浅田家!のレビュー・感想・評価
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さわやか(笑)
湯を沸かす~をけなしたので恥ずかしいが良かった。
じめじめしないし弁解がましくない。一貫して陽性で、その陽性ムードを二宮和也が下支えしていた。震災も涙腺素材として扱っていなかったし、愁嘆しても爽やかな二宮和也がどんよりへ落ちるのを跳ね返した。
“政志”の写真には多幸感があり、実在の家族からストーリーをつくっていることで真実味もあった。
ふつうに考えて、無名の他人の家族写真を誰が見たいと思うか──を政志は考慮しなかった。家族で写真を撮って、いいのが撮れたから、東京へ行って写真家になろうとした──わけである。常人からすると、恐ろしい純心さ、無謀さだった。
数多の出版社に断られ、写真集も売れなかった。
が、かたくなに明るい家族写真を標榜しつづけ、けっきょく彼は賞をとり、各地の家族から写真を撮ってほしいと依頼を受けるような写真家として立身する。
とんでもないパラダイムシフトだと思う。
ようするに彼はそんなんで写真家なんかになれるかよ的な固定概念を打破し、彼の生きざまは何かになろうとしながら、その階梯を登り切れずに息切れしたり休んだりしている者らを慰撫したり鼓舞したりしてくれるのだった。
浅田家!は、政志の温情と家族愛を、日本映画らしからぬほがらかさで描き出していたと思う。
──
ところで、東京人が関西弁を話している感じはした。
じぶんは東京でも関西でもないが、日本の映画/ドラマでしばしば「東京人が関西弁を話している感じ」に出会う。
関西人なら、なおさらそれを強く感じるだろうから、よく関西人が関東圏俳優の下手な関西弁を揶揄していることがある。
なぜこれが頻繁におこるのか簡単に言うと日本では東京に文明が集中しすぎているために関東圏俳優が関西人を演じることが圧倒的に多くなるから。
また、方言にはカーストがあり、ポピュラリティによって上下する。
関西弁はポピュラーゆえカースト上位にあり、映画/ドラマでよく使われるので「関西弁へたくそ」がよく言われる──という仕組みになっている。
ちなみにこの映画には関西なまりと東北なまりが出てくるが、関西なまりに文句をつける関西人はいても、東北なまりに文句をつける東北人はいないだろう。
狭い日本とて多数の方言があり弱小な下位カーストの方言もたくさんある。たとえばわたしの出身地域の方言が映画/ドラマに使われているのを聞いたことがない。
方言の巧拙は寛容に受け容れたほうがいいのでは、という話。
なぜ写真を撮るか
是非、実際の写真集も手に取って欲しい
えー!そういう事かよ!
後半は東日本大震災
うん、よかった、
家族愛と写真の素晴らしさ
写真の美しさや魅力、素晴らしさ、そして大切さをこんなにも描いた作品があるのだろえか?
開始直後のコメディーノリは心の中で「ヤバい、最後までこれで行かれたらもたん(笑)」でした(笑)
しかし途中からは徐々に丁寧なパートが増えていき魂を揺さぶるシーンが続いていきます。
まずは二宮くん、ジャニーズとバカにしてましたがあっぱれでした。
いろんなシーンで涙を流すシーンはどれも素晴らしいとしか言えない。
東日本大震災を扱っているが、ただ震災をからめただけにはならない。
そこでも写真のもつ素晴らしさを描いている。
1枚しか写真が見つからなくても「ありがとう」と告げてもらって帰る。
その1枚にどれほどの想い出や思いが詰まっているか。
ある人が娘の遺影の写真が無いと言っていた。
それを聞いて衝撃だった。遺体も見つからない上に遺影もないのならどうやって故人を偲ぶのか?
自分も娘がいるが、もしそのまま何年、何十年とたってしまった時に果たして自分の記憶だけで顔を覚えていられるのだろうか?
