マチネの終わりにのレビュー・感想・評価
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美しい音色、美しい景色、美しい大人
全編に渡ってクラシックギターの弦の響きを堪能できる。とても美しい音色、、、。 どう見ても福山本人が弾いているとしか思えないショットがいくつかあったが、調べると少なくとも「幸福の硬貨」は福山が弾いているとのこと。相当練習したのだろう。ただただ、すごい。 普段アコギを肩からかけてギターをかき鳴らす姿を見慣れているからか、足を足台に載せギターを立てて弦を弾く姿は新鮮であった。ただ何故か違和感はなく、そして凛として美しかった。 パリやマドリード、ニューヨークに東京。舞台となる街が美しい。 蒔野と小峰がパリで食事をするレストラン、小峰のパリのアパート、ニュヨークのセントラルパークなどなど。大人の二人にぴったりの美しい街並みです。 そして福山と石田ゆり子。石田ゆり子は上品な美しさ、知的さ、そして可愛らしさがあり、とても魅力的。 福山は最初はどうかなと思ったが、やはりかっこよかった。こんな美しい50歳。。理想です。 映画としてはちょっと拙速&ご都合主義にみえたところあり。 「えっ?福山、惚れるの早すぎでない?」 「石田ゆり子もいつのまにそんなに惚れてたの?」 「最後は急に環境揃いすぎでない?」 など。 映画の尺に治めようとすると、どうしても「時間」を描ききれない部分は致し方ない面も。 ただこの映画の全体評的には、こんなことは不問にしてもいいと思えるほど大したことではなくなる。 (小説では自然な感じになっているのかな。読んでみるとするか。) さっそく、家でサントラCDを流しています。 クラッシックギターの音色がほんといいです。福山が弾く「幸福の硬貨」も入っていました。 余韻に浸るのに、こちらおすすめですよ。
大人のための、しっとりとした意欲作
正直なところ、原作小説は発売して間もないタイミングで購入したが、当時の自分にはフィットしなかった。読むと眠くなるので、寝付けない夜には抜群の効果を発揮した。それが不惑を迎えるか否かのタイミングで読み直したら、思わずスルスルと読了してしまった。 そんな頃に映画化が発表されたわけだが、世界的なクラシックギタリストとパリの通信社に勤務するジャーナリストが壮絶なすれ違いを繰り返し、運命に翻弄されていく。この設定に説得力を持たせるのが福山雅治と石田ゆり子である。6年間でたった3度しか会わなかった男女の心の移ろいを丁寧に演じている。東京、仏パリ、米ニューヨークの彩り豊かな街並みも、作品を1つ上のステージへと導く役割を果たしている。大人が見るべき、大人のためのしっとりとした意欲作といえる。
主人公のキャラクターが苦手
冒頭5分くらいで眠気が。 外国恋愛映画のむず痒い台詞の言い回しが苦手で、 それを邦画でも終始やってるような感じ。 主人公がヒロインに好意を抱くまでの過程がよくわからなかったし、 好意を伝えるくだりが唐突で、ぽかーんとしてしまった。
好きじゃない
好きじゃない
原作は出てすぐ買って読んだ。当時本の宣伝や推薦文をよく見たと思う。だから買った。
正直、面白くなかった。期待して読んだからとか、思ったよりとかではなく、好きじゃない。私には合わなかった。
映画ドットコムのあらすじにあるベストセラーが謳い文句なら、私も一役買ってる。
デカくて重いの買ったけど、褒める側には立てません。
本のレビューは高評価が多いよう。
原作が合った人はこの映画も好きだと思う。
俳優のキャスティングは今の時代で作るベストかも。石田ゆり子さんがとくに。
映画なら演出とかで本とは感想が変わるかと思って見たが、こちらも好きじゃない。
映画の雰囲気は小説そのままでよく再現されてると思った。読み返してないので期間が空いている割に話をよく覚えていて、映画を見ながら本を読んだときと同じ感覚と感想になってるのがわかった。
