イエスタデイのレビュー・感想・評価
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アイデア一本勝負。それ以上でも以下でもない。
まず何を置いても、着想を褒めないといけないと思う。出来上がった映画を見てあれこれ言うのは簡単だけど、このアイデアを閃き、またそれがビートルズでなければ成立し得ない話だと気づくことが、ゼロからイチを作る才能。それを忘れてはいけない。素晴らしい。
ただもうほとんどその着想一本だけで物語を作ったような映画だった。アイデア勝負となれば、そのアイデアをどこまで物語として充実した内容にできるかがリチャード・カーティスの脚本家としての勝負所ということになるのだろうか。
と思った時にふと「総理大臣が記憶を失くしたら?」という着想だけで一本の映画を撮った三谷幸喜のことを思い出したりして。
リチャード・カーティスにせよ三谷幸喜にせよ、結果、アイデア以上の展開に行きつくでもなく、観る前も観た後も「アイデア勝負の映画だ」という印象から何も変わらないのは残念なところ。カーティスなりにアイデアだけでなくいろいろと工夫をしようとした形跡こそ見受けられるものの、それがまたかえって話をごたつかせた気がしないでもない。ましてや終始ビートルズの楽曲におんぶにだっこ状態で、些か人の褌で相撲を取ったようなもの。エド・シーランまで担ぎ出してもはやドーピング状態?
加えて、リチャード・カーティスが元来ロマコメ畑の人だからか、どうしてもクライマックスあたりでラブストーリー色が強まってしまったのは余計だったのでは?という気もする。結果恋愛で終わらせるのか・・・と言う感じ。
ただカーティスが頑張ったのはビートルズにならなかった時のジョン・レノンにしっかり思いを馳せたこと。そしてビートルズにならなかったとてジョンの人生はきっと素晴らしかっただろうと(ともすれば安易かもしれないが)そう結論付けたこと。ビートルズがいない世界で一番人生が大きく変わるのはまさか主人公の青年ではなく、ジョンとポールとジョージとリンゴだ。この辺のシーンの解釈は観る人によって印象が違うかも知れないと思うけれど、でもこの映画はジョンと対峙するあのシーンをとても丁寧に敬意を払って作り上げていたように感じられたので、私は良いと思った。
そしてこの映画の一番の功労者は実はケイト・マッキノンじゃないかと思う。彼女だけはダニー・ボイルにもリチャード・カーティスにもビートルズにも何にも飲み込まれず自分のコメディを繰り広げて間違いなく一番面白かった。監督がダニー・ボイルだというのが俄かに信じられないほど生ぬるい作品の中で、彼女の存在がちょっとしたスパイスになって引き締めてくれたと思う。
ビートルズの名曲が完全に上滑りしている…
私はビートルズが好きですが、この映画自体はつまらなかったです。
ビートルズがいない世界というコンセプトに惹かれて観ました。確かに平行世界にありがちな周囲との認識の齟齬などの描写はニヤリとしましたし、なによりビートルズって本当に名曲だらけだなぁと改めて感心しました。
ですが、本当にそれだけだった印象です。
主人公はビートルズの名曲をあくまで自分のミュージシャンとしての名声の種としか扱えておらず、しかも(だからこそ)そのことに大変な罪悪感を抱いている。だから彼は売れようが売れまいがいつも浮かない顔をしています。彼の覚悟があまりに中途半端だし、全体を通して彼の音楽やビートルズへの愛があまり感じられず、主人公の魅力も分かりませんでした。
せっかく名曲をふんだんに取り入れた映画にもかかわらず、その名曲の持つ力が主人公や他の登場人物の内面に全く活かされていないのが一番不満な点です。
あと疑問なのが、ジョン(78)が出てきたのはまぁいいとして、(そこは彼の楽曲の歌詞から良い台詞でも引いてきてスッと言わせろよ!と思わずいらぬツッコミまでしてしまいましたが…)何故彼に会うことで、それまであんなに悶えていた主人公の踏ん切りがついたのか、です。All you need is love!罪悪感を抱きながら他人の作った曲で金を儲けて虚飾にまみれた世界で生きるよりも、愛する人と生きるのが一番!と思ったのは分かるのですが、内面の描写が乏しくてなんとも……。
結末は、金と名声or愛みたいな二元論的展開が、なんともステレオタイプなラブストーリーでした。「金と名声」サイドを生きる象徴的人物が醜悪過ぎたのも皮肉に満ちていて、ハッピーな世界観に水を差しました。
娯楽映画といえばそれまでですが、伝説のバンドの珠玉の名曲たちという素材が良いだけに、安っぽい作りがなんとも残念です。
俳優陣も愛らしい
けど、、、、
最後のツッコミが弱いなー
ジャックの表情も、声も魅力的なのに
あの人が出た途端、つまらなくなる〜
何で??
