パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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半地下ってご存知ですか?
ボクはこの作品を観て知ったのですが、どうやら人口が増加した韓国では、住みにくい半地下は格安物件(雨で沈んだりする)で、主に低所得層が賃貸するそうです。タイトルの通り、半地下に住む低所得4人家族が富裕層にパラサイト(寄生)するお話です。息子は家庭教師、父はお抱え運転手など家族全員で富裕層宅に寄生していきます。物語前半はコメディタッチで、おバカな家族に、笑いもポップコーンを食べる手も止まらないです。しかし、とある事が発覚した途端サスペンス映画にガラリ一変。クライマックスまで、ポップコーンを食べる手が止まり、目が離せない展開!自分がこの家族の一員になった気持ちでハラハラドキドキ。そして、衝撃のラストを迎えます。1作で2つのジャンルを楽しめて、観終えた後 満腹になる、そんな作品です。まだ観てない方は是非!
これもやっぱり国民性なんだよな、とポン・ジュノファンのおっさんはこう思った。
本作がポン・ジュノの最高傑作かというと、全力で否定するし、むしろ「下の方」というだろう。
相変わらず「らしい」、韓国特有の「国民性的ご都合主義」なストーリー展開は健在。(これはけなしても褒めてもない)。オレは格差社会というよりも、「貧乏だけど、アタマはいい」、「バカだけど、金持ち」という風にしか見えなかった。日本だときっと「頭いいけど、貧乏。」「金持ちだけど、バカ」という、退屈な描き方になるんだろうな。
その中で特に素晴らしかったのは、金持ちの奥さん。この映画の特異な部分、素晴らしい部分はすべて彼女のおかげだ。
徹底した「高低差」の描き方に感服させられる
まず仰け反ったのは冒頭、ナチュラルにすっと観客を物語へといざなう語り口である。格差などの社会問題を掲げると人々の体は身構えるものだが、本作では気がつくとあの家族にどっぷり紛れ込んでいる自分に気づく。しかもそれは地上より1/2階分だけ低い角度から世の中へのまなざしだ。
IMAXでもないのにこれほど高低差を強く意識させる作品があるだろうか。地域の奈落の底から最も高いところへ。お屋敷内でもまるで深層心理を掘り下げるように階段を下ると、秘めたるものが溢れ出し、暴れ出す。挙げ句の果てには金持ち夫婦がソファで求め合うシーンでさえ机下に隠れた家族とは高低差が生じている徹底ぶり。国際世界は広くて千差万別だが、おそらくこの高低差だけは通底している。核となるのは言語ではなくこの感覚や意識。それを駆使して物語をドリフトさせたからこそ、本作はあらゆる人の心を捉え、無条件に「リスペクト」と唱和させたのではないか。
貧困は、下には下がいる
経済格差を縦の構図を巧みに用いて描いた演出センスに脱帽する。何から何までセンスが良い作品だ。
本作は豪邸に住む富裕層と半地下の家に住む貧困層の格差について描いているが、さらにその下にも貧困層がいるという、二段構えで描いているのが素晴らしい。社会の実態は貧困層の間にも格差が拡がっており、それは富裕層と貧困層の格差ほど見えやすくないのである。経済格差を深刻なものだという意識を持つ人でも、貧困層は単純に「貧困層」というグループとしか捉えていない人も多いのではないか。しかし、この映画は描くように見えている貧困層の下に、さらなる「見えない貧困層」がいると示している。
これを示すために、物語の展開も縦の構図の画面作りなど、描きたいテーマと脚本と演出が絶妙にマッチしている。ポン・ジュノ監督はすごい。今後、映画の教科書として採用されてもおかしくない作品だろう。将来クラシック映画として名前を残すのではないだろうか。
「低層民」を「地下」で象徴する映画のシンクロニシティー
韓国の社会派映画といえば、かの国特有の政治や軍事などを題材にした力作が目立つが、ポン・ジュノ監督最新作は貧富の差の拡大というグローバルに深刻化する問題を取り上げ、予測のつかない超一級のエンターテイメントとなった。韓国初のパルムドール受賞も、普遍的な問題への意識が一因だろう。
丘の上の明るく広い邸宅に暮らす上流の家族と対照的な、暗く狭い地下で暮らす下層の家族。低層民、被差別者、不可視の存在を、彼らが生きる「地下」で象徴するアイデアは、同じく今年公開された米国のホラー映画『アス』と通じる。このシンクロニシティー(共時性)も興味深い。
映像では伝わらない「匂い」で生活の格差を表現したのも、監督の巧妙さであり、観客の想像を経て本能に直接突き刺さるようだ。
監督もメッセージで懇願しているように、これは絶対にネタバレを回避して観に行くべき作品。ジャンルを超越した怪作にぜひ圧倒されていただきたい。
んーーーーー
アマプラでみました。
テレビの設定をいじったりもしたのですが、地下だったり夜だったりで画面が暗すぎて何が映っているのかわからないところが多かった。終盤の屋外のシーンでやっと視界が開けた感じでした。
妹が終盤に亡くなってしまった喪失感も余韻として残り、少しスッキリしません。事件後、兄がなぜ笑っていたのか(なぜその描写を入れたのか)、謎が謎のままです。虚しくて笑うしかないにしても…です。
正直、兄の方が死んだと思いました。。
最後は4人であの家をパラサイトしてほしかったけど、悪人が勝つとやはり商業的にはだめなのか…
初代家政婦さんは何がどうなって死んだのかも、暗くてよくわからなかった。
コメディなら新旧パラサイトが鉢合わせて結託するみたいな徹底的なコメディがみたかった。というのは勝手な意見ですが…
奥様とご主人がいくらなんでも頭悪すぎるでしょ。弟も結局トラウマ追加確定だし、ソン・ガンホ親父はあの家族にとって何なのか、、ほんとうに色々謎です。
万引き家族のような作品でずが、万引き家族も韓国人からすると「なんで泣いてるの?」という感じなのかな。
ズレが、ありますよね。
人間の本質を見事に暴いた衝撃作!
