マチネの終わりにのレビュー・感想・評価
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蒔野と洋子の沈黙
大人の恋愛かぁ、と難しい映画だったらどうしよう、なんて思ってたのに。気持ちがぐっと堪えられず目頭があつくなるし、帰り道には本を買って帰りました。
美しい風景も、羨むような美男美女も、ぜんぶ素晴らしいのだけれど、そんな現実と離れた世界観、どう引き込まれたんだろう?と思い出すと、主役の二人の表情と間だったのかなと思う。初対面の社会人らしい表情から、次第に複雑な顔を見せるようになり、だんだんと沈黙の時間が設けられていく。すると、今二人は今何を思うのか、何を考えているのか、と想像させる。
ドラマでよくあるのは、その場の感情を分かりやすく表現する姿だけど、現実では、内側でパッと強い感情に襲われても相手や周囲を思ったり冷静になろうとしてクールダウンするような考えが現れたりして、感情に任せた反応を表現することは少ない。でもこの映画では、二人の沈黙や表情やシーンで考え込んだり恐怖に襲われたり悩んだりする静かなシーンが生々しく表現されていて、だからこそ観る側も二人に沿って思いを想像し、引き込まれていくのかな。そんな風に思いました。
曲がいい
TOHOフリーパスポート持って無かったら見なかった本作。いやー、見て良かったわ。
バイオリストの福山雅治が、一目惚れしたジャーナリストの石田ゆり子に婚約者がいるにも関わらずお構い無しに恋がれる話。
この映画を見て自分の人生とオーバーラップさせて思ったのが、誰と結婚するのが正解なのか?
ということ。
ほんの少しの歯車が狂っただけで、出合いのタイミングが狂っただけで、パートナーを選んでしまうが、他の選択をしたらどんな違う人生を歩んで行ったのか?
その選択で本当に幸せだったのか?
などなど。
単純な恋愛物かと思ったらちょっとした出来事ですれ違いとなり4年後には真相が分かる。
しかし、この話の場合、その4年前の事件を思い返して心が揺さぶられるか?
子供がいて幸せだろ。
と、思ったら石田ゆり子側には離婚問題が…。
魂を揺さぶるかなりの名曲な音楽と相まって、ちょっと考えさせられる傑作だ。
観賞後に心が温かくなりました
原作読了済み。
原作が凄く好きだったのでどのよう「映像化されるか楽しみにしてました。
キャストのみなさんの演技がとても素敵で、思い描いていたキャラクター像と一緒でした。
お互い好きなのに運命のいたずらにより、一緒になることが出来なかった2人。それぞれの人生を歩み出すことになるが、最後には・・
ラストシーンの2人の笑顔だけでじんときました。
観て良かったです。
映画のテーマでもある」未来は過去を変えることができる」を信じてみようと思います。
映画にできること
過去も未来も変えた
お一人様で「マチネの終わりに」見に行ってきた!
小説では感じなかった、桜井ユキが演じる三谷早苗の告白シーンは、雷に打たれるような衝撃が走ったな・・・
ある意味で、主人公は未来を変えて、過去までも変えてしまった、天才ギタリスト蒔野聡史のマネージャーだったりして?
言葉の魅力
こういった恋愛映画を映画館で鑑賞するのは、自分でも意外に初体験かも⁉︎な事に見終わってから気付く。
館内はやっぱり福山雅治ファンの女性が多かったかなという感じ。
そして、内容はというと最初から最後まで飽きる事なく食い入りましたね〜。なんもいっても、個人的には言葉の魅力。
元々の福山雅治の話口調も有りながらの、劇中の中の言葉達、普通だったら言わない様な言葉も、こういった作品、、いやシチュエーションの中では何一つ疑問もなく耳から頭に、頭から心に響いてくるものであったと思います。
大人の恋愛でも、もちろん若い年代の中でも言葉というものは昔から重要だと思いますし、男側の言葉というのは、私自身が思うよりも女性というのは重要視しているものだとも思います。
そんな事を教えてくれる様な内容でしたね。
そして、主役のお二人の愛はもちろんですが、それ以外のそれぞれの愛もあります。
大人の愛ですね。
最後の2人の笑顔、人それぞれ色々な事を考えさせてくれるこの作品、観て損はない作品だと思います。
また観たいなとも思わせてくれますよ。
タイトルなし(ネタバレ)
原作未読で観ました。素人感想です。
マネージャーさんの行動の一貫性のなさをマキノのためとしていて美談っぽく見えてしまうのは、私だけなのか、それとも監督がそう狙っているのでしょうか。
後半はマネージャーさんの行動の気持ち悪さから主役の2人に全く集中できず、もやもやで終わりました。
この作品はそういった作品なのか、本当は最後に会おうと会わなかろうがハッピーエンドの作品なのか、どういった解釈が正しいのか分からなくなりました。
とりあえず、原作読んだ方がよさそうですね。
たぶん、もっと歳を重ねるとよく感じる映画だったのかもしれません。
大人の恋と運命について
通常スクリーンで鑑賞。
原作は既読。
人生半ばに差し掛かった男女の機微が、東京、パリ、ニューヨークを舞台に展開し、大人の恋と人生における「運命」について、切なくて儚い物語が紡がれておりました。
多くを語り合わずとも、魂の底と云うか、心と心で繋がり合うことが出来る。そんな運命の相手に出会える確率なんてとっても低いけれど、それをどこかで望みながら生きているのが人間と云う生き物なんじゃないかなぁ、と…
そんな相手を夢想しながら、誰かとの出会いと別れを繰り返し、旅を続けているのかも。実際私も、もしかしたらこれは運命ではなかろうか、と思ったことは一度や二度では無く、その恋が上手くいかないことだってありました。
