アルキメデスの大戦のレビュー・感想・評価
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「数学で戦争を止める」の真の意味
「数学で戦争を止める」と聞いてどう考えるでしょうか。数式を立ててそれを解き、導かれた答えから戦争が起きないようにするために何をすべきかを考える。そういうことではありません。とある戦艦を巡って、数学を用いて、戦艦に隠された真実を暴き、戦争が起きないようにする。壮大な話で、数学がとんでもなくできなかった自分からしたら数学の話は理解が追いつきませんが、主人公の熱い情熱と様々な思惑が渦巻く人間ドラマも描かれていて、戦時中のストーリーとして新しい形を生み出した作品でした。
戦時中の日本が舞台ということで、観る前はもっとド迫力の戦争映画なのかと思ってましたが、そういう映画ではないです。といっても、拍子抜けしたわけではありません。ところどころ難しい数学の話が出てきたけれど、そればかりではなく、戦争が起きようとしている中で様々な人間模様を巧みに混ぜていて、とにかく真っすぐな芯を持った主人公の櫂直の情熱、さらには彼を取り巻く軍人たちにも心を打たれました。櫂は天才数学者ですが、天才の要素は数学だけにあるわけではありません。目の前の壁を打ち破るためにはどうすればいいかを導き出す天才でもあります。彼の度胸といい粘り強さといい、他の人より頭が2つも3つも抜けているような人です。そんな櫂と敵対する軍は悪者として描かれているように見えるけど、絶対的にそうとは言えません。彼らには彼らなりの使命があり、国そのものを守らなくてはいけない。それは間違ったことではありません。そのやり方に櫂は憤慨しているのです。様々な立場だからこそ持ち合わせる信念や正義がぶつかり合う熱い人間ドラマがありました。
軍人役には、あの有名な山本五十六役の舘ひろしを始め、國村隼、橋爪功、田中泯といったベテラン、大御所俳優が勢ぞろいです。もちろん主演の菅田将暉や柄本佑、浜辺美波など今を時めく俳優たちの演技も光っています。劇中で櫂が導きだした数式、とんでもなく複雑なんですが、わかる人いるんですかね...笑
ドラマ ガリレオの世界
こういう視点で戦艦大和に繋がるという設定が新しく実に興味深かった!数式でストーリーを展開していくというのも、戦艦大和には敗戦まで予測されていた運命を託されていたというのも、後者は私が知らないだけの話なのかもしれないが、とても感動だった。菅田将暉がハマり役だった。
タイトルなし
原作は未読。日本が戦争の道へと進まない為に戦艦大和の建造を阻止しようとする人達の物語。結果はオープニングや現実の歴史が伝える通り阻止失敗に終わる事は分かっていたが、そこをどのように描いてくるのかが気になった。
終盤、登場人物達の思惑が判かっていく事で正義と思える対象が二転三転としていくのが面白い。あまり話に絡んでこなかった大和の設計者が最も達観しており物語を締めくくってきた事には驚かされる。
全体的に丁寧な展開で話は進んでいたが社長令嬢が大阪まで突然やってきたのは雑すぎる。正直なところ驚きや感動よりも御都合展開、違和感の方が圧倒的に強く、せめて大阪に向かう決意を匂わせるシーンだけでも挟んでほしいところ。
笑福亭鶴瓶さんが意外と演技上手だなと思ったが専門用語を含む台詞になると急に読んでる感が出て観ていてニヤついてしまった。
オープニングの戦闘シーンは良くできているが人の演技は少し気になった。特に対空火器を指揮している人は微妙。少ないコマ数で同じ動きを繰り返す昔のアニメを観ているようだった。沈没シーンは映画「タイタニック」を御手本にしている事が丸わかりだが、その分良くできている。
作中やエンドクレジットで頻繁に使われる短いフレーズを延々と繰り返すだけの音楽が兎に角嫌だった。
数学で《戦艦大和》の建造を阻止しようとした男
数有る戦争映画の中でも、フィクション映画。
《戦艦大和の建造を止めようとした男》が、
主人公の映画です。
着眼点が鋭いです。
そして映画冒頭では、当時の国家予算の26%=15兆4000億円(今のお金に換算)を
掛けて日本が建造した《戦艦大和》が、アメリカ軍の空からの爆弾投下を受けて、
真っ黒は煙を上げて炎上して、船員は逃げ惑うシーンからはじまるのです。
《戦艦大和が爆撃で沈没す》
これは史実で多くの人が知る事実です。
そして遡ること12年前。
山本五十六海軍少将は、戦艦大和の建造に反対の立場でした。
5年後、10年後には、航空母艦(空母)から、飛行機を発射する航空戦が中心になる・・・
そう考えていました。
しかし海軍の主流は、戦艦大和の建造が既定路線。
そこで山本五十六は考えます。
「大和」の総建造予算が980億円。
この額には、嘘があり実際にはもっと多いのではないか?
