この世界の(さらにいくつもの)片隅にのレビュー・感想・評価
全190件中、141~160件目を表示
いい意味でも悪い意味でも、100点!
冒頭5分で涙が出てきた。
3年前に前作を観た時の、何とも言えない感動がドバーッとよみがえって、涙が止まらない。
小学校の場面で、水原哲との追加シーンが。
なくてもいいけど、あるとないとでは、後々のエピソードの深みが違う。
リンさんやテルちゃんのシーンもそう。
より原作に近くなっている。
が、満足できたかというと、正直微妙。
前作が100点だとすると、本作も100点です。
120点ではなかった。
追加シーンの全てが、期待の範囲内で、新たな驚きや感動は少なかった。
過剰に期待してしまったからかも。
とはいっても、100満点中100点の作品であることは間違いない。
初見の方には自信をもってお薦めできる。
前作視聴組の方は、気楽に観た方が良いかも。
描ききってくれてありがとう!
うちはぼーっとしとるけえ、前作と同じ作品にはとても思えんかった。
とすずさん風に言いたくなる。
前作と比べながら観てしまうかな?と思っていましたが、むしろドラマ版を思い出しながら観てしまいました。ドラマ版の方が前作よりも原作に忠実なのでしょう。
そして、今回さらにいくつものエピソードを盛り込んで、この世界の片隅で強く生きていく人間のたくましさをより緻密に描けていた気がします。
戦争を知ってる世代も戦争を知らない世代も、日本中の老若男女に見てほしいなあ。この作品を知って欲しいな。
この世界にそうそう居場所はなくなりゃせんよ。
リンさんの言うように、自分の居場所は案外なくならないものなのかもしれない。
どんな悲惨なことが起きたとしても人は案外逞しい。
居場所はある。
例え死んでしまっても誰かの心の中には居場所があったりするものなのかもなあ。
日本のアニメはほんと素晴らしい!
オリジナル版よりも深く掘り下げられた分、すずさんの心情とかがより生...
オリジナル版よりも深く掘り下げられた分、すずさんの心情とかがより生々しく感じられます。
個人的にはオリジナル版の方がテンポも雰囲気も好きです。
素晴らしい作品だが、
やはり168分は長いかな。うーん。
試写会やブルーレイを含めて、前作は10回ほど見ているが、あれはテンポも含めて1つの完成形だったと思う。
もちろん今回りんさんのパートを中心とした追加部分についても、違和感を生じることなく完全に作品に溶け込んでいるし、原作を大切に思う観点からすると必要な追加なのは分かるし、おそらく片渕監督の考えもそうなんだろうと思う。
もちろん今回の完全版はとても素晴らしい作品です。
ストーリーを知っていても、あの不発弾のシーンでは目を背けてしまいそうになるし、玉音放送を聞いた直後のすずさんの激しい憤りにはこちらも辛くなります。
個人的には、二つの別の作品だと思いつつ、すずさんやりんさんに会いに、この完全版も何回も見る事でしょう。
PS
上映時間が長い事に加えて、少し色っぽいシーンも増えましたので、お子さんにはオリジナル版を見せてあげた方がいいような気がします。
現に自分が見た上映回にお子さん連れで見にきている方がいましたが、後半は完全に飽きてしまったようで、物を落としたり、隣の親御さんに「まだ?あとどのくらい?」と聞いていましたので…
前作知ってると、普通です。
確かにいい映画だと思います。
先入観なければ、、ですが。
ただ前作のいい思いがある人がみたら、普通に思いました。
もっと、例えば白木りんにフォーカスを充てるなどすれば、別のストーリーと思ったのですが。。
ストーリーをもうひとひねり欲しかったです。
ただ観てない人にはオススメな映画です。
ぜひオススメします。
長くなったことを感じさせない
忘れている部分もあったので、初めてのように楽しめた。
まあ、義理のお姉さんが最終的に優しくなることがわかっていたので、イライラ感は無かった。むしろ、人間らしさを感じた。笑
完全版
前作『この世界の片隅に』に40分近いシーンを加増した、言わば完全版。これから見てみようかなとお思いの方は、敢えて見比べたいのでなければ、是非こちらを。
元々、何気ない日常の短いエピソードを一つ一つ継いでいきながら、戦争によって徐々にきな臭さを増し、脅かされていく生活を、時の流れに沿って描いた作品だったが、前作では、見覚えのないシーンが回想で唐突に現れたりと、少し整合性に欠ける部分があった。
