アメリカン・アニマルズのレビュー・感想・評価
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若さゆえの判断能力の欠如
予告編だと、「学生版『オーシャンズ11』、犯罪の実話を映画化」みたいな煽り文句で、華麗な犯行なのかと想像したのですが、全然違いました。
2004年当時大学生だった犯人たち4人と被害者や家族が、40歳近い今に過去のことを語り、若い似た役者たちに再現させる方式のドキュメンタリー風の作品で。
若さゆえの「何者でもない自分」を認められず、「特別な人間である証明」「刺激によって変わる」という夢に惹かれて、自らの描いた「ご都合主義のストーリー」に固執。
犯罪に手を染めていく過程を丹念に描いていました。
所詮、人生経験も想像力もなく、稚拙で浅はかな計画、ありえないほど致命的な凡ミスの連続。
「若さ」とは「馬鹿さ」であり、正常な判断をすることが出来ない様を延々と見せつけられた。
非常にいたたまれなかったです。
新感覚
映画とドキュメンタリー?の複合なのか始めてみる形式で驚きました。
入りづらいかなと思いきや案外、イメージつきやすく結構ありな構成でした。
適度な謎さを残しながら終わったのでそこもまた好きです。
若い人たちの誰しもが考えそうなことの末路がざっくりとした内容なのですが、要所要所刺さる言葉が合ったのでメッセージ性も高いと思います。
好みがはっきり別れそうな作品に感じたので周りの反応も結構気になります。笑
浅はか
規模はあんなレベルの犯罪ではないけれど、バレたらドウしようってビビりながら日常を過ごし胃が痛ぁ〜い思いをするのは理解出来る!?
がぁ、中学生レベルでの浅はかな行動には呆れるばかりで本人が出てくる演出にビックリはしたが、まるで"世界まる見え!テレビ特捜部"をマジメに映画化した感じがするのは気のせい!?
何にしても悪事はバレなければ安泰か、、悪いのは彼等だが同情してしまう。
軽はずみな考えって良くない…本当に良くない。
『オーシャンズ11』のような、完璧な犯罪映画かと思ったら…。
これまでになかった、ドキュメンタリーとフィクションを融合したかのような、新しい映画の誕生でした!
4人の大学生の犯罪行為に焦点を当てて、その行動から心理に至るまで、詳細に映像にしていくところが凄い。
実際に犯罪を犯した、4人の大学生のインタビューを交えながら進んでいく感じが、今までにない新しい形を生み出していました。
今日は、な、な、なんと!
監督が登壇しての独占試写会!
だから、監督から映画の裏話を色々と教えてもらうことができました(^^)
この映画を撮ろうと決めたのは、彼らが捕まってから4年後のことらしく、その頃はまだ4人は刑務所に入っていたとのこと。
そんな彼らに、手紙を送り続けるうちに彼らとの交流を深めていったと語る監督。
実際には、さらに4年の歳月を要して、8年かけて彼らの犯罪を映画化することに決めたようです。
だからこそ、詳細な部分に至るまで、丁寧に彼らの心境や行動が描かれていたように感じました。
インタビューを交えながらなので、犯罪の決行から捕まった瞬間の後悔の念まで…。
若者だったら誰もが抱きたくなりやすい、「特別な人間になりたかった」と語る彼らの軽はずみな思考が痛い。
最近YoutuberやTikTokなどで、自分を表現したい人が増えているから、分からなくもない…。
彼らはきっと、若者の考え方の最先端を走っていたのかもせれませんね。
でも、結果的にそれが自らを犯罪者へと貶めることになるとは…。
幸せな家庭で育ち、お金に不自由のない平凡な暮らしを送る大学生。
やっていけないことの分別が、きちんと理解できていたはずなのに、やってしまったから、その罪の意識は相当重くのし掛かっているように感じました。
普通の人が犯罪を犯したら、普通に悲しみ普通に悔やむもの。
その普通の感覚を兼ね備えた彼らだったからこそ、この映画は作られたのだと思います。
被害者の気持ちをきちんと考えることのできる彼らなら、これからの人生やり直せるはず!
そんな応援の言葉をかけてあげたくなりました。
今の時代にぴったりの映画。
会場に大学生くらいの若い人が多かったのも、納得の映画でした。
ありがとうございました(^^)
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