ホワイト・クロウ 伝説のダンサーのレビュー・感想・評価
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【前半はバレエ好きな人向け(ダンスシーンなど秀麗)、後半は一気に面白さが加速する作品】
- セルゲイ・ポルーニンのドキュメンタリー映画(秀作)を観ていた事と、耽美的な赤江瀑作品が大変好きな事と(”ニジンスキーの手”など)、描かれた時代は違うが「禁断の恋 マチルダ」が面白かったので、久しぶりにバレエ映画を鑑賞した。- ◆感想 ・前半はセルゲイ・ポルーニンの彼独特の高い飛翔を含めたダンスシーンなどが美しいが、やや単調。 ・後半、パリ公演にヌレエフ達が旅立ってから、物語は一気に面白くなる。 今は無き、ソビエト時代が描かれているのも感慨深かったし、レイフ・ファインズが監督だけでなく重要な役で出演もしていて嬉しかった。 <フライヤーにも記載されているが、ホワイト・クロウの意味も初めて知った作品である。> <2019年5月18日 伏見ミリオン座にて鑑賞 満席だったなあ・・。>
濡れにぞヌレエフ
ヌレエフ氏には大昔にケン・ラッセルの映画で出会っているはずだが、ほとんど覚えていない。 こういう実在のアーチストを描いた映画でいつも気になるのは、演じている役者がどこまでそのパフォーマンスに迫れているのかということ。この映画では実際のバレエダンサーが演じているということなので、もちろん技術は確かなのだろうけど、それでも天才と言われたダンサーの特質をそう簡単に再現できるものではないと思う。ま、私自身はヌレエフのダンスにまるで無知なので、どこがどう違うとも言えないのだが。天才歌手とか天才ピアニストとかを扱った映画でも然り。先に話題になったクイーンの映画みたいに元の音源を使えばその点はうまく逃げられる塩梅になる。 この映画に関して言えば、それほどダンスシーンが多いわけでもないので、ただ天才肌の人間というのはいけすかない性格が多いのかなという印象の方が強かった。 「ルナ・パパ」「ツバル」で大ファンになったチュルパン・ハマートヴァが出ていたとは!途中まったく気づかず、エンドクレジットを見て初めて知った次第。やはりかつての面影とは…。
天才の強さってこうなのか
沢山のバレエ場面を期待していたが見事に裏切られた。でもそれが良かったように思う。 貧しく教養もない生まれ、田舎育ち、人に合わせることができないし、しようとしない性格。そういう自分を変えようとせず、全部引き受けて、新世界に飛び込む勢いと若さ、何より自由への希求に心動かされた。
うーむ…
時々ストーリーに繋がりが感じられない展開になる。字幕でしか追えないので、翻訳のせいなのか、脚本か?ただ自分はヌレエフを演じた俳優がバリシニコフに見えてしまって、誰の映画だっけ??と思うことしきり… そしてケンラッセルの「ヴァレンチノ」に想いを馳せる。 ヌレエフの男同士のタンゴにゾクゾクさせられた!
完成度が高い伝記映画
31st TIFF コンペティション ソ連時代にバレエダンサーが公演中に亡命した伝記映画。 歴史を語ることに徹底した絵づくりは秀逸。3つの時間軸が入り組んでいて、多少戸惑うところもあったけれど、その入り組んだ作りもかなり意図的なものと見ることができたので、相当完成度の高い映画と感じた。 物語は昔よく見聞きした事柄が並び立てられているような印象で、多少退屈な気持ちになってしまった。しかし、終盤の緊張感は見事で、それほど激しいわけではない出来事にハラハラドキドキの連続だった。
妥協のない美しさ
東京国際映画祭にて。コンペディション部門。 (名前だけは知ってる)ヌレエフの若き頃の伝記。多分ヌレエフもレイフ・ファインズも碌に知らないで観にきた奴は私だけだったのではという気もしなくもない...。 伝記というより、若く才気あふれる芸術家の情熱や葛藤を切り取った映画という印象。ダンサーを役者に起用しているため、画に嘘というものがまるでない。全く妥協のない映画であった。それでとにかく綺麗。切り取り方が徹頭徹尾美しかった。 しかし気合いを入れて観ていないと時系列の飛びについていけない。そこは観る者が頑張るしかない。まあそれはどの映画であっても言えることであろう。 亡命のシーンの緊迫感がすごい。あのシーンに持っていくまでの子ども時代の回想だったんだなあ、という気がする。あの場面のヌレエフの表情の撮り方が凄かった。あの表情ができるオレグ・イヴェンコは凄いなあ。あと低い声が魅力的なアデル・エグザルコプロス。どっかで観た...とずっと思っていたが「アデル、ブルーは熱い色」でした。 レイフ・ファインズは自分が出ない映画を監督したいそうだが、とてもよい演技してましたね...。 日本では2019年公開予定。
東京国際映画祭で観てきました。
とても美しい作品でした。心を奪われました…。 非凡な人間てやはり目を惹くのだなあ。 自分勝手な振る舞いに周りは傷つけられたり振り回されても、結局魅了されてしまう…。 主役を演じるオレグ・イヴェンコは、トップダンサーなのでバレエシーンが素晴らしいのは当然ですが、映画での演技が初心者とは思えませんでした。 表情や身体の動き、指先の動きまで、繊細で美しく無駄がない気がして目が離せませんでした。 ぜひ今後、俳優業に進出して来て欲しいです。 今回監督を務めたのは、俳優として出演もしているレイフ・ファインズ!彼の他の監督作品もぜひ観なきゃと思いました。
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