それを証明したら、建造を阻む事が出来るかもしれない。
そこで目を付けられたのが、帝国大学の
若き天才数学者と呼ばれる櫂直(かいただし)でした。
櫂直は架空の人物です。
この映画はたられば=フィクション映画です。
もしも戦艦大和が建造されなかったら?
真珠湾攻撃がなされずに開戦しなかったら?
(事実、真珠湾攻撃は戦艦大和完成2ヶ月後・・・なのです)
歴史は大きく変わり、日本の未来はどうなっていたのでしょう?
(と、ここまでは行きません)
しかしご存知の通り、日本は開戦して泥沼の戦いをし、
敗戦して国民は310万人(内訳は軍人・軍属が230万人、民間人が80万人)
を失ってしまったのです。
この映画では、建造費を半額以下に見積もったことが、櫂の計算で
証明されるのです。
これで建造は中止か?
と思ったけれど、設計に携わった平山中将(田中泯)の大演説により、
建造のゴーサインは出されて、万事休す!!!
よって日本国は戦争への道へ一直線に進んでしまうのです。
フィクションでも《歴史を変える》ことの困難を感じます。
巻尺で全て測らなくては気の済まない変人・櫂直を菅田将暉が
リアルを感じさせつつコミカルな演技で、チャーミングです。
櫂に思いを寄せて、櫂が建造費の実際を計算する手助けする尾崎鏡子(浜辺美波)
明るさと健気さで、この映画に花を添えます。
櫂の秘書的役割で徐々に櫂を尊敬する田中(柄本佑)の好演とサポートも
見逃せません。
そして山本五十六役の舘ひろし。
真珠湾攻撃を主導したとされる重要人物。
舘ひろしだと策略家には見えない(良い人オーラが強くて、笑)
特殊な仮説から切り込んだ戦争映画の外伝。
とても興味深かったです。
「永遠の0」はさすがに観てまして、
その後、
「男たちの大和/YAMATG」を観て、
その時「大和」の乗組員がどんな目に遭ったかをツブサに見つめ、
「ミッドウェイ」を観た後で、知りたかったので、
日米合作映画「トラ・トラ・トラ!」を観ました。
その後、塚本晋也監督の「野火」も観て、
第二次世界大戦の開戦から、敗戦までを駆け足で追ったわけです。
今考えると、
日本の第二次世界大戦を象徴するもの。
人間では山本五十六であり、兵器ではゼロ戦と戦艦大和、
だと思います。
当時の軍隊の能力と知力と全霊を掛けた「戦艦大和」
それが兵隊たちを地獄の修羅場へ誘い、
やがて滅びのシンボルと化す
「戦艦大和」
あの時代、あの戦争とは、何だったのだろう?