合わないなと思いながら最後まで読んだ本。
やっぱり合わないなと思いながら見た映画。
この物語は大人の恋愛で、
二人がすごく素敵で
会話が知的で佇まいも上品で
職業も聞いたらスゴイって少し思っちゃうようなもので
海外とか行くし
そしてタイトルがおしゃれ
って感じ。
凄くて素敵な二人がすれ違う数年越しの切ない恋愛小説書きたいんだなぁと感じた。
すべて文字になってるところも合わなかった。
凄いでしょ?素敵でしょ?が常に漂ってる。
若い俳優の恋愛映画が毎年のようにあって、あれは慣例みたいなもので…
それでその題材でちょっと前にすれ違いが流行ってたと思うけど、あれの素敵な大人版。
人生のタイミングが合わないやつ。
若者映画の方が私は好きです。色々あるけど
最後はハッピーエンドなのは同じで、途中をどう描くかが違う。
これはそもそも素敵って思わせたいのが出過ぎてる。
ただただ私には合わなかった。
演技力不足
原作を読了後、主演の役者さんが好きなので、アマゾンプライムで視聴しました。 小説と映画が違うものになるのは当然ですが、ややがっかりしたところを記載しておきます。 まず「マチネの終わりに」というタイトルには、人生の後半に入る時期という意味があると受け止めていました。ところが主演のお二人の年齢は、とっくにその時期を通り過ぎています。一般人よりはお若く見えるお二人ですが、やはり画面で大写しになるとアラフィフというのは隠しきれず、突然燃え上がる恋愛を演じるのは無理な年齢だなと感じました。 それでも役者さんの演技力があれば、そうした心情を観客に感じさせることもできるのかもしれませんが、お二人とも繊細な演技よりも大袈裟なわかりやすい演技を得意とする役者さんです。本作にはあっていませんでした。10年前に演じてたらよかったかもしれません。 でもこの二人だからこそ興行収入が期待できると、企画が通ったのでしょうね。もったいないなあ。
マチネという物悲しさを抱え込んでいる「私」への赦し
恋愛映画を好きになれない理由は、大きなトラブルとそれを乗り越えて掴んだ幸せというお決まりのパターンかロミオとジュリエットのパターンで、その型にミステリーや戦争やSF、ファンタジーをミックスさせるしか新しさを加えることができなかった長い時代があったからだ。 これもまたそのような作品かと覚悟して見た。 しかしこの作品には「過去を変える」という真理が組み込まれており、起きた現実を変えるとか、その代わりになる何か特別なものを手に入れるというような概念がなく、自然で美しく、多くのシーンで流れるマチネの響きが、最初からどこか物悲しく、切なさを包むこむように流れていて、作品の世界観に引き込まれた。 伏線も用意周到に張り巡らされており、強いて言えば最初の二人の出会い方だけが「特別」に感じてしまった。 そのある種の違和感を覚えるほど「特別な出会い」というものは人生のどこかにあるのかもしれないし、多くの人がそういった体験をしていると思った。 フィアンセのいるヨウコに、マキノが特別な気持ちを感じてしまっていることに最初に気づくのはマネージャーの三谷早苗だ。 ヨウコとリチャード、マキノ、サナエ この人間関係に大きな亀裂を与えたのがマキノのがしたヨウコへの告白だった。 当時彼女はフランスでジャーナリストをしていて、テロ事件に巻き込まれる体験とそのとき受けたマキノの癒しに、ヨウコの心が大きく揺れ動いた。 そこにあったのは非日常的暴力であるテロという出来事、そしてその真逆に位置するマキノの奏でる音楽という癒し。 フィアンセの仕事は株式投資だが、おそらく作者が思うこの仕事は、一番愚かでくだらない仕事。すべては「お金」しかないという発想だからだ。 