窮鼠はチーズの夢を見るのレビュー・感想・評価
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アイドルと俳優が出ているセクシービデオだと思えば…
原作未読です。
最近の女性向けアダルトビデオはストーリーもあるので、そういったものに近いものを芸能人が演じてくれている、と思えばとても価値があるものかもしれません。2人の裸が美しかったことやアイドルの方が過激な濡れ場をしっかり演じてくれたことは素晴らしかったのですが、ストーリー、キャラクターには全く魅力を感じられませんでした。特に主人公がクズすぎて、浮気性だけど憎めない魅力があるのであれば良いのですがそれも見つけられず、ただただ相手の気持ちを考えられないどうしようもない男で、登場人物全員に振られて不幸になって欲しいとしか思えませんでした。特に会社の部下は、若くて可愛いのに、当て馬にされて、父親が亡くなった後なのに捨てられて、可哀想でした。女性側から言い寄られてセフレ関係になってしまうなどであればまだ分かりますが、好きでもないのにプロポーズまでして捨てる(しかも父親を亡くして母親に紹介した後に)なんて、主人公はサイコパスか何かか?と思ってしまいました。主役2人の関係を盛り上げてくっつけたり別れさせたりするためには、他のキャラはどう扱ってもいいと思っているのでしょうか。
また主人公はノンケなのかバイなのかイマイチよくわからず。おそらくノンケなのでしょうが、それにしてはノンケの主人公が今ヶ瀬に惹かれて身体の関係になった理由が分かりません。映画での描写不足でしょうか。他の女性と違い今ヶ瀬には執着しているようでしたが、それもなぜ?という感じ。
というのも、今ヶ瀬の印象が『メンヘラのゲイ』であり、それ以上でも以下でもありませんでした。魅力は一途なところ、くらいでしょうか。主人公のようにクズではありませんが、付き合ってるわけでもない相手のスマホを寝ている間に勝手に見たり(それも何度も)、非喫煙者の近くで平気で煙草を吸いまくったり(これは原作の時代性が今とは違うからかもしれませんが)、別れた後もストーカーしたりと、モラルを疑う描写が多く、『ノンケにとっての同性』ではなく、『ノンケにとっての異性(この場合女性)』であっても嫌われる、引かれるであろう行動をたくさんしているのに、『ノンケの』主人公がわざわざ『同性の』この相手に惹かれる理由が分かりません。
(学生時代に何かあったとか、よほどのテクニシャンだった、なら分かりますが、描写ないですし…)
今ヶ瀬は出てきてすぐにゲイだと分かったので、成田さんの演技は上手いのだと思いました。
とにかく全体的に主要人物のモラルが低く、説得力に欠け、なんとなくお洒落な雰囲気や場所でよく分からない理由でくっついたり離れたりしている、有名な芸能人のセクシーなシーンを見ることのできる雰囲気映画でした。
離れて、くっついての説得力が希薄
惜しいな。
主演2人の演技が良かっただけに。
本作は、登場人物の行動に対する脚本上の説得力がいまひとつ薄いのである。
いったん、以下の解釈で仮置きしてみる。
夏生が大伴に言った通り、大伴は誰かを本気で好きになったことがない男である、と。
では、「なぜ」今ヶ瀬だけが、大伴に愛することを伝えることが出来たのか?
長いあいだ想っていたから、というのはおかしいよね?
知佳子(妻)、瑠璃子(浮気相手)、たまき、夏生では、なんで出来なかったの?
大伴の薄情の説明はある。「結婚って、そういうものだから」「断れなかったから」…(サイテーである)
でも、そういう大伴を、なぜ今ヶ瀬だけが変えられたのか、という説明が足りてないと思う。
なので、2人が離れたり、くっついたりする理由もよく分からない。
「好きだから」と言ってしまえば、それきりで、それだと観客にとっては、すべては「結果論」でしかない。
登場人物たちの行動に「意味」を持たせる脚本が浅いのだ。
常に女に言い寄られ、それでなびいていた「流され侍」の大伴が、ラストで、確証のない愛を待つ存在へと変わる。
いや、そもそも愛に「確証」なんてないわけで。
ゆえに、この大伴の変容は、「愛を知った」と言い得ると思う。
そうしてタイトルの「窮鼠」を意味するのが、今ヶ瀬から大伴に変わったのは面白かったのだが。
ゲイ映画は、たいてい女性登場人物に厳しくなるものだが(ゲイ映画かどうか以前に、一般に恋愛映画において、主人公のライバルに厳しいのは当然ではあるが、ゲイ映画では、そこに“女性性”を含意させていると思っている)、本作は今ヶ瀬の「ズルさ」も表現されていて、まあまあフェアだと思う。
なんとも言えない素敵な映画です。