ああ、上映時間の関係などで、切り捨てざるをえなかったシーンがあるのだろうな、と、察してはいたのだが、新作では、その座りの悪い部分が全て表されていて、成る程、こういう事だったか!と、すっかり腑に落ちた。
特にリンさん関係のエピソードがしっかり語られた事で、戦前の日本女性の、相手の人となりもよく解らないまま結婚し、嫁として他人の家族や環境に囲まれ、共に時を過ごし生活をおくる内に一つの【家】になっていく姿が、より鮮明さを増した。
無論戦争ものとしても見るべき作品だが、今回は、一人の女性と周囲の人々の人生を追う群像劇としても見応えがある。
あの頃、たくさんのすずさん、たくさんのリンさん、たくさんの晴美さん、たくさんのお姉さん、たくさんの周作さん、たくさんの水原さんがいた。今もいる。
ごくごくパーソナルで小さい物語が、日本中に、世界中に、観客一人一人の物語となって広がっていく。
令和になった今だからこそ、観るべき作品かと思います。
16年に公開された「この世界の片隅に」にとても感動し、新たなシーンを追加した長尺版との事で鑑賞を楽しみにしていました。
で、感想はと言うと…良かった。とても良かった。
観れて良かった。この作品に新しい形で改めて出逢えて本当に良かったです。
ほんわかした絵柄やテンポの良い会話に優しい気持ちになりながらも避けては通れない現実に胸がキリキリする。メリハリの効いた演出がとても良い。
すずを始めとした登場人物達が切なくも愛おしい。
コトリンゴさんの優しい歌が心に染み渡る。劇中の「悲しくてやりきれない」や「隣組」にじんと来ます♪
特に悲しくてやりきれないはいろんなアレンジがありますが、この曲を聴くと切なくなります。
この曲はこの作品のイメージをぴったりと表してますね。名曲です♪
この作品を観ると何かこびりついた物が洗い流れる様な感じで素直に優しい気持ちになります。
前作を鑑賞した時の感想は勿論文句無しで、あれが完成形に思っていましたが、新たなシーンが追加された事で違う作品と言っても過言ではないくらいに新たな魅力を引っ提げている。
また、長くなったからと言ってダレる事もなく、それぞれのキャラの描写が細かく描かれている。
特にすずの女性としての葛藤や思いがより明確になってます。
ただ…やっぱり168分と言う上映時間は長いかなぁ。
監督のやりたい事を表現するのに必要だったと言うのは分かりますし、内容的にダレていた訳ではないんですが、お話のテンポは些か落ちる感じもし、また鑑賞前に168分の上映時間と言うのは割りと萎える尺ではありますw
すずが描く世界はほのぼのとし、何処か優しい。
オープニングのばけもののおっさんはすずの想像力豊かな思いの表れ。
籠から“おっさん おっさん”と頭を叩く言い方がツボですw 大好き♪
そのばけもののおっさんとワニの嫁さんがラストに登場した時は嗚咽が漏れそうになるぐらい胸が熱くなり、涙が出そうになりました。
厳しい現実と生々しい描写の中にこういった優しいファンタジーな演出が嬉しいんですよね♪
周囲に流される様や感じでありながら、いろんな事を受け入れ、慈しむすずの優しさに気持ちが温かくなり、またすずと作品の優しさに触れられる事が嬉しい。
序盤のすずの創意工夫した料理のシーンはほっこりした気持ちになって好きなシーンです。
今作では遊廓の描写がかなり追加されていて、遊女のリンとの友情を描いていて、そこに同じく遊女で結核を患うテルとの交流を描いていますが、このテルとの交流が本筋に絡まなくても、すずの心理描写をより深く豊かに表しています。
主人公のすずの声を演じるのんさんはすずの魅力を完璧に引き出していると言っても過言ではないくらいにぴったり。
ほんわかした口調からすずの思い詰めた際の演技の緩急がとても上手く、戦争の情勢が逼迫していく中ですずのやり切れなさも見事に演じています。
前作でもショッキングだった晴美の死と右腕の欠損の事故。
家族が原爆の被害に遭い、妹のすみも原爆症に犯される。そこにリンとテルの死も追加される。
様々な死を目の辺りにするとアニメーションの演出描写と分かっていてもやり切れない切なさに胸がキリキリする。
でも、戦争が終わって、すずはその怒りを露呈するけど、解放感が漂う。
アメリカ進駐軍の払い下げの残飯の雑炊を口にした時の“美味~い!”は綻んでしまいました。
