鵞鳥湖の夜のレビュー・感想・評価
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あのジンギスカンを一緒に踊りたい
靴にキラキラさせた輪をつけた観光客が踊るジンギスカン、水中で売春をする水浴婦、中古の家具屋、入り組んだ建物、歌う雑技団の少女… 前作同様、地方独自の光景を刺激的に描かれる。雨の音、車の音、風の音などの効果音が音楽的に響いて劇伴と絡んでいくのも良かった。映画的な官能性に満ちていて何度でも観たくなる。あとすごい腹が減る。
ラスプーチン
「薄氷の殺人」が良かったので、観に行きました。
映像は原色が多く、キレイでした。
ノワールとしては、あまりグロいシーンが無く、グロ苦手な自分は、安心して観られました。
ストーリーはわかりやすいけど、その分、パンチが足りない気がしました。
皆で踊るジンギスカンの「ラスプーチン」がツボでした。
家内には言えないが、水浴女は水の中で何をするのでしょう?
牛肉麺は美味しそうでした。
レイクサイドマーダーケース
2012年の設定らしいが、半世紀前の日本映画のようだ(たとえば小林正樹の「黒い河」とか)。踊っている音楽も古いし。中国は経済的発展を標榜しているが、最近見た中国映画の世情は軒並み荒んでいる。
主要人物は皆表情がなく、ストイックと単調は紙一重だ。監督の前作に引き続き抜擢されたグイ・ルンメイは魅力的な顔立ちだと思うが、もう少し違う役柄も見てみたい気がする(残念ながら他の映画を見ていないので)。台湾人が中国映画に出演するのは普通によくあることなのだろうか。そのあたりの政治的判断も知りたいところ。
報奨金を妻子に託すと決断してからの展開がもどかしい。何をもたもたしているのかと思う。ボートに乗っている暇があったら、さっさと通報していれば、本人も含めて死者はもっと少なくて済んだはずだ。
傘の血しぶきや人影などの映像表現には、はっとするものがあったが…。
wild gooseというのはガチョウではないと思うのだが、劇中では何と言っていたのか気になった。
飽きずに見たけど面白くはない
不思議な映画。絵もたいして綺麗でもなく、ノワールっぽくない明るくて見やすい感じ。主人公2人も特に魅力が無く肩入れしたくもならない。男は阿部ちゃんをひ弱にした感じで、女は蓮舫の劣化版?ホントは綺麗なのかもしれないけどこの映画では美人には見えなかった。そんで何故私を好きにしていいのよ、なの?
説明や回想設定も雑。時間軸不明だし、警察とチンピラの見分けつかないし。ラスプーチンも外し感満載。あそこはチープなチャイナポップでいいのに。
ストーリーは最後に何かあるんでしょ??と思ってましたが何も無く終了。こりゃ公開規模も小さくて正解。残念。
【中国近代化から取り残されたリゾート地、鵞鳥湖畔で起きた事。退廃的な暗いトーンの色合い、雰囲気の中、鮮やかな”赤”が印象的な中国ノワールムービーの秀作。】
- ほぼ全編、夜、雨のシーンである。猫目、猫耳兄弟グループと"チョウ"グループとのバイク窃盗シマ争いをきっかけに、チョウは警官を銃殺してしまい・・。-
■印象的な部分
・冒頭、雨が激しく降る夜、赤い服を着たリウ(グイ・ルンメイ:清楚な雰囲気を漂わせつつ、”水浴嬢”として生きている女性を好演。彼女の魅力的な表情、纏う雰囲気が素晴らしい)はチョウ(フー・ゴー:「チイファの手紙」でもインパクトある演技が印象的であった。)