公開早々に娘と鑑賞しました…が、娘が気になり過ぎて集中出来ませんでした…鑑賞後なんとも言えない余韻が続き、もっとゆっくり観たいと思い2回目今回は1人で鑑賞して来ました。
大倉さんの恭一は「素敵な旦那様」「来る者拒まず」「流されて侍」「思わせてぶりなイケメン上司」そんな恭一を初めて話した日から7年も一途に思い続けている成田君の今ケ瀬…どんなにクズでも好きになるとその人だけは特別になる…
今ケ瀬の恭一を好き過ぎが全体から溢れていて恭一との時間に見せる行動だったり仕草だったり態度だったりが、恋する乙女、女子以上に女子でした。可愛いな。
恭一はその今ケ瀬を受け入れるんだか受け入れないんだか…別れるんだか別れないんだか…すれ違う度に切ないです。
2人を取り巻く4人の女性達もちゃんと必要な存在になっていて1人1人の感情も態度も考えさせられます。素敵な旦那様を装ったクズな恭一を見抜いた奥様はさすがだなと思いました。
R15指定ですので、そう言うシーンも多いですが、ストーリーには必要なんだと思いました。
恋愛は男性だから女性だからではなく一筋縄ではいかない切なく儚い奥の深い物なんだと思える素敵な映画だと思いました。機会があれば又1人で観たいです。
移り変わる心情表現、人間性が繊細に。
濃厚も濃厚で画力が凄まじいですが、心情の変化がすごく繊細に描かれています。
大伴が徐々に今ヶ瀬を受け入れ始め、それを信じられずにいつつ噛み締める今ヶ瀬の子犬のようなウルウルキョロキョロな目が印象的。耳掻きしたりサプライズしたり枕がいつの間にか2つになっていたり、この辺りの愛おしい2人の関係性好きです。屋上でビール飲みながら乳首あてゲームを繰り返すのも最高。
夏生と今ヶ瀬がバチバチやるシーンもいいな、あそこのスピードアップした展開良かったです。後から来た大伴が今ヶ瀬の隣に座るとこ、大伴が同じカールスバーグ頼んで喜ぶ今ヶ瀬のとこ笑いました笑
たまきの好きになりすぎると自分の形を保てなくなるって言葉も印象的。まぁたまきはかわいそすぎる。まぁ最後流され続けてきた大伴が自分と向き合うのは彼としては良かったのか。
大倉さん、成田くん2人の美しい裸をたくさん見れますし、ドキドキものの濡れ場が盛り沢山で直視できないぐらい濃厚です。2人もよくやりましたね。成田くんのキスのいやらしさベロっといっちゃうのは男性の私でもエロさを感じました。彼の中性的な雰囲気が生きてましたね。タイプの違う女性陣もお見事。
なんとなく前向きに自分を見つめられる映画だと思うので、濃厚シーンにとらわれずに色々な方に見ていただきたいですね。
微妙…
元々原作が好きで映画化が決まった時はとても嬉しく思いましたが、いざ観てみると「?」しか頭に浮かびませんでした。原作未読者には分かりにくい内容だと思います。
大倉さん、成田さん、その他キャストの皆さんの演技はとても素晴らしかったと思いますが、説明、心理描写が不十分で何でこうなった?ってシーンが沢山ありました。なので感情移入が出来ず、視聴者を置き去りにして話が進んでいってしまいます。
それに、オリジナル要素満載で原作とは全くの別物。
ゲイバーのシーンなどは必要だったのでしょうか。ゲイを主張し過ぎです…特別な事などない、人間同士のただの恋愛でしょう?
濡れ場のシーンも多すぎでは?そんな何回も必要ないと思いました。だったらその分もっと状況説明入れて欲しい。キャラクター達の行動の意味を分かるようにして欲しかったです。あれだけでキャラクターの心情を汲み取る事なんて出来っこない。
私が期待し過ぎたのかもしれませんが、もう1回観に行こうとはなりませんでした。
心底惚れた相手は例外になる
人は好き過ぎると辛い。
ほどほどが楽。
でもそれじゃ満たされない。
女々しい嫌な部分が垣間見れました。
人の携帯は見るな。
干渉するな。
自分を低く見積もるな。
タマキが放った『その人が現れるまでていいから』
なんて言っては駄目だ。
『その人が戻ってくるって信じてるんですね』
恋なんて、信じてなきゃやってられん。
キュンキュンしたり
切なくなったり
胸が熱くなりました。
素晴らしい作品に出会えて幸せです。
成田凌くんは素晴らしいけど
原作がとても良かったので観に行きました。
成田凌くんの、恋愛感情の表現が素晴らしく、彼が出ているシーンは全て引き込まれました。裸体も美しく、まさに体当たりの熱演だった。それを見るだけでも価値があったと思いたい。
しかし全体的には期待外れの出来でした。前日にミッドナイトスワンを観たので余計に感じたんですが、キャスティング含めて、同性愛者に対する視点が終始ステレオタイプで差別的なものに思えました。大倉くん演じる主人公は、なぜ彼の愛を受け入れられず葛藤していたのか。それは同性愛者だからなのか、自分が人の愛し方を知らない人間だからなのか、終始フォーカスがぼやけっぱなしで、何がテーマだったのか、よくわかりませんでした。そして最後に成田凌くんの「好きだったなー!!」って絶叫。それは最後の今ケ瀬の涙で言わなくても伝わるので、ちゃんと映像的な表現をして欲しかった。
