足跡はかき消して
解説
「ウィンターズ・ボーン」のデブラ・グラニク監督が、ピーター・ロックの小説「My Abandonment」を映画化したヒューマンドラマ。PTSDに苦しむ退役軍人ウィルは、13歳の娘トムとともにオレゴン州ポートランドの森の中で人目を避けるように暮らしていた。ところがある日、散歩していたトムがジョギング中の男性に見つかり通報されてしまう。福祉局の監視下に置かれることになった父娘は、強制的に社会復帰支援を受けることになるが……。ウィル役に「最後の追跡」のベン・フォスター。
2018年製作/アメリカ
原題:Leave No Trace
スタッフ・キャスト
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ジェニファー・ローレンスの出世作となった『ウィンターズ・ボーン』のデブラ・グラニック監督の最新作が配信のみというのは残念だが、主人公親子を演じた2人の俳優の、日本での知名度を考えると劇場未公開になったことも仕方ないのかも知れない。と、そう思おうとしてみたが、本作で脚光を浴びたトーマシン・マッケンジーはその後出世街道を駆け上っていて、『ジョジョ・ラビット』のユダヤ人少女役が記憶に刻みつけられた人も多いはず。ただ、彼女の原石の輝きと、新人離れした力量が楽しめるのは間違いなくこの映画だ。
PTSDに苦しむ元軍人の父親と、世間から隔絶されて父親と二人きりで育てられた娘が、強制的に外の社会に連れ出される。喪失感から逃れられない父親と、新しい世界に好奇心を募らせる娘。どう考えても2人の道は離れていくばかりだが、親子は本当にお互いを思い遣っている。なんとも切ない物語だが、感傷に陥ることなく、ただなるように進んでいく様が、なんとも美しい。その危ういバランスを体現しているトーマシンとベン・フォスターの繊細な演技を堪能した。
2021年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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「ノマドランド」父娘版?家族なだけにより複雑。同じamazonのドラマ「リトル・ファイアー」も母親の考え(都合)で住所を転々とし、ひたすらついていく娘を描いていたが、その要素もある。
愛し合い信頼し合い助け合って2人きりで生きてきた親子が、どうしても選択せざるを得なかった結論。
またアメリカの大自然とそこで生きる人々の純粋な生きざま。私には不便そうに見える2人の森での生活はみんなの憧れだ、というのが象徴している。
森に住む何年も見ていない人達のために食料を置いておく、だなんて、なんて寛大なポリシーなんだろう、と思ったら、ラスト父と娘を繋ぐ絆になったのかもしれない(が明確には不明)。
2021年4月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
PTSDに苦しむ父とその娘の話なんだけど、二人の背景がイマイチ分かりにくくて感情移入しにくかった。
地味な脚本を森の描写と二人の演技でなんとか最後までもたせた感があるかな…
そしてエンディング、え⁉︎そうなるの?脚本ありきだけど、個人的にはダメだった。
2020年10月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
観て感じたことは、みなさんのレビュー通り。
染みた。
地味で良い映画、万歳。
Netflixは、スタッフロールの余韻を与えず、全く観たくない作品の予告を流すの、本当にやめてほしい、、
(浸っているところを無理して機敏に動いてスタッフロールに戻ろうとしたのに、またもや押し間違えて、ものすごい腹立たしい感じになっちゃった)
せめて、作品のテイストが似たものの予告にするとか、
視聴履歴といいね履歴で個人の趣味吸い上げてるそのデータ利用して好きそうなの流して、、
まじで幻滅。
どうでもいいですね、こんな愚痴。
↓
調べて、Netflixの設定変えました。
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