グリーンブックのレビュー・感想・評価
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小品だが、味わいが深い
あらすじ通りのストーリーっちゃ失礼ですが、下品なイタリア人の用心棒が黒人の天才ピアニストを、人種差別の色濃いアメリカ深南部に運転してコンサートに連れて行くという話です。
まるでガンジーにも通暁するような非暴力主義を貫きつつも、自分のアイデンティティについて考える黒人主人公の勇気がひとつのテーマです。
観客として、ここは相手を殴るでしょ、と思うシーンでも、主人公は忍耐する。
気品がなければ差別はなくならないという信念は、それは素晴らしいものでした。
ストーリー的には、べつにたいしたことはないとも言えるわけですが、しかしこのように勇気を持って行動してくれた多くの黒人がいたお蔭で、現在の黄色人種たる日本人であっても、アメリカ深南部をそれほど不快な差別にあうこともなく、平気で旅行できるようになったわけですから、ほんとうに頭が下がる思いがします。
コメディを作る監督ならではの軽やかさ
最高のバディ
バディものというジャンルは、映画には定期的にあります。
その中でも、本作は私の中でベストだと思います。
黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が旅を続けるなかで友情を深めていくお話。
内容はシンプルですが、人種差別という重い問題を盛り込んでおり、
観づらいかなと思われるかもしれませんが
軽快なコメディを織り交ぜることによって、
その重い問題を感じつつも、とてもサラリと見れてしまう映画でした。
重い問題のみを取り扱い、映画一本分まるまる社会派
というのも、もちろん『あり』だと思うのですが
映画とは基本娯楽ですので、重い気分で考えさせられるだけではなく
軽い気持ちでスッキリするのも大事だと思います。
主役2人のキャラクターがテンプレ中のテンプレですので
物語の展開等も安心してみることができ、
また、テンプレなキャラクターであるため、物語の展開も読める分
そこで発される、キャラクターたちの言葉に重みを感じます。
毎度のことながら、映画そのもののテンポについて言及しますが
本作もダレることなく進みますので、見ていてよい心地よさがあります。
ぜひ見ていただきたい一本です。
人種を超えた友情と勇気のドラマ
アカデミーノミネート時に見逃していた本作をようやく視聴。
凸凹コンビのロードムービーとしてめちゃくちゃ面白かった!!
インテリで才能溢れるピアニストの黒人と、すぐに人を殴る荒くれ者のイタリア人用心棒。
2人の珍道中の軽妙な掛け合いがとにかく楽しくて、最後まで全く飽きる事なく見ることができた。
いや、この先もずっと見ていたい。
そう思わせるくらいに魅力的だった。
旅の中で2人の心の交流を通しての価値観の変化。
1960年代のアメリカの地域ごとの黒人に対する目線の違いも実に分かりやすい。
何せ脚本が見事で伏線回収も上手い。
泣いて笑ってぞっとして、見終わった後に人種差別に対する物の見方が大きく変わる。
キャスティングも見事、ヴィゴのダメ親父っぷりもチャーミングだった。
こんな時代だからこそ万人にオススメしたい名作。
映画館で観たい作品のひとつ
期待を裏切らない作品。
笑ってほっこりして涙がぽろり
ふつう、白人は教養があって上品で、黒人は教育がなく粗野で・・・というイメージがあり、私もそのつもりで観始めてたことに気づきました。ところが出てくるエピソードは反対のことばかり。
イタリア系移民が多いアルゼンチンに暮らしていたことがあって、白人=上品、教養があると思い込んでいた私は、粗野で下品な言動をする現地の人々がすぐに理解できず、頭が混乱したものでした。だから劇中のトニーの振る舞いは実感をもってわかります。
上品なドンシャーリーと下品なトニーがあまりにも噛み合わなくて、数々のエピソードに笑っているうちに、当時当たり前だったアメリカの人種差別的な現実を突きつけられます。白人以外はすべて有色人種ですから、私たち日本人も例外なく同じ扱いを受けていたでしょう。
単純明快でうまく出来すぎているといえばそうですが、最後は温かい気持ちになって見終えることのできる、とってもよくできた映画でした。素晴らしかったです。
最高です!
2人が兎に角カワイイ!