シナリオの流れだと思うけど
エディットすることって重要!
アマデウス
出色のコメディとまでは行かず、
レット・イット・ビーのシーンももっと
カタルシス入れてもよいし、
んー、全体的にカタルシスもっと満載に!
とか、主人公のドラマ演技も少し頑張ってくれ
とか、ここら辺がも少しイケてたら
トンデモない映画となった筈と思うけど...
どうしようもなく心が打たれるシーンが
二つあって、
一つめはやっぱ、72歳の登場。
幻夢のようなものだし、
CG使ってもっと似せても良かったけど...
二つ目は...
作曲バトルのシーン。
エドシーランやっぱかっこいいわと、
映画館で誰もが思った後に、あの曲が始まる。
現代の才能であるエドシーランが、
アマデウスの台詞を受け入れている。
ここは今でも込み上げてくるものがある。
これだけでみる価値がある。
ビートルズ愛に溢れた作品だからこそ、敢えてツッコミましたw
この作品の内容を聞いた時、“面白そう!”と言う気持ちと以前によく読んでいた2010年に発表された漫画「僕はビートルズ」を思い出しました。
ビートルズ好きの4人がビートルズが曲を発表する以前にタイムスリップし、先にビートルズの曲を発表して、ビートルズを不本意にも、この世から消してしまい、代わりにビートルズの曲を世に出していくと言うのが僕はビートルズのストーリーなんですが、結末はこうなるかなぁ~と思っても個人的には何処か切なく、なんか肩透かしな感じもしたんですが、当時は毎週楽しみに読んでたのと、これで結構ビートルズに詳しくなりましたw
そんな僕はビートルズにかなり似通った感じに思いましたが、観ない事には始まらないと思い、今年の夏にオープンしたばかりのグランドシネマサンシャインで観賞しました。
で、感想はと言うと、面白い!
面白いけど、惜しい。好きな感じの作品であるからこそ、何か足りなく所があって惜しいです。
売れないシンガー・ソングライターのジャックが世界中で突然起こった12秒の停電で事故に合い、退院後に仲間に披露したビートルズの「イエスタディ」が喝采されたが、自分以外は誰もビートルズを知らず、検索をしてもビートルズは出てこない。
ビートルズの曲を披露していくジャックは徐々に口コミで評判になり、テレビに出演した事がきっかけでエド・シーランの目に留まり、エドのツアーの前座を勤め、それがきっかけ次々とスターの座を歩いていくが、同時にビートルズの曲の盗作に心を痛める様になる…と言うのが大まかなあらすじ。
ビートルズの曲も好きだし、設定も良い。いろんな表現も好き。ジャックのマネージャーで友達以上恋人未満のエリーもキュートで可愛らしい。
ライブのシーンなんか最初からブッ飛ばしていくから爽快感もあるし、盛り上がる。
随所にビートルズ愛も感じられるし、音楽映画としての良さもあり、ポップでなんとなくレトロな洒落乙♪
成り上がり的なサクセスストーリーも良いし、だからこそライブで歓声を浴びるジャックにグッと来ます。
世界中で原因不明の12秒の停電も唐突ながらも中二病チックでエヴァの「ヤシマ作戦」みたいで良いw
ビートルズが存在しない世界は影響を受けたバンドやミュージシャンも存在しない。
なので「オアシス」も存在しないし、多分「レディオヘッド」も「ブラー」も「ニルヴァーナ」も存在してない。
なんとなくエド・シーランも居なくなる様な気がするんですがw
エド・シーラン、意外と出番多くて、良い人過ぎw
他にも何故かコカ・コーラとタバコとハリーポッターが存在しないのが面白い。
きっと、肺ガン患者が少ない世界で、ダニエル・ラドクリフも世に出てないかもしれないw
ジョンが生きていたらとアナザーがあんな形で表現されたのにはビックリしましたが、望んでも叶えられない事をああ言った形で叶えてくれた事にビートルズ愛に改めて感じて嬉しくなり、ウルッと涙腺が緩む感じがしました。
良い所が一杯でじゃあ、何が足りないかと言うか、ツッコミ所と言うのが…
① エリーが意外と天然の悪女w
ジャックの煮え切らない態度も悪いが思わせ振りに距離を詰めてきて、いろんな理由をつけて、ジャックと付き合わない。
挙げ句の果てに友人のギャビンと恋仲になるが、それもジャックに何故か報告するw 地元凱旋ライブでも楽屋に敢えて訪ねるし、もう天然でも悪女過ぎでしょw
可愛いけど、かなりな非道っぷりw ギャビンが良い人過ぎて、可哀想w
②ジャックが発表した曲をステージで突然の盗作発表!