このことを脳裏の奥で感じていたヨウコは、マキノの真理をついた言葉と音楽によって、私にとって選択すべきものは何なのかを決めなければならないという衝動に駆られたのだと思った。 「正しいかどうかではなく、出会ってしまった」 ヨウコはマキノの告白と自分の現実を鑑み、大きく転身する決心をした。 これも伏線だと思うが、ヨウコのいたビルがテロ攻撃を受け、エレベータの中でもがいていたシーンには、彼のマチネとテロの音が混在していた。 心の変化とはそれほど大きいという見方、または、二人の行く末の暗示かもしれない。 マキノは「ギターを弾くのが嫌になった」のは、技術ではない何かが彼には欠けていて、音楽家として彼はそれに気づいていたものの、それを埋めるものが何かわからなかったのだと思う。 それこそが恋。またはその喪失。もう一度彼女に会いたい。この思いが彼の演奏を飛躍させたが、マドリードでヨウコが来なかったことで演奏が大きく乱れてしまう。心こそが演奏家の大きな原動力なのだ。 テロで傷ついたヨウコの同僚にギターを聴かせて気持ちを落ち着けたことも、投資などというビジネスより音楽の力の素晴らしさを伝えている。 ヨウコがすべてを片付けて日本へ戻ってきたタイミングで、マキノの先生が脳出血で倒れる。タクシーに置き忘れたスマホ。 三谷はしてはならないことをするが、のちに彼女は「正しく生きることが私の人生の目的ではない。私の人生の目的がマキノです」と強く自分の主張をヨウコに伝えている。 そして三谷がマキノとヨウコの仲を引き裂くロジックはよくできている。 そうして4年が経ち、先生が死去、そこには髭を生やしたマキノと妻早苗と娘の姿。 先生のためのアルバム作成と聞かされたヨウコの結婚。早苗の表情。 相変わらずギターの技術は素晴らしいものの、埋められずにいる心の隙間が演奏に出てしまう。 リチャードとよりを戻したヨウコだったが、彼の浮気はあからさま。 「演奏家との浮気を僕は許せない」 ヨウコはすぐに離婚訴訟に入る。 ここでマキノとヨウコがもう一度再開してゴールインできるみたいな見せ方で視聴者を引き込む。 ニューヨークでのコンサートの準備。早苗がヨウコに会い、当時のことを告白する。同時に夫にもメッセージを送信して事実を告げた。 これがなければ物語にはならないのだが、早苗にも良心の呵責があったが、何よりもマキノの音楽に張りがないことを早苗自身が一番よくわかっていたのだと思う。早苗の目的である彼の目的の音楽のために決意したのだろう。 彼の音楽が完成するには、ヨウコの力が必要なのだ。 「いまさらそんなことを聞かされても……」 ヨウコの心中は察するに余りある。庭石と同じくらいの大きな石の上に座って嗚咽する。 彼女にとって石は想い出の象徴。マキノが話した「思い出が変わってしまう」こと。ヨウコは、当時一切取り合おうとしなかった自責の念に堪えられなかった。信じることをしなかった後悔。 そして日本で同時に雄叫びを上げながら一粒の涙を流したマキノ。 コップを割る「空想」は、心の中の何かを破壊した象徴。 それはもしかしたら、あれ以来ずっと後生大事にしてきたヨウコとの思い出だったのかもしれない。もやもやし続けてきた4年間。 妻によって明かされたその原因。もうどうしようもないという怒り、悲しみ、そして今の現状。これらがピークを越えて爆発した時、マキノはすべてを受け入れるしかないというように赦したのかもしれない。赦す以外彼にできることなど何もないと、作者は考えたのだろう。 月に一度会う約束の息子とリチャードとのハリボテの時間の後、早苗からもらったままのアルバムを聴くヨウコは、彼のメッセージに彼の真意と彼が話した「過去を変える」話を思い出し、コンサート会場へ向かう。マキノのヨウコに対する思いは、ずっと、ずっと変わってなどいなかった。ヨウコだけが勝手に拒否したのだ。 ニューヨークでの撮影がマチネの練習の最後のシーンだったのだと思う。