それをこの映画は私たち日本人に問いかけています。
田中泯の怪演技
菅田将暉扮する元帝大学生櫂は、そのずば抜けた数学知識から海軍少佐に取り立てられ、戦争への道を絶つため軍艦製造案を潰すために軍艦見積額の疑惑を解明せよとの命題を受けた。櫂は見事に目的を果たすのだが、その裏には恐ろしいほどの海軍の思惑があった。
数学が日本を救うかもしれないと言う櫂の目標達成のための菅田将暉の演技は思わず引き込まれるほどの熱量があった。しかし、如何にして戦艦大和が造られ、何を目的としていたのかを櫂に語る田中泯扮する平山の物静かに語りながらその裏の考えの恐ろしさをおもんばかると、田中泯の怪演技が全てを越えてこの映画の肝になっている素晴らしい作品だった。
数学に限らずやれることをやる姿勢から可能性は生ませる
物語の主旨は日露戦争後の日本、勝利の感触からより巨大な戦艦を造船する側とこれからは空母でないと戦争に勝利できない側の予算決定案の対立。主人公は数学好きな学生で、ある誤解から学校を去ることに。留学を決めた出航の数日前にやけになり舞妓さん集め楽しむも別部屋の軍人から舞妓さん引き抜きに関し口論となる。口論時数学好きを伝えたことを覚えられ、今作主旨である戦艦造船の予想より安すぎる予算について調査を依頼される。最初は全く否定していたが、上官からの今後の戦争勃発の火種となる重要性を説明されこれに承認。そこから戦艦造船にかかる本当に予算を調べていくのだが、当然造船に関し設計図も見たこともなく、資料を手に入れたくても軍人規定なるもので持ち込み不可。まずは身近な戦艦の情報を巻尺で測れるとこ全て測るなどしおおよそのイメージを出す。そこから次に人件費や造船にかかる鉄の費用など調べるも、周囲の造船会社は軍人の息がかかっており、今のネット社会とは違い情報ひとつ得るにも多大な労力を強いられるそんな苦労を感じ取れました。どんどん理不尽にも予算決議会議は迫るもなんとか的確な金額の割り出しに成功するが……
菅田将暉さんの演技が今作が一番好きかもしれません。見ていてなんて理不尽なと何回も思いましたね!それでもめげない、言い換えれば自分の価値を下げないそんな主人公の姿勢がとても光る映画でした。
とても面白い‼︎
山崎貴監督と言う事で、
なんとなく敬遠してたのだけど、とても面白かった!
開戦間近の日本の殺伐とした雰囲気で重くなるかと
思いきや、軽妙にテンション高くラストまで駆け抜けて
最後までワクワクしたし、
やはりそうなるよなと言うラストにも心がザワザワ
しました。
テンション高い菅田将暉さんは最高だし、
その相棒となる柄本佑さんも素晴らしかった。
解せない相手だけど、その才能に惚れて下に付く
と言う構図も良かったです。
謂わゆる机上の戦いだけど、
日本の戦争映画では一番面白く観れたし熱かった。
山本五十六も完全な戦争反対ではなく、
やるなら勝つためにやります。と
誰よりも開戦派だと言うフリも効いてました。
不満が一つあるとすれば、
なぜ9年後を見せてしまったのだろうと言う事。
続編やれば良かったのに!
なぜ、そこに柄本佑がいない⁉︎
開戦してると言う事はそう言う事なんでしょう。
9年間に面白いドラマがてんこ盛りだった気がする。
とても面白かったです!
公開当初から気になっていた作品をようやく。 戦艦大和が造られた理由...