罪の意識に苛まれたジャックが歴史が変わった為、生きていたジョンに出会った事で吹っ切れて、エドのステージに飛び入りして、最後に実は自分の曲はビートルズので、盗作してましたと発表。挙げ句の果てにフリーダウンロードにしてしまいマネージャーのデブラは激怒! ステージ上でエリーをスクリーンに映しての告白。エリーは断れない状況を作り出したなかなかな策士ぶりw
もう、デブラが怒るのは当たり前。
デブラが非情なビジネスウーマンに感じるが、やってる事は優秀なキャリア・ウーマンなら当たり前で、これが事前にジャックから自分の曲は実は盗作でしたと聞いていて、“ジャック、盗作と言うのは言っちゃ駄目よ。もうこれは貴方1人の問題じゃあないのよ。分かった?”とばかりに口止めしてたのなら、ジャックの気持ちも分かるが、寝耳に水の如く、急に発表して、挙げ句に勝手にフリーダウンロードしたら、激怒どころか、天文学的な数字での訴訟問題になりますw
観客は無料で喜んでも、突然の盗作宣言はもっとざわざわするだろうし、それで良いのか?と言いたくなる。
結果エドのライブもめちゃくちゃにして、ジャックはエリーに告白して結ばれて、逃げて、何年か後には子供出来ていて、ビートルズの曲をボランティアで伝える伝道師みたいになってるw
ちょっと都合良過ぎでしょw
もっと他にジャックの秘密を盗み出して、一儲け企む輩がいるのかと思えば、普通に一番悪いのはジャックw
本筋に絡まない事かも知れませんが、人の気持ちが大きく占める作品なだけに、この2つは大いに声を大にして言いたいです!w
あと、もっとライブのシーンは多くして欲しかったなぁ。
ボヘミアン・ラプソディのラミ・マレックのフレディばりにド迫力のライブシーンとはいかなくても、もっとライブシーンは長くても良かったし、もっとノレたと思う。ちょっと残念と言うか、物足りない。
他にもロッキーの空気の読めなさがなんとなく、「スター・ウォーズ」に出てくるジャー・ジャー・ビンクスみたいな感じとか
ポスターにあったアビイ・ロードのシーンも無かった(確か)とか
大好きな「ア・ハード・デイズ・ナイト」が結局流れなかったとか
ビートルズの曲を披露して、自作CDを無料で配っているのに、なんで「YouTube」とかの動画サイトを利用した方が広まるんじゃねえ?とか
ジャックだけがビートルズを知っていたと思いきや、実は他にも居たけどその根拠は?とか
ジャックが前歯を折ったのには意味は無かったんかい!とか
エンドロールでクレジットと曲の尺が合ってなく、最後に無音の10数秒があって苦笑とか
そんな細かいツッコミが有ったり無かったりなんですが、すいません。細かくてw
フィクションだからこそ、人の心に寄り添う形を描いて欲しいし、その辺りを確り描かないと駄目だと思います。
昨今の音楽をテーマにした映画作品が多い中でビートルズと言う、ある意味切り札を出して来たからこそ、細かい所もキチッと詰めて欲しかったです。
「ボヘミアン・ラプソディー」が空前の大ヒットでこれからもいろんなアーティストの作品が映画化されると思います。
中には話題性だけを先行して、「流行ってるから作りました」的なのも出てくると思います。
そんな中でもビートルズの扱った作品は全ての音楽のルーツに繋がると思うからこそ、辻褄合わせが難しい伝記物と違い、ファンタジーのノンフィクションだからこそ、確りと描いて欲しい。
ダニー・ボイル監督ならやっぱりその辺りの細かい描写もやってくれるだろうとw
最初に書きました僕はビートルズが心理描写も含めて、かなり綿密に描かれていたのでそこまで期待をする分はあると思うし、「ビートルズがこの世から居なくなったら?」と言うテーマなら9年前に発表された作品なので、何かしらの情報が監督の耳に入ってたかも知れないと思います。
盗作とかインスパイアとか言う話ではなく、偉大なビートルズをテーマにした話なら期待はやっぱりしてしまいますし、ボヘミアン・ラプソディー並みの感動と完成度は求められのは仕方無いかなぁと思うのですがどうでしょうか?