俳優である福山雅治さんはミュージシャンだ。この的確な配役でもマチネの練習は大変だっただろう。このシーンのマチネが最も張りのあるリズミカルで力強い音を奏でている。 スタンディングオベーションで見た観客の中にヨウコを見つけ、台本にないアンコール曲を弾き始めた。 「マチネの終わりに」「幸福の硬貨」を「大切な友人のために」 この作品が伝えているメッセージは「人はみな変えられるのは未来だと思っている。だけど過去も未来によって書き換えられている」ということ。そしておそらく、それにはタイミングがあるのだということ。 起きた出来事は変えられない。でも変えることができるのは、その出来事に対する思いであり見方であり考え方だ。苦しみぬいた過去に対する見方を変えることで、その出来事はまるで違ったものに見えてくるという真理だ。そしてそのタイミングがあるということ。 最後に二人はセントラルパークで偶然再会する。 マキノが彼女に駆け寄ろうとする瞬間にエンドロールとなる。 その後どうなったのかは、視聴者に委ねている。 早苗は自分自身を断罪し、ニューヨークで二人が再開する手はずを整えた。それは、おそらく早苗がマキノのコンサートを始めてニューヨークで見たときからすでにそうなるように仕組まれていたのかもしれない。 彼女は子供を連れて実家に戻る。そして二人のことは運命に委ねた。それが彼女のした贖罪だった。 マキノはその言葉をよく理解できていないながらも、その気持ちだけは伝わったのだと思う。 この作品は、表面上に「運命」的なものを匂わせておきながら、そこに介在する人間の「意志」、特に出来事に対する認識は変化するし変えられるということを説いている。 このように運命に翻弄されているように思える人生だが、翻弄しているのは自分自身の勝手な認識と思い込みだけで、その思い込みから解放されて再会した二人にはもうわだかまりはなく、でも取り戻せるものもないのかもしれないが、そのすがすがしさはマチネから爽やかなオーケストラの曲に変化させることで表現している。 見ごたえがあり、音楽の世界観があり、なかなかすばらしい作品だった。
原作の感動を足してくれた
ニューヨークの街並み、コンサートホールの雰囲気など映像が美しく、また音楽も素晴らしい。 原作の中で洋子は、バッハの無伴奏チェロ組曲について数々聴いてきたが、蒔野のギターで演奏されたCDを聴いて本当にこの曲が好きになった、というシーンがある。 テロ事件で傷ついた心が癒されていく重要な場面。 わたしもカザルスの無伴奏チェロ組曲なら聴いたことはあったけど、どのように違うのか。 映画を見て、クラシックギターの音色を聴いて、なるほど、そうか!こんな音だったのね、と納得。 福山さん自身の演奏で再現される「幸福の硬貨」も、心に余韻が残る優しいメロディ。 ストーリーが若干映画では割愛されているので 映画が良かった方、原作もぜひ読んでみてください。
原作を読み、鑑賞
前置き 唯一良かったのはパリのカフェで、"昼間に"蒔野と洋子が語り合う死に関する会話。あれは原作に近しかった。そして2人の演技も良かった。あのシーンだけは原作厨も見たほうがいい。(原作読んだときのイメージは夜だったし、そういう描写だった気がしたが手元に本がないので確認できない、ムール貝からのしじみにしてほしかったという思いは封印しよう) いやぁ、ちょっと原作を読んだ身としては許せないなぁ。 脚本家の方には申し訳ないが、あの小説を支える根幹が失われていると感じてしまった。こんなぱぱっと大衆迎合的に描けるところだけ描く、みたいな映画にするのなら『マチネの終わりに』というタイトルは用いるべきじゃない。 孤高の天才として誰にも理解されない苦しみを感じつつも人生の壁にぶち当たる蒔野と複雑な背景と向き合い続ける洋子という余りにも魅力的すぎるキャラクターがこの物語を支えているのだが、1%もその魅力が醸し出されていない。 