公開当初から気になっていた作品をようやく。
戦艦大和が造られた理由。会議終了からのラストの展開に惹きこまれた。敗戦への道筋として、1つの見方としては非常におもしろい。
キャストも良かったと思うし、田中泯が特に演技と言葉の重みがすごかった。
良い作品でした。
フィクションまで使って、無責任に山本五十六を美化させてはいけない
一年くらい前に映画館で見たはずだ。今回、配信されていたので、アイドル映画だと思ったが再鑑賞した。割と面白かった。がしかし、実話でないと知り、やっぱり、アイドル映画だと悔やむ事になった。
閑話休題
山本五十六や海軍を美化することは、日本人ならば、多少理解できる。何故なら、陸軍と比較して海軍を理解しようとするから。しかし、アメリカ人の多くは、山本五十六や海軍を悪魔の様な輩と思っている。つまり、アメリカから見た山本五十六は、ウクライナから見たプーチンと同じなのだ。海軍の真珠湾奇襲攻撃は、なんて言おうとアルカイーダのテロと同じなのである。そして、日本人からすれば、不戦条約を破って攻めてきたソ連と同じだ。
【余談だが、東京大空襲の作戦指導者カーチス・ルメイに日本人は勲章を授けている。悪魔のはずのアメリカ人に日本の勲章を渡す。日本人とはなんとふところの広い民族!】
だから、フィクションまで使って、無責任に山本五十六や海軍を美化させてはいけないと思う。『日本のファシズムの温床は陸軍にあり』と東條英機を戦犯に仕立てる起来があるが、海軍も同じ穴のムジナなのだ。
それは兎も角、数学が出来なくとも、戦艦なんて役に立たないとは、ある程度理解されていたと聞いたことがある。
僕のルーツは新潟県小千谷なので、山本五十六が、地元の英雄である事は理解できる。
日本の実写映画もやればできるじゃないか! 嬉しい喜びです このように真面目な製作態度の戦争映画やSF映画をもっと観たいものです!
軍事マニアです
ハッキリ言って本作には期待していませんでした
だって山崎貴監督の戦争映画だからです
「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を観たらなら、この人には軍事の素養もないし関心もないということが明らかだからです
そんな人物が同作品を撮ったことに怒りすら感じました
「永遠の0」は、かなりマシになっていました
でも監督を信じてはいませんでした
「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズは大好きです
このような映画ならば山崎監督は素晴らしい監督であると思います
しかし、この人には本作のような軍事を真正面から描く作品は無理だと思い込んでいました
いい加減な考証のオンパードになり、自分のような軍事マニアは呆れ返るシーンの連続になるだろうと思っていました
予告編でみた幾つかのVFX シーンも見た目だけだろう、艦船や航空機の挙動の表現は適当だろうと勝手に思い込んでいました
すみませんでした!
深くお詫び致します、自分が間違っていました
じっくりと重箱の隅をつつくように探せば、考証のおかしい箇所は幾つかあるかも知れません
しかし、自分のような軍事マニアが一気に白けてしまうような物は皆無です
安心して鑑賞できました
不満はなく、欲を言えばこう見せて欲しかったという程度のことを少し思っただけです
ついに日本映画も軍事ものでここまでのクォリティーのものを撮れるようになったのか!
むしろその喜びの方が圧倒的にありました
それは単にVFX の映像クォリティーが世界水準に達したというだけでなく、真面目に軍事というリアリティを追求する姿勢と教養も世界水準にようやく到達できたという意味です
艦艇や航空機のVFXは、かっての日本の戦争映画の特撮でのレベルを遙かに超えました
実物大の大和の甲板シーンは、これならトラ・トラ・トラ!で、長門の実物大セットを組み予算超過で解任された黒澤明監督も満足したであろうクォリティーがありました
特撮の神様、円谷英二もさぞ喜ばれたであろうと思います
オブジェクトのスキンの材質表現やウェザリングへの理解、光源と色彩、湿度や空気による遠近感
艦艇や航空機の距離の関係性の理解
それらがやっと世界水準に追いついたと思います
またデジタルエキストラを配置した被弾横転シーンの迫力は特に見事でした
内容も素晴らしいの一言です
無論、原作の良さから来るものでしょうが、今も続く既刊28巻もの物語を、そのエッセンスを凝縮した脚本が見事です
テーマがシンプルで明確でした
配役も、菅田将暉、館ひろしなどどの登場人物もみな大当たりの配役です
特に平山中将役の田中泯の演技は圧巻でした
ロケ地も良いところを選択されていました
日本の実写映画もやればできるじゃないか!
嬉しい喜びです
もうこのような作品はアニメにしか人材は居ないと思い込んでいました
このように真面目な製作態度の戦争映画やSF映画をもっと観たいものです!
コントとしては星2
会議中に机を叩いて大声を出したり、無関係な事で立ち上がり口論したりと、主要登場人物の多くは、基本的なマナーがなっていません。
この映画の制作会議でも上記のような事が行われていたのでしょうか?