食事のシーンが多いんだけど、まず社会人が行きつけの寿司屋のカウンターで、奥さんに不倫がバレた話なんか絶対しない(笑)色っぽい話でラブシーン多めなのに、そういうことする前に行かないような店ばっかりだったのが結構覚めました。
成田凌くんが演じていた今ケ瀬の純粋な恋心って、男とか女とかを超えてた気がした。だからこそ彼の表情はすごく心に残ったんですけど…。恭一が最後にそれを超えられていたなら、常務の娘に恋人は「彼女」じゃない、って言えたんじゃないかなぁ。何だか、ただの空っぽな酷い男にしか見えずに終わってしまった。すべてが物足りなかった。最後に言いますが、凌くんだけがひたすら素晴らしかった。
久しぶりに泣ける純愛映画
3回鑑賞しました。
成田凌さんの濡れてる目、纏ってる湿度、粘着質で嫉妬深くて…恭一のことが「どうしようもなく好きで好きで仕方がない」というのが伝わってくる。特に目線、口角、指先で。
恭一は人にも自分にも興味ないような死んでる目が印象的。でも今ヶ瀬と出会い変わっていく。この映画では幸せなシーンなんて本当に少なくて、その幸せなシーンですら長くは続かない儚いものとして表現されているような。観てるこちらもずっとしんどくて辛い。
夏生とのキャットファイトが最高。恭一がカールスバーグを頼んだ時の今ヶ瀬の嘲笑う感じがたまらない。そのあとの「お前を選ぶわけにはいかない」と言われ、頬杖つきながら「はい。」って。あの表情は観てるこちらが本当に辛くなる。そのあと2人が初めて結ばれるベッドシーンはとても美しい。2人が上手くいっている時間は短く、たまきが登場。今ヶ瀬が嫉妬しているのが伝わる。きっと引き止めてほしかったのに「あなたじゃダメだ。あなたにも俺じゃダメだし。」って言ってしまう。ここから海に向かう車の中で恭一が「今度は情の深いやつにしろ。お前を愛してくれるやつ。」それに対し今ヶ瀬が「あなたらしい考えだ。」と。絶望的に2人が分かり合えないのかなと思ってしまった。考え方の根本が2人には違う。交われるようで交れない2人。予告でも流れている「心底惚れるって〜…」というセリフは、予告で観てるだけだとそこまで話題になるセリフかなぁと思ったが、映画を見て、あのシーンで今ヶ瀬が言うから本当に伝わるものがある。あのセリフは素晴らしい。
結末については賛否があるみたいだが、毎回観るたびに解釈が変わる。1回目は恭一から「一緒に暮らそう」と言われて、涙が出るほど嬉しいはずなのに、恭一のことが大好きだからこそ恭一には女の人と結婚してほしいと思い身を引いたのかなと思った。2回目は今ヶ瀬もズルくて弱いところがあるから、恭一とこれから生きていくことが幸せで幸せで、でも終わってしまうのが怖くて、自分から逃げてしまったのかなぁと。3回目は今ヶ瀬の表情を集中して観ていたけど、どういう気持ちなのか分からなかった。
ラストシーンのスツールに座る恭一がとてもいい表情をしていて、部屋も明るく、これからの希望があるように感じた。
何回でも観たくなる映画。ぜひ映画館で観て、五感で感じてほしい映画です。
原作の何に重きを置くのか
原作既読。特に原作は好きな作品で、映画の評価も高めだったので期待してました。行定勲監督作品は初見です。
見ての感想は……心理描写が少なすぎると思いました。ただ、その分主役二人の表情や目の演技に救われた部分もありました。
ただ、その演技をもってしてもあまりに情報が少ない、時間軸もわかりにくい…。そしてまさか続編の俎上まで含んでの作品とは思っていませんでした。時間足りてないです。
原作を読んでる側からしたら、そのセリフはそういう意図で言ってたわけではないのでは…?と感じる部分もありました。
あれ?こんな話だっけ?こんな人いたっけ?と所々はてなになりました。
また、大伴の言動が今ヶ瀬と向き合い少しずつ変わっていくところも分かりませんでした。
以下映画、原作のネタバレ含みます。
大伴がスーツにスニーカーだったのがすごく気になりました…。
今ヶ瀬と大伴が海へ行くシーンが突然過ぎました。なに?なに?これ見た人状況わかるの?過去振り返ってるの?とおいて行かれました。
原作通りじゃないのは時間の制約もあるし、きっと監督の中で重きを置きたい場所があったからなんだと思いましたが…最後までそれが分かりませんでした。あの大伴がゲイバーへ行くシーンは必要ですか?それよりもタクシーに乗り込む今ヶ瀬を見かけて勢いで乗っちゃうシーンを見たかった。