とまぁ、いろいろと言いましたが、なんだかんだで面白かったのは間違いないですw
テンポも良いし、ライトな感覚のコメディで夢もあります。
ビートルズの曲が沢山流れるのも嬉しいし、人々が初めて聴いた時の感動もなんか新鮮。
ビートルズの曲がある事が当たり前でビートルズが紡ぎだした音楽があるからこそ、今の音楽の世界がある。
その事に改めて感謝して、ビートルズのifが楽しめる作品です。
細かい事は戯言程度に流して頂いてw、良い映画なので、是非興味がありましたら、観賞して頂きたいと思います。
もし、以上の点が気になったら御免なさいw
でも、エリー役のリリー・ジェームズは超キュートです♪
超感動、超泣き!
私の感性で今年のベストスリーに入ります。何せ50年前から聞いているビートルズの名曲が、もったいないくらいに恋愛ドラマの下敷きになって登場するわけですから、涙が出ないなんてありえません。
あのビートルズの名曲が、素晴らしい詩が、2人の愛をグングンと導いて行くストーリーはまさに人生の宝石のようです。ビートルズを知らない世界に、あの名曲が誕生したらどうなるという面白さを突き抜けて、考えさせられました。
やはり、偉大な音楽家たちは、宇宙からの贈り物なんですね。
最後には真実が明らかになるけれども、青春時代からの恋を成就させ、幸せな人生を2人は歩みます。ハッピーエンドの王道か!
嬉しくて、涙最強だったのはジョンレノンの出現。セリフも輝いてました。
ぜひ一度観てください。命が軽くなります。
コカ・コーラも無くなった世界じゃ「カム・トゥゲザー」が歌えない!
パラレルワールド?と思しきビートルズが存在しない世界。ことあるごとにPCで検索かけるジャック・マリクもほのぼのしていて良いし、自分だけが飛ばされた世界でもしっかり生きていこうとする姿勢が素敵でした。この手の映画じゃ元の世界に戻ろうとするのが定番なだけに、逆にオチが新鮮でした。
意外と会話の中にもビートルズの曲名が使われ、笑わせてくれるのですが、ビートルズを知らない観客がそこで笑えないところが難点か。ちなみにLong and Winding Road 、When I'm sixty-four、 With a Little My Friend です。エリー、笑ってもっとベイベー~てな感じのセリフでした。
幼馴染みの片方がスターダムにのし上がっていくドラマはありがちですが、ほとんど盗作の世界というのも新しいところ。しかも、存在しない本来の作曲家だから訴える人もいないのです。そこへ悪徳(?)マネージャーがついて、金儲けにしか頭にないヒール的存在を演じてるのもアクセントになっていました。
COKEもCIGARETTEもない世界ってのも、健康的でいいのかもしれないけれど、ビートルズに影響を受けたミュージシャンの存在はどうなるんだろ?などと細かいところまで考えちゃいけない。そしてバンドが結成されなかったおかげでジョン・レノンは生きていた。ここで客席からもどよめきが起こるほどソックリさん。78歳まで平和に漁師として暮らしていたんですね。もう一つ、イギリスの大ベストセラーのあの人の存在も消えていた・・・
廃業復活したホテルの階上ではHelpのパンクバージョンも聴けるし、最後のコンサートは『ボヘミアン・ラプソディ』と同じウェンブリーで、いきなり I Saw Her Standing There (エルトン・ジョンとの共演でも有名)という始まり方は痺れてしまった。この段階で『ボヘミアン・ラプソディ』と『ロケットマン』を繋げてくるんですね~上手い!
