アスのレビュー・感想・評価
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もっと評価されて良い秀作
ホラー映画の側面もあればサスペンス映画の側面もある不思議な映画。展開のテンポも良く全編を通して楽しめた。個人差はあるが残虐シーンも激しいものにはなっておらず見やすかった点もGOOD。悪魔的要素に恐怖心を持つアメリカらしい映画と思った。
ただのホラー映画ではない
よかったところ
突然大きな音を立ててびっくりさせる安っぽい手法が使われていなかった。
ところどころに笑えるポイントがあり、緊張と緩和のバランスが取れていて観ていてしんどくなかった。
エンタメ映画でありながらメッセージ性もあるジョーダンピール監督らしい仕上がりになっていた。
音響によって上手く緊張感を感じさせていた。
よくないところ
もともと地下に住んでいた主人公が記憶を無くしていたことにはあまり納得ができなかった。記憶を無くしたことをもし認めたとすれば伏線を回収したラストは素晴らしかったと思う。
メッセージ性について
この映画のテーマの1つに貧富の差がある。同じ人間であっても育つ環境によっては全くの別人になってしまう。また、貧しい人々は治療を受けられず、教育も受けられないことが描かれている。映画の中で地上に住む人々は貧困層ではないがその中にも格差がある。富裕層の白人家族はシャドウになすすべなく殺されており、皮肉を感じられる。エレミア11章11節には「それゆえ、主はこう仰せられる。「見よ。私はかれらに災いを下す。彼らはそれから逃れることはできない。彼らは私に叫ぶだろうが私はかれらに聞かない。」」とある。これは地下の人々が苦痛で叫んでも地上の人々には声が聞こえないことを指している。これは現実は貧困層の意見はなかなか受け入れられず、富裕層の都合がいいように作られているというメッセージを感じる。
なんだか分からないが怖い
またまた日本人にはよくわからない予言書
やら神やらのおかげで
この惨劇が始まるわけですが、それなりに
怖いし、これはこれでいいのではないでしょうか。
「ライド感」が楽しかった
他にも書いていらっしゃる方が多いが、辻褄合わせとか、伏線回収とか、物語的考証とか、そういう事を気にしてしまうと「酷い映画」なのかも。
ラストのサプライズも、まあそんな感じなんだろうなあ…と予測できる範疇。
前作『ゲット・アウト』の時も感じた、「秘密が明らかになればなるほど、話はトンデモの方向へ向かう」という感じは(いい意味で)健在だし、ものすごく緊迫しているシーンで明らかに笑わせにかかって来るのも楽しい。
でも、これだけ最後までメチャクチャな映画なのに、「え?これナニ?どういう事?なんでこうなったの?この後どうなっちゃうの?…」という興味がラストまで続くのはすごい。そしてその疑問のほとんどに論理的な解答をされない(作り手側はしたつもりなのかもしれないけど)まま、エンドロールを眺めながら、「なんか楽しかった…」と思えるのは我ながら不思議だ。
「引っ張り回される感じ」を楽しんだのかも知れない。
ただ、社会的批評として観ると、いつも我々が「あいつらいい暮らししやがって!ウチなんて…」と他人を妬む一方で、我々の目にも触れない(隔離され隠された)世界で、想像を絶する様な貧困や差別に喘いでいる人たちがいる。それも遥か異国の地ではなく、まったくの他人でさえない。我々の家の地下に、我々と同じ顔をした人々がいて、ともすればそれは私自身の姿だったかも知れないのだ。
と、そこまでこの作品の価値に肩を持つつもりはないけど、『ゲット・アウト』が楽しめた人なら好きになれる映画なんじゃないかな。
つっこみどころはあるけど
つっこみどころはあるけれど楽しめました。
見る前は、トラウマを抱えながら実家に戻り自分の妄想でもう一人の自分が現れてトラウマを克服する話かと思いましたが全然違いました!
