劇場公開日 2019年8月23日

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「英国のロックスターはどうして過剰なステージ衣装を纏うのか・・・」ロケットマン はるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0英国のロックスターはどうして過剰なステージ衣装を纏うのか・・・

2020年5月31日
PCから投稿

エルトン・ジョンは好きじゃなかった。
ただ、YOUR SONGだけは好きだった。親に愛されずに育ったミュージシャン。クラプトンもレノンもそうだ。孤独は創作意欲を駆り立てる原動力。確かにそうなのだ。うつうつと降り積もってくる寂しさは吐き出さずにはいられない。音楽ばかりではない小説もそうだし心の底にこびり付いた寂しさはやがて怒りとなって身体の外に吐き出してしまわなければ窒息してしまう。しかし、吐き出すにはたった一人のパワーじゃダメで、優秀な理解者が必要。しかし友達はいない。というよりは、排除してしまう。それは、愛されていないのだと思う被害者意識が生み出す邪悪な意識なのだろう。
あの、糞みたいな映画「ボヘミアンラプソディ」で幻滅してしまったおかげでこの映画を危うく見逃すところであった。比較するのはどうかと思うが、音楽ビジネスで稼ぐミュージシャンはタフでないと生き残れない。若くしてスターになんかなってしまうと気が付けば敗残者か廃人になるのが世の常。天才には寛大で優れたマネージャーが必要不可欠なのだ。
いや、この業界だけでなく、すべてのビジネスには心広き寛大なパートナーが必要なのだ。
それにしても、エルトン・ジョンはパートナーに恵まれたわけだ。

しかし、あのド派手なステージ衣装の意味がいまだに分からない。

はる