イエローサブマリンを持った人たちが謎でしたが、彼らもまたジャックと一緒にパラレルワールドに来てしまったのでしょうね。盗作を訴えるわけでもなく、ビートルズの歌を聞きたいと願う優しさも感じました。
※ ビートルズが好きな方には『アクロス・ザ・ユニバース』(2007)もお薦めです。
ちょっと残念だったのは、ファンから逃げるときタクシーにそのまま乗り込みましたが、反対側のドアから降りて逃げれば完璧なオマージュでした・・・
もひとつ、演奏しようとする曲のメモにRevolution9があったところも笑った!
ビートルズの偉大さを再認識した
最近、往年のビックミュージシャン関係の映画が立て続けに公開されていますが、我々(50代)の世代にはジャストミートの映画ばかりで嬉しい限りです。
本作は最後の大物ビートルズモチーフです。ビートルズが存在しないパラレルワールドに次々とビートルズの曲を発表して天才扱いされる売れないミュージシャンの話ですが、エルトンジョンやクイーンも名曲揃いだが、やはりビートルズは改めて聞くと本当に素晴らしい曲ばかりですね。40年前に初めてビートルズを聴いた時の衝撃が甦りました。曲だけで泣けるのに主人公を支えるマネージャー役のリリー・ジェームズの演技がとてもキュートで素晴らしい!今回は本人役で出演しているエドシーランのウイットに富んだ芝居もとても楽しくて、なかなか贅沢な時間を過ごせました!ビートルズ以外にも存在しないものがいろいろあって笑えました。
映画と関係無いですが、映画マナーの案内フィルムは本編上映直前に流して欲しいですね。マナーの悪い人はギリギリか始まってから入ってくるような人達ですから。
盗撮防止ムービーよりこちらの方が重要ですよ。
また最近、特に持ち込み食品を食べる人が多く、コンビニ袋やスナック菓子のシャカシャカ音させる人がホントに多くて、映画関係者の皆さまには、特にこれの防止啓蒙をお願いしたいです。
音楽好きなら気楽に楽しめる
ちょっと変わったファンタジー映画?世界からビートルズが消えてしまったら?そんな発想で生まれた映画。演奏されるどの曲も耳にしたことのある曲で、音楽聴いているだけでも楽しめた。ただストーリー的なことで言えば、最後まで肝心の謎は謎のまま。なぜ世界からピンポイントでビートルズが消えたんだろう?もやっとした気持ちは残ったまま。途中出てきたあの人や、イエローサブマリンのあの人達は何だったの?誰かにスッキリさせて欲しい。
アイデア賞
自分以外が突然ビートルズを知らない世界になったら、という予告に強烈に引き込まれて興味を抱き、鑑賞したがその期待値は予告止まりであった。
鑑賞前にざっとこちらの映画のレビューをみていて、そのタイトルの「78歳」というキーワードが目に入り、
あ、もしかして主人公は実は78歳だったというオチなのかな、タイトルでネタバレされては困ると思いつつ鑑賞したが、悪い意味でそのオチを裏切られた。
「ビートルズ」というワードと曲ありきの超普遍的な映画であった。
主人公が盗作に似た行為を続け、苦悩する物語でも開き直る物語でもなく、小さくともビートルズを未来に伝授していくといういい人止まりの物語でまぁそうだよなと思いつつ、映画としてつまらなかった。
ただ随所随所にいくつかのビートルズの曲が折り込まれ、あぁ、やっぱりビートルズっていいな、絶対的な認知度であり、いかにビートルズが現代を生きる人間の心をも動かす存在であるかということはあらためて認識することができたし鑑賞中退屈することはなかった。
また、ビートルズの存在を知る男女と主人公とのやりとりは素敵なシーンだった。
日頃、好きなものを他者と共有できる喜びは意識に及ばずとも孤独を覆っているのだと思う。
ビートルズが壮大すぎて、それを扱う映画だから遠慮もあるのだろうか。テーマ止まりの普遍的な映画。
あえて軽いものが観たいときや、さらっと「へー、よかったね」程度に流したいときに適した映画。
78歳だったオチのほうが個人的にはまだおもしろかったな。
『僕はビートルズ』
ビートルズ12作目のオリジナル・アルバム『アビイ・ロード』から今年が半世紀であり、この時期に合わせた公開であろう。