ゲットアウトの監督と同じということで、雰囲気はすごくゲットアウトと同じ感じで、何だか気味の悪いけど陽気で不思議な感覚でした。
気になるところを上げれば、
・うさぎはどうやって生産されていたのか
・地下の施設?は捨てられたと言っているのになぜあんなに綺麗に整備されているのか
・どうしてあのビーチと繋がっていたのか
・全人類の影なる存在はいるのか
ということでしょうか...
なんか回り回ってギャグのような、でも不気味でホラーアクションのような不思議な作品でした。
気になるところ、突っ込みどころはあるにせよとても楽しめる作品でした。
黒人ホラー
前作も同様ですが黒人のホラーって異物感と新しさがありますね。暗闇と黒人の同期化。白目と歯の対比。計算か、自虐か、はたまた開き直りか。スタイリッシュな音楽と映像。かなりかっこよく爽快です。とにかくオープニングが秀逸です。ホラーとして大変残念ですが、緊張と緩和が上手く使えていないのでだらっとした印象。でも、なんかいいよねー。次回作に期待します。
ダメでしょ。ふつうに
なんでこんな評価高いの?
話むちゃくちゃで、ホラーやサスペンス要素もほとんど無し。 あの地下世界は何ですか? 説明しろとは言わないですけど、全く納得できないあのネタバレ感。はあ?
そして、デタラメなスプラッター感。あのお化け屋敷くらい適当に作られた映画かと
とにかく不気味
いや不気味、このポスターだけでもわかるでしょうが不気味すぎる。
家族ごともう一人づつ自分達がいて、えーってなる。追いかけられる。ギァみたいな💀
思っていた展開とはちょっと難しかったけど、結末にゾッとした。
ゲットアウトより非現実的だけど、もしかしたら無い話じゃないかも…。
良好な上下関係を希望
昔々あるところに少女がいました。少女には影がいました。二人はつながっていました。
上に生きる人の影が下に繋げられて、真似っこ劣化版の人生を送り狂気に徹するしかない世界。
突然の襲来、異様な表情と奇声、謎の"パフォーマンスアート"、起きることのどれもこれもが恐ろしく、どんどん見えてくる闇の形も面白い。
それなのに、どうしてこうもモヤモヤが止まらず乗り切れないんだろう。
同じ顔の家族が襲ってくる。
赤い服を纏い庭バサミを振りかざして来るその姿の気持ち悪さに、最初はかなりゾクゾクしていた。
家族とその分身が別行動を始めると途端に薄れる緊張感。
バリエーション豊かな追いかけっこを楽しめるはずなのに、切り貼りの仕方が雑なのか何なのか。
そして妙な間にイラついてしまう。
四人もメインがいて誰も死なないことが地味に嫌だった。
分身たちは相当凶暴だし明確な殺意がある分強いはずなのに、バカスカ倒しちゃうウィルソン家。
誰か一人でも無残に殺されてくれると程よい絶望がアクセントになるのに。
何と言っても気になる奴らの正体、その説明がかなり中途半端で、逆にノイズだった。
いや非常に興味深い。
興味深いのに、変なところで現実味を出そうとしてくるのでどうしても無理がある。
むしろ何も説明が無い方が理不尽で怖いし、オカルトの方向に振ってくれればすぐ受け入れるし色々補完して楽しめるのに。
上に生きる者の行動を映すしかない分身たち、その気味の悪い生態をずっと見ていたい。
しかし考えて掘り下げるほど気になってしまうアレコレ。
昔からあのクローン制度は続いていたみたいだけど、小綺麗な施設は誰かが整備して作り変えたりしていたのかな。
地上に出て目的を果たそうとする、その切り替えはどう行ったんだろう。
ラストに入るどストレートな捻りは好き。
頑張れ分身!地獄を抜け出せ!殺しを楽しめ!とにかく生きろ!
