個人の経験を感情的に、テーマにそって描くことができればそれが普遍なテーマとして受け入れられるのだということを考えた。
どうしてこういうことを考えたかというと、ムラド=ガリーボーイはインドの身分差別の強いスラムで生き、その影響を受け生きているのは事実だが、彼が憤るのはいつも個人レベルであって、彼の怒りは手短かにあり、それは抽象的で大きな社会問題にはない。個人的な怒りをリリックとフローに乗せるとそれが大きな普遍的なものに様変わりするのは、声優がキャラクタに息を吹き込む行為ににているとも思った。そもそも歌や絵や映画やアニメは抽象的なテーマを持つが全て受容者に対してフィクションであるのだから当然ではあるが。
ラップサイコー!
本編の物語づくりは言わずもがな、音楽がサイコーでした。
掃きだめで鬱屈した若者の絶望感が自らの曲に鼓舞、救済されていく様は正にHIPHOP! インドが抱える社会問題やヒンドゥー文化等にもスポットを当て、他国の方でも分かり易い構成になっていて、とても好感が持てました。
因みに私もオールドスクール派。Nas大好きです!
あぁ俺はHIPHOP嫌いなんだな
インド、身分差別、貧困…まぁ王道なテーマ設定にHIPHOPを足して
すごく現代的な感覚を表現しようとしていたのかなと。
ストーリー展開としても王道で、鬱屈・挫折からの成功っていう。
僕はHIPHOPもラップもあんまり興味ないんだけど、
ほとばしる感情の発露って感じのシーンにはやっぱり胸あ熱くなった。
ただ一方で、キレイに形を整えられた”フリースタイル”は
果たして本当にフリースタイルなのかと。
このストーリー構成でいくと、特別な才能がなきゃ現状は打ち破れないのかと。
他人をけなし、傷つけて笑うようなものが音楽なのかと。
ステージでMCが”アンダーグラウンドが今や表舞台”みたいなこと言ってたけど
しょせん黒人文化のモノマネしてるだけじゃねーの?と。
まぁ個人的に鼻につくというか、HIPHOPが好きじゃないから難癖つけてる感じだけど
なんか安易というか、ちょっと”よくある話”で終わった感があるなと。
あぁでも大学でやってたシェールのステージだけはかっこよかった。
ちょっとどんなもんなのか期待しちゃっただけに
全体的にお話としては普通に面白かったけど、なんか物足りなかった印象が否めない。
ラップは生きるための武器だ
映画そのものの魅力とは無関係で、些末に見える話ですみません。
日本語字幕のまちがいが、気になりました。
「チョコ(アヘン)は好きか?」という会話。
チョコはハシシ(マリファナを精製した物)の隠語で、アヘンではありません。私の知る限り。
こういうのって、無知・無関心の表れです。無知・無関心は、バイアスを生み出し、まちがった物の見方につながります。
映画は知らない国を理解するための、とても良い窓になるのに、ちょっと残念。
ちなみに、大麻を嗜好品として認めている国・州はいくつもあり、オバマ元大統領も高校時代には使用したと言っていました。
薬物を使用した人を、ひとくくりに危険人物・犯罪者として、世間から疎外する日本を、公正で幸せな社会だとは思えません。
ちなみにインドには、かつて大麻が合法であった州もあったのですが、現在は国として違法になったそうです。カーストも違法です。ヒンズー教徒は一夫一妻ですが、一夫多妻はイスラム教徒にだけ合法です。
ムラドの家庭はイスラムでした。ラップの決勝戦の直前に、ムラドがアッラーに祈っているらしきシーン。この組み合わせが何とも面白い。
彼にとっては、両方ともによく生きるための武器。他人も幸せにするなら、それは良い武器です。
スラムに住む人も、スマホを持っている
いやぁ〜、長尺だけど、なかなか面白い作品でした。
インド人の喋る英語って、早口だしクセが強くてよく分からない、という印象だったけど、こうやってラップにすると無茶苦茶カッコ良くハマる言葉なんだね。単純に、ラップとしてイケたので、それだけで★5評価です。
サイファがビート無しなのも新鮮だった。でも、これじゃあただの罵り合いじゃん!(笑)
あと、貧富の格差、男尊女卑社会、根強い身分意識、学歴社会、宗教差別など、現在のインド🇮🇳の社会事情が生々しく描かれていて、興味深い内容だった。
そして、そういった差別意識の強い社会の社会的弱者が、思いをラップにのせて唄う事で、世界を変えていく。こんな内容で、面白くないハズがない!
