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慰安婦問題とはなんだったのか
ということを解きほぐしていく映画
情報量が多いのでなかなかついていくのが難しい
本作は日系アメリカ人によってつくられた映画だが
日本人に対してのインタビューが多い
テキサス親父(トニーマラーノ)、櫻井よしこ、ケントギルバート、杉田水脈など
多数の右派論客がでてくるが最近は忘れ去られている人もいる気がする
2020年代くらいから
もう慰安婦のことは右派にとっては関心がなくなっているのだろうか?
日本、韓国、そしてアメリカと
慰安婦問題の関係を描写している
アメリカに慰安婦像が作られていることに右派が拒否反応をしめして、
それを「バックに中国がいるので、カネをもらって慰安婦像をつくらせた」
という発言があるがそれは事実ではない
歴史修正主義者と呼ばれる右派論壇と左派論壇の意見を対比させている
基本的には「従軍慰安婦はあった」と受け止められる映画だと思う
「慰安婦は人数20万人」
「強制連行があった」
「慰安婦は性奴隷か」
という問いに対しては
20万人という数は別にして、ほかは肯定しているようように見えた
本作を観ると
韓国も戦後当初は慰安婦問題について積極的ではなく
元慰安婦は韓国でも沈黙させられていた
儒教、家父長制が理由としているが政治的な理由もあるらしい
2015年の日韓合意は元慰安婦当事者を無視して決められたというのは驚いた
挺対協の人が
強制連行されていないとされる慰安婦もいるという意見に拒否反応を見せるのは
かなり政治性を感じたし
韓国もこの問題に関しても一枚岩ではない
一方日本人は
自分も含めて慰安婦問題に対してはそもそも知らない人が多い
日本の若者をインタビューするが慰安婦問題を若者はみんなしらない
河野談話では従軍慰安婦問題で謝罪を認め
そこから義務教育などで啓蒙されると思ったが
「つくる会」などがその反動で結成され
2007年ごろの第一次安倍政権下では教育に政治が介入できることにより
教科書に慰安婦の記述はなくなったというのは
日本人の自分でも知らなかった
右派が慰安婦問題に固執するのは
慰安婦を認めてしまうと天皇の責任を追及され
戦前を肯定することができなくなってしまうかららしい
日本会議が右派を主導しており
そのボスが保守論客の加瀬英明氏とされる
加瀬氏は慰安婦問題で
他の歴史家の本などは読んでいないという発言は驚いた
ネトウヨは本は読まないとされているが
それは保守論客のボスにも当てはまるのか?
では、韓国に対してはどう考えているのかというと
「韓国は中国が没落したら日本に泣きついてくる」と言うが
そう思っているのなら、『中国が攻めてくるから軍事増強』という
右派がよくしている主張とどう整合性をつけるのかわからなかった
元ナショナリストの女性にもインタビューをしているが
南京大虐殺の証拠を突き付けられて右派論客から転向したという
彼女は6万ドルを櫻井よしこ氏と関係があるジャーナリストに寄付をしていたらしいだが、それは詐欺にしか見えなかった
右派論客は寄付金チューチューもしていたのか?
ラストに監督から
「日本人はアメリカの戦争で戦うつもりなのか?」という問いがあるが
少数のネット右翼は「日本のために志願兵として戦うぜ!」となるかもしれないが
自分を含めて大半の日本人は深く考えていないと思うので猛省をしないといけない
この映画を2024年に見ると安倍晋三元首相も杉田水脈議員も自民党が旧統一教会と関係があったのに
嫌韓なのは意味不明だよな