あの時の記憶は閉じ込めて今まで生きていたのかな。
そうじゃないと分身家族の襲来への反応が不自然でしょう。
蘇った記憶、なんとなく察した息子、これから先が楽しみだこと。
ずっと監視していなきゃね。それかどこかで見切りをつけなきゃね。
そして突然下に置き去りにされてしまった幼いアディの可哀想なこと。
ブチ切れて殺戮に走るのも当たり前。
でも彼女もあの時の記憶は曖昧だったのかな。しっかり覚えていたら、まずあんな説明はしないでしょう。
生きる世界が捻れた二人の力関係は、その後どう変化したんだろう。
それでもなお下で生きる本物アディの行動が上のクローンアディに影響していたんだろうか。
でもバレエは誰かに習わないと無理だし、下の人々が自主的な行動ができないなら誰かに教わるのも無理な話。
社会的、もしくは宗教的な意味やメッセージも大いに込められているんだろうけど、正直それを掘って受け止めたいという意欲は無い。
もともと直球で受け取る方が好きだし、考察するほどの引力はどうしても感じられなかった。
そんなことよりも、無数にいる上下の二人の関係を考えて耽るほうが面白い。
のめり込んで楽しむことはできなかったけど、ダントツな不気味さと後引く世界観はやっぱり好き。
殺される恐怖はいつだって大きい。
もし私の分身が下の方にいるなら、映画観てばっかで座りっぱなしで嫌だろうな…。
作家性を存分に発揮したホラー
怖い、というより謎い。
ジョーダン・ピールがただ怖いホラー作家でないことは「ゲット・アウト」で明示されている。この「アス」でもその作家性は存分に発揮されるが、中々複雑である。
別荘にやってきた一家が自身のドッペルゲンガー(影)に襲われる訳だが、既にこの影がメタファーであり、そしてその上人為的なものである。ということ。そして登場する二家族の描かれ方の違いが「格差」を明確に表している。
もちろんホラーエンタメとして普通に観る分にも非常に秀逸で、お父さんがあの状況でもボケをかますところとか、それに対する子どもたちの反応がくすりとさせる。ルピタ・ニョンゴが終始張り詰めた表情なので癒しだ。
ラストまでの展開もなんというか、ミステリーっぽいけどそのマンネリを上手く打破し驚愕のラストまで持っていっている。そうだったのか、そうきたのか...!という。
なぜ主人公一家だけじわじわ追い詰められるのかが消化できていないのだが、彼女らの「根源的」要素を考えると納得もしたり。
ルピタ・ニョンゴ凄いと思いましたが、もっと壮絶だったのはジェイソン役(この名付け...!)の少年。彼の表情凄かったな...。演者の皆さんの「影」の振る舞いも秀逸過ぎて...。
怖さとエンタメと作家性を全てきちんと盛り込んでも全くブレないジョーダン・ピール、恐るべし。
私は勧めない
中途半端なホラー映画である。
はっきり言ってあまりオススメはしない。
主人公は愛らしく好感がもてる、子どもたちも可愛らしい。けれども
暗い画面になると、黒人だからか場面と同化して表情が見えない。
ちょっとおどろおどろしい効果音や音楽が流れるが、実は怖くない。心理的にも怖さがない。が、殺し方が残忍で
ちょっと見るに耐えない。しかも家族同士で何人殺したなどと言いあう。そして思いっきり流血の場面の数々。
家族が一丸となってクローンゾンビと戦うのだが、途中の設定がグダグダである。ゾンビならゾンビらしくと思うけど、中途半端なクローンゾンビ。そう、中途半端に人間らしいのだ。主人公家族と同じ様な顔をしたクローンを殺していくシーンは、ある意味でヒトとしておそろしい。
映画冒頭のシーンはウサギが沢山、クローンを表しているのか?と思うが、無駄に長く感じた、
ラストは、ン?実はそうひねったのか?と思った。
とにかくすごかった!
もしある日、自分と同じ顔をした人間が
ハサミを持って現れ自分に襲いかかってきたら
…。
自分が自分を殺しにきた。
「ゲット・アウト」のジョーダン・ピール監督
が放つ「Usアス」は最初から心を鷲掴みにされた。2019年の衝撃的な作品であることは間違いない!
夫と妻に娘と息子の4人。
それぞれ同じ顔をした4人に襲われます。
内容少しでも詳しく書いてしまうと
ネタバレになってしまう。 ラストの場面はあっと
驚かされた。
あの最初の場面から全ては始まったいた
とわかったときの衝撃はたまらなかった。
これが映画の醍醐味だなと思う。
全て俳優さんたちは「殺しにくる凶暴な役」と
「襲われて怯える役」の二役を演じている。
これがまた素晴らしい!