表題の通り、同じようなテーマの漫画が日本にもあり、多分世界中にこういう“歴史改編”モノは存在してると容易に想像できる。その中に於いて、今作の位置づけは自分なりに考察すると、それ程高いレベルではない。というのもファンタジーとしてはどうにも雑さが拭いきれず、飲み込みづらさをビートルズの楽曲という“オブラート”で喉を開けて流し込むという建付けで出来上がっているからである。そもそもの根本のプロットである、“ビートルズが存在していなかった世界”という前提がその後の社会にどれだけの影響力を及ぼしているのか、端的に言えば存在するモノと存在しないモノ、そして大事なのは無かったことで全く別の違う“何か”が代替として登場するのかという考察が緻密に積み上がっていないことに、ストーリー設定のグラグラ感を醸し出してしまっているのである。まぁ、その辺りは多分、どのレビューでも問われていることであろう。本筋である、幼馴染みの女性とのラブコメ要素も、インド人と白人という人種的な違和感が拭えない(人種差別を助長しているのではなく、寧ろ現在に於ける差別問題としてのテーマの折込の深度が足りないと感じる)キャスティングに、ピースの嵌っていないジグソーパズルの印象を持たせられてしまっている。
と、ここまで考察してみて、ハタと気付く。そうか、この違和感こそが、今作のテーマなのかと。それは、自分のように旧態然の思考であることこそに対するアンチテーゼなのであろうと、遅まきながら気付かされてしまったことに大変な恥ずかしさを感じてしまったのだ。
“ビートルズは白人だけのモノではない“、”インド人と白人だって恋愛し結婚もする“、そしてそのことに昔のように抑圧された葛藤を慇懃無礼に織込む必要もないんだということを。今作品に抵抗感を感じるとしたら、それはそのまま現在席巻している右傾化に繋がるベクトルなのだということを。登場人物の白人のおじさんとおばさんが、主人公に詰め寄るようなイメージを醸し出す。勿論主人公にとっては自分の悪行がバレ、追求されることへの恐れを感じる。しかし、二人は逆に感謝の辞を述べる。意外にもビートルズの代わりに世界に偉大な楽曲を披露してくれることが嬉しかったのだ。そして、クライマックスは世界同時停電後のパラレルワールドで船乗りとなっていたジョン・レノンとの邂逅。勿論、満載なツッコミどころの一部だ。しかし、曲こそ作らないジョンは、それでも幸せを感じている心の穏やかさ、そして幸福なことに78歳でも生きていることの有難みを強く感じてしまうのだ。荒唐無稽ではあっても、それは、『ワンスアポンアタイムインハリウッド』に於ける『シャロン・テート』以上のフィクションによるマジックなのだろう。出来れば、その他3人も出演させて欲しかったのが心残りである。その件も含めて、主人公がインド系ということにこそ存在の意味合いを演出させている制作陣の強いメッセージなのだろう。今作を作るに於いて相当楽曲使用料が嵩んだという噂だが、劇中にフリー音源として提供するという皮肉も相俟って、素晴らしい文化は世界の共有財産という訴えは強く心に響くものだ。なかなかの挑戦的な、手荒い洗礼である。ストレートに素直に共有されるこそ、これからの社会は次のステージにアップグレードする、試金石的作品なのであろう。
まぁ、ヒロインの女の子と付合っていた男があっさりと退いた件は、幾らビートルズでも飲み込めなかったのは、ご愛敬であるw
素晴らしい!けど、惜しい点が2つ…
この映画の良いところについては他の方が書いてくれているので、引っ掛かった点を述べます…
・恋愛事情について
ヒロインが自分勝手で無神経すぎる。ジャックが散々やめたいと言っているのを無理やり止めてまで音楽を続けさせたのに、いざ売れると音楽をとるか私をとるか選んで!とか言って、あなたなんのためにマネージャーやってたの?
しかもそんな無理難題をふっかけておいて、ふられたらすぐに彼氏作ってそれを見せつける性格の悪さにイライラした。
・主人公の最後の行動について
上記に関しては、若者の奔放な恋愛模様と見ればまだ理解できるが、こっちは看過できない
真実を打ち明けるのはいいが、全部の曲を無料公開するって、レコード会社は大赤字ですよね。
金儲けのためとはいえビートルズの曲を世界中に広める助けをしてくれた多くの人々に対して、その仕打ちってどうなんでしょう?