に"おにいさん、火を貸してくれない・・"と言いながら、周囲を気にしながら近づいて行くシーン。
チョウは、妻シュージュンは何故来ないのか・・とリウに尋ねる・・。
- 一気にこの作品の退廃的、ミステリアスな世界観に連れ込まれるシーンである・・-
・鵞鳥湖畔の退廃的な雰囲気。
リゾート地であるが、白い翼広帽子を被った"水浴嬢"達が、水辺を闊歩し男を誘っている・・。
・チョウが、警察の追及を交わしつつ、鵞鳥湖付近を逃げ回る理由が、徐々に明らかになって行く過程。チョウとリウとの関係性が少しずつ深まっていく・・。
-リウは、少しずつチョウに惹かれていったのだろう・・。だが、ホアとの"柵"もあり・・。-
・鵞鳥湖付近の夜の赤を基調にした原色系の色使いが、退廃的な雰囲気を上手く助長している。そして、チョウと警官達や猫目、猫耳達との撃ち合い、殺し合いの中、迸る鮮血。取り分け、ビニール傘でチョウが、宿敵を刺し殺すシーンの描き方は白眉である。
<チョウ自身が、命懸けで妻シュージュンと幼き息子に渡そうとした、自らにかけられた三十万元の報償金を、シュージュンと二人で守るように抱え、町を歩くリウの表情。
彼女達は何処に向かって歩いて行くのであろうか・・>
■蛇足
1.鑑賞中に直ぐに気づいたのは、ビー・ガン監督の「ロングデイズ・ジャーニー」の色彩感覚に似ているなあ・・、という事である。
2.序盤、”金髪”がバイクで失踪中に猫目、猫耳達が仕掛けたワイヤーで首を切断されるシーンは、リドリー・スコット監督が、”人間の本質は悪である”と言う基本思想の基、傑作を書き続けるコーマック・マッカーシー脚本を映画化した「悪の法則」のワンシーンを瞬時に思い出した・・。
魅力的なシーンが多いです
ストーリーは超がつくほど単純です。ひねりないです。けどこの作品はそれで良いと思います。
土臭い中国の片田舎のヤクザもんの人生の最後ですね。ヤクザ映画好きな人にはオススメかもです。
ところどころのシーンがとっても魅力的。鑑賞して数日経ちますが、思い出すシーンがけっこうありますもん。これは制作者の勝ちですね。
地下のケンカのシーンとか、縁日?のダンスのとことか。
ネオンの使い方が良いですね!ネオンに照らされる顔が、もうなんか気持ち悪くてかっこいい。こいつらどーしようもねー世界で生きてんだなーって、すごい感じる。
どーしよーもねーけど、キレイなところもあって、そこが居心地良くて、そこに生きてるんだよね、そこで生きてくしかないんだよね、っていうのが映像からすごい伝わる。
決して私なんかは絶対生活できないような場所だけど。
でもそういう世界を描いたり、観たりできることって、それが映像体験の目的の一つでもあるからいいですよね。
決してすげー面白いって作品じゃないけど、なんか思い出す。そんな作品でした。
水浴女って本当にいるんだろうか。初めて聞きました。水浴女の帽子が可愛かったです。
カッコいいっすよ、、、。
映像かっこいい、光と影と雨(水)演出、
様々な黒とグレーを巧みに使った映像は
好きです。
マジでかっこいい。
ただなー、映像かっこいいだけなんだよなー。
セリフ回しやカットがかっこいいだけなんだよなー。
サスペンス感が薄い。
ハラハラしない。
ストーリー単純。
おねーちゃんの気持ちの移ろいもわからん。
最後のバス内の持ち物で辛うじて、、、かな?