洗濯物中の乳首あてゲームがなにをしたかったのか分かりませんでした。イチャイチャ?サービスシーン?仮に人の目を気にするのが目的ならもっと別のシーンでできたのではないかと思いました…。
あとはエロシーンが多い。そんなに必要かな?ってぐらいありました。
もしかしたらモノローグが無いのはこの監督の作品の特徴なのかもしれませんが分かりにくかったです。
原作未読なら違ったかもしれません。成田さんの目の演技がすごかったです。プレゼントのワインを抱きしめてる姿がとっても可愛かったです。
人間らしさたっぷり
まずはじめに。腐女子が観ても大満足の大伴と今ヶ瀬の絡みシーンがあるので、ご家族での鑑賞は本当におすすめしません。気まずさマックスになります。
私は一人で観に来て没頭できて本当に良かったと思いました。
そして原作未読ですので、あしからず。
愛する人には1番幸せでいて欲しいと願いつつ、自らの手でその幸せを奪っているんじゃないかという葛藤が描かれているのかなと感じました。
ナレーションベース、モノローグ的なセリフはほとんどなく、代わりに登場人物たちの表情や言動に多くが表現されているのだと思います。個人的には成田凌さんの演技が頭ひとつ抜けているように感じました。とにかく粘着質で恋愛依存体質っぽい、でもどこかいじらしい。。。
また、大伴と今ヶ瀬が別れた後、大伴はゲイバーに行ったり、今ヶ瀬がよく座っていた高めの椅子にたまきちゃんが座ることを複雑そうに見つめたり、今ヶ瀬がよく着ていた服装に似せたり、、と未練たらたらな言動も細かく描かれていて、観ていて面白かったです。
お互いのためにならない、辛そうだから解放してあげよう、と別れる2人ですが、意外とすぐにヨリを戻します。その後もまた今ヶ瀬がいなくなったりしますが。。。
今ヶ瀬には大伴以外との恋愛の描写はほとんどありませんでしたが、大伴は女の子を取っ替え引っ替えという感じです。
相手を幸せにしたいと願っても、結局居心地の良い隣を手放すことができない人間の欲望をそのままに描かれていた、行定監督らしさを感じる作品でした。
原作とは全く別作品とのレビューが多くあるので、原作も読んでみたいなと思いました。
成田凌くんの演技に注目
この作品に限らず、成田凌くんは役の中に自分の世界を作るのが実に上手い!
この役を演じるのは凌くんしかいないって思わせてくれるんです
ベットシーンやキスシーンもありますが色っぽく美しく物語りにぐいぐい引き込んでくれるんですよね、この作品を見て成田凌くんが益々好きになりました。大倉くんは悪くないんですが、もし大倉君の役を他のジャニーズで演じるならと考えてみたら亀梨君がいいなと思いました。もし組み合わせが大倉君でなく凌くんと亀梨くんだったらって考えるとちょっとゾクゾクします
原作未読、事前情報なしで観た者の感想
浮気とか、だいぶクズいです、人間関係が絡み合って、利害関係とかエゴとか色々考えます。嫌悪感を抱く人もいるだろうとは思いますが、私はそこがおもしろいんじゃん!と思います。
苦しくてドロドロしていて、監督の執念みたいなものを感じました。そこまでする?もはやファンタジー、そう思って観ていました。
やりすぎていて面白いです。なぜ今ヶ瀬が大伴にそこまで執着するのか、理由が最後まで理解できませんでした。何で好きなの!?やめろよ!と自分の感情が振り回されるのを楽しんでいました。人間こんなもんかな、と思ったりしました。
始終画面が重め、暗めなのが最高です。幸せなシーンはしっかり明るい画面になっています。もうその頃の記憶だけで今後も生きていける…。
彼らの、好きすぎて苦しむ様子が観られて面白いです。
言葉やちょっとした行動から人物の心の機微を推察することが楽しかったです。
この映画、R15なのか、冒頭から驚きました。ただ、2人の関係を描くには必要です。若い人に見てほしいから、ぎりぎりのR15なんだと思います。
もしかしたら、原作とは違ったものになっているのかもしれません。監督の解釈が入っているのだと思います。私は終わりかたに納得しました。
私的には、若者向けってハピエンとか青春モノとかばっかりで、ちょっと飽きがきていたので、こういう映画があって嬉しいです。
でも、質の良い映画か?問われると、う〜ん、て感じです。私は楽しめました。
言葉では表現しきれないような「恋愛映画」
久々のレビュー投稿。本作においてはどうしても感想を残しておきたく、筆をとった次第である。
※注意※
先に追加分の2回目・3回目の感想を書いています。しかし、以前書いた初見での印象も残しておきたいので、消さずに下の方に記してあります。
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【2回目・3回目(※ネタバレ注意!)】