でも、お互いが心の底から理解し合い、何もかもが共鳴出来てしまうなんて、そうそう無いことなのだと否応無く気づかされてしまう。若い頃は追い求めても良いかもしれませんが、年齢を重ねていく内にどこかで妥協しなければならなくなる瞬間が訪れるのかもしれないと思いました。
蒔野聡史(福山雅治)と小峰洋子(石田ゆり子)は、お互いを深く想い合いながらも擦れ違いをきっかけにして、別のパートナーと生きることになりました。でもこれを妥協と捉えてしまうと、今そこにある愛を否定することに繋がりそうだし、すでに子供もいるので、何より子供がかわいそうです。
経験値が少ないので、偉そうなことは申せませんが、恋愛の正解・不正解なんて誰にも分からないし、またそんなことで括れるようなものではないのではないかな、と思いました。
時間も空間も隔てて、誰かを想うことが出来る、愛と云うものの奥深さよ。そして、運命の切なさと儚さよ。
「未来」が「過去」を如何様にも変えていく。誰かへの強い想いが人を生かすのかもしれません。本作で描かれていることが本当に理解出来るような大人になりたいです。
最後に、ましゃファンとして。クラシックギターを習得したことですし、「HELLO」や「家族になろうよ」などの名曲たちを編曲して、インストゥルメンタル・アルバムをつくる、と云うのは如何でしょうか。歌が無くとも、ましゃのギター・テクニック、是非とも聴いてみたいです。ご検討下さい(笑)。
[余談]
原作を読み終わってから観に行こうと決めていました。ましゃが出ているので、完璧な状態にしようと思ったからです。しかし、原作は本作の製作発表が成された時に買ったのにも関わらず、公開日までに読み終われなかったと云う悲しさ。
見通しが甘かったのです。物語の深みを理解したくて読むのに時間が掛かってしまったと云うこともありました。人生経験の少なさからか、自分の知らない感情や機微ばかりで、全て理解出来ているのかと訊かれれば、自信はありません。
[以降の鑑賞記録]
2020/09/21:Blu-ray
※修正(2024/05/20)
切ない大人の恋
過去は未来によって変えられる
大人の恋愛映画
6年間で3回しか会わない男女の恋愛映画って、、、良いじゃないか。恋愛ってどっぷり描こうとすると時間が必要なので、学生のキラキラものか暇を持て余したニートのストーリーに陥りがちだ。その点、この映画は社会人の落ち着いた恋愛を描いていて良い。桜井ユキは嫉妬深さや不安定さを演じさせると抜群で好き。
再会後のシーンを観客の想像に委ねるラストも秀逸。個人的には、苦味を噛み締めながらも良い友人としてこれまでを振り返る場面を想像した。焼け木杭に火が付く、というような過ぎた時間を無理矢理巻き戻すようなことをしない、分別のある大人の恋愛だったと思うから。すれ違いの悲劇を嘆き後悔する、でも僕はそれはそれでハッピーだと思うのです。
肉体と言語の齟齬
前半◯中盤×終盤◎
主役二人の存在感、桜井さんの演技力、サウンドの3点は最高でした。圧巻でした。これだけで見る気になれます。
ただ、中盤のあの展開はなんだったのか。。
唐突に4年後ってなんの伏線もなしに。。。
30分ほど置いてけぼりになりましたが、水をぶっかけない大人な対応をした時に我に帰れました。なんとか。
英語もフランス語も一生懸命頑張ったんだろうな、日本育ちのネイティブじゃない空気感がまたリアルでよかったです。入り込めました。(でも終盤伊勢谷くん英語噛んで完全にNGだと思ってたカットが採用されてましたねあれはいいのか??)
総じて星3つです。
入り込めたり入り込めなかったりでしたが、空気感が大人で好きでした。
なんて切ない…
期待を大きく上回って、素敵な映画だった〜
石田ゆり子さんが出るパリが舞台の映画、ということで観に来たけれど、、
福山さんが恋に落ちる瞬間や、静かで強い愛情が、胸が締め付けられるほど伝わってきました。福山雅治さんの演技を、今まではあんまり…と思っていたのですが、なんだかとても良くて魅了されました。
パリやニューヨークの風景も、全くわざとらしくなくきれいに映し出されていたし、内容も、現実にありえる流れで、それがよけいに辛かったです。。
ラストは、もう少し先まで観たいと思ってしまうところで終わってしまいましたが、わたしの中でハッピーエンドと妄想しておきました。大人の恋愛、、こういった内容のもので久々にいい映画を観たなぁと思いました。
おススメです。
このあと滅茶苦茶セッ・・
、いや、下品ですみません 。。
ちょっと個人的事情に傷心気味で、同じくそんなような恋愛物語を迎え酒的に煽り、気を紛らわせたかったので本作品をチョイス。
福山さん出演の作品はこれまで特には熱心に観たことがなく、これは、うん、まぁ安心できる演技だなぁと思って観ていたのですが、、
彼の演ずるギタリストの最初の惚れ方とアプローチの仕方が軽かったので、以降、少しチャラ男風に見えて私は気持ちが離れてしまいました。
で、寝落ちして目が覚めたら横恋慕に横ヤリが刺し込まれていて、、う〜ん🤔‥
普段あまり恋愛モノに食指は伸びないのですが、なんかすれ違い系ってその時それで済ましてしまうほど必死さ無かったの❓と思ってしまいます。
🤨ン⁉️っと不審に思う事態が生じたら、その時点でとことんそれを解消する行動に燃えますよね、相手に尋ねますよね、流さず。
私が寝落ち中に入った横ヤリは、それすら絶対不可能にするものだったのでしょうかね🧐❓
追記:後からネタバレを見ましたが、う〜ん、まあなんか、あれですね、あんな別れさせ屋の小仕事みたいな偽メールで‥😑
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