アップグレードのレビュー・感想・評価
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AIとの付き合い方を考えさせられます
公開日に地元映画館では上映がなかったので諦めていたのですが、最近になって上映されていることを知り、遅ればせながら鑑賞してきました。評判どおりおもしろい作品で、最後の最後まで楽しく鑑賞できました。近未来を描くSF作品は大好きなのですが、本作ではAIチップの存在が物語のカギとなっており、人間とAIとの付き合い方について一度立ち止まって考えてみたくなりました。
犯罪組織によって妻を殺され、自身も手足の自由を奪われた男が、AIチップを埋め込まれたことでアップグレードし、復讐へと動き出すという設定が、興味深かったです。肉体はあくまで自分のものなのですが、そのコントロールをAIが行うことで、まったく無駄のない精密機械のような動きが生み出され、復讐相手を完膚なきまでに叩きのめす場面は痛快でした。しかし、そこはそれ、機械が行うことなので、躊躇も加減もなく、目を背けたくなるシーンもありました。でも、このおかげでグレイとSTEMには、体のコントロールだけでなく、内面や思考にも大きな違いがあることが伝わってきました。そして、これが終盤への伏線にもなっていたと思います。
全体のストーリーとしては、家族の復讐劇を描きながら、その裏側にある陰謀がしだいに明らかになっていくという、よくある展開ではあります。しかし、序盤から周到に伏線を張り巡らせ、グレイの身に起きたことや、じわじわと真相に近づいていく様子を丁寧に描いているので、いつのまにか作品世界に引き込まれていきます。また、中盤あたりで黒幕の見当がつきつつも、ラストのどんでん返しと伏線回収コンボで、そういうことかと裏切られる感覚も非常に心地よかったです。なんとなく、「searchサーチ」と似たものを感じました。
ただ、物語の締め方は、自分としては別の形のほうがよかったかなという印象です。あと、演技になんの不満もないのですが、あまりよく知らない俳優ばかりで、華がないと感じてしまったのも残念なところです。とはいえ、作品としてよくできているので、オススメです。
【近未来をペシミスティックな視点で描き出すダークテイストなSFアクション 】
マトリックス以来の衝撃❗
幸運にも君は力を手に入れて我々の仲間になった
近未来のAIの姿。あるかもしれないが、ないかもしれない。あったところで我ら下々の人間のあずかり知らぬこと。この手の映画は、他にも「her」「エクスマキナ」などがあるが、総じてなまじ感情を持った人間が、一枚上を行くAIに出し抜かれる話。この先、文明が発達していくであろう未来は、科学者や政治家や富豪の思い描くようなユートピアなんかではなくて、そんな勘違いをした先の崖の下に、AIに支配されるディストピアが待ち構えているんだろうなって暗示が妙にリアルでぞわぞわする。
最後に当然どんでん返しが待ち受ける。なるほど。だから「アップグレード=改良版」か。そのタイトルの不気味さにゾクリとし、しばし硬直。
余談。アシャは、アンミカに似すぎている。
ターミネーターのスピンオフ的な作品(笑)
リアルな近未来のスリラー映画
いろんな要素のつまった超優良SFアクション
全身麻痺になってしまった男(グレイ)が、体に埋め込まれたチップの力で体を動かせるようになるだけでなく、そのチップ(ステム)のコントロールで様々な能力を発揮するというSFアクション。
ステムの言葉はグレイにしか聞こえないが、2人?のやり取りは寄生獣やヴェノムのよう。ステムが自身の生存に忠実な考え方を持ち、ヒューマンな考え方を持つグレイとの葛藤が起こるのも例の作品たちに似てて、バディものとして楽しめた。
でも、本作はそれだけにとどまらない。妻と自分を襲った集団を追いつめていくスリルと、格闘技を使わない妙なアクションも楽しめる、かなりお得な掘り出し物だった。
手塚治虫や藤子不二雄Fが描きそうな話でもあり、70〜80年代のSFマンガを読んでいた世代には絶対的にオススメできる映画だと思う。
新味アクション!
人間とAIの共存
マトリックス以来の衝撃!
クチコミ効果なのか土曜のお昼の上映はほぼ満席。
まずオープニングとエンディングが超カッコ良い!
設定も時代描写も最近のSF映画の中では秀逸で
素晴らしい映画でした!
ステムに制御された主人公の戦闘シーンはまるで
マトリックスを見てるようで笑いました(^^)
久しぶりにあと何回か繰り返して見たい映画ですね
小気味良いアクションと身近になったSFテーマ
意外と面白い
裏ロボコップというか
いつの間にかAIに支配される未来世界
二極性のこだわり
メインビジュアルのポスターがキカイダーのように赤と青くっきり別れてますが、まさしくこの映画の持つ人間と人工知能、現実と仮想現実、アナログとデジタル、正義の心と悪の心、などの二極性を物語っているように感じました。
主人公と人工知能との共依存、やり取りは「寄生獣」や「ヴェノム」とは一味違うドライ感があって面白かったです。バトルシーンもカンフーが基本でお約束的な所でもありますが、個性的な効果音とエフェクトを織り交ぜ独特な魅せ方がありました。バトル中いグロい描写もあり、SAWを手かげた方が関わっているだけあって一瞬ヒヤッとさせるのは秀逸。
予算と時間の兼ね合いか、登場人物のキャラの掘り下げの甘さ、終盤にかけての駆け足感は拭えず、世界観もいまいち掴みづらいのが少し気になりましたが物語自体のオチ、落とし所は私は好きです。
その後の行く末が気になりますね・・・
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