2回目は大伴先輩、3回目は今ヶ瀬の目線で映画を観た。視点を変えたら面白いな、コレ。正直、初見の感想を消したい気分(笑)。
まず、大伴先輩の視点で。たぶん、先輩はかなり早い段階(夏生と再会するちょっと前くらいから)で今ヶ瀬に惚れてる。最初の方は「惚れた」というより、一緒にいて心地良いというレベルかもしれない。話し相手的な感じで、今ヶ瀬との生活に気楽さと心地良さを感じ、次第に心を開き始めた。夏生との再会をきっかけに、今ヶ瀬を「惚れる」気持ちがだんだん増していく。でも、周りからよく見られたい、変な人と思われたくない、自分の今までの価値観を否定したくないという気持ちも少しあったからか、あの場では今ヶ瀬を選ばなかった。しかし、夏生と一緒にいても、今ヶ瀬のことを考えてしまう。そして、今ヶ瀬と初めて結ばれた夜から、先輩はもう本気で今ヶ瀬に惚れてると思う。それが確信的になったのが、たぶんゲイバーのシーン。先輩が歩きながら泣いているのが印象深かった。
次に、今ヶ瀬の視点で。今ヶ瀬の印象としては、気持ちが複雑に絡み合っていて、難しくてめんどくさい人。先輩がまた「流され侍」に戻って、自分が捨てられるかもしれないという恐怖を(勝手に)感じている。先輩をいまいち信じきれないところもあり、先輩が近づくと逆に疑心暗鬼になって離れていく。好きすぎていろいろ考えちゃうんだろうな。おそらく、恋愛のその先のことまでは、考えが及ばなかったのではないだろうか。先輩から「一緒に住もう」と言われても、首を縦に振らなかったのは、たぶんそういうことだと。
ラストあたりの海辺のシーン。「心底惚れるって、すべてにおいてその人だけが例外になっちゃう、ってことなんですね。」というセリフ。好きすぎるあまりに先輩を信じきれていない今ヶ瀬は「あなたには分からないか」と言ったが、先輩は「分かるよ」と返した。あの時、先輩は本気で今ヶ瀬のことを惚れていたから、素直にそう答えられたんだと思う。あの後、今ヶ瀬が海に向かって「あぁ、本当に好きだったなぁ」と叫んだところが一番グッときた。この海辺のシーンこそが、本作の主旨だと実感した。
成田の演技は「さすが」の一言。表情の引き出しの多さを改めて感じた。やっぱこの人の演技が好きだわ。そんな成田に負けないくらい、大倉の演技もとても良かった。声と表情に説得力があって、いろんな意味で今まで見たことない大倉を、本作を通して見ることができた。大倉の色気と成田の可愛さに魅了された本作。この2人だからこそ成立できた作品だといっても過言ではないだろう。
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【1回目(初見)】
先に述べておくが、私は人生や恋愛に対する経験値がまだ足りない。だからといって、感想が「分からない」だけになっちゃうと悔しくてたまらないから、本レビューにおける「分からない」という単語に関してはこの時点で封印しようと思う。
余談だが、本作を観に行った日はどんより曇天とシトシト降る雨の天気。晴天じゃなくて良かった。映画の雰囲気に合う合う。平日の夕方とはいえ、席もまぁまぁ埋まっており、若い女性が多め。友人同士で来た方が大半だった。
本作の第一印象を、抽象的な表現で言えば、「面白かったわけでも面白くなかったわけでもないが、かといって普通とは言い切れない作品」だった。2回目・3回目以降観れば、また違った感想を述べるかもしれないが、初見の印象はこんな感じだった。正直に言うと、ラスト20分あたりで頭がこんがらがってしまった。たぶん、この件に関しては上記の経験値などによるものだから、これ以上述べるのは避ける。それに、何回か観ていけば、もしかしたらいろいろと整理できるかもしれない。
ただ、面白くなかったかと言われたら、答えはノーである。映画を見終わった後の変な感覚。ふわーっとしているような、言葉では表現しきれないような感覚。これは余韻?見終わって数時間、いや数日経っても本作の余韻が残ってるなんて、今まで見た中ではなかなか珍しいパターンだ。
プラス、以前から行定監督の作品を手に取ることが多かったからか、本作においても「あぁこれぞ行定作品だなぁ」と感じた。今回はそれをとても強く感じた。行定監督が手掛ける恋愛映画を観てるなぁ、って感じ。本作に関しては、割と抽象的に描かれているが、その一つ一つがとてもリアル。誰かが誰かを愛する、今回はそれがたまたま男性同士だった。まさに「恋愛映画」だった。