前作と今作を確りと見比べている訳ではないので、何処がどう違うかと言うのは細かくは分からないけど、それでも前作の良さをきちんと継承しつつ、新たな魅力を追加した作品に仕上がってます。
また、前作でもあったとは思いますが、ラストの戦災孤児の女の子を引き取る前の母親との描写がやっぱりショッキング。
戦争の生々しさをまっ正面から描いていますが、こう言った緩急の描写が上手いんですよね。
これがこの作品の奥深さであり、緩急の上手さかと思います。
戦中戦後の事は歴史の授業で習った以外に自分の親や祖父祖母から当時の話を子供の頃に聞いていたり、また生まれた時代が70年代だったので、微かに住んでいた所からぎりぎり戦後感の匂いを感じとれたり出来たので、なんとなく体験した様なイメージが思い浮かびました。
ただ、冷静に考えるとそれはやっぱり思い込みで阪神大震災で焼け野原になった神戸の街を見た事や、東日本大震災での福島の街の映像からの印象で、見てもいない物が見た気になってる訳なんですが、それでも劇中の焼け野原になった呉の街にはショックを受け、震災の時のやるせなさを思い出しました。
人の生死が何処か遠くの事に感じる時がありつつも、いろんな接した人達が亡くなる事が多くなると今を生きる事がとても大事で、接している人達がとても愛おしく、その関係が尊い物に思います。
それを考えると切なくて苦しくて悲しくなる。
でも、そればっかり考えてるとやっぱり辛いので何処か忘れた様になりますが、この作品は大事な何かを改めて教えてくれます。
「この世界の片隅に」がとても良かった作品だったので、改めて製作されたこの「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を鑑賞出来た事がとても嬉しい♪
平成と言う時代から令和になり、昭和と言う時代が遠い昔になりつつあるからこそ、観るべき作品かと思います。
カッコつけた言い方かも知れませんが、そういう気持ちにさせてくれる素晴らしい作品です。
ちょっと長くはありますがw、前作を鑑賞していても観る価値のある絶対お薦めの作品です♪
初めて見た友人は感激していました
前作に引き続きなので疲れを感じました、
すずさんの性格や生き方はわかるけれど、りんさんとの話が今回は中心にあってので、そちらをもっと深くした方がよかったです
あまりに家族の話を入れすぎたので、初めてみる人は良いけれど、長さを感じたのは私だけではないはずです
さらにいくつもの拍手
アニメーションならではの表現力で描き切られた人間賛歌。
前作に新たな場面が追加された完全版とのことで、普通なら「どこが追加された」なんてところに意識が行くものだ。しかし、本作に関しては最初からどっぷり作品に浸れて、それが前にあったシーンかどうかは、関係なくなってしまった。長時間であったものの、感覚としては前作と変わらず、時間はあまり気にならない。それどころか、映画としての魅力がパワーアップされている。
それにしても、このふわっとした「すずさん」の魔力はなんなんでしょう。観ている間の居心地の良さ、久しぶりに味わいました。
恐ろしい程に厳しい日常でも、楽しく生きるたくましさ。この豊かな時代にも通じる、人びとの生活への真摯さ。戦争ではなくても、災害の時などには、同じように打ちのめされることはこれからもあるだろうけど、この社会は大丈夫だという強くしなやかなメッセージ。人びとの日々の生活こそ、社会を支えていて、ホントに素晴らしいものなんだよとの賛歌が聞こえる。
何度観ても心動かされるとともに、元気をもらえる貴重な作品です。
リンさんと一緒にスイカを食べたい
50分くらい追加になったというのに、リンさんを中心とした遊郭パートしかわからない(昨日見たというのに、トホホ)。なんとなく序盤に出てくる憲兵も前作ではいなかった気もするのですが、軍艦の絵を描いたというだけで間諜扱いされたなんて『少年H』(2012)まで思い出してしまう。やっぱり敵性語だから“スパイ”は使わずに“間諜”なんですね。
周作とリンの間に何かある!と疑ったのは綺麗な茶碗をすずが見つけたため。この柄はリンさんに似合うな~などと妄想を膨らませると、お義父さんからは簡単に聞き出すことができた。見受けするには相当な額が必要だろうに、ちょっとその辺りが気になった。
終盤のシークエンスはほぼ踏襲する形で思い出したかのように涙腺が決壊するのですが、今作では遊女テルのパートでも泣けるのです。そしてリンさんの世界にもどっぷり浸れるのだ(スイカのエピソードなど)。周作とはどんな関係だったかなんて、たった一度きりの客だったと予想はできるし、そんなに深くはのめり込まなかったのだろうと終盤に推測できる場面もあった。
