ジェミニマンのレビュー・感想・評価
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映像革命は素晴らしいが…
「ジェミニマン」を観ました。
「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」の名匠アン・リーが監督と聞いて、ちょっとびっくり。こんなアクション映画も撮れるんですね。
ストーリーは、史上最強とうたわれるスナイパーのヘンリー(ウィルスミス)が政府に依頼されたミッションを遂行中、何者かに襲撃される。自分の動きをすべて把握し、神出鬼没な謎の襲撃者の正体は、秘密裏に作られた若い頃のヘンリーのクローンだった、、、。
その衝撃の事実を知ったヘンリーは、アメリカ政府を巻き込む巨大な陰謀の渦中へ、、、
と、またしても陰謀もの。
DIAアメリカ国防情報局というのは、あまり聞いたことなく、いつもならCIA所属となるところ、DIAという組織があるんですね。知りませんでした。
さてこの映画、アクションシーンは凄まじく迫力があって、特にバイクチェイスのシーンは、なかなかの鳥肌ものです。絵が綺麗なんですよね。素晴らしく。
なんでも本作は毎秒120コマ、4Kの3Dカメラで撮影されているそうで、実際の肉眼で見るのとほぼ近い映像体験が得られるとのこと。
後半のガトリングガンから逃れるシーンも、観たことのない臨場感です、映画もここまで来たか、と感心するために観に行くのもアリと思います。
驚くシーンは他にもあります。
なんとウィルスミスが2人3人出てきます。
クローンと戦うのです。対面シーンなどCGとのことですが、全く違和感がない。
とうとうここまで技術が進歩したのか、と震えるほど素晴らしい映像技術です。
ジュラシックパークを観たときと似た感動でした。
しかし、そのクローンとの戦闘シーンがこの映画のウリなわけですが、クローンが人間過ぎて、戦闘マシーンとして育てられたわりには、甘ちゃん過ぎて話にならない。「この人間に戻りたい」的な妖怪人間ベム要素は、正直どうなのか。
ホントに個人的な意見ですが、人間要素ゼロの格闘マシーンと化したクローンと戦う、人間対クローンみたいな話にした方が良かったのでは?
変に感動の押し売りみたくしたことが逆効果と思います。単なるアクション映画では興行的にウケないという判断でしょうか。
音楽や物語のテンポは、ジェエイソンボーンのシリーズを思い起こさせるミスシリアスな曲調と展開で、完成度は高いですが、一方では、飛行機の移動などは、ハンガリーの景色を見せたいだけの不要なシーンです。
ミッションインポッシブルでもこういう移動シーンがよくあるのですが、その国でなければならない理由を作らないと観てる方は興ざめしてしまいます。
情報屋から話を聞くだけのためにハンガリーまで移動しなければならないわけないだろ、そんなこじつけは、観る側もすぐに見抜きます。
映画史的に考えると映像革命的なポイントとなる映画が時代時代にあって、そういう意味では見るべきところは多分にあるのですが、個人的には75点かな。
そっくりさんじゃなかった!!
ざっくりストーリーだけ頭に入れて観賞。時間の都合で吹替版。
ストーリーは、どこかで見たような感じ。
ウィルスミスはオジサンになってもカッコいい。むしろオジサンウィルスミスの方がカッコいい位ある。
若者ウィルスミスは、てっきりそっくりさんと思い込んで観賞終了。CGなんですあれ?!