けど、後付け過ぎない?(笑)
過去の出来事はわかるが、心情まで描ききれて
ないと思うんだよなー。
しかたないんだが、
しかたないんだが、
バイクチェイス、あの車種だとしらける。
色々とマイナス面目立ってしまった
中途半端ノワール。
ワンタンがうまそう
主人公の男が仲代達矢そっくり、女は髪型だけ美川憲一。何とか兄貴は渋川清彦似のイケメン。と気になるところはいろいろありつつ、あれ?何か見覚えあるなと思ったら、事前知識ゼロで見た帰れない二人。謎のダンスシーンもあり、あー同じ監督かと勝手に納得して、山からバイクのライトが照らされた瞬間、は!また脈絡のないUFOシーンか?と思ったけど違いました。そして映画終わってから監督調べたら違う人でしたね。けど、中国の地方都市のボンヤリした空気感似てますね、そしてとてもいいです。あとワンタンがすごい美味しそうでした。いかにも現地な感じで。
バイクの運動会
中国ノワール。中国映画凄い!と感じたチャン・イーモウ作品を初めて観た感覚に似ている。こんな映像中心の作品も出てきたのね。冒頭から雨のシーンで、女が男チョウに近づいてくる。「火貸してくれる?」と・・・まるで昔のフランス映画みたい。
残酷シーンもさすが。『大脱走』のピアノ線でナチのバイクを倒すみたいなやつとか、テント張りの遊園地で首だけが動いている女だとか、ドキッとするシーンも散りばめられていた。
再開発から取り残され、まるで廃墟のようなアパートだとか、貧富の差をも見せつけてくれるし、逃亡劇のリアリティにも圧倒された。バイク窃盗団がこんなに多いとか、盗み方の講義をしている様子もなんだか不思議な感じ。
映像は悪くないのに、ストーリーが今一つ。複雑な町の中であり、GPSで見つからないよう携帯も捨てたのに、すぐ一緒に行動してたり、警官とチンピラの区別がつかなかったり、疑問点も多いのが残念でした。印象に残るのはやっぱり湖に浮かぶボートの上の出来事・・・
決して地味でも派手でもない
悲劇的な話が淡々と始まって、細かいこと気にせずに、とにかくシンプルなカットでどんどん進行していって、あっけなくそして静かに終わっていったという印象。
正直、取り扱われるアイテムとか話の内容も、それ自体にはそれほど興味をそそるものではないけれど、集めた題材や、絵や光を、知的に色々と構成することで、途轍もなく面白いものになっていた。
とにかく色んな工夫でこちらを楽しませてくれ、内容にとらわれることのない面白さがあった。
内容も実にシンプルで分かりやすいし、まずは伝えること前提にして、たくさんの味付けというかスパイスといったものを堪能したといったところでしょうか。
残念な映画
2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖の周辺地域は、ギャングたちの縄張り争いが激化していた。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウは、対立する猫目・猫耳兄弟たちとの揉め事に巻き込まれ、逃走中に誤って警官を射殺してしまう。たちまち全国に指名手配され、警察の包囲網に追い詰められたチョウは、自らに懸けられた報奨金30万元を妻のシュージュンと幼い息子に残そうと画策する。そんなチョウの前に現れたのは、妻の代理としてやってきたアイアイという見知らぬ女。寂れたリゾート地の鵞鳥湖で水浴嬢、すなわち水辺の娼婦として生きているアイアイと行動を共にするチョウだったが、警察の捜査を指揮するリウ隊長、報奨金の強奪を狙う窃盗団に行く手を阻まれ、後戻りできない袋小路に迷い込んでいく。そんなストーリーです。
観終った感想を述べるとしたら、はっきり言って映画としての作りが雑過ぎる。警察と窃盗団の区別が全くつかない。しかも単なるチェイサー物だから物語的にも単純。少しばかりの幻想的な映像?(ルノワール・サスペンスと強調されてますが、そこまでは全く到達していない)と、随所随所で似つかわしくない音楽で、なんとか盛り上げようとする必死さが伝わって、なんか興ざめであった。