もう一つ感想を言うと、大伴先輩は気持ちがはっきりしなくて(というか、ずっと迷ってるように見えた)ムズムズするし、今ヶ瀬はヒステリックでちょっとめんどくさいヤツ。そんな2人が激しく求め、愛し合うことで、逆に追い詰められているように見えた。お互いがお互いの首を絞めてるような気がして、胸が苦しいし息が詰まる。そういう「苦しさ」も本作の重要なキーワードかもしれない。キスをしても、体を重ねても、苦しくて満たされなくて切ない。決して綺麗事だけでは済まない、男性同士のリアルな恋愛模様がしっかり描かれていた。こんなに苦しい恋愛映画を観たのは、生まれて初めてだ。追い詰められていく2人を演じた、大倉と成田の演技がとても良かったし、「よくこの役を引き受けてくれた」と拍手を贈りたい。
と言いつつ、過激で際どいシーンのインパクトが強くて、大倉と成田のそれぞれの表情とか、あんま観てない気がする。本作は、確かに、何回も観てみたい。願望としては、あと2回くらい劇場で観たい(小声)。その際は、大倉と成田それぞれの表情を注目して観てみたい。
長くなってしまった。正直、ここまで余韻が残り続けている作品ってなかなかないと思う。「恋愛映画」として、オススメしたい一作だ。
ロマンチズムの結晶
映画館で観るか、配信されるまで待つか、最後まで迷ったけど
近所に新しい映画館ができたことと、番宣で成田凌くんが音を楽しんで欲しいと言っていたのを聞いて、やはり映画館で観ることに。正解だった。
音や光が本当に綺麗で、集中して大切にひとつひとつ見つけられました。
成田くんが言っていた、音。雨の音。唾を飲む音。吐息。まるで音が聞こえるように交わす視線。
随所で効果的な光。例えばあの椅子に座ったたまきの白い脚が朝の光で輝いて、同じ場所で夜、猫背を丸めて座っていた今ヶ瀬が対比されるように思い出され、そのあとの大伴の表情からは感情が一層増幅されて響くようでした。
ふたりが部屋に入ったあとの、ドアだけを映したカット。ふたりを捉えた、窓の外からのカット。朝焼けの海。それらは特に印象的でした。
なんと言っても成田凌くんの演技が圧倒的。濡れた瞳も、口角の上げ方も、ゆっくり首の角度を変えるときの睫毛の揺れ方も、すべてそこには今の今ヶ瀬の感情とそれまでの今ヶ瀬の歴史が乗っかっていて、どんなリアルよりも現実的な表情。
3人の修羅場シーンで、大伴に、お前を選ぶわけにはいかない、と言われたあとのあの表情は、圧巻です。
正直、中学生のときセカチューを観てから、行定勲監督って大衆受けの感動映画の人って思っていたんですが、わたしがこの圧倒的なロマンチズムに触れられていなかったんだと知りました。
この映画が本当に美しくて綺麗で、特にふたりの最初のラブシーンは涙が出てしまいました。
そしてきっとこれも、わたしがまた中学生であるなら、ただイケメンのラブストーリーなんです。それはそれで良さがあるでしょう。でも、大なり小なりの、人と関わることで得る痛みや苦しさや欲望や快感、そしてその葛藤など、共感や共鳴する要素を持ち合わせた年齢になると、また違った感想が生まれるのだと気付かされます。
もう一度、セカチューを観なおそうと思います。
互いの殻が赤裸々に剥かれる事を刺激する作品かと思います。
公開前から結構話題の作品だったのと行定監督の前作の「劇場」が個人的にはかなり良かったので結構期待して観に行きました。
で、感想はと言うと、様々な成り行きで情事を重ねる先輩後輩の関係を丹念に描いています。
が、思ったよりも絡みの描写が結構激しくてちょっと面食らったw
最近では城定秀夫監督の「性の劇薬」が振り切った過激な描写と綿密に描かれた同性愛のドラマが受けてスマッシュヒットしましたが、こちらもなかなかな振り切り具合w
LGBTに関しては世間での認知は以前に比べて認識はされているかと思いますが、映像描写に関してはここまで描かないとダメなのか?もしくはここまで描くから同性愛を真っ向から捉えているのかが勉強不足な為、分かりませんが、現役アイドルで「関ジャニ∞」の大倉さんといろんな作品に名を連ねている成田凌さんの女性人気の高い御二人がかなりな感じで文字通り身体を張った演技されているのにやっぱりビックリ。
"これ、R15でも大丈夫か?"と言うぐらいに自分的には過激に写りました。
また、劇場は約9割りが女性の方ばかりで、オッチャンにはなかなか場違いの様な、こっ恥ずかしい様な感じでしたw
いろんな意味で駄目だけど、自身の殻を破られていく事で自身の本質に苦悩しながらも目覚めていく大倉さん演じる恭一と自身を素直に生きつつも実は純粋で好きな相手を思いやる事から自身の殻を剥く事に苦悩する今ヶ瀬の二人が互いの殻をゆっくりと剥いていく様に落ちていきつつも本質を見つめていく様は、同性愛と言うテーマを持ちつつも、純粋な恋愛ドラマに浄化させてます。
この辺りが波に乗ってる行定監督の妙技かなと思いますが、そこに見事に応えている御二人も素直に"凄いなぁ"と感心。