ウィルスミスを堪能する映画でした。
吹替の江原正士さん、山寺宏一さんは勿論、菅野美穂さんも違和感はありませんでした。けど、映画を見ている気がせず。やはり映画館では字幕で見よう、自分。
90年代な感じ
振り向く途中のCGイマイチ
話の内容はスッキリ。ジュニアの振り向く途中まで、別人の代役(?)から若者のウィル・スミスに置き換わる感じで気になって仕方なかった。最後の方のパルクールの動きがカッコイイ。内容には関係なく誰がスタントだったのかなと気になる感じです。新体操とパルクールって感じで、そのアクションが見所かも。
軽い
金子さん、ありがとう♪
仕事の行き帰りに、ポスター等は 毎日 目にしていました。よくある近未来ものだと思って、たいして気にしてなかった。
ところが、うしろシティ 金子さんの大絶賛。そして、次の週の、阿諏訪さんの大興奮っぷりで、何だか心がザワザワザワ、と。
思いきって、映画館に行きました。
話は、ちょっと昔のスパイ映画の雰囲気。
けれど、お二人が話していた 狙撃の場面と、バイク回し蹴りの場面 は、観ていておもしろかったです。
16~7年前に、フルCG作品を見て 頭痛がして気分が悪くなり、しばらく控えた時期がありました。
今のCG作品は、全く違和感なく、普通に見られますね。映像の中に、上手く きれいに 取り入れられています。
また『ここは、最新技術での上映用なんだな』と感じるところは、数ヶ所ありました。
そのせいで、どの映画も エンドロールは長い長い (笑)
後半飽きた
2019 映画館 12
ハイフレームレート120fpsはすごい
昔はビデオゲームが映画のようなビジュアルシーンを入れていたものだけど、ハイフレームレートでCGや早回しのアクションをみるとビデオゲームみたいだ。
新しいリアリズムのはじまりをみた。
独特の映像なので、映画っぽくないと思う人もいるかも。
話しはみるだけ無駄のありがちで退屈なSFアクションだった。
もうひといきで絶賛できそう。。
思ったよりおもしろい
面白いが驚きはさほどない
失点もないが加点もない、という印象。若かりし頃の自分(クローン)と戦う(共演する)というアイデアを実写で実現したのは凄いと思う。しかしそれだけだ。予告編でスゲー!と思ったときがピーク。
決してつまらないわけではない。最後はミスリードされた(ヴェリスのクローンがいると思ったら、ヘンリーのクローンの強化版だった)。しかしそのミスリードの結果も、そこまでの驚きはない。ヘンリーのクローンが一人ではないというのはいかにもありそうだ。主人公が終盤の猛攻以外割と無難に危機を乗り切ってしまうのも淡白かも。
技術にストーリーが追い付いていない。あるいは比較的凡庸なストーリーを実現するだけならこの技術力は少しもったいない。そういう映画。
ウィル・スミスの魅力で楽しめる
DIA(米国防情報局)という組織の存在は、アメリカの作家ロバート・ラドラムやトム・クランシーの小説で初めて知った。ペンタゴンの下部組織だが軍人よりも文民が多くて、職員が3万人いるCIAと同様に過半数が事務職で、人数割合としては少ない方の現場職が実力行使の仕事を担当する。CIAの場合は現場職をエージェントと呼ぶが、DIAでは普通に軍人だ。中には女性の軍人もいて、本作品でメアリー・ウィンステッドが演じたダニーがそれに当たる。
見たことのある女優さんだなと思っていたが、数年前に観た「10クローバーフィールドレーン」の主演女優だった。SF調のサスペンス映画で、支配する側とされる側の力関係の変化や心理的な駆け引きなどが稠密に展開して、目を離せなかった作品だったと記憶している。
本作品のダニーはDIAでも軍人の方の職員の役で、ウィル・スミス演じる主人公ヘンリーと行動を共にしつつ、訓練された戦闘力と演技力で敵を倒したり騙したりして主人公を助ける。
ウィル・スミスは心に傷や矛盾を抱える複雑な人格を演じるのが得意な俳優で、この人が演じると単細胞の軍人も奥深い思索家に見えてくる。本作品のヘンリーは秘密作戦で沢山の人間を殺した人格破綻の軍人である筈だが、ウィル・スミスの表情には自分自身を飄々と客観視しているようなところがあって、PTSDに陥ることなく平静に生きている雰囲気を醸し出す。観客にとっては否応なしに感情移入してしまうキャラクターである。どんな役柄でも観客を引き込んでしまうのがウィル・スミスの稀有な魅力で、本作品もウィル・スミスでなかったら面白さが半減していただろう。
本作品では人造人間のアイデンティティの問題が出てくるが、既に語り尽くされている感がある。議論はどこまでも仮定の話であり、実際に人造人間が登場したら、まったく考えもしなかった事態が発生すると予想される。仮定の議論にあまり意味はないのだ。そこで本作品は、アイデンティティの問題を追及することなく、プラグマティックな対応を考える方向に向かう。
DIAはアメリカの権力組織で実力行使を伴う活動をしている訳だから、組織の存在の是非や権力そのものの是非について、もう少し掘り下げがあってもよかったが、ハリウッドのB級娯楽作品としてはよくまとまっている。残るものは何もないが、それなりに楽しめる作品だと思う。
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