そもそもこの映画がヨーロッパを舞台に採れること、クラシックギター奏者という主人公を採れること、その全てに洋子の複雑なルーツが説明をつけるのに純ジャパじゃどうにも行かないでしょう。 ユーゴスラヴィア紛争やアメリカのイラク派兵、長崎の原爆、リーマンショックそして東日本大震災に関する思索は全部省かれて兵士さんがくれた硬貨!みたいな童話にすらならない話がでっち上げられて、、、流石にこれは酷くないか? 三谷、リチャードの描写だって少なすぎてただのやべぇ奴としか映らない。ソリッチが既に死んでるのには愕然とした。蒔野もおんなじ話何回もして気難しい芸術家みたいな。 *演奏会終わったらすぐ帰ってきた!みたいな顔してたけどマドリードとパリの距離知ってるか? *4年半も舞台にも立たない、CDも出さない、どうやって生活しててん? *最後のセントラルパークだって、池ちゃうんかい?セントラルパークで有名な池スポットあるやんけ、、、なんで噴水なん? *洋子ニューヨークでめちゃくちゃいい家住んでたけど家賃いくらすると思ってんの??? *ジャリーラが入管にうんたらかんたらみたいな言ってたけどフランスで記者職ついてるような超スーパーエリート中東人がスラムで取材しただけで強制送還て舐めてんのか? *洋子が蒔野とビデオ通話してるときの顔、もう既にPTSDやん、それじゃ意味ないんよ。てかそんなんに気付けないような男じゃないんよ、蒔野は! こんなことしてたら日本の映画界には何も残らなくなると思う。 やりきれないのなら最初から手を付けるべきではない。 少なくとも『マチネの終わりに』のような後世に残すべき小説には。
大人の恋
石田ゆり子が年相応に老けているのが良い。 原作がそうだから致し方ないが、この程度のラブストーリーでパリやニューヨークに本格ロケをするのは勿体無い。それならば映画化するのはちょっと困るが。 伊勢谷友介の出番が意外と少なかった。
美しい情景
パリやニューヨークの街並みが美しかった。 私の中では、 令和版『冷静と情熱のあいだ』 って感じでした。 情緒ある街並みとすれ違う二人のストーリー。 そして、美しいメロディ。 食事も美味しそう。 海外って何でもオシャレだなって思わせる感じ。 福山さん、最高でした! 何してもカッコいいね😊 石田ゆり子さんも切ない感じが良かった。 伊勢谷友介、でとるやないかい!って思わず、心の中でツッコミました笑😆 やはり、彼もお騒がせ男ではあるが、 男前かつ演技がうまい!英語もうまい! だからこそ、彼の犯罪が残念でならない😢 本作とは関係ない話ではあるが。 ゆったり流れる作品ではあるが、世界に引き込まれました。 海外旅行にも行った気分にもなりました(^^) 映画最高!
大人の恋の結末
ギター監修・福田進一さんのコンサートに行くので、予習がてら。 恋愛ものは苦手だけど、思っていたより大人の恋と仕事と。 運命の人と添い遂げる人は、違うことの方が多い。 それがわかる大人向けの作品。 ラストも、今作ならそうかも。というのがいい。 クラッシックギターの音色が、なお切ない。
風景が美しい。
完成披露試写会にて鑑賞。 個人的に、登場人物達の考え方に賛同できない部分が多々あり、何故この選択をしてしまったのか?こうなる前にできることはなかったのか?と思ってしまうことがあった。 最後は含みを持たせ、視聴者に委ねる形。 全体的には、パリやニューヨークが舞台ということもあり情景は美しい。 福山と石田がパリで再会をする際の街並みはとても素敵だった。 普段からギターを弾いている福山雅治だが、今作ではクラシックギタリスト役。自身がラジオ等でコメントしていたように、クラシックギターは全く技法が違うため、習得にはかなりの時間を要したそうで、その甲斐あってか劇中違和感なく見る事ができた。