そう考えた時に涙が止まらない。
何か大切な事を教えてくれるような素晴らしい作品だった。
心暖まる家族ストーリー
写真のチカラ
浅田家!
のタイトルはまさにこの映画そのもの。
浅田家!←この!マークが本当によく合う!
家族想いの優しいお父さん、肝っ玉母さん、なんだかんだ言いながらも弟に甘い兄ちゃん。そんな家族に愛されて育った政志さん。
そんな浅田家の家族写真はとっても素敵。
それぞれのなってみたかった将来の夢のような姿を撮ったり、いろんなパターンで写真を残します。
前半は、コミカルに、明るい浅田家をひたすらみて、笑わせてくれます。
そして、後半は忘れもしない2011.3.11に起きた大地震を背景にストーリーは進みます。
主演の二宮くんは言わずもがな、演技力の非常に高い役者さん。今回も、自然な演技が何度も心をギュッと掴んでくれます。
実際に存在する方の実話を基に作られた本作品。写真そのものが持つ力を十分知らしめています。
写真はただその瞬間を切り取ったものなだけでなく、未来に繋がるものであったり、今の自分の原動力になることもある。
たった一枚の家族写真の中に、どれだけの物語があって、どれだけの想いが詰まっているのか。本当に丁寧に描かれていて、ゆっくりじっくり後々ジワジワくる。
実際の復興作業の中に、こんな風に、誰かの思い出を大切にしようと動いていた方がいたことを初めて知った。
エンドロールの最後の最後まで、楽しませてくれたそんな映画でした。
久しぶりに良い家族映画
見事な
家族のやりたい事は?
小さな頃から父親の影響で写真というものが近くにあった。
そんな主人公も大人になるにつれて写真家というものを目指すようになる。
前半の家族の写真がとても良かった。
こんなくだらないと思えるような事に一緒に付き合って、形に残すのって素敵だなと感じた。
家族がそれぞれやりたい事の写真を撮りながら、自分というものに向き合っていってる感じもあるのかなと思った。
僕自身も大人になるにつれて、家族写真というものを撮らなくなった。
後半の震災によって、残された家族が写真を求めて必死になって探す姿に今あるものを残しておかないといけないのでは、と思った。
事実をもとにした作品と謳われていたので、どんなだろうと思ったけど、こんな素敵な家族が実際にいるって事が素晴らしいと感じました。
とてもいい作品でした!
思い出と未来をつなぐ家族写真
必ず十倍返しだ!被写体の内面を理解して絵する希望。
内容は、三重県津市に生まれたカメラマン浅田政志さんの半生(1989〜2019・10〜40歳)と原作『浅田家』『アルバムの力』を元に映画として仕上げた作品。好きな言葉は『浅田君ちの家族なんかちゃうなぁ。でもええなぁ!』友達に消防車🚒の前で初めての浅田家の写真を撮る所。家族の為に共に時間を使い楽しく一緒に過ごす時間が絆を深めるのだと感じた。それが億劫になり独立して家族が薄まってくる現代に写真を通じて浮かび上がらせる問題をコミカルに忠実に表現している所が元気出ました。後半は東日本大震災に関わる事になる。好きな場面は震災後の街並みを写真家達が被災者を撮るシーン。主人公浅田政志が復興に力を注ぐ中、疑問を感じ一種カメラが📸異様に歪く暴力的に見える所が、カメラ📷カメラマン📸としての光と影の部分が感じられ良かったです。ミッドポイントの小児癌の子供を持つ家族の虹の写真は共傷的と無力感に涙する場面は、自身の人生を大きく舵を取り物語が家族を取り巻く問題で成長し挫折し里帰りする姿を映し出し、少し爽快でもあり安心でもあり、『家族という』家族に囚われて動きにくくなってしまった価値観も痛いほど感じました。演技者達の表現も上手く、各自分達の家族を重ねて覗き見してしまい比べ立ち止まってしまう作品は、終始コメディタッチで安心して観える良い作品だと思います。
温かな家族のはなし
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