劇場版 SHIROBAKOのレビュー・感想・評価
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もの作りは楽しい
もの作りは楽しい。同時にもの作りで食べていくこと、絶え間なく事業を継続させていくことは大変で苦しい。TVシリーズで上り調子に見えた武蔵野プロダクション(通称ムサニ)は、冒頭いきなりその勢いが見る影もなくなっている。TVシリーズの第一話のように。
たった一度の失敗、それも契約書をかわさずに制作を始めてしまったという業界の慣習から生じる失敗で窮地に立たされたプロダクションを立て直すために、他社が投げ出した映画製作に無謀にも乗り出す。散り散りになったかつてのスタッフを再び集めて、厳しい条件の中で一丸となって完成を目指すその姿は感動的だ。もの作りを仕事にすればいろいろなものに絡め取られる。しかし、この映画の登場人物たちのようにもの作りの衝動という原点を失わずにいればいつか道は開ける、そういう希望を謳った作品だ。
人口減少時代で内需が減少し続ける日本のアニメも、今度どうなってゆくのかわからない。しかし、ここに描かれたもの作りの熱意はきっと消えないのだろうと前向きに気持ちになれた。
成長は難しい
個人的な映画鑑賞体験全体から言うと、正直なところあまり良いとは言えません。その最大の理由は、またしても自分の日本語力を過大評価してしまったからです。『SHIROBAKO』のようにジョークや専門用語が満載の台詞量の多いアニメでは、基本的に60〜70%以上の細かい部分が聞き取れず、感情を完全に没入させることができませんでした。周りの人が感動して泣き始めたシーンでも、私は画面の表現に少し感動する程度でしかありませんでした。
物語は、制作中のアニメが強制的に中断され、破産危機に瀕していたテレビシリーズの4年後、武蔵野が再起を図り、主人公の宮森が初心を取り戻し、比類ない愛情と行動力で仲間たちを集め、劇場版を制作するという全体的な企画に挑む話が中心です。
私にとって、『SHIROBAKO』を観ていた当時は、ほぼ毎回泣きながら観ていました。それが感動的な話だからなのか、それとも自分に感動を与えてくれる作品の裏側の制作者たちへの敬意と驚きによるものなのかは分かりません。ただ、ゼロから始めるクリエイターたちやその環境について知ることで、より一層の敬意と「上には上がいる」という謙虚な気持ちが湧いてきました。
そして『SHIROBAKO』のもう一つの重要な意味は、自分が本当に愛する分野を見極め、それに向かって努力することを示唆してくれたことです。今の自分にとって、「本当に好きな分野を見つけ、そこに身を置く」という命題は、ある意味タブーのような話題です。今の私は、何度も考え、選択を重ねた結果、現実的に選べる唯一の道を進んでいるような状態です。だから、とりあえずこの道をしっかりと進んでみようと思います。
また、子供の頃に抱いていた科学への好奇心と情熱を常に思い起こし、この世界で自分の居場所を見つけたいと願っています。そのためには、まずは自分を鍛え、思考をさらに広げていきたいと思っています。すべてを受け入れ、かつすべてを疑う心構えで、絶えず前進していくことが、今の自分の状態や立ち位置だと思います。
第三に、自分が本当に望んでいるのは、志を同じくする人たちが集まって、同じ好きなことに全力を尽くし、結果が良くても悪くても心からの笑顔を共有するような瞬間を持つことです。この瞬間は、私にとって非常に世俗的な思考であり、人間の社会的な本能に沿ったものです。確かに、一人で自分を成長させ、強くなることは社会で生き抜くための秘訣ですが、宝のようなチームを持つことで、まるで別の次元の満足感に到達できると思います。
生きているうちにそういった機会が巡ってくるか分かりませんが、もし訪れるなら、それまで自分を磨いていきたいと思います。
面白くもつまらなくもなかった
アニメシリーズから正当な続編なのは間違いなおが、上映時間が長いのに詰め込みすぎていてテンポが早いというより無理やり感が強かった
また、妙に生々しい場面があるかと思えば急にファンタジーに極振りで寒い場面が多々ありました。アニメシリーズではリアルとファンタジーの切り替えや度合いも丁度よいと思ってましたが、劇場版はそういった面も含め諸々浅いといった印象でした。
劇中でメタ発言やってる場合があるなら反映させれば・・・
とても「映画」していて良かった
TVシリーズからの続きの劇場版と聞いて、ついに七福神作るのか?と期待したが、さすがに七福神は無理だった。まあ作中で数年しか経過していないのだから仕方ない。
とはいえ、この作品はメタ的に宮森たち五人がしてきたこと、成そうとしていることを集約している。
TVシリーズ序盤で、たまに合うだけのバラバラな五人が次第に関わりを持つように、スキルを身につけ仕事ができるようになっていく。TVではここまで。