人生初!
映画館で号泣した名作!その涙は乾いた涙!人生そのものを思い知らされた瞬間です。
最初の鑑賞では感覚がついて行けず、ただ呆然と劇場を後にしましたが、その後2回目か3回目かの鑑賞で泣きました。
それ程までに何度も映画館に足を運んだ作品です。
此の作品については最早述べるまでもありません。
人間として以前に最早生物※有機物として生まれた縮図といいますか、感慨無量。
その一言に尽きます。
此の作品を観ることで何故不平等が解消されないか、戦争が止まないか其れすら納得できる不朽の名作です(-_-;)
上と下
最初は貧乏家族による乗っ取りコメディと思いきや
段々と重く展開は暗く落ちていく形に、
上流と下流による意識の差や立地の上下など上手く映画に織り交ぜられたドキドキする傑作でした。
この映画を観ている貴方自身の環境は果たして上か?
下か?、本当に家に地下は無い?
人間ドラマ
ストーリー展開がとってもいいし、ラストは特に怖すぎるのと人間の行動の恐怖でハラハラするシーンが多いから初見はちゃんと映画に入り込んじゃうから覚悟すべき。また、格差から成り上がった2つの家族が上流階級の家でドタバタ醜い争いしてるのが最高。
別の見方をすれば。。。
そうだな、この映画観終わると、韓国映画ドラマらしい、たくさんの仕掛けが仕掛けられている感じで飽きさせない。でも、最後は飽きた。この映画、結局のところ、北朝鮮に対する皮肉映画とみたね。この半地下家族は北朝鮮を象徴しており、寄生虫とは、北朝鮮の現状を表している、という視点でこの映画を見直すと、すべてがつじつまが合う。北朝鮮は韓国、中国、ロシア、日米すべてに寄生しており、核保有という道具をつかって自慰行為に熱心。
意外と笑える
嘘のストーリーをでっち上げて、金持ち家族のパク家相手に取り入るだけの能力があるのに、なぜキム家全員が今まで貧困なのかとか、人を雇うのに身元や経歴を詳細に調査しないのかとか、色々と疑問点はあるものの中々面白かった。パク家が帰宅する前に、宴会をやっていた証拠などを雑に隠すところとか笑えた。台詞一つ一つも笑えるシーンが多く、タイトルの不気味さに反して笑える映画だった。
意外性もあって面白いけれど、後半からラストシーンに至るまで、殺人が起こったり父親が地下に潜伏していたりと、奇をてらうだけのストーリーという印象になってきた。そのためあまりのめりこめなかった。
わりと不愉快
良く出来てはいる、、と思います。
でも魅力的な登場人物もおらず、主人公家族は嫌な奴ばかりで、悲惨で惨めで、スカッとするわけでもなく後味も悪い…。
韓国の人はこういう作品が世界に出ることをどう思うのだろう。
でもなんだか忘れられない作品ではあるので、
凄い映画ではあるのかも。。。
発想は面白いけど
ストーリーは結構もやもやしました。
序盤に騙して雇われた時点でそこそこ成功しているのに、終盤のあの展開はちょっと個人的には納得できないです。
嫌なら離れれば良かったし、そもそも先に騙して利用していたのはどっちなのかと。
youtubeでひろゆきさんも同じような感想を言っていて、恵まれている人、ひろゆきには理解できないとかコメントが付いていましたが、私はどちらかと言うと貧乏寄りですが、ひろゆきさんと同じ感想になりました。
プライドあるならせめて自首しようよ。
怒りはあれど殺人の免罪府にはなりえない。
もやる人はもやる作品だと思います。
これ系なら万引き家族の方が良作に思えましたね。
予想を超えるような展開!
予備知識無しで観ることを進めていましたので、外的情報を遮断して鑑賞しましたが、笑いあり緊張感もあり、しっかり韓国社会の問題も取り上げた社会派映画とも呼べる映画で、数々の映画賞を受賞した理由もわかりました。
裕福で豪華な住居に暮らすパク一家、反して働き口も無く半地下のボロ家で暮らすキム一家の貧富の格差を非常にうまく対比させながらも、パラサイトとはよく言ったもので、キム一家が徐々にパク一家に寄生していく様子が面白可笑しく描かれており、全く飽きません。
その飽きない理由は、やはり誰でもお金持ちには妬みという感情は少なからずあると思いますが、本作はその妬み部分を貧乏な一家がスカッとさせてくれるような展開だからと思う次第です。確実に寄生されるパク一家に対する同情よりかは、寄生した貧乏キム一家の方を応援したくなります。
といいますかキム一家のこの寄生していく能力(というか技術)が、余りにも見事過ぎて、能力をもっと違うところにいかしたらキム一家確実に貧乏でないでしょ!って思う次第です。
そして飽きさせないもう一つの理由は、前半から中盤にかけてのお笑い要素から、中盤~後半にかけては一気にサスペンス要素が強くなり、緊張感を出してくるのも良かったです。ネタバレすると面白くないので書きませんが、完全に観る者の予想を超えるような展開には驚きすら感じ目が離せなくなります。
全体として、予想外の展開もあり終始楽しませてくれる要素が強く132分という割と長めな映画時間でしたが、ダレることなく突っ走って鑑賞出来きました。
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