引っ越し大名!のレビュー・感想・評価
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国替えのため引越しをするというお話。 キャストそれぞれ役に合ってい...
国替えのため引越しをするというお話。
キャストそれぞれ役に合っていて、良かった。
ゆるさとほどよい笑いがなかなか良い。
それぞれの成長も見られ、ラストまで楽しめました。
硬軟のバランス絶妙なエンタメ時代劇
コミカルでありながらシリアスという、硬軟のバランスが絶妙な心温まる時代劇だった。当時の上士(上級武士)と下士(下級武士)の関係、士農工商という身分制度などを踏まえているので、時代劇らしさが十分堪能できるエンタメ作品に仕上がっている。
本作の舞台は江戸時代中期。姫路藩は姫路から豊後・日田(九州)への国替え(引っ越し)と、15万石から7万石への減封を命じられる。書庫番であり博学という理由で主人公・片桐春之助(星野源)が引っ越し奉行となる。度重なる国替えで財政は逼迫している状態で、前引っ越し奉行の息女・於蘭(高畑充希)、腕には自信のある鷹村源右衛門(高橋一生)らの協力を得て、片桐は、知力を振り絞って国替えに挑んでいく・・・。
片桐を演じる星野源の持ち味が最大限に活かされている。頼りないが持ち前の知力を活かして、不器用だが愚直に困難を克服していく姿は、星野源のイメージにピッタリであり、彼のために用意された役のようである。
さらに主人公を引き立てているのが、於蘭と鷹村である。於蘭は、勝気に積極的に主人公をサポートしていく。鷹村は、陽気に豪快に主人公を叱咤激励していく。ともに、主人公との静と動の対比が面白く、作品にメリハリを付けている。演じる高畑充希、高橋一生が芸達者の本領を発揮いて躍動している。
実現不可能なミッションに挑むという作品では、奇想天外な作戦を取るケースが多いが、本作ではそういう作戦は取らない。当時のタブーに真正面から挑んでいく。痛みを伴う作戦を断行していく。それほどに国替えが実現性の厳しい難問だったことが実感できる。
全体的に国替え騒動記的な作風だが、終盤は、絆というものを強く感じる展開になる。前半で主人公が取った作戦が、終盤への伏線になっており、古典的だが、そこには和を重んじる日本の原点があり、切なくて何度も胸が熱くなる。
本作は、エンタメ時代劇だが、絆という言葉が強く心に残る作品である。
今度はお国替え
参勤交代からお国替えに話を変えたが中身はお馴染みの幕府の政策に振り回される大名の家臣の苦労話、キャストもテレビでお馴染みのメンバーで終始、明るくミュージカルまで取り入れたコメディ映画。
城主松平直矩は5回もの国替えをさせらたのは史実ですが豊後日田(大分)への国替え、減封は本家にあたる越後高田藩の御家騒動の巻き添えを食ったもので閉門まで命じられています。悪役はお馴染み柳沢吉保、同時代の忠臣蔵松の廊下を思わせますが男色がらみの遺恨は脚色、道中襲われたことも無く高橋一生の為の見せ場づくりでした。
一生さんが振り回す名槍御手杵(おてぎね)は3.8mもの大槍で日本三大名槍のひとつ、下総国結城家の家宝でしたが直矩の父直基が結城家の養子になったことから受け継いでいました、資料によると松平姓に戻っても家紋は結城巴を用いたとあります、劇中では葵の御紋でしたが陣太鼓に結城巴の印がありましたね。
プロットも断捨離やリストラなど現代風に上手にアレンジされていましたが犬童監督のコメディ演出は歩き方や倒れ方、セリフ語りにもわざとらしさが鼻につくのが難点と言うか気になりましたが大衆受けを狙ったのでしょう。
時代劇という設定の現代劇って感じ?