大人の純愛と時間の切なさ
予告を見て、たった3回しか会えない2人の恋…と聞いて何故?!って気持ちになりました。クラシック音楽の奏者とジャーナリストという、素敵な2人との接点はありませんが、主演の2人とは同世代で、気持ちが重なる部分がとてもあります。私も離婚経験のある者です。大人の恋って若者達からすれば、純愛なんてほど遠いものだと思われがちですが、年齢に関係なく、初恋の時のドキドキや、切なさや、熱い胸の高鳴りを感じさせてくださる映画です。恋せよ大人です。
大人の恋
観終えて、素敵な映画だったなぁ、と余韻に浸りました。 天才ギタリストと女性ジャーナリストとの、 パリ、ニューヨーク、マドリッド、東京。 世界を舞台した恋愛ストーリー。 熟年層に高い人気を誇る福山雅治と石田ゆり子が主演。 共に40代の設定です。 《過去は変えられる》 この言葉が何度も繰り替えされます。 原作者は芥川賞作家の平野啓一郎。 映画「ある男」でも原作者。 深みのある大人の男性を書かせたら当代随一の作家ですね。 蒔野の知的でキザな台詞がサマになるのも福山雅治だから。 蒔野聡史は天才と幼い日から期待されたギタリスト。 しかし40歳を迎えて今まで築いてきたキャリアにも自信を失い、 体力的にも人気にも翳りを感じています。 そんな時、エージェントの是永(板谷由夏)に紹介された 国際的ジャーナリスト小峰洋子(石田ゆり子)と運命の出会いを 果たします。 洋子の的を得た演奏の評価も的確で、気持ちが調和して離れがたい2人。 しかし洋子はパリへ帰国。 そしてすぐにパリで無差別テロ事件が起こり、 洋子は取材中に更なる心の傷を負います。 そんな時、蒔野がパリへ。 2人の気持ちは燃え上がり、蒔野はフィアンセから洋子を奪おうと 決意します。 洋子の答えは? 運命の恋は急展開。 突然、恩師・祖父江(古谷一行)が、待ち合わせの日に突然倒れたのです。 古典的恋愛映画の定番。 “すれ違い“ 鍵を握るのはマネージャーの早苗でした。 早苗の策略は2人の運命をドラマティックに盛り上げます。 (かなり手強い恋敵) パリのビストロ、アパルトマン、 ニューヨークのセントラルパーク、 コンテンポラリーダンス、 数々の美しいシーンと名場面。 全編通して流れるクリシックギター調べ。 福山雅治が奏でる「幸福の硬貨」も絶品!! 演奏活動のプレッシャーに押しつぶされる芸術家の悩み苦しみ。 そこから立ち上がり復活する姿も秀逸です。 日本映画では割と珍しい《知的で大人の恋》 最高の主役を迎えて、その酔い心地は極めて芳醇でした。 (早苗・・・と言う人間の生き様も …………ある意味では共感を感じました。 蒔野を、生きる目的、支えるのが使命と信じる早苗、 ……………しかしそこに男女間の愛が絡んでしまう・・・ ……………自分の残酷な仕打ちに苦悩する蒔野を傍で見つめる、) ……………早苗も辛い苦しい日々を過ごしている、) 含みのあるラストも・・・良かったです。 本当に2人に 《過去は未来に変えられるのでしょうか?》
大人味の効いたすれ違い恋物語
久々に観る大人味のラブストーリーだった。終始、甘美なギターの音色をBGMにした、典型的なすれ違いラブストーリーだったが、すれ違い方が現代的でもあり、古典的で泥臭くもあり、本作のポイントになっていた。
天才クラシックギタリストの蒔野聡史(福山雅治)は、40歳代になって演奏者として行き詰っていた。彷徨っていた。聡史の女性マネージャーは、聡史に秘かな想いを寄せ、聡史を懸命に支えていた。そんな時、聡史は、偶然、フランス駐在のジャーナリスト・小峰洋子(石田ゆり子)と出会い、お互いに運命的なものを感じる。その後、フランスで再会した二人は、お互いの想いを確かめ合う。そして、洋子は、帰国して聡史に会おうとするが、突発的な出来事で二人の心は次第にすれ違っていく・・・。