この劇場版では、劇中劇という形でよりしっかりと宮森たちが七福神を作れる可能性を示した。
どんなに頑張っても七福神にこだわるのであれば五人ぼっちでは作れないのだから、タイトルが違うだけで七福神を作ったのと変わらないのだ。
あとは七福神にお金を出してくれるところを見つけるだけでいい。
前半こそ少々退屈であったが、後半に向けての高揚感は良かった。
同じ水島努監督の「ガールズ&パンツァー」もそうであるように、盛り上げ方が上手いなと思う。
TVシリーズでは味わえなかったようなエモーションもある。
面白かったと思うのだが不満な人も多いようだ。そんな評価がイマイチな方々の話を聞くと、TVシリーズは面白かったがコチラは良くない。TVシリーズは感動したがコチラはしない。というものだ。
どちらかというと個人的には全く逆の意見だ。もちろんTVシリーズが面白かったので本作を観ているわけだが。
とはいえ理由はなんとなく分かる。この劇場版は「映画」していたからだ。
何を当たり前のことをと思うかもしれない。しかし、映画というのはTVアニメやTVドラマとは違う。
TV用というのは、極端な話、音だけ聞いていれば大体分かる。それに対し、映画は能動的に「観る」ことをしなければならない。
もちろん、全ての映画作品がそうというわけではないが。
TVアニメが1から10まで全部描くのに対して、映画は、もちろん限られた尺の問題もあるが、1と5と10しか描かない。わざと描かない。
なぜか?全部描いたら面白くもなんともないからだ。
そして代わりに描くものは、物語の転がりとは関係ない感情を動かすパートだ。
出来事を動かすことよりも感情を動かすことのほうが大事だから。
私はアニメファンではなく映画ファンなので、前半少々退屈に感じながらも、よく「映画」していて良かったと感じた。
どうなる、どうなった、という「あらすじ」だけではない「見えないもの」こそ映画の魅力だ。
アニメ映画のすべてが表現されている。
内容的には🎦映像研には手を出すな!や🎦ハケンアニメの系譜と言えばそうだが、この劇場版SHIROBAKO、完走~して思ったのは・・・おいおいなんですか?これは~超傑作じゃないですか???
この重層構造をアニメで一つの物語に纏めちゃう凄腕、もうアニメトリビア満載なんですけど~アニオタキャラから超ハイパーCGメカ・・ぼくもアニメのお姉さんたちと一緒に絵を動かしてみた~い
特に特筆すべきは後半の雪景バトルシーンはまさに🎦キルビルを凌ぐ、息をのむ美しさ!!また後半のアニ中アニメは¥でぃっぐだけでストーリー全体が把握できるかのクォリティの高さ。もうこれでもかこれでもかと繰り出されるアニメ制作の神髄シーン。きっと作ったスタッフは作り終わって一気に老け込んだのではと思わせる超贅沢アニメです。
私たちって何でもできるんですよ、これがジャパニメーションの神業だって鼻息の荒さが伝わってくる。最高のアニメでした。勿論★5.アニメファンは惑うことなく来てくださいレベルである。
やはり熱い。ジタバタし続けたくなる
久し振りの劇場版上映を観られて、改めて良い作品だと感じた。
TVシリーズの完成度が非常に高いので、少し物足りなさはあるけれども、それを補う伝えたいことの熱量があると思う。
良い時も悪い時もある。でも、アニメーションづくりに限らず、ジタバタと足掻き続けることで進んでいけるはず。
別ジャンルでも、仕事をし続けるなかである種のエールをもらえる作品だと思う。
好きだ。
【”最高のクオリティを求めて、納得いくアニメーション映画を世に送り出す!”アニメーション製作過程の赤裸々な裏側を、プロデューサー、監督、声優、脚本家など製作陣の夫々の本音や頑張りを絡めて描いた作品。】
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・ラスト、漸く出来上がった「SIVA」が公開3週間前に出来上がり、試写を見たスタッフたち。
だが、どこか納得がいかない表情をしている。
そんな中、プロデューサーのあおいは、ラストシーンの更なる作り込みを宣言する。
ー 映画業界あるある。
製作終了直後は ”お疲れ様!ヒットするね!”とカラ元気で言うが、三年後位に”あの映画は、今だから言えるけれどもう少し○○部分の作り込みが足りなかったね・・。”
という事を、あおいは納得する最高のクオリティを求めてさらに作り込むシーンはナカナカであった。監督の複雑な表情も・・。-
<今作はTVシリーズの劇場版であるそうである。
アニメーション映画だけではなく、実写の映画でも多数の人達が心血を注いで作っている。
私の映画評価は甘いと言われることが偶にあるが、こういう映画製作の大変さを描いた作品を観てしまうとねえ・・。どうしてもねえ・・。
けれども、面白くない映画にはキチっとした見合った得点を付けていますよ、私は!>
女の子の本気のお仕事感、最高です!
