罪の声のレビュー・感想・評価
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タイトルの意味
本当の真実は…
事実を下書きにしたファンタジー
「事件をエンタメとして消費しない。」
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「グリコ・森永事件」をモチーフに、過去の事件を追う記者と犯行に使われたテープに自分の声が使われていた男2人が事件を調査していく話。
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話は結構淡々と進んでいくので、思ってたよりちゃんと社会派。事件の調査で色んな人に証言を聞いていくんだけど、その証言者がほぼ見た事ない俳優さんだからまるでドキュメンタリーを見てるみたいだった。
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ドキュメンタリーみたいだけど、脅迫テープに子供の声が使われていたことや、キツネ目の男、マスコミ各社に送られた脅迫状、などなど、「グリコ・森永事件」で報道されていること以外はフィクション。
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でもそれがフィクションとはいえ、映画で描かれてることはこうであったかもしれない事実だと思ってる。実際声を使われた子供たちは、普通に幸せに暮らしてるかもしれないし、悲惨な人生を送っているかもしれない。私達には分からないけど、それは全部事実だと思う。
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実録犯罪ものって、普段見てるニュースの見方を変えてくれる。その事件の裏にはどんなドラマがあって、どんな人達がそれを起こしたのか、それを考えられれば少しはこの社会のことがわかるようになる気がするんだよね。
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私的に小栗旬が犯人にかける言葉、ちょっと置きに行ったなという感じがした。正しいことを言ってるけど、その正しさだけじゃ根本の問題は解決してないのがなぁ。やっぱり有楽町から2駅のところに忖度してるような気が、、笑
熱演じゃないのがすごい
がっつり子ども世代なんですよねー。
あれからお菓子はフィルムで包装されるようになった。
星野源は星野源でしかできない役割をしてた。
小栗旬は誰がやっても成り立つ役割をまさに的確にやっていた。
これはある意味、素晴らしいと思う。
星野は当事者として小栗は当事者ではない者としての立ち位置と演者の濃淡がうまく合ってるということ。
特に最初の小栗の緩やかな無気力から終わりの静かな意欲をほとんど演じわけてないほどで。それが映画全体のトーンとあってて。役者なのになんて欲がないんだろう、あるいは制作者的な俯瞰意識が優れてるのか。すごいと思う。
星野くんの奥さん役市川さんだっけ。
日常生活の幸せ及び苦しいときに寄り添う存在の有り難さ担当。出演時間が少なくてもその効力たるや。ほんとに素晴らしい。
一緒に取材をしているような感覚に...
良い映画でしたね〜。キャストの星野源と小栗旬目当てで行ったんですが物語も演技も最高でした。
多分この映画は過去に囚われるなと言いたいんですかね。忘れた方がいいことと忘れてはいけないことはきちんと分けておくべきです。何でもかんでも覚えていればいつか限界がきます。罪の声を忘れているおかげで曽根は順風満帆な人生を送れていますが罪の声を忘れられない状況で生きていた二人は壮絶な人生を送ってきた。何かを忘れられる人生送ってこれるって幸せなんだなと考えさせられました。
また、犯人を追っていくワクワク感も大きかったです。どんどん明らかになっていく事実を見ているだけで見ながら考えることができます。
言うまでもなく小栗旬と星野源の演技は良かったです。演技のおかげでバディ物としても良くできていました。そろそろ小栗旬に日本アカデミー賞あげてくださいよ。銀魂であんなに欲しいって言ってたんだし。
過去は無くならない
Answer
とても上質なサスペンスを鑑賞しました。142分があっという間に過ぎました。
物語をざっくり言えば地味です。ひたすら事件の手がかりを聞き込んでいるだけなので。でもそれが良いんです。
かなり多くの登場人物が出ますが、聞き込みのテンポがとても良いので、間延びすることなく主人公たちと手がかりを探っていけます。
ストーリーの導入もシンプルで、たまたま見つけたカセットテープとギンガまん犯行声明の時の音声が同じということで、動揺してしまう俊哉。文化部に属しているが、昔の上司の無茶な引きずりによって、ギンガ萬堂事件の調査に巻き込まれる阿久津。この2人のバディが素晴らしくて、凸凹だけど噛み合ってしまう、高架下での自分の心情を話し合う2人のシーンはとても微笑ましいです。
それぞれの絆、それぞれの葛藤、それぞれの深層心理を事細かく見れる素晴らしい作品です。ぜひ劇場へ。
素直におもしろい
小栗旬も星野源ともうまくずーっとこの2人が出続けるシーンばかりなので安定感が素晴らしい。少しずつ解明されていく謎がおもしろくて、きもーち長い気もするけど、興味深く見てられる。
自分が生まれた時代ってこんな時代だったんだなー。
自分の声が事件に使われてるってどんな気分なんだろなー相当嫌ではあるが、子供でなんもわかってなくて、根幹の事件の被害者らしい被害者がいるわけでもなく、ここまで罪の意識わくもんなのかなぁ、、、女の子、この声のせいで台無し!みたいなこと言ってたけど、録音の声が使われようが使われまいが、単に親父と青木のせいだろう。