聡史役の福山雅治は、『ガリレオ』の主人公を彷彿とさせる理屈っぽさで、音楽家らしいストイックさを表現している。音楽家として彷徨しながらも、洋子を想う一途さを好演している。流石にギター演奏シーンは見応えがある。
一方、洋子役の石田ゆり子は、今まで静かな役が多かったがジャーナリストとしての毅然とした姿もカッコ良い。年齢を感じさせない美しさで、聡史への秘めたる想いを好演している。懸命に自分を抑えようとする日本的な佇まいが切ない。石田ゆり子のイメージが活かされている。
本作のポイントは、二人のすれ違い方である。突発的な出来事だけが二人の心を混迷させたのではなく、人為的なものが強く介在している点が本作の特徴である。泥臭く日本的であるが、醜悪にならないのは、福山雅治と石田ゆり子の役者としてのクリーンなイメージが効いているからである。
ラストシーン。二人が駆け寄り始めるシーンで終わってしまう。肝心のその後は描かれない。観客の想像に任せてくれる大人の映画らしいエンディングだった。
本作は、運命に翻弄されながらも、愛を求め続けた、大人味のラブストーリーである。
感情を表さないのが大人なのか。
原作が面白いと聞いて、読もう読もうと思い未読。 んで、映画化。大人のラブストーリーと聞いて、未視聴。 やっと重い腰を上げて見てみた。 好きなトーンではあるが、刺さりませんでした。 世界的に有名なクラシックギタリスト。 フランスで活躍するジャーナリスト。 ニューヨークで稼ぐビジネスマン。 そんな世界に憧れを感じなくなって何年経ったろう・・・。 フランスの街角のレストランで、詩人のように愛を語る。 傷ついた友人を音楽の音色で癒す。 きらびやかで豪華なパーティを主催する。 今の私の生活とは、残念ながらかけ離れすぎ。 住む世界が違うと人格すらも変わるのだろうか。 この物語にはどういう人が共感するのだろうか。 10代の若者が共感できないのは、まぁ分かる。 大人の恋愛とか言われると、共感できない自分は すでにおじいちゃんにでもなったのかと思わせられる。 全体をつつむ暗めな色使い。 全編クラシックギターのBGM。 説明を省いて心理描写で描く。 好きなトーンの作り方だっただけに、よけい残念。 いや、「大人」ではない私が悪いのだ。 でも、これを面白いと思える「大人」にはなりたくない。
さすが福山雅治
福山雅治扮するギタリスト蒔野聡史は、コンサートの終わりに石田ゆり子扮するジャーナリストの小峰洋子と出会い好意を持った。しかし洋子にはフィアンセがいた。蒔野はギターを弾くのが嫌になったと言う。洋子は連絡が取れなくなっていた。 「洋子さんが世界のどこかで死んだって聞いたら僕も死ぬよ。」なんてよく言えるよね。まあ、さすが福山雅治と言うべきかな。結婚すると言っている女性にそこまで迫れるのはよほど自信がないとね。福山雅治にしてはちょっとねちっこい台詞だよな。孤独とは影響力が無くなった事を知る事だそうだ。それにしてもマネージャーもえげつないね。やってはいけない事をやっちゃって。自分だけ良くって周りを不幸にして。 石田ゆり子は、フランス語のレッスンをインスタにもあげているそうだが、パリによく似合っている気がする。映画でフランス語や英語が使えるレベルは素晴らしいんじゃないかな。
大人の恋
福山雅治、石田ゆり子、桜井ユキと好きな役者の揃った映画。 これは40代に見て欲しい映画です。若い世代には伝わらない気がしました。 このゆったり感と音楽が心地よかった。 また、私が好きなのはラスト。 時間は、短いですが公園での再会、涙もろい私はここで涙しました。ラストが秀逸な映画はとても好きです。 余談ですが、劇中途中で2回ほど出てくるモンチッチがとても懐かしかった。
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