時代劇が苦手って方も、この映画なら
楽しめるんじゃないでしょうか。
江戸時代っていう設定だけど、中身は現代劇ですね。
一つの組織が、上(国)から難題をぶつけられて、
それを乗り越えていくというストーリー。
時代劇によくある、暗さの感じない
エンタメ作品。おすすめです。
武士の本分が心痛い
本作は、とても娯楽性のある時代活劇だと感じます。2時間と言う短い時間の中にあらゆる要素を盛り込んだ大衆娯楽として評価されると思います。自分的には、お帰りなさい!!と言う言葉の重みに目頭が熱くなりました!!少しだけ歴史に興味ある人にはより良く楽しめると思います。
豪華キャストに満足! だんだん星野源の表情が凛々しくなっていく
Amazonプライムビデオで漠然と映画を観ようと漁っていたら発見した。いざ蓋を開けてみると…キャストが豪華すぎる! 普段から俳優陣で作品選びをする自分にとっては文句なし! 星野源と高橋一生が出ている作品だということは知っていたが、なんと、高畑充希も出ている。つい先日「浜の朝日の嘘つきどもと」を観て満足していたところに、運命的に巡り会ったことが嬉しい。濱田岳、西村まさ彦、富田靖子、松重豊、小沢征悦、及川光博、向井理、それに丘みどり(!)という布陣はさすがに豪華すぎるが、持て余すことなくそれぞれのキャラが十分生きていた。かえって、星野源が霞むのではないかと心配もしたが、ご安心あれ。彼が演じる引っ越し奉行の面構えが年を経るにつれてきちんと凛々しくなっていくところが巧いと思った。女性経験のない典型的な「陰キャラ」が世のため人のためを思い見事に国替えを取り仕切るまでに成長していく物語は見応えがある。というのも、ただの「陰キャラ」ではなく、周囲からの人望があり、実直な性格であったからだろう。ダメ男の成長物語としても楽しめるが、最終的には、妻を娶り、見事なまでの出世を果たすので、現代人にはリアリティがない。ファンタジーとして楽しむには十分である。また、劇中では、サムライたちが歌いながら引っ越しをするところも面白く、まるでミュージカルの舞台を観にきたかのようであった。エンターテイメントとして良作であり、是非多くの人たちに観てもらいたい。
国替えは大変
江戸時代の国替えを題材にしたコメディ作品。
飽きずに楽しめましたが、これは映画館で見なくてもいいかなと思えました。
感じた事は、国替えって大変。
遠い距離を荷物を持って移動するなんて、今じゃ考えられない様なミッションです。
参勤交代と同じ様な各藩に財力を溜め込めさせない様な意図があってのことだとは思います。
約2時間の作品にはなりますが、気軽に見れるかと思います。
エンターテイメント時代劇
楽しかった!!
最初から最後まで見入った。
最後のラストシーンが少しばかり盛り上がりにかけた。小沢征悦を迎えに行くところがラストシーンでも良かったのではという感じ。そこが1番に感動した。
高橋一生、濱田岳の2人が星野源を支える良い役割でなかなか良かった。
しかしお国替えという制度もひどい仕組みだったなと思う。武士も楽ではなかったんだなとは思った。
運ぶものを減らすから、人も減らす決断をし、人を雇わずに武士に運ばせたり、武士をお役御免にして百姓にしたりと、そのあたりの引っ越しに至るまでの過程が見どころだった。(また長い長い歳月をかけて武士に呼び戻すドラマも)
藩主への武士の忠誠心とはすごいのだね。日本人の文化なんでしょう。
※高校時代、社会の教員志望でありながら、世界史は大好きだったが、同じ歴史なのに日本史にまるで興味が持てず、テストで赤点に甘んじていた。最近、日本史も面白いと映画で知る。何が日本史で嫌いだったかというと、単にちょんまげがかっこ悪いと思っていたからだったような気がする。なぜ頭をツルツルに剃ってしまうのか、ちょんまげが理解にしくい。
友情、恋、アクションあり、笑い、歌や振り付けありで、なかなかのエンターテイメント作品として、最初からは後まで楽しませる完成度の高い映画でした。
時代劇とはいえ現代風刺を見せる
姫路城、彦根城全面協力のロケ。
各シーンの画的にすばらしいこと。
時代劇は年寄りの娯楽という時代は終わっているのだ。
ここ数年、時代劇は現代劇のリアリティを薄めつつも、「そうだ、そうだ」と共感出来るものが非常に多い。
スマホやコンピュータのない世界で人間的なドラマを徹底して見せるにはうってつけの時代劇。
そこを観るのが非常に心地良い。
藩は会社(組織)
武士は社員
奉行は管理職
それを置き換え、無茶なプロジェクトに対する予算確保、人員整理、知恵、実行力を順を追って話が進む。
当然スムーズにはいかず、難題やトラブルが待ち受ける。
最後は報われる人たちとハッピーエンド。
エンタメの世界はこうでなくっちゃ。
現実はそうではないだけに実に痛快に観られる時代劇でした。
引っ越しは戦でござる、勝って錦を飾りたい
映画「引っ越し大名!」(犬童一心監督)から。
本当にあり得そうな話を、シリアスに描くのではなく、
コミック調に、軽快に笑い飛ばす展開で面白かった。
戦国時代の参勤交代、国替え、借金、減棒の苦労は、
事実としては知っていても、なかなか現代の社会と重ねて
想像することは難しいので、こういった楽しい作品があると、
歴史の苦手な人たちにとっても、受け入れやすい気がする。
さて「引っ越し奉行」なる奉行が存在したかはどうかは不明でも、