美しいと思ったモノを測らないと気が済まないのだー
内容は漫画原作の架空人物を主人公にして巨漢大和建造という第二次世界大戦を背景にした話。印象に残った言葉は『美しいモノは測りたい』『君も軍人の端くれだと思ってな』見応えは、やはり開始早々のホットスタートで戦艦大和沈没の様子で逆さに沈む時、大爆発の煙が原爆のキノコ雲を想像する様で業が深い映画だなと感じた。大和沈没では日本人の心を挫くことは出来なかった!人柱としての大和に対する想いの違いと避けられない流れとしての戦争が立場の違いなどで深く描かれて自律相反して面白かった。
ガッツリ戦争映画ではない面白い作品
太平洋戦争突入前の海軍の話。戦略は戦艦から航空戦へ移る時代となり、次期に製造する船は戦艦か空母か検討している最中が本映画の舞台となる。
邦画では既に太平洋戦争をテーマに多く制作されているが、本作は戦には重きをおいておらず、数学の天才が船の見積もりを計算(戦艦の設計や構造計算含む)し、その実態を暴くことが主旨となり、ガッツりの戦争映画が苦手な人でも楽しめる一作。
現代視点で描く天才青年の斬新な闘い
現代視点で描いた、今まで観たことが無い斬新な戦争映画である。血生臭いシーンは殆どなく、戦争回避のため、戦艦大和の誕生を阻止しようとする天才数学者の姿をコミカルに描いている。次々と現れる難題を主人公が知力で切り抜けていく展開は非常に面白かったが、戦艦大和に寄り添い過ぎて客観性を失ってしまった終盤が惜しまれる。
本作の主人公は天才数学者・櫂直(菅田将暉)。舞台は太平洋戦争開戦前の1933年の日本。日本海軍は、世界に冠たる巨大戦艦か、山本五十六少将(舘ひろし)らが主張する空母を建造するかで対立していた。事態を打開するため、山本少将は、楷に巨大戦艦の建造費精査を依頼する。楷は、機密の壁に阻まれながらも、少ない資料を元に、並外れた知力を振り絞って困難な精査に挑んでいく・・・。
櫂が精査をしていくプロセスは、新製品の開発競争を繰り広げる現代ビジネスドラマのような雰囲気がある。現代視点で戦争に迫っている。菅田将暉演じる櫂は、天才らしいストイックさに加え、粘り強く行動力旺盛であり、反戦への強い想いに溢れている。当時は電卓もない時代であり、鋭い眼光で一心不乱に黒板に向かってチョークを走らせ計算に没頭するシーンは、櫂の並々ならぬ情熱に画面に釘付けになる。
物語は、太平洋戦争末期の海戦で始まり、一気に戦前に遡っていく。史実なので、結末は分かっているが、芸達者な役者陣の熱演で二転三転する展開は緊迫感があり、意外な仕掛けもあり先が読めない。
終盤。物語の主役は櫂から戦艦大和に移っていく。作り手の戦艦大和への想いは理解できるが、これでは、せっかくの櫂の存在感が薄れてしまう。櫂中心の物語で結実して欲しかった。終盤の展開で、史実とフィクションのバランスが崩れ、作品のメッセージが不透明になってしまった。
本作は、現代視点で戦争、戦艦大和誕生を捉えており、ユニークで面白かったが、史実を踏まえたフィクションを描くことの難しさを感じた作品だった。
戦争は、冒頭のような戦い中心のシーンじゃないと面白くないと思ってた...
戦争は、冒頭のような戦い中心のシーンじゃないと面白くないと思ってたけど、
これはこれですごくおもしろかった。
頭脳戦に見入ってしまった。
衝撃的な冒頭シーンと静かな頭脳戦
冒頭シーンは船上の流血が波で流され、兵がバウンドしながら転落。煙を吐いて転覆する様がリアルで胸が痛みました。
予算会議でのやり取り、安い見積の真意‥。
ヤマトが作られる設計者の本当の心の内。
「僕にはね、あの船がこの日本という国そのものに見えるんだよ」深い意味が込められていました。
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