イタリア人と黒人が次第に親友になっていく様に感動です。特に、イタリア人の少年のような純粋さがカワイイです。凄腕の用心棒なのに「俺のボス、凄いでしょ?」と得意げな顔や愛妻家なのも何ともほっこりします。
人種差別との戦いは、観ていて悲しくなります。どうか2人をこれ以上傷付けないで!と、祈る気持ちでした。
無学と賢い人のコンビはマイシリーズにも通じるところがあり、悲しい結末になるのでは?と不安にもなりました。
感動のあまり、何が言いたいのか分からない文章になってしまいましたが
これは必見です!
こういう系って中弛みがあったりと観るのに面倒かな?と、思いましたが、最初から最後まで良い作品です。
字幕でも吹替でも楽しめる作品です。
今回は字幕版でしたが、吹替だとあの言い回しはどうなるんだろう?と、楽しみになりました。
黒人の表情の演技がまた絶妙で、それだけで「ああ、これってコメディなんだ!」と、分からせてくれるコミカルさ。あれ?NGじゃね?を上手くリカバリーすらさせる往年の演技力は、本当に2人が親友になって行く様を感じさせてくれます。
オジサン2人なのに、歳を感じさせない若々しさのある様に驚きます。
早く吹替版も観たい!と、既におかわり鑑賞を決めてしまう良作です。
良い映画を観たな。と、心から思える作品です。
予想以上の良い映画
また好きな作品が増えた
また好きな作品が増えた。
母から勧められて鑑賞。
母よ‼️ありがとーっ!とっても良かった。
世の中は、大した理由もないのに、わざわざ人間は優劣をつけたがり、本当に弱い人間が己を守ろうとする為に、それを乱用する。
差別もその代表のようなものであり、長い長い歴史の中にいつの世も存在してきた。
実話をもとに作られた本作を鑑賞し、実際にこんな馬鹿げたルールが当たり前のように存在していたのかとただただ、人間の弱さと愚かさに驚いた。
めちゃくちゃなルールを昔からあるから、、、だとか、人前では良識のある人のふりをしてど失礼なことを裏でする人だとか。見ていて恥ずかしないんかい!とツッコミを入れずにはいられないシーンが何度もありました。
ただ、そんな場面ばかりではなく、劇中の中年おじさん2人組が、お互いのことに徐々に興味を持ち始めていたり、アドバイスをしたり、守ったり守られたり。の場面がちょいちょいあって笑えるのです。
この映画を見て感じたのは、人間は勇気が必要だということ。私たち自身を変えることができるのは、勇気なんだなと。今まで自分が信じてきていた事や当たり前だと思っていた事をひっくり返せるのは、自分自身であって、その為には相手や物事についてよく考えて、よく知ろうとすることが大切なんだと思いました。
最後のシーンでトニーの奥さんからドクへかけた言葉が
とても素敵でした。
面白い、笑える、泣ける、感動できる、考えることのできる映画でした
素晴らしい作品
タイトルなし(ネタバレ)
声を出して笑えるシーンがいくつかあった。だからこそ、映画館で観たらもっと良かった。
トニーとドクターが全然性格が違うが、お互いの良いところを尊重するのが好き。人は変われると、前向きになれる映画だった。
ヴィゴ・モーテンセンは、増量を役作りの為にしてさすがです。
人種差別
黒人の天才ピアニスト、ドクターシャーリーと失業してツアーに運転手として同行することになったイタリア人のトニー。シャーリーは演奏先で歓迎はされるものの、白人と同じトイレを使わせてもらえなかったり、同じレストランで食事することを断られたり、控室も倉庫だったりと辛い差別をうける。
凄く悔しいはずなのにぐっと堪え、プライドを保ち、心ない白人よりも遙かに紳士なのである。シャーリーは人種差別もあるが、同性愛者(実在のシャーリーはどうなのか?)の様で、それでも差別を受けてしまう。当時はまた同性愛にも理解はなかっただろうから辛かっただろう。
最後の演奏先のホテルでのレストランのシーン、演奏せずに帰ることを決めた時、慌てふためく支配人を見て黒人のウエイターが笑っていたが、スカッとしていたんだろうな。トニーも以前なら支配人を殴っただろうがぐっと堪えた、成長しました。家に修理に来た黒人の使ったコップを嫌がって捨てていたのに、シャーリーと行動を共にする中で、色々と学んだのだろう。
途中で車が故障し、トニーが車を修理している間、シャーリーは中で待っている。少し車外に出たところを農作業をしていた黒人が手を止め見ている、トニーにドアを開けてもらい乗り込み発進するまで見ている。あのシーンが印象深い。
アカデミー賞受賞、納得のとても良い映画でした。
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