コロナの始まった頃に映画館で保育園の子供と見ました。
予定していた映画が全て延期になり、騒がれたので何か見れそうなものを探したところ絵柄が可愛いSHIROBAKOが見つかりました。似たような年齢の女の子も何人か来ていました。
あまり期待していなかったのですが、なかなか良いです。
ミュージカルの要素もあります。
とにかく画が可愛い!
テンポもほどよく良いので飽きません。
嫌な設定や嫌な人も出てきません。
見る人を傷つけるようなエピソードも無いです。
そして、内容が女の子がアニメを作成する話なので、小さい子でも最後まで飽きずに見れました。
映画終了後に「こうやってテレビや映画のアニメが作られているんだよ」と説明してあげると、興味深そうに聞いていました。
また、女の子の本気のお仕事感が最高に良いです!。
「これからは女子も自分の仕事をきちんと考えること」も話しておきました。
私自身が男性と同じ内容の外回りを含む仕事をしていたこともあり、懐かしかったです。
終電だったこともあったな。
女の子の本気のお仕事感は実に気分爽快でした!。
ラストも納得の気分爽快感!
コロナの影響で偶然見た映画でしたが、良い映画で得しました。
良かった。
クオリティーとかは非常に良かったけど、内容的にTVアニメの方が楽しい感じでよかったなぁ。TVアニメは武蔵野アニメーションがどんどん調子を上げていく成長物語って感じやったけど、今作は、どちらかというと衰退しているところで足掻いてるって感じだったので、見ていてちょっと寂しい気持ちになった、
悪かない
「SHIROBAKO」としては55点だが、「SHIROBAKOの劇場版」としては80点。時間配分に難があるとは思うが、二時間やそこらで「SHIROBAKO」をやるのが無理な話であるのは分かり切ったこと。評判の良くないミュージカルも、見どころを作ろうにもまともにドラマを描いていては尺が足りないために生まれたものだろう。あまり構えすぎず、肩の力を抜いて鑑賞するのをおすすめする。
見るに堪えない
昔ヒットしたから続編をやろう。時系列もそのまま4年移そう。
ここまではよかったし、復活劇を考える筋は見られた。
ただ劇中劇が全くつまらなそうで死んでも見に行きたくない作品ぽかったので、微塵も作品に楽しさがなかった。テレビ版のアルビンや三女とはけた違いのひどさ。 三女のスピンオフのエロアニメが一番おもしろそうだった。
劇中のセリフからもらえば、途中まではテンポよく見る者の興味を引く四年後のみんなを紹介するまではよかった。そして再集結して頑張ろう迄はよかったが、あとはひどかった。
・ミュージカルって遊びやパロディー?意味不明で腹が立った。
・野亀どんでん返しの焼き直しを宮森が新キャラ引っ立ててやる意味。
・映画をぼしゃらせたスタジオが偉そうにできる業界
・結末変更を監督でなく宮森が主導する焼き直しは宮森の成長を言いたいのだろうがPとして失格
・五人とも四年の成長がない。
・結末の劇中劇は冗長で退屈。ない方がいい。
とにかくすごくつまらない。
金払って劇場館行った人には同情する。ご愁傷さま。
昔のアイドルの一か月くらいで作るやっつけ映画を見るようだった。
テレビなら一話切りの失敗作。
もう二度と続編はやめてくれ
拍子抜け
TV版でやりつくしてしまったのか、出がらしの様な内容だった。序盤の人材集めが山場(……といっても意外とあっさり解決してしまう。)で、それ以降はいきなりのミュージカルパートや劇中劇で尺を稼ぎつつ終わってしまった感じ。
足掻き続ける閉塞感が楽しい。
内容はTV番組アニメその4年後のアニメーションスタジオのムサニで起こる制作現場の群像劇。印象に残った言葉は『足掻き続ける映画です!』『とりあえず生きる事ぢゃないでしょうか?!』作り手の話なので内容が濃くなりすぎて気の抜けない話だと感じました。現場大変さが少しでも分かり楽しかったです。キャラが若く成長が少しでも感じる事が出来て楽しく、かなり人気あり内容的にも冒険したなぁと感じました。情景描写では天気や星空が心象伝わり、月が満ちていく段階が伝えたかったカタルシスなのかなと感じました。アニメを作る人達の呪いと楽しさ共傷性が伝わり、本当にアニメーションが大好きな人達の総合芸術なんだなぁと痛い程伝わりました。
モノづくりにかけるそれぞれの想いとは。
夢を追いかける上山高校5人の物語に集中して欲しかった。