二人が半同棲と言う感じで過ごす様子にいろんな同性愛の薫りを焚き付ける様に匂わすアクセントが散りばめられていて、多分好きな人はニヤニヤするんだろうなぁと観賞しながらも推測。
恭一が引っ掛かる晩御飯の「グラタン」にはなんか笑ってしまいました。
食事をする様子には暗に性行為と相手の性衝動を匂わす事を連想させると言うのを聞いた事がありますが、そう考えると作中にいろんな食事や会食のシーンが沢山。
深読みなのかも知れませんが、そう考えるとまぁ性要素が沢山。エロいですなぁw
また、女性陣の好演も良い感じのアクセントになってます。
個人的には夏生役のさとうほなみさんが良い感じ。
夏生と今ヶ瀬の対決シーンはヒリつく感じで面白い♪
恭一がカールズバーグを選んだだけで二人がざわっとするのが楽しい。
まぁどっちを選ぶかに振り回される側の気持ちってそんなもんですわなw
恭一に寄り添いながらも健気に別れる岡村役の吉田志織さんが可哀想。
いや~そう考えると恭一は悪いやっちゃw
丁重に描いていて、同性愛を通じての恋愛の悲哀を描いてますが、些か間延びしなくはない感じ。
130分と言う尺をたっぷり使ってますが、個人的にはあと20分ぐらいコンパクトにまとめられたかな?とも思ったりします。
あと、成田凌さんの微妙な髭の剃り残しがなんか気になったかなw
タイトルにある窮鼠は実は今ヶ瀬だったと言うのも味噌。
でも恭一も解き放たれていても、今ヶ瀬と言う檻に閉じ込められた鼠。
ラストにはどちらも窮鼠でどちらもチーズに恋い焦がれているのを丹念に描いていて、同性愛と言うフィルターを外してみても良い感じの作品かと思いますが、一般的にはやっぱり二人の絡みの描写がちょっと過激かなと思います。
行定監督は観る側を刺激するアクセントを散りばめながらも、作品の本質をきちっと描いていて、それでいながらも丁寧かつ丹念にテーマに沿うような感じなのがとても好きですね。
ただ、どの作品も丁寧過ぎるきらいがある感じでもう少しコンパクトにもまとまるのでは?と思えたりとしますがどうでしょうか?
大倉忠義さん、成田凌さんのファンの方は足を運ばれるかと思いますが、LGBTのいろんな悩みと本質を考えるのにも良い作品なのかなと思います。
同性愛のフィルターを少し外して観るととても純愛な作品。
でも、やっぱり描写は結構過激w
淡く、なだらかに堕ちていきながらも、過敏に心の襞をなぞる様な作品です。
好みはそれぞれにあって、劇場では女性の方が圧倒的に多い作品かと思いますが、興味がありましたら、如何でしょうか?
なかなか刺激的な作品です♪
とりあえず成田凌の色気、見習いたい
観たかった映画が時間帯的に合わず、
急遽観ました。
他のレビューでも書いてあったけど
大倉くんと成田凌だから
画面がきれい。
これ、R-15でいいのかな?と思うシーンもありますが
若くしてこういう悩みを持つ人もいるだろうし
若い時から恋愛の多様性を知る機会という意味でも
いいのかな…よくわからないけど。
途中の、元カノが男か自分か選べ、というシーン。
これがすごくモヤッとしてしまい…
すごい自信があるんだなー、
他の女という選択肢もあるはずだろうに、などと
無粋なことを思ってしまいました。
原作も読んだことなくて、
主人公たちのファンでもないわたしですが、
ストーリーが本当に美談で終わって
ある意味ハッピーエンドだけど
女の立場から言えば、女がかわいそすぎる、です。
ぜひ後輩の子に幸せになってほしい。
どのキャラクターにも共感できず、
ただただきれいな肉体が見れたな、くらいの印象。
でも世の中には
恋で苦しんでいる人、
恋愛対象が同性で差別されている・苦しんでいる人、
そういう人たちが実際にいるわけで
みんなが幸せになれたらいいな、なんて
偉そうに感じました。
相手が同性だっていいとおもう。
大倉くんが住んでいる部屋が
ものすごくタイプだった。
大倉君が合っていました
一回目鑑賞後、原作を読み、その後二回目鑑賞しました。
大倉君の美しさにため息が出る…。
奥さんが別れたいと言うシーンで傍に駆け寄り、浮気がバレたか⁉︎と焦り、バレてないと安堵し、じゃ何故⁉︎と思惑する。そして他に男がいると聞かされる。これだけでは書き足りない内面のくるくる動く一瞬の変化が、僅かな目の表情ですべて観る者に伝わってきました。観ていて、この辺から、大倉さん、カッコイイだけじゃない…!!と確信に変わりました。たまきとベッドインした後の会話の表情も視線が素敵でした。
私は大伴をそんなにひどい男とは思えません。