点と点が線で繋がり複雑に絡み合った野木脚本
野木さんの脚本は本当にあれよあれよとこことそこが結びつき、あっこっちも繋がった!って伏線だらけで転がるが如く、ストーリーが展開していくので、食いつくように見入っちゃいました。
これフィクションなんですね。実際のグリコ森永事件の真相なのかと思いました。それぐらい細かい設定までもリアリティ感が半端なかったです。
本当に作品全てにおいて意味のない出来事はなくて、かならず原因と結果がある。こんなに最後すっきりとした結末を迎えた作品も珍しいですよね。
そして、悲しく終わらないとこがまたいいとこです。また、それぞれがこの事件を乗り越えて、新しい生活に戻っていく…離れ離れの親子も再び会うことができ、もう聞けないと思っていた声も皮肉ながら、罪の声として残っていた声を聞くことができるという。
しかしながら、正義は人を幸せにするための行動によってのみ、意義をなすのです。正義を貫くのなら、誰も犠牲者は出してはならないのです。
とても良くできた作品ですね🈵
まさか宇野祥平にやられるとは でもなんか嬉しくてたまらない
あの事件がこんな映画になるとは。
原作の小説すごいですね。
脚本の野木亜紀子さんの味付けがいいんだと思います(素人の想像ですけど)。『重版出来!』で東京ドラマアウォード2016にて脚本賞を受賞した野木さん。最近はオリジナル脚本をたくさん出している。私はテレ東の深夜ドラマも好きで、コタキ兄弟の四苦八苦も毎週見てました。古舘寛治。最近みた映画ですと甘いお酒で乾杯、宮本から君へ。ドラマではレンタルなんもしない人のISSUE配りのおじさん。古舘寛治でちょっと和むみたいなアクセントが好きです。ちょっとした中毒ですね。
それにしても、宇野祥平です。
生島家の壮絶場面がやはり映画の山場ですから。
梶芽衣子。最近、徹子の部屋に出てたときも、若くて、パワフルで驚きましたが、今回もびっくりしました。病院のベッドの場面、全然死んでませんでしたよね。まだ、野良猫ロックシリーズ、女囚さそりシリーズいけると思いました🤩
そのほかのキャスティングもびっくり。庄司照江、宮下順子、火野正平、佐川満男、佐藤蛾次郎、浅芽陽子、塩見三省、宇崎竜童 ら
皆さん、お元気で、たまげました。
阿部純子の投石娘に胸キュンでした。
阿部純子と山崎紘菜がしばしば見分けられない私ですけど。
でも、卑怯で卑劣な事件ですね。許せない。怒りがこみ上げて来ました。これは映画の力ですね。
グリコのオマケのフィギュアが懐かしい。昭和シリーズ。ウルトラマンシリーズ。
予めプログラムで把握してたほうが入りやすいかも
罪とは
原作読了して翌日に映画を鑑賞
映画ではストーリーを適宜省略し順番も入れ替えて、より分かりやすい構成となっています。
反対に阿久津と曽根が仲を深めていくシーンや生島家族の救いようのないシーンや達雄の告白のシーンは丁寧に描かれており、感情移入しやすい作りとなっています。
ただ個人的には、原作と異なり最初のテープと手帳の発見が、母親の意図したものではなく偶然的なものであり、母親も余命半年程度ということで、母親も達夫側の悪役のように感じました。
「奮い立った」という理解できない大人の考え方で、傷つけられたという子供たちを描きたかったのでしょう。
あとは最後に阿久津がいった「深淵の淵の声をすくいあげる(届ける?)」という言葉が印象に残ってます。
罪の声で聡一郎達が望を思い出す演出も良かったです。
登場人物が今後前を向いて進んでいければいいなと思う作品でした。
35年経った今、この映画がある意味
初日舞台挨拶中継の回に鑑賞してきました。
原作読んでます。本はよく読みますが普段あまり読まないジャンルでかなり苦戦しました。
私は望ちゃん世代なのですが何となくしか覚えていなくて…どこまでが事実でどこからがフィクションなのか気になって調べながら読みました。読後、寄り添えないスッキリしない気持ちから中々抜け出せなかった。
映画鑑賞後も似たような気持ちで、35年経った今この作品がある意味を確認したくてもう一度観ようと思っています。
未解決に終わった事件の犯人を追う事から、その事件に声が使われた三人の子供、その人生に主観が変わっていくのを感じました。
望ちゃんが可哀想すぎて辛い。そして弟の聡一郎君はずっと生きてきた。暗闇の中で。彼を演じた宇野祥平さんにやられました。原作ではここまでの壮絶さを丁寧に描いているんだけど、映画ではそこがなく…でもその様が映し出された瞬間、削られたはずの物語が見えた気がしました。
俊也に、「曽根さんはどんな人生でしたか?」と聞くシーン。「保険証ないので」の言葉…凄く残りました。
俊也が見付けたテープと手帳…その真相を尋ねる終盤のシーンも良かった。あれが、ずっと捨てられずにあったのは、原作の言葉を借りればその罪の判断を俊也に委ねたかったのか…一番寄り添えない部分だけど、自分が傷付くのを恐れながらもそっと問い正すあの台詞はとてつもなく切なかった。星野源さん素晴らしかったです。
阿久津が新聞記者として成長していく様も見所だと思うんだけど、小栗旬さんは出過ぎず、うるさくもならず、しっかりした存在感で原作より魅力的でした。
どの場面だったか阿久津を見ていたら知らないうちに涙が出ていて…そこも確認しよう。
二人のバディ感は暗くなりがちな物語の中の光の一つかなと。終わり方凄く好きです。
塩田武士さんの細やかで計算されたストーリー、野木亜紀子さんの脚本の面白さと仕掛け、見落としがありそうなのでしっかり拾おうと思います。
ギンガのオマケ…テープと一緒に入っていたロケットみたいなの…そんな皮肉も。
一度だけでは満足出来ない凄い映画だと思いました。
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