また音楽が不気味で雰囲気が出ている。
ハサミ・うさぎ・赤い服・バレエ…
色々な小物も重要なピースです。
ちょっと難しくて意味が
理解できない部分もあったけど
それを忘れさせてくれるドキドキ感がありました。
ホラーといってもサスペンス寄り(?)なので
ホラー苦手な人も楽しめるはず!
Usアス観た人と語りたい!
そんなUsアスは絶対観てほしい!
なんか懐かしい感じ
単純なホラー映画では無いと思っていたが、予想外のテイスト。設定はゾンビ映画の構成だけど、不条理感たっぷり。という内容なので、物語に納得感や爽快感は無いものの、雰囲気は楽しめた。
「なんでそうなの?」と言う疑問が沸きながらも、ストーリー自体はそれなりに完結していて「彼らはあなたの隣にいるかもしれない」とか「地球の害虫は我々かもしれない」などと言った意味深な言葉で煽って終わる系のあのパターン。ウルトラQとか、トワイライトゾーンとかを思い出していただければと思う。
深い意味はいろいろあるのかもしれないので、そこまで意味を見出すべく調べて楽しむのもよし、表面を捉えて映像や展開を楽しむもよしなのでしょう。
そういう話なので、エヴァンゲリオン的な楽しみ方は出来そうだが、自分としては宗教的な部分や米国の深層みたいなところに立ち入る興味までは湧かなかった。また、表面的な部分もあまり目新しいものもなく、入り込むだけのパワーも感じず、ちょっと中途半端な印象だったかな。悪い映画では無いと思うけど、皆に勧められるものでも無いですかね。
結果より過程を楽しむ
終盤あたりまで、
話のスケールがどんどん大きくなっていくのを「この不可解な現象に何かしらの決着がつくのだろう」とワクワクしっぱなしだった。
「目的は何か」みたいな台詞も何度もあったから、何か凄い目的があると思うじゃない。
そういう謎のひっぱり方とサスペンスの作り方が上手だから楽しく観ることができたんだと思う。
で、いろいろネタバラシがあると、
なんだかいろいろガバガバで目的もよく分からない。
最後のドンデン返しも、確かにドンデン返ってはいるが「だからアソコはあーだったのか!!」っていう爽快感が案外なくて、そういう意味で脚本がイマイチなのかなー。
と、観た後モヤモヤが凄い残るけど、こういう映画は嫌いではない。
こういう大ネタが最後にあるミステリーって、「予想通りだったからダメー」ってよく言われるし、そう言う人に限って予想が外れると「思ってたのと違うからダメー」とか言ったりして、結構評価が下がったりするけど、こういう映画もっと配給してほしいな。
得物はハサミ
タイトルに意味はありませんw
恐くて面白かったです。世にも奇妙な物語。
前作「ゲットアウト」や「イットフォローズ」のような何かいやーな感じ、からのクスッとさせるギャグ描写(fuck the police、長女の明らかなオーバーキルw)もあり、緊張と緩和が絶妙。
クライマックスが尻すぼみかな?と思ったら最後まで見て、「おおー!」と。
なぜ〇〇の分身だけ〇〇なのか…脚本がよくできてて感心。
キック・アスのアスではありません
ある日、これはいける‼️と浮かんだ斬新なアイデアから企画がスタートしたけれど、監督本人もあまり納得できないまま、修正できずに期限切れとなった。そんな印象が残りました。
たぶん、個人的な好みを離れてみても、勿体ない、に近い〝いまひとつ〟な要素がいっぱいでした。
不気味な演出は健在!
地下トンネルに潜む謎のクローン達 ネタは色々と良かったと思います。ただ前回の『ゲット・アウト』と比べると地下人間の行動など意味が解らない点(手つなぎによる人間鎖等)が多かったりストーリーのテンポが悪いのか、すごく観辛く感じました。
劇伴の音楽は今回も不気味さがよく出てて良かったです。
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