プロデューサーを悪者のように描いていたけど、彼女らは何も間違った行動はとっていないと思うのですが…せめて感謝の言葉のひとつくらいあったらまだ救われたけど、これは流石に恩を仇で返しすぎと感じました。
曲、キャスト、演出は素晴らしいけど、ストーリーではモヤモヤが残る映画でした
ノーカット版希望
素晴らしい映画だったが、何かが足りない。細かい説明が端折られている印象を受けた。同じような印象を受けた方はYouTubeで未採用のシーン集があがっているので観ていただきたい。サムシングを披露するシーンなんかは見事だけど、何故外したんだろう。ワインディングロードの場面と被るからか。ブルーレイでは是非ノーカット版を収録して欲しい。
サンタは何色なんだろう?
夢を諦められないイギリス人ソロシンガーがザ・ビートルズの存在しない平行世界らしきところに行ってしまい、そこでザ・ビートルズの曲を発表し活躍する話。
世界中が一斉に12秒間の停電にみまわれて、自転車で帰宅途中の主人公が大事故に。気がつくと病院のベッドの上で、その世界にはザ・ビートルズもコカコーラも存在せず、知るのは主人公ばかりなりというストーリー。
記憶を頼りに曲&詞を再現して披露したら、世界中が大騒ぎwしかも新曲がどんどん披露されていく、ってそりゃそうだ。
そこにお約束の様に絡んでくるマネとの話や楽曲の秘密、とわかりやすいし起伏もあってテンポも良いし。
正直、特にビートルズに思い入れがある訳でもなく…寧ろ残念ながら興味がない方の自分。
しかしながら流れたビートルズの曲が全て判ったのは、やっぱ凄いぜザ・ビートルズ。
音楽を題材にしたコミカルでノリが良くてクリーンなドラマで非常に面白かった。
ちなみに私は、エド・シーランって誰ですか?というレベルです。
ものすごく
良かった!!今年のベスト3いやもしかしたらベスト1かも。さすが『ラブアクチュアリ』の脚本家さん。思いつきそうで思いつかない設定。エドシーランも良かったし、ジョンレノンがまさかの登場。『ヘイ相棒』にも大笑い。ビートルズのいる世界線で生きられて良かった。
絶妙なラインで期待以下…
ビートルズを誰も知らない世界って設定が面白くて、予告編も観て楽しみにしてたんだけど、
何だろう、絶妙なラインで退屈というか期待以下でした…。
偉大な名曲を世に残さねばという思い。
それに伴う名声と金は世間を欺いて得ているという葛藤。
そして失って初めて気付く大切なのモノを取り戻すまでを描いているんだけど、
何だか煮え切らない男の世間を巻き込んだ成長物語って感じだったな〜(それを描いてたのかもしれないけど)
個人的にもうちょっとビートルズの名曲に初めて触れた世間の反応でカタルシスを感じたかったし、
父親やロッキーのボケに乗れなかったし、
エリーに思いを告げるのは自分の曲であって欲しかった、ベタだけど。(相手がエリーだけに「いとしのエリー」唄うじゃないの、ってちょっと思ってしまった)
って感じで楽しめんだけど絶妙なラインで…って感想でした。
ツッコミどころはあるけれど
楽しめた!
ボヘミアンラプソディーの二番煎じではない、別物。
似てる部分はあったけど。例えば場所の名前が大きなテロップで流れるとか。
ツッコミどころは、なぜあの老夫婦はビートルズを知っていたの?
コーラ、シガレット、などの言葉も消えたのはなぜ?
など、まぁ、細かいところはおいといて。
久々に満席に近かったシアター内。
ビートルズの人気の高さを物語る?
楽曲の数々はもう間違いないので、もっと聞きたかったなぁ、とも思ったけれど、続きは家で聞けばいい。
スラムドッグミリオネアのデヴ・パテルとは親戚でもないのよね?
この監督さん、インドの人が好きなのか?