タイトルなし
インド・ムンバイのスラム街ダウディ
ここで生まれ育った主人公ムラド
ラップと出会いそれまでの人生が一変
フリースタイルラップの大会で優勝を目指す
.
キング・オブ・ボリウッドと目される
ランヴィール・シンが主演
厳しいカースト制度世界で
路地裏から世界へ羽ばたく様子を
インドで活躍するアーティストNaezyの
実話を基に描かれています
.
厳しい格差社会のインド
ムンバイで“今”まさに起きている
ガリー(路地裏)ボーイたちの
ラップに込められた声が聴こえます
新世代のインド映画
インド・ムンバイ出身の実在するラッパーをモデルにした青春映画。
いわゆるインド映画につきものの歌とダンスのシーンはなく(正確にはあるけどMTVの撮影という体でラップが使われてる)、キスシーンも普通に登場する本作。
さらに近年のインド映画全般に言えることだけど、社会的なメッセージ性やイマドキだけど普遍的なテーマとリアルも入れ込まれている。
1995年の「ムトゥ踊るマハラジャ」で色物的に注目されたインド映画だけど、本作は完全に世界基準の新世代インド映画だと思う。
素晴らしかった!
インド映画としてもラッパーの映画としても、
恋愛、青春、家族映画、成り上がり物としても素晴らしい
映画でした。
どこから見ても全方向に行き届いてて感動しました。
初めはインドのラップ、自分は観てられるのだろうか?
と心配してたけど、全く問題なかった。
それどころか、ものの5分で魅了されました。
シェールとの友人も良かったし、
恋人のキャラも面白かったし関係性も青春の甘酸っぱい感じ
が出てて可愛かった。
お父さんとの関係性もフリが効いててグッと来たし、
薬の売人の友だちも卑怯なくらい良いシーンが待ってて
ムラドの成り上がりを素直に応援出来る。
欲を言えば、完璧な男シェールと金銭の問題とかで
仲違いしてラップバトルで仲直りする。みたいな展開が
あればもっと熱くなれた気がする。
インド人の気質なのか文化なのか、
インド映画へのオマージュなのか、
ガリーボーイのPV撮影のシーンがインド映画のダンスシーン
を抱負させて笑ってしまった。
誰にでもオススメ出来る素晴らしい映画でした。
スラムドッグ♪ラッパー
インド版『8Mile』と言ってしまえばそれまで。
が、ただそれだけには収まらない魅力に包まれた、ボリウッド・ラップ・ムービー!
インドのラッパー、Naezyの軌跡と半生がモデル。
無論、名前を聞いた事も存在すら知らなかったレベル。知ってたら相当なインド・カルチャー通!(…いや、ラップ好きの間では有名なのかもしれないが)
そもそも、インドのラップってどんなもん…? こちらも見た事も聞いた事も無い。
ご安心なく。ラップ文化は万国共通!
劇中披露されるラップ曲の数々は胸躍る。
ラップと言えば、ラップ・バトル。この醍醐味も勿論!
