雪子さんの足音

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雪子さんの足音

解説

第158回芥川賞候補になった木村紅美の小説「雪子さんの足音」を、吉行和子の主演で映画化。「月光荘」という名の洋館で2階を下宿人に貸している大家の川島雪子は、放蕩息子の死をきっかけに月光荘の大部屋ををサロンとして開放する。サロンの常連でテレフォンオペレーターをしている小野田香織は、肉親や職場の人間関係に対して屈折した感情を抱いていた。ある日、香織は男子大学生の湯佐薫をサロンに招き、その日から夕食会や部屋への食事の出前、ぽち袋に入ったお小遣いなど、雪子と香織の過剰なまでの善意と援助が薫に向けられる。やがて薫は月光荘から逃げ出してしまうが、それから20年が過ぎ、雪子が孤独死したということを知った薫は、再び月光荘を訪れようとする。監督は「百合子、ダスヴィダーニヤ」の浜野佐知。吉行のほか香織役で菜葉菜、薫役で寛一郎が共演。寛一郎の父でもある名優・佐藤浩市が友情出演している。

2019年製作/112分/G/日本
配給:旦々舎
劇場公開日:2019年5月18日

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(C)2019 株式会社旦々舎

映画レビュー

2.0深みのない凡作

2019年5月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

 下宿というものに縁がなかったので、いまひとつピンと来なかった。昔かぐや姫が歌った「神田川」の歌詞に「三畳一間の小さな下宿」があるが、下宿がどのようなシステムで運営されているのか、未だによくわからない。
 吉田拓郎の「我が良き友よ」の「語り明かせば下宿屋のおばさん酒持ってやってくる」という歌詞からすると、下宿は大家や他の住人との信頼関係を前提に成り立っているように思える。鍵のかかるアパートやマンションが閉鎖的なのに対して、かなり開放的である。そういう時代だったのだろう。今は子供部屋にさえ鍵がかかる時代だ。
 さて雪子さんの経営する下宿屋「月光荘」に越してきて三年目、大家の雪子さんと隣の部屋の小野田さんの二人の女性から応援すると言われた薫だが、日常生活の舞台である下宿屋で世話をするということは、掃除洗濯と食事と、それに場合によっては性欲の処理である。本作品は上品な映画でそのあたりのことを少女漫画みたいに上っ面で済ませていたが、もう少し突っ込んで表現してもよかった気がする。
 餌付けされている金魚を自分に重ねて女性不信になってしまう主人公だが、必ずしも不幸な人生という訳ではない。この作品のフードコーディネーターはかなり優秀で、出てくる料理が全部美味しそうに見えた。学生時代にあんな手料理を食べられるのは大変な贅沢である。薫は実は胃袋を掴まれていたのではなかろうか。
 佐藤浩市と親子共演を果たした主演の寛一郎は、なかなか味のある演技をする。本作では弱気で挙動不審な学生を演じたが、肚の据わった役もできそうである。
 雪子さんを演じた吉行和子は流石の存在感であった。微妙に気持ち悪い老女のエキセントリックな不気味さをよく引き出している。
 隣の部屋の小野田さんの役の菜葉菜は、佐藤浩市と共演した「赤い雪 Red Snow」で一皮剥けた印象があり、癖のある役柄を上手にこなしている。本作でコケティッシュな側面を見せられたのは収穫だったのではないか。

 ということで俳優陣の演技もよく料理も美味しそうだったのだが、映画自体はあまり面白くなかった。坦々とした平板なドラマでも、登場人物たちに人間的な深みがあればそれなりに楽しめるのだが、本作品にはそういう人物は登場しない。プロットが浅いのだ。
 エロスも半端、料理も半端、人間関係の掘り下げも半端では、観客は誰にも感情移入できないし、どこで感動していいのかわからない。一生懸命作った方々には申し訳ないのだが、凡作と評価させていただいた。

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耶馬英彦

5.0イケメンの困り顔バリエーションを堪能

2019年5月22日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

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namfon

5.0じわじわと具現化される普通の人の欲望の様か?

2019年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

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mayan

5.0終わったらごはんが食べたくなります。とくにうどん。

2019年5月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

萌える

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Ai