2重螺旋の恋人のレビュー・感