でも、主人公が超イケメンじゃない(失礼)のも良かったのでしょうね。
マネージャーが追いかけてくるシーンはホラーのパロディみたいだったし、いろいろ楽しかったなぁ。
ただただ愛しかない。
もうね、尊い。
音楽を愛してる。ビートルズを愛してる。
こういう作品にしちゃ珍しく、主人公が言うほど驕らないのが良いですよね。まあキレるシーンはありますけど。
ただ"魔が差した"だけで、最初から最後まで良いやつなんですよ。
ロッキーがあんなに重要なキャラだとは。なんか憎めないですよね。
エリーが凄く良い。高嶺の花ではないけど魅力的。
悪い人がいないんですよ。デブラだって急に現れた天才を売りたいだけで、「結果的に」悪役みたいになっただけですからね。
そして何より…ジョン・レノンですよ。
あんなのありですか。
そりゃね、生きてるはずなんですよ。
ファンがいないんだから。
予想できたはずなのに、完全にノーマークでした。
そのおかげで、映像の美しさも手伝ってもう泣きましたよ。
ジョン・レノンが生きている。
それだけで、この作品は存在する価値があると思います。
ビートルズの音楽がまた広まりつつある。
ここから、この世界では「オアシス」が生まれるんでしょう。
ビートルズは無くても、「ビートルズの音楽」は死なない。
こんな世界があってもいい。
とか言ったら、メンバーに怒られそう。
ラブコメとしてもやはり疑問が・・・(笑)
ビートルズがいなくなったことにより、オアシスもいない!
となると、ヒロインが主人公に恋したきっかけである学生バンドでのオアシス「Wonderwall」は一体どういうことになったんだろう笑
劇中で主人公がフラッシュバックした「Wonderwall」シーンで、私は主人公が「あの時君が聞いたあの曲!オレが学生時代にライブで演奏したあの曲!あの曲は何だった?!」とヒロインに問いただすのかと思ったが、、、
そしてラストライブでWonderwallを演奏し、彼女の気持ちを取り戻す(高校時代のあのきっかけを再現する)シーンになると思った。
さすが「ブリジット・ジョーンズの日記」のリチャード・カーティスさんの製作らしく笑わせてくれるのだが、いい歳こいた大人2人が「好き」の一言も言えずにジタバタするのが観ていられなかった笑
ラストのあの二番目でいいと言った男も都合が良すぎる。二番目っていったいどういうことだよ笑
高校生ならわかる!ビートルズ版「シング・ストリート」ならわかる!しかし、ジョン(と間接的にノエル"Wonderwallの詩")に説得されてやっと気付くなんて!
さらにラストの鬼プロデューサーからの逃走シーン。
やはり事務所関連の契約等で、勝手に無料配信は訴えられるんじゃないでしょうか?
走って逃げれば済むのかあれは?笑
ジョンのそっくりさん登場(ダニー・ボイル作品常連のロバート・カーライルさんが演じています。)はまあ・・よかったのかな。
映画の中では無事に生きてよかったのですが、
あのシーンはジョンではなく、ポール(本人)がよかったかなぁ〜(泣)
頑張ってポールを出演させてくれたら☆5はカタイ笑
やっぱり本物はオーラが違いますよ。生まれて始めてポールのライブを生で観て全身震えましたから。
まぁ、この映画はあくまでも主人公とヒロインのラブコメで、ビートルズがない世界自体はそこまで掘り下げるものではなかったということですかね。
かわぐちかいじさんと藤井哲夫さんによる「僕はビートルズ」よりは、主人公が取った行動に好感がもてますし、リリー・ジェイムズは可愛いし、よかったのですが、ラブコメと割り切れないところもありました。
イライラ
イエスタデイ観てきたが、正直イマイチだった。主人公のラブストーリーに重点が置かれてて、曲の扱いが全体的に雑。
主人公の親も最悪。俺は予告編でもあったレットイットビーを聴きたかったのに、ずっと邪魔して結局聴けずじまい。天然キャラで笑いを取ろうとしたのだろうけど、全く笑えない。名曲を受け狙いで汚した監督の神経を疑う。
あと題名がイエスタデイなのにクレジットタイトルがずっとヘイジュードなのも謎。
もちろん曲は最高だが、曲の長さだけで選曲したんじゃないの?手抜き?と感じてしまった。
異世界転生モノ(?)やラブストーリーとして観るならまぁまぁだけど、ビートルズファンとして言わせてもらうと、全くの期待外れだった。
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