ただ傘で自分を貶めようとする窃盗団を殺戮するシーンは愉快であった。
雰囲気はノワール
雰囲気はいいんだけどね。中盤のかったるさがちょっといただけない。何度も寝落ちしそうになった。
主人公が逃亡するキッカケになった出来事は、ひょっとしてヘレディタリへのオマージュって思いくらいインパクトがあった。このまんま血を血で洗う抗争に突入したらよかったんじゃないのかな。ノワールといったら今でも狼達の挽歌を思い出すから、アート風味のノワールはちょっとって感じ。
最後はやっとノワールになったって感じ。
「南方车站的聚会」(『鵞鳥湖の夜』の原題)と「白日烟花」(『薄氷の殺人』の原題)との対比
①前作『薄氷の殺人』で「中国映画にもこんな秀れたフィルム・ノアールがあるんだ!」と感激したが、残念ながら今回はそれほどの感激は覚えなかった。
②ただ、2012年の中国といえば、2010年にGDPで日本を追い越して世界第二の経済大国となり、国土のあちこちで新しい土地開発・インフラ整備がブイブイ進んでいた頃。その陰で開発から取り残された人々・社会の姿を赤裸々に描いている点では前作以上(現在中国ではご法度である筈の売春が“水浴嬢”という名を借りて堂々と行われていることなど)。ほんと中国政府がよく製作を許したなぁと思うくらい。
③本作は前作とあらゆる点で対称的である。前作の原題の意味するところは映画のラストまでわからない。本作の原題は逆に冒頭シーンのことである。前作は中国北部、本作は中国南部。前作はスケート、本作は水泳。前作の主人公は追う方、本作は追われる方。前作は男は女を捕らえることになる。本作は女は男を売ることになる。
④ミステリー仕立ての前作と比べて、本作は経済発展を続ける表の中国の陰で蠢くチンピラ軍団の縄張り争いが血で血を洗う抗争に発展していくヤクザ映画風。前作が(私が思うに)チャンドラーの『さらば愛しき人よ』を見事に換骨奪胎した中国版フィルムノワールとすれば、本作はギャングものが多いフレンチ産フィルムノワールに近いと言えるかもしれない。
⑤その分、物語性は少ないが、その代わりと言っては何だが夜の描写における映像美はハッとさせるものが多い。バイクで爆走する前方を横切って行く新幹線。何と『ジンギスカン』に合わせて老若男女が踊るシーンでの光る靴(後ほど踊る群衆の中に刑事たちが紛れていたことが判明する小道具となる)。夜の動物園のフラミンゴ。夜の湖に浮かぶボートの上で上掛けを取ったときにルイ・グンメイが着ていたオレンジと白とのツートンカラーが鮮やかな水着。話の内容より映像がこの映画が正統な「フィルムノワール」であることを物語っている。
⑥あと、フー・ゴー扮する男が人生最後の食事となる“牛肉面”を貪るように食べるシーンも印象的。
⑦冒頭の雨の駅のシーン(南方车站的聚会)で男と女とがそれぞれ何故この場所に居るのかを回想シーンで語るのはフィルムノワールの常套手段だが、果たしてそれは本当に嘘のない回想であったのか?ラストの女二人のシーンからは実は最初から女二人が仕組んだ芝居だったのではないか、とも勘ぐれば勘ぐれる。
⑧ラストのクレジットに流れた驚きの「ブンガワンソロ」!果たしてどういう意味があってこの歌を選んだのだろうか。
お兄さんのライター
さらっと作品情報読んだだけで、観賞。
冒頭の雨の音がきれいでした。
