トールキン 旅のはじまりのレビュー・感想・評価
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『ホビット』の知識は不要、第一次世界大戦と平行して描く伝記的な映画
『ホビット』を観ていなかったことによる不安はあったが、ご無用。重厚感の漂う伝記のような話。 トールキンの人生について描いているが、軸となるのは「出会い」だ。両親を早くに亡くしたトールキンが、人との出会いによって変わっていく。また、彼の人間力を大きく強くしていく。第一次世界大戦の戦火を途中に挟みながら流れて行く。大きな盛り上がりこそなかったものの、暖かさを持ったストーリーに引き込まれた。
人間は同じ過ちを繰り返す
実話ということ、トールキンが何者か知らず見た。孤児でありながらも、上流階級の学校で人生の親友たちに出会う。彼らを引きつけたのは、言葉、誌、文学。また、孤児として引き取られた家で生涯の伴侶とも出会う。互いを引きつけたのは言葉や音楽。言葉は単体では意味をなさないかもしれないが、詩となり、物語となり、音楽となり、人々の生活を実りあるものとする。しかし、戦争によって、その親友とも一生会えなくなってしまう。人は悲しい時に、文学や芸術に触れると、より一層心を癒やしてくれる。戦争と言う過ちを幾度も繰りす人類への警鐘、人々を豊かにするのは戦争ではなく、文学や芸術であること、そこから得られる友や家族との時間、ということが言いたかったのかな。もう一人の親友がどうしてしまったのか、気になった。
問題無く星5個。
ロードオブザリングの作者だと知らないで鑑賞しました。 彼の波瀾万丈の人生。 作品の裏にあった事実を知ることができて、感動しまくり。 ホビットやロードオブザリングも再鑑賞してみたいぞ。
ロード・オブ・ザ・リング
「ロード・オブ・ザ・リング」の原作者、J・R・R・トールキンが「ホビットの冒険」を書くまでを描いている。 子供の頃に両親を失うが、頭がよく、高校時代に三人の親友を得る。 オックスフォード大学を経て、第一次世界大戦で従軍、多くの人の死に接し、生還してからも・・・。 両作品が実体験から作られたことがよくわかる。
実体験に勝るものはない
小さい頃からファンタジーは好きでした。 ピータージャックソンがロードオブザリングを作ってくれた時の感動は忘れられません。ホビットのビルボ、マーティンの姿形行動のすべてがほんとにホビットでこの中つ国をまさにの映像で観れるとは、映画ってほんと素晴らしい。 この時代に生きてて良かった。 コロナ禍の自粛生活の中、真っ先に購入したのがホビットのエクステンデッド9枚入りDVDとトールキンの洋書のホビットとロード3冊入りの海外4冊洋書セット。 In a hole hn the ground there lived a hobbit. 私もビルボ宅にはおよびもしないがマイ穴蔵でおこもり生活を満喫してます。 今の私の生活の礎であるトールキンについてはあまり知識がありませんでした。イメージはガンダルフだった。 本作を鑑賞して、彼の凄さと、生きてきた環境すべてが作品に反映されているのを知り、作品の見方に深みがかかりました。 ロードのfellowshipは、そういうことか、と。 改めて自分の大好きな映画達がその原作者も含めて好きになれる素敵なもの、ということが感じられて嬉しくなりました。
人は皆 平等なんだよ
正直、ファンタジーは苦手で、「ロード・オブ・ザ・リング」も「ホビット」も観たことはない。まあ、観たら面白いのかも…とは思いますが。そんな私ですが、この「トールキン」は、予告編を観て、面白そうと思ったんですよね。まあ、主演の ニコラス・ホルト が好きっていうのもありますが。 トールキン が生誕するまで…といった感じでしょうか。生まれて、生涯の友と出会い、恋をして、その人と一緒になって、物語を書き始める。 思っていたのと違ったのは、戦時中のシーン。物心ついてから、ずーっと物語を書いていて、戦時中も、こっそり書いているのかと…。でも、実際は、連絡の取れない友を探しているシーンばかり。しかも、その戦時中のシーンに、友を探しながら、過去のことが回想シーンとして出てくるので、トールキン自身の戦闘シーンはなし。なんか、戦ってない人みたいに見えるんですけど…。 メインは、生涯の友との物語ですね。貧富の差こそありましたが、気を使うことなく、対等に付き合っていて、すごく良い関係でした。人として、お互いを尊敬している、そんな感じ…現代では、あまり見られない光景ですね。当たり前のことですが、人は皆、平等なんですよね。どうして、平等じゃなくなったんでしょうね。
当然だけど、指輪物語好きには刺さりまくった。うつくしいセアホールは...