やはりどの時代でも、それを取り仕切るリーダーの存在は、
必要なんだな、と思う。(もちろん、影の力も大切であるが)
そして、引っ越しを効率良くこなすためのマニュアルも。
なぜか、このノウハウを詰め込んだマニュアルの存在は、
デジタルになったとはいえ、今の時代でも、役に立つ。
今回の主人公の前任者 (板倉重蔵)が残した「引越しの指南書」
「道具見切之術會得」「整理整頓之法會得」などと書かれたもの。
作品の中で紹介されているのは、3つの項目。
(1)歌こそ人々の心を1つにするものなり
(2)整理とは捨てることなり
(3)身体を保て、たどり着くまで
もっともっと知りたくなった「引越しのノウハウ」。
今で言う「断捨離のすすめ」とも言える。
成功の秘訣は、引越しをただの作業と捉えるのではなく、
「引っ越しは戦でござる、勝って錦を飾りたい。
共にたどり着こうぞ」と鼓舞したり、
「これは合議の理不尽に対する我らの戦でございます」と
「戰」というのは単語を使ったところにあるなぁ。
P.S
作品中「引越し奉行」という単語は頻繁に出てくるが、
「引越し大名」という単語は、一度も出てこなかった。
どうして、タイトルは「引越し大名!」なんだろうか。(笑)
55点
映画評価:55点
国替えをテーマとした作品。
とても貴重だと思います。
武士や大名のイメージって、
《戦争》だとか《謀略》だとか、
現代と、かけ離れていると感じますけど。
実は親しみやすいものだよ、
戦争するだけが業務じゃないよと、
伝えるにはうってつけテーマだったと思います。
現代と違って、
車もないし、機械もない、
そんな中での移動(引っ越し)は考えたたけで
青ざめてしまいますよね、、、
まず何をして良いのかが全くわからない。
そんな苦労が伝わってきます。
それでも試行錯誤を重ね、
何とか引っ越しを済ませるも、
また引っ越し。
確かに国替えは酷く辛いものだったのだろうと想像出来ました。
この作品を通して
当時の生活や事情に寄り添えました。
また歌や踊りを入れる事で
引っ越しという苦労を楽しみに変えれるという
当時のアイディアの再現と、
時代劇によく見る重苦しい雰囲気ではなく、
観る側に明るい賑やかな雰囲気を楽しませる
二重のアイディアが含まれていたのも良かった。
ただ惜しいと感じた点もあります。
裏切りや殺陣シーンを入れた事です
これだけのテーマがあるなら、
わざわざ余計な要素は入れずに、
もっと当時の引っ越しのノウハウやアイディアを深めていった方が良かった気がします。
そのせいで
引っ越しというテーマから
ブレてしまったりするので
それでも
江戸時代のリアルを伝えるのに
誰にでも勧められる良い作品でした。
【2021.4.21鑑賞】
こんなに良いとは思ってなかった
時代劇なので3割り増しで面白く感じてしまうんやけど
そうでなくても面白かった❗️
コメディを撮ったと言うよりコメディ要素をしっかり入れた人情劇かな
星野源の演技はあまり上手くないけど(周りが凄いだけに)
それでも役に合ってると思う
綺麗に城を撮ってるので、それだけでも気分が良くなった
期待してなかっただけに感動が大きい作品です
楽しい!時代劇サイコー
星野源が主役ではあるけれど、
一生くんの見せ場もふんだんで(彼はまた魅せるのが上手い!)
しっかり楽しめる。
出世物語あり、チャンバラあり、忠義物語ありと
日本人の好きなものを盛り込みつつうまくまとめてあって良かった。
野村萬斎さんの歌と踊りも効いている。
爽快で大胆でテンポの良い展開
娯楽作品として完璧、今の私の気分としてはかなりの高評価。
星野源の役どころは、まさに彼へのあてがきかと思うくらいの適役。
さらに高橋一生についてはその役者としての幅がまた広がったように見えたほど。
いつも見かける脇の面々は相変わらずのそつのなさ。
なんだけれども配役については
最近 母親というと富田靖子なのはなんなんだろう?と思うくらい頻繁に見る。
富田靖子に限らず、
どうも近頃は、同じ役者さんばかりを見てる気がする。
もっと役者の層はあるだろうに、と思うんだけど
一握りの役者さんたちだけが大忙しとばかりに駆けずり回ってるように見える。
もっと幅広く使うという事は出来ないものなのだろうか。
そう言えば、江戸詰で馬走らせて国元と行き来する家来役の
山内圭哉さん。
時代ものだと頭がツルツルじゃなくなるもんだから、
このかっこいい顔の誰かは誰だ?見た事あるよねえ、と一瞬では思い出せなかった程。
別に好みという顔ではないけれど毛がない現代物とは随分と印象が変わる。
実際 史実の松平直矩は美少年好きだったようであり不遇にも何度も国替えを命じられているらしいのも本当。
江戸時代、特に元禄期あたりは徳川は各大名に対する警戒心もまだまだ強く国替えも頻繁であった。
綱吉期の柳沢吉保の力は強大で、綱吉の男色の相手であったことが出世をスピードアップさせたと言われているあたりから冒頭のエピソードとなっていくと想像できる。
武士の家計簿 超高速参勤交代 武士の献立 殿、利息でござる 等々、最近よくコメディタッチでの江戸モノが映画になるが、この作品もまた小気味の良さでの大円団で気分良く娯楽として楽しめるものになっていた。
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