主人公の心の声を代弁し、時に熱く、時に胸に突き刺さるほど、魅力的で聞き入ってしまう。
インド映画と言えば、アクションあり笑いありラブあり歌あり踊りありのコテッコテのエンタメ。
が、本作は非常にリアルなタッチの物語。
主人公の青年のサクセスと青春物語であり、恋人とのラブストーリーであり、家族や生活やインド社会を描いたドラマであり、そして何より熱いラップ・ムービーなのである。
話もミュージシャン伝記の王道スタイルで、スッと入っていける。
スラム街で生まれ育った大学生のムラド。
医者を目指す裕福な家の娘サフィナと付き合いながらも、悪友たちとつるむ毎日。
家は貧しく、高圧的な父のせいで常に険悪ムード。
そんなある日大学で、ラッパーのMCシェールのパフォーマンスを見て魅了され…。
悪友とつるんで悪さをしたりするも、ちゃんと大学に通い怪我した父に代わり働いたりと、真面目なムラド。初めてのラップ・バトルでは相手に言い返す度胸も無いほど。
元々ラップ好きであったが、その才能が花開く時が。
自身の境遇や鬱憤をぶつけた歌詞をラップにしてシェールに歌って欲しいと頼んだ所、「自分の言葉は自分で歌え」。
かくして歌う事になったムラドのラップは、一躍注目を浴びる事になる。
ラッパー名は、“ガリーボーイ(路地裏生まれ)”。
勉学、就職、そしてラップと三足の草鞋を履くムラド。
が、父はそれを許さない。運転手である“使用人”の父は「身の丈に合った夢を見ろ」。つまり、使用人の息子は一生、使用人のまま…。
ラップの実力はメキメキ上がり、アメリカで音楽を学んだ女性ミュージシャンから目を掛けられる事に。彼女のプロデュースでラップ作りをしていく上で親密になり、サフィナとぎくしゃくした関係に。そして破局…。
ある才能が花開くと、運命の悪戯か、障害が立ち塞がる。
やがてムラドはラップ一本で生きていく事を決意。が…
そんなにラップは恥ずべき事なのか…?
厳しい学歴社会のインドではそうなのかもしれない。
いや、日本だって。真面目に勉学に励んでいた我が子が突然、ラッパーになりたいと言ったら、簡単に賛同は出来ないだろう。
が、自分にしか出来ない訴え、自分がやりたい夢がある。
ムラドのラップの才能は埋もれさせる事は出来ないほど。
ムラド役のランビール・シンはその熱演と見事なラップもさることながら、イケメンっぷりも必見。
ムラドのラップの才能を花開かせたMCシェール役のシッダーント・チャトゥルベーディーが最高にナイス助演!
インド映画あるあると言えば、インドの女優さんは美人。本作でも、恋人サフィナ役のアーリアー・バットの美貌が映えるが、それ以上に、ただお飾りの恋人ではなく、自立心があり芯の強い女性として描かれている点。
それもその筈。監督のゾーアー・アクタルは女性監督。
女性の描かれ方は勿論、繊細さと心のこもった描写と演出と作風は、日本で言ったら西川美和監督のような才ある存在なのだろう。
変える事の出来ないガリーボーイ(路地裏生まれ)。
が、自分の人生は変える事が出来る。
自分に価値など無い事は無い!
俺の時代が来る。
どんなに大言壮語で、高慢で自惚れと思われたって構わない。
それほどの度胸、自信、強く逞しく生きていく。
自分の全てをラップに乗せて。
歌え、ガリーボーイ!
楽しかった
インド家庭内DVって社会問題にならないの?
いくつかの映画で観たから、事実なんだろうな。
それにしても、あの彼女激し過ぎ。暴力も酷いわ。
それでも仲直りするところは個人的に共感出来なかったけど。
インド映画の音楽はなんだか耳に心地良くて好き。
ラップも良かった。
それにしても、インドもスマホの普及率はすごいのであった…。
インド映画らしくないかも。この映画、ハートフルで落ち着いているけどソウルフルで好きです。
【ガリーボーイ】路地裏の少年、という意味。
ラップでスラムからのし上がったスターの実話。
ラップ界にはほとんど知識がない私(エミネムくらいは知ってます!!)でしたが、2時間30分、魔法瓶のコーヒーを飲むのをすっかり忘れるほど没頭してしまった。
ほとばしるエネルギー感じる映画でした。
迷ったけど、観て良かった。
インドのカースト階級社会、父権社会、底辺の人々の貧困などが生々しい背景としてある中(貧乏とは言え主人公は親の稼ぎで大学に通えてるし立派なスマホも持っているのが気になったが💦)ラップによるソウルフルな心の叫びというものが、いい楽曲揃いで聴かせてくれます。
リリックは響いたけど全体的にはハマれず
インドのスラム出身だから生まれるリリックはキラーワードの連発で、実話ということもあり響く部分も多々ありました。
でも全体的にはハマれなかった…。楽曲がことごとくピンとこないのが原因かなぁ。もともとヒップホップジャンルは得意じゃないというのもあり…。(でも去年のパティ・ケイク$は最高だったんだけど。)
あとインドの女性(今作ではサフィナ)キレ方と自己中心的な考え方にヒイてしまった。パッドマンでもそうだったけど、彼女や奥さんになるとあぁなってしまうのか?
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