格好良いけど嫌味が無く物腰がスマートで優しい、自分からはガツガツせず、女性に高圧的な態度を取るわけでもない。これだけで、モテるのは当たり前ですよね。しかも、原作のオドオドした感じは映画では無くなり、ドライさが強調されています。これ…女の子が大好きな男じゃないですか笑
むしろ、周りの女性が強引すぎるのでは?と疑問に思いました。不倫でもいいと言ったり、男と女なら女を取るのが当たり前でしょ⁉︎と1ミリの疑問も臆面も無く叫ぶ女性… むしろ、この女性達にいたたまれなくなりました。
とにかく、大倉さんの視線が、薄暗いブルーの映像とマッチしてゾクゾクしました。
逆に、今ヶ瀬は… とても成田さんの評価も高いし、上手なので、これは好みになりますが、成田君の今ヶ瀬は可愛いくて温かみがあり、私のイメージはクールで線が細く一見冷徹、でも大伴の前では本気を見せる。そのギャップがもっと見たかったな。。成田君の濡れた目が好評のようでしたが、それもいらないな。今ヶ瀬は目よりももっと滔々と喋る事で勝負してくるキャラなのでは。そう考えてくると、大倉君は今ヶ瀬のイメージにもピッタリ!?と思いました。そして、成田君が大伴でもよかったのかも… 大倉君は若く見えるので不可能ではないのでは。声質からいっても、役が逆の方がしっくりくると思ってしまいました。
いろいろ書きましたが、私が劇場で同じ映画を二度観るのは初めてかもしれません。たまたま観た映画でしたが出会えてよかったです。溺れるようにハマる映画ではないけれけど、自分の心は?相手の心は?どこまで行けるの?といつまでも問いかけたくなる気持ちが、また映画館に向かわせてくれた、そんな貴重な映画になりました。
観た後はたくさんの濃厚シーンとは裏腹に、何故か清涼感を感じます。
補足ですが、高杉君はピッタリでした。
劇場で観てみてください。
アイテム使いが上手い。切ない。
ラブシーンはもちろん見どころではあると思うけど、印象的だったのは二人の恋愛を彩る様々な〝モノ〟たち。
灰皿にピンクのジッポ、タバコ、カーテン、背の高い椅子、部屋着、ワイン、喪服、シンハービールとカールスバーグ…
それらが愛の表現にもなり、すれ違いに気づくきっかけにもなる。
あと部屋のインテリア!言葉は少ないけど、結婚してるとき、一人になったとき、今ヶ瀬といるとき、たまきちゃんといるとき、彼の心情や状況の変化が部屋に現れる。こういう〝生活臭〟のある恋愛の表現は同じ行定監督の「劇場」にも感じた。
原作にはないオリジナルのエピソードだというゲイバーに行くシーンもキツいけど、あって良かったと思う。綺麗事じゃない苦しい部分が強調されて、今ヶ瀬が「例外」であることがより際立ったように感じた。
ゲイですが何にも共感できない
昔、山口智子と豊川悦司の出演している映画「UNDO」というものがありました。
愛しすぎて徐々におかしくなっていくという映画です。
その映画の観賞後の気分に似てます。
「で?」という感じです。
俳優さんたちに罪はないので作品に対して感想を書きます。
まず、原作の台詞のパワーワードだけ抜き出して繋げた映画でした。
映画を見た後に原作を読んだので、原作ファンではありません。
原作を読んだら、登場人物の気持ちが理解できました。
行間を読むとかそういう次元ではなく、重要なやりとりが抜けたことによって、映画では感情の移り変わりが浅すぎました。
そして女性陣の映画での描き方に悪意を感じます。
BLは大なり小なり女性を飛び道具として描く傾向がありますが、原作で夏生は恭一が言ったセリフに「今ヶ瀬はそんなやつじゃない」と言います。
ライバルとして人として認めていました。
映画では、夏生はただのゲイ を見下す女に成り果てていました。
「his」というBL映画もそうでしたが、
「男同士の恋愛だから尊い」とか「美しい」とか性別を超えた純愛だとかという感想に辟易します。
この映画だけ観たら、どう見ても周りを傷つけるだけの男の話で、純愛でもなんでもありません。
ゲイ当事者として言いたいのですが、日本のBL映画の「ゲイ至上主義」みたいなもので変なイメージばかり植え付けないで欲しい。
これはフィクションです。
といえばそれまでだけど、最悪な人間はいくら美化しても最悪だし、困難の果ての恋愛の意味を履き違えてる。
これが男女の映画だったら、
普通に最悪な話だと言われるはず。
こういう映画の描き方が一番ジェンダー差別してると感じるべきです。
原作はきちんと「ゲイとヘテロだからこその苦悩や葛藤」巻き込んだ周りへのけじめの付け方が描かれていました。
なんでしょうかね。
そんなにゲイを不幸で周りを不幸せにするものにしたいんでしょうかね。
僕はこんな登場人物、ゲイ友達にも欲しくありません。
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