話は作品情報にあるとおりで、大きな変化はなく、全国指名手配されたチョウ (主演のフー・ゴー)か妻子に30万元の報償金を受け取らせて、捕まるなり、死ぬ覚悟で鵞鳥湖畔の小さな駅に着く。そこで待っていたのは妻ではなく、短髪のほっそい女(アイアイ:グイ・ルンメイ)。女がタバコをバックから出して、「お兄さん、火貸してくれる」「あなた、チョウ・ザーノンでしょ」と。妻が来ないことに不信感を抱き、敵か味方かわからないチョウ。観ているこっちはもっとわからない。それが映画の後半になってもずっとわからないのよ。彼女をそこに遣らせたホア(渋川清彦に激似)も味方か敵か最後までわかんないし。捜索警官のボスが「帰れない二人」のリャオ・ハン。私服警官ばっかりで、ヤクザと区別つきにくい。奥さんのシュージュンは「軍中楽園」のレジーナ・ワン、清楚できれいだった💞 バイク泥棒のチンピラの奥さんには見えないし、5年も帰って来ない旦那にはとうに愛想尽きている。異常にサバサバしてて、濡れ場なんか期待できない。報償金もいらないっていう感じ。しゃべらないし、わからん。てんかん持ちで、薬が切れると痙攣し、泡吹くシーンはなかなかすごい演技でちょっと興奮(変態ですねw)。
バイク窃盗団にはボスというか、リーダーがいるが、子分たちには派閥があって、縄張りを巡って揉める。猫目と猫耳の双子のチンピラの派閥とチョウの派閥はリーダーのアホな提案で夜中のバイク窃盗運動会で決着を着けたらどうかと。両者は本気で夜中に走り回って競う。その最中、チョウは襲って来る相手と間違えて、警官に発砲して殺してしまい、全国指名手配となるわけだ。警官と同士討ちでチョウも左肩を負傷するが、獣医に弾を抜いてもらう。
アイアイは湖畔の売春婦だった。浴水孃といって、湖の中に浸かって駅弁スタイルでするらしい。ほんとかよ? 湖畔の遊園地?見世物小屋のなかの変なシーンが気持ち悪かった。チョウとアイアイは小型エンジンのついたボートで沖に出る。夜になり、回りは深い靄に包まれる。アイアイはお口でチョウをお味見。チョウ・ザーノンがイクとふなべりに乗り出し、結構な量のザー○ンを吐き出し、湖の水で口をすすぐ。中国の性描写の規制は厳しいみたいだが、かなり攻めているなと思われた。
チョウを捜索する警官たちはシュージュンの実弟のチョウの子分たちを射殺してしまう。訳がわからないが、その場面はお祭りや露店でダンスシーンもあるし、ジンギスカンもかかる。ホアも人の中に混じってステップを踏む。LEDライト付のスニーカーを履いてる警官たちも訳がわからん。
雑居アパートには簡易宿泊もあり、アイアイはチョウに先に宿にゆくように促すが、警察に追われ、ホアを殺した猫目、猫耳に襲われ、アイアイとはぐれてしまう。チョウはアイアイに警察に通報し、妻の代わりに報償金を受けとり、渡して欲しいと頼むが、なかなかタイミングがない。何しろ、GPSのついたスマホは捨てて逃亡しているのだ。アパートは銃撃戦の舞台になり、アイアイはひとりの警官に洗濯場の奥に追い詰められ、犯されるが、そこへチョウが現れ、警官を鉄のパイプかなにかで殴って逃げる。アイアイはホアから2万元の報酬で、チョウを警察に売ることを依頼されたらしい。それで、ホアはシュージュンとアイアイの行動を探偵のように尾行していたのか?アイアイがちゃんと妻のシュージュンに報償金を渡すように話をちゃんとしておきたいチョウは店に入る。アイアイは牛肉麺を注文し、二人は凄まじい勢いで麺をすすり、かきこむ。その後、アイアイが麺の代金を払うとほどなくして、警官が店に踏み込み、チョウは反撃するが、湖畔で射殺される。警官たちは自分たちの手柄の証拠となるようにチョウの死体を囲んで記念撮影するシーン。