当然だけど、指輪物語好きには刺さりまくった。うつくしいセアホールはホビット庄、戦場はモルドールそのものだったし、T.C.B.Sの仲間たちは4人のホビットで、戦場でずっとトールキンに寄り添っていた部下はサムだった。指輪物語はトールキンの人生そのもの。
教授は芝生を歩くのに、芝生を踏まない真面目なトールキン
古英語ぐらいすぐに訳せる生徒ばかりの名門高校。古英語ってのは、ほぼドイツ語のように聞こえる現代英語とはかけ離れているのですが、ラテン語、ゴート語など様々な言語を学びたくなったトールキン。自分で作った言語(エルフの話す言葉)をライト教授に聞かせると、フィンランド語に近いねなどと指摘されたりする。 第一次世界大戦の塹壕で負傷しながらも親友ジェフリーのことを心配するトールキン。このフランス・ソンヌでの凄惨な戦場と過去の青春時代を交互に描いてあるのですが、彼らが単に上流階級のおぼっちゃまだと思っていたら大間違い。「世界を変えよう」という誓いのもと、閉塞感のある世界に不満を持っている頭のいい子ばかり。トールキンの妄想世界にもしっかりとついてきて、ファンタジー世界を語り合ったりして、彼の「指輪物語」の原型が出来ていたのだ。 戦場では部下のサムだとか、ミドルアース、オーク、ホビットという言葉が登場するだけでワクワクさせられ、『ロード・オブ・ザ・リング』がいかにして誕生したのか?と興味深く鑑賞できました。やっぱり仲間、そして最愛の人。まさかゴラムの言う「My precious」はこのエディス?なわけないか・・・ とにかく美しい映画。手を絡ませ、キスをするだけで、どうしてこんなに泣けるのだろう。ジェフリーの生死は見てる側まで心配させられたし、戦争に対するやり場のない怒りもファンタジー世界の怪物を生み出していたのだろう。エルフ語だけは全然わかりませんが、孤児だった彼の心の奥底まで見せてくれたような気がします。 エディス役のリリー・コリンズも綺麗だったのですが、彼女の少女時代の子が気になります。顎が割れていたので、ダグラス一家の娘かと思ってしまった・・・
物語の始まりの物語であるならば
指輪物語は子供の頃に1巻読みかけて途中で挫折、ロードオブザリングは1本目だけを予習として観た状態。本作は、指輪物語に至るまでのトールキンの前半生の青春と過酷を描いたものであって美しくはあった。けど、物語の物語というか、物語論的な観点で期待していた身としては少し物足りなかった。幼少期からの空想描写は良い感じだったので、個人的には、作家としての衝動とか今こそ物語が必要なんだの件にもっとフィーチャーしてほしかった。
このかたの作品はみてないけど
ホビットも指輪物語も観たことがないのでおそらく作品の良さの半分も理解しきれてない前提で。 頭がよいから将来の選択肢も広まるし、普段から面白い遊びができるし、こんな少年青年時代を過ごせてうらやましい。と思わせる。そうやって和やかに進んでいくと思えば、残酷な戦争シーン。幻覚か本物が入り混じって表現されているが、血の海だけはおそらく本物だった(本当にそういう世界があった)と思うと、ぞっとする。 鏡をつかったり、独特のカメラまわしが結構あって(映画的にも)おもしろかった。 街の風景とか、お茶屋さんの内装とか、貴族たちの服装とか、視覚的にも楽しめるシーンがいっぱいあってよかったです。
心の奥が暖かくなる。
トールキンについては作品もちゃんと観たことなく、ほぼ予備知識ゼロでしたが、何だか心がほっとするいい映画でした。 孤児という環境も戦争という経験も、彼の才能や人柄で切り開き、乗り越え、幸せな生活と作品を実らせていく様子は、ほのぼのと幸せな気持ちにさせてくれます。 またイギリスの上流社会の文化も興味深く垣間見ることができました。
最後は無性に涙が
トールキンって、聞いたことあるけど誰だったっけ?程度の知識。映画を見進めていくうちに、指輪物語、ホビットの原作者じゃないかと気づく。知っていれば始めから前のめりで見ていたのに・・・。 と反省はともかくトールキンという青年の、学生時代、派兵時代の二本線を軸に辿る半生を実に興味深く楽しめました。 やはり作家なのだろう数々の言葉に面白味があり、周囲の人々との関わりもまた秀逸でテンポ良く綴られてゆく。 なんということのないラストの描写なんだけど、今までの大きな経験を糧にたどり着いた幸せの礎から、数々の名作が生み出されてゆくんだなと考えると、無性に涙溢れて止まらなくなった。
予備知識ゼロでも
「ホビット」も「ロードオブザリング」も観てない自分だが、良い映画だった。 目を覆いたくなる戦争のシーンと美しいイギリスのシーンが交錯しながらストーリーは展開するが、概ね気持ち良く観ていられた。 (俳優さん達はイギリス出身が多いのかな?でもアメリカ映画なのね。) 自然豊かな田舎で育った主人公が急に上流階級の子達となんの葛藤もなく馴染めるの?と思ったが、ドロドロしたいじめもなく、素晴らしい仲間と出会えて良かった。 認められるだけの知性、人間性を持ち合わせていたからこそ、だが。 それにしてもさすがイギリスの上流階級。学生でも身なりがいつもきちんとしていて(良いもの身につけてるなぁ〜と)、入る店も老舗。 しかしトールキンがどうやってお小遣いを稼いでいたのかは謎だったが。 なかなか難しかったけど、台詞一つ一つも深かった。
大好きな指輪物語が生まれるまで。
あの壮大な物語はどうやって生まれたのか、指輪物語を鑑賞した時にとても気になっていました。 想像とは全く違っていて、トールキンは孤児であり、また女性にもとても情熱的な一面も持っている人物であったということ。そして、孤独ではなく、素敵な友人達がいたということ。あの物語が生み出されるまでにはとてもとても長い時間が掛かっていたという事実。 あらためて、指輪物語を観たいと思います。
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