バラバラになったムサニメンバーが集まるのはいいんだけど、んー、群像劇ではあるんだけど、的はやっぱり5人に絞って欲しかった感はある。劇場版で時間が無いなら尚更。他メンバーもある程度の尺を使って仲間になる所からやっているからそれぞれが薄くなってしまってると感じた。
あとミュージカルや時代劇シーン。飽きさせない為に入れたんだと思うけど、そういうやり方で飽きさせないのではなく、5人の成長や葛藤、ドラマで時間を使って見せて欲しかった。
物語のテンポも駆け足感が否めない。SIVAのラストを作り直す描写が一切ない。ビフォアーアフターの説明はただその前後シーンを流すだけで淡白すぎて思い入れる時間が足りないように感じた。
でもこのアニメ好きだし、自分もモノづくりをしていく中で投げ出したい気持ちになったり納期やコストに迫られたりあるよね、と。
テレビ版が良かった、という意見には共感。劇場版がまるまるダメかと言われたらそうでも無いけどテレビ版が良すぎたか。
TV版から四年……
コロナで見に行けなかったけどニコニコでプレミアム限定で公開されていたので見ました。久々だったのでバンダイチャンネルの方でTV版2周目も一応。
TV版で製作していた三女から4年経過後の話。いろいろありムサニは下請けに逆戻りで人はかなり離れている状態。そのムサニに劇場版の話がきてそれを製作していく話がメイン?
さまざまな作画、タッチのアニメーションが見れたり、最後にかなり力の入ってる劇中アニメのシーンがあってとても面白かったです。
議論されてるミュージカルのシーンはかなり長かったけど観てたらなんか笑えてきていいなと思いました。
正直無理してでも劇場に観に行けばよかった……。
作中作のスタッフが話した感想と同じ
作中作の完成試写で作中のスタッフの数人が「後半ストーリーが駆け足になった」という主旨のセリフがあったが正にその通りですね。
ところでコロナ禍で劇場で観られなかった作品として有料配信で観ましたから作中で新たな作品を作る話という事を忘れていましたが、開始30分位で話が動いてやっと気がついた。そこまでの話をもう少し時間短縮して空いた分を作中作制作部分に充てて欲しかった。
なら、最後までジタバタしてやるよ!
この劇場版は総集編ではなく、TV版のその後の話なのでTV版を視聴してから観ることをオススメします(´・ω・`)あの明るい終わりから一変して会社の雰囲気が重いし悪いんだけど……製作していたあの飛行第三がエロコメディ路線に変わっちまったけどどうしたん?!しかも、会社の人たちかなり減ってるし……この4年間に一体なにがあったんだよ(°д°)?!そして、相変わらず宮森さんの妄想が激しく…いや、これ病む一歩手前なんじゃ?!ってか、あの変な話の口癖の人はまだこの業界にいたのには驚いたわΣ(´д`ノ)ノTV版並のドタバタ劇はないけど、かつての仲間が集結してリベンジマッチをする感じがまた良いよね!個人的には満足です(o´艸`)しかし……『SIVA』のラストシーンだけ流して全体的なストーリーがどういうものなのかとても気になってしまう!宇宙SFジャンルものだからどうしてもガンダムを連想してしまうわ(^ω^;)
非常に面白かったです。
タイトルの通り非常に面白かったです。
ただ劇場版という事もあり、時間が足りなかったなとも感じました。
TVシリーズより現実感が重視された結果、少し暗い雰囲気となっていますが、ストーリー性やメッセージ性はTVシリーズを上回る物になっていると感じました。
ただやはり劇場版という事もあり、ミュージカルのシーンなど複数回見ることでより深く理解できるシーンなどは勿体ないと思ってしまいます。
悪い点を挙げましたが、ファンは見て損をすることはないでしょう。非常に楽しませていただきました。
これからも制作陣にはアニメを作り続けてほしい。
正直かなり残念
ずっと公開を楽しみにしていた割には、気づいたら上映終わっててアマプラで視聴。
TVシリーズは全話何周も見ていて大好きなだけに、かなり残念。
SHIROBAKOの魅力は「キャラ, セリフ, テンポ」の三拍子だったと個人的に思う。
でも、謎ミュージカルとか着物戦闘シーンとか杉江さんと子どもたちのシーンとか…
ぐだったシーンが多すぎて、その分ただでさえない尺がないのに、
キャラの再結とか深堀とか、使うべきシーンがあっさりしすぎてたかと。
印象に残ったセリフの言い回しもないし、正直何も面白くなかった。
良かったとすれば、丸くなった平岡君が見れたことくらいかな。
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