ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー

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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー

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解説

「リチャード・ジュエル」「トロン:レガシー」などの女優オリビア・ワイルドが長編監督デビューを果たし、女子高生2人組が高校最後の一夜に繰り広げる騒動を描いた青春コメディ。高校卒業を目前にしたエイミーと親友モリーは成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、遊んでばかりいたはずの同級生もハイレベルな進路を歩むことを知り、自信を失ってしまう。勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、卒業パーティへ繰り出すことを決意する2人だったが……。主演は俳優ジョナ・ヒルの妹としても知られる「レディ・バード」のビーニー・フェルドスタインと、「ショート・ターム」のケイトリン・デバー。「俺たち」シリーズのウィル・フェレルとアダム・マッケイが製作総指揮。

2019年製作/102分/PG12/アメリカ
原題:Booksmart
配給:ロングライド

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 ゴールデングローブ賞(2020年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) ビーニー・フェルドスタイン
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(C)2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.

映画レビュー

5.02020年最高の青春コメディ

2020年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

これは今年の日本公開作で最高の青春コメディではなかろうか。「book smart」とは本で得た知識は豊富だが実体験に乏しい状態(や人)を指す。優等生の主人公2人は、3年間勉強一筋で名門大合格を果たしたが、遊んでばかりのように見えた同級生らも実は一流大学やグーグル入社といった進路を決めていたと知って愕然。高校生のうちに遊んだ思い出も作ろうと、同級生のモテ男が主催する卒業前夜パーティーに繰り出そうとするが…という筋。

ご多分に漏れず「スーパーバッド 童貞ウォーズ」(07)を思い出したが、本作の脚本は2009年にはできていたというから、やはり意識したのではなかろうか。さえない男子仲間がモテようと奮闘したり背伸びして大人の世界を体験しようとするのは青春映画の王道だが、これを女性版にしただけでなく、昨今の多様性尊重も巧みに織り込んだ。悪者もいなければいじめもない、2人がある場面で遭遇する犯罪者(後で分かる)さえ良い一面を持っている、ひたすら優しい世界観。失敗したり失恋したりして傷ついてもいい、一歩踏み出すことが人生を豊かにすると教えてくれる。オリビア・ワイルドの見事な監督デビュー作でもある。

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高森 郁哉

4.0進んだ価値観がごく自然に備わった高校生たちに宿った希望

村山章さん
2020年9月30日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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村山章

5.0自由に泳いでみたい

2020年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

たまに“映画の中の人物たちと同化したい!”という欲求に駆られることがある。かつて「桐島、部活やめるってよ」や「スーパーバッド 童貞ウォーズ」で感じたそれは、単純に登場人物になりたいという気持ちではなく、愛おしくてたまらない彼らに寄り添い、一緒に悩み、笑い、世界を共有したいという片思いの恋心のようなものだった。対して「ブックスマート」では、さらにそれを飛び越え、この世界観を創造した作り手たちの掲げる理想と同化したいというおかしな欲求にまでエスカレートしてしまった。一見、シビアなヒエラルキーに支配されたよく見る学園世界のようでいて、そこにはカリカチュアされた悪も道化も存在しない。ひとりひとりが感情を持って自分の人生を生きている。言い換えれば、作り手が意図的に登場人物たちに“役割”を担わせることをせず、物語の中を自由に泳がせている。こんな優しい視線を持った作り手たちの世界で、自由に泳いでみたい。

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オスカーノユクエ

4.5個々の魅力を思いっきり開放させつつ、絶妙なハーモニーでまとめ上げた快作

2020年8月17日
PCから投稿

型にはまらない展開、ステレオタイプに陥らない人間描写とは、まさにこのことかと思う。これまで勉強一筋で高校生活を突っ走ってきた親友同士が、卒業前夜、「やり残したことがあまりに多すぎる!」と同級生たちが開催するパーティーを探してひたすら街を駆け抜ける。一見、従来のハリウッド映画でよく見かける王道パターンのようだが、いざ本編が始まると主演コンビのやりとりは一部始終が面白いし、ファッションもユニークだし、爆発力を持った二人(監督いわく「バディ・ムービーを参考にした」)のことがすぐに大好きになる。彼女たちだけではない。ここには誰かを指差し「みんなと違う」と揶揄する者は一人もいないし、一人一人が「私こそが主人公!」とばかりに活き活きしている。人との違いを受け入れ、社会や人間関係の複雑さを楽しむ。説教臭くなりそうなテーマをこれほど底知れぬ楽しさとバイタリティでまとめ上げたワイルド監督、本当に恐るべしだ。

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牛津厚信
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