最後は報道陣の前でアイアイに報償金が贈られるシーン。捜索警官のボス役のリャオ・ハンが警察署で30万元の現金を渡し、アイアイを自分の車で送る。車のなかでアイアイにタバコを勧めるリャオ・ハン。アイアイはチョウの持っていたライターで火を点ける。農業銀行で現金を口座に入れると降りたアイアイ。タバコを全部アイアイに吸われてしまったリャオ・ハンがタバコを買って、八百屋の店先で吸おうとすると、アイアイが銀行から出てくる。札の入った買い物バックを持っている。アイアイはリャオ・ハンを巻いたのだ。リャオ・ハンが着いてゆくと、竹の柄のワンピースを着たシュージュンが合流した。二人でバックをガッチリ抱えて歩いて行くのをじっとリャオ・ハンが見つめ、なにやら考えているようなシーンで、ぷっつり終わる。まだ、続きがありそうなノワール作品でした。しかし、女二人でガッチリ金を抱いて歩くシーンは、女って怖いのよ~と思うか、簡単にひったくられるご時世を表現しているのかはあなたの判断におまかせします。 わたしはリャオ・ハンが二人を襲って殺して、金を横取りするんじゃないかな~って思いました。
リャオ・ハンとレジーナ・ワンは助演なんだけど、なんか、美味しいとこ持っていった感があります。
フー・ゴーはイケメンでした。包帯の端を机の引き出しで固定して、自分で包帯を巻き直すシーンは男のわたしも惚れ惚れしました。
ミッドナイトスワン(草薙剛主演)を見た次の日に見たからなおさらだったかもしれません。
分かりにくいけど最後まで見れちゃう映画でした。話しは単純で、もうちょい泣ける要素が欲しかったです。
カラーなんだけど、モノクロぽい映画
「薄氷の殺人」のディアオ・イーナン監督の最新作なので大変に楽しみにしていました。
ディアオ・イーナン監督って、ある意味、芸術的センスで囲まれ評価されているかな、本作品も、映画の内容に全く意味と言うか訴えかけるモノもないし、台詞は少ないし、ディアオ・イーナン監督の映像美を楽しく為映画と言う感じですね。
「薄氷の殺人」に関しては、内容がプラスされていましたが・・・・
本作品、本当に、映像だけでも、本当に計算されて作られていて、夜や雨、昼と言ったシーンを実に印象強く写しだしています。
また、内容とは別なのですが、当時の中国の流行や生活感などがさりげなく、または日本人にとっては、強烈に映し出されていて、非常に印象に残りました。
内容の方は、初めにも言いましたが、それほど強烈な印象は無く、淡々と進んでいく感じで、強いて言うのなら、前半は結構、迫力やらなにやらで楽しめるのですが、後半は少しだらだら感があるかな・・・・ラストも、少し腑に落ちない・・・・・・
しかし、何ともま、別に凄く面白い映画ではないのですが、なぜか、ぐいぐい中に引きずられると言うか・・・・悪意がないから不思議に感じます。
しかし、最近の中国映画、韓国映画は、良質なモノが増えているので、是非とも邦画にも頑張って貰いたいな・・・・
中国の警察が、遺体と記念撮影するシーンや、湖で働く女性を水浴嬢と呼んだり、なんか凄く新鮮だったな・・・・
グロいシーンもあるのですが、これも不思議とグロいと言う印象をもてないと言うか・・・・・
本作品は、私にとっては、凄く不思議な映画でした。
期待通りの一本
ストーリーもシンプルでダレ場がなく、映画として単純に好きだ。団地や露店での空間演出なども上手く、決して美しくない湖畔や主人公の妻の職場などのディテールが「薄氷の殺人」同様きちんと描かれていて、満足感がある。泥棒団と警察が同じように地図上で担当割をしているところも良かった。
減点ポイントとしては、女性主役のグイ・ルンメイが生活感もなく魅力的に描かれているのは必須として、主役の男とその妻が造形も美男美女でかつ清潔感があり過ぎ、映画のたたずまいとは合っていないような気がする。ここは昭和の日本映画のようだった。
2001年から2019年の間、香港と中国南部で約10年生活した。ある時期の地方都市は本当にこんな感じだったし、今でもちょっと田舎にはこういうところもある。映像について、色鮮やかなネオンなどが狙いすぎと思われるかもしれないが、あれも間違いない事実。汚れた団地や路地裏、麵屋の汚さも実景の再現で、懐かしい。
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