晴美ちゃんがミリタリーオタクだったという事実も判明。前作でもそんな雰囲気はあったけど、多分追加されているんじゃないでしょうか?一緒になって「青葉っ!」と叫んでしまいそうになりました。
『この世界の片隅に』(2016)レビュー↓
https://eiga.com/movie/82278/review/02228143/
追加分でさらに生活感覚が
知らない家に嫁ぐことになったすずさんが、周りからどう見られてたかが割とリアルな感覚として伝わってくる。さらに、仕事内容がよくわからなかった北條のお父さんのエピソードが増えたのが、全体の立体感が増してよかった。音響は相変わらず震えがくるほど怖い。すごい。
ただ、小林さん夫婦の会話で周作さんの結婚の顛末が語られたのは蛇足だと思う。曖昧なままにしてほしかったな。
すずさんの混乱からの諦念?からの前向きさは、北條家の家族のおかげだなあと、救いを強く感じた。戦災孤児のくだりも追加エピで違和感が消えた。
さすがです…
原作にはないと思っていた追加シーンがすべてあったので訂正しました…
前作(無印の「この世界」)を見過ぎてしまったために「あ、ここが追加シーン」と考えながら観てしまうのは大目に見て欲しいんだけど…
追加シーンで印象的なのは、リンさん・テルさん絡みのシーンと、リンさんの語りのシーン、台風・土砂崩れ絡みのシーン。
後ろ二つの追加シーンでは、あまり多くを語らないことで物語的なカタルシスを獲得していた前作の印象が大きく変わったのは間違いないと思われる。結果的にはバランスが崩れてしまうのを恐れずに説明的な描写も加えていった。そこが素晴らしい。これは意図的なものだよね〜…
台風や崖崩れの被害も踏まえた上で、合わせて救済する…
作品の射程が、距離も広がりも格段に大きくなる。そういう片淵監督の意図がハッキリと現れている。
さすがです…
でも、でもね、監督の意図に反してるかもしれないけど、これはあえて「この世界の片隅に(完全版)」と言いたい…
お腹いっぱい
どれだけ戦って死んでいったか、どれだけ被害にあって辛い思いをしたか、誰かを責めたり憎んだりするより、この映画は愛に溢れ、辛いからこそ協力しあい、明るく乗り切って行こう!と言う映画です。
付け加えられた所は、正直退屈する所もありますが、最後に戦争が終わった後で、ひどい豪雨災害にあい、戦争でなくとも、家は壊れ人は死ぬものなのです。と言うメッセージは、この映画の内容にあって、何かを責めるより、強い生きる力が伝わったように思えました。
しかし、個人的には、申し訳ないが、尺的にも前回の 作品で良かったかも。
マイナス評価がない映画
自分も含めて前作から3年間で育った超コアなファンが一定数いるので、公開直後の満足度No.1なのは素直にうなずける。
前作は今作公開の前日まで1133日にわたって劇場公開され続けた。これは映画館がこの映画と監督に惚れて公開し続けたからである。
監督の穏やかでマニアックで情熱的な言動もこの映画のヒットの要因だ。前作ではおそらく180回以上の舞台挨拶を行い、その度にファンと直接会話し、たくさんのエピソードを振り撒く。Twitterでファンのツイートを毎日いくつもリツイートする。
監督のこういったキャラクターが映画館の中の人を惹き付けて、ファンを長くファンでいさせた。
だから3年前公開された映画が今回長くなって新作として公開された訳じゃなくて、ひと続きの、一連のストーリーなのだ。
映画ファンでなく、ましてやアニメファンでもない僕が前作を劇場で45回も観るはめになったのは、作品そのものもさることながら監督、スタッフ、資料提供した方々、映画館、特にシネコンじゃない厳しい経営を強いられながらがんばる映画館みーんなが魅力的だったからです。
前作の映画を作るときに既にこの「さらにいくつもの」を見据えていたのは明らかであり、監督にとっては映画化を決めてから9年間の集大成となるのです。
今作も練りに練られたマニアックな部分と儚くもかわいい遊女のエピソードなどを挿入し、コアなファンが観ても全員納得な仕上がりになっている。
監督は既に次回作に着手したらしく、間違いなくこれからのアニメを牽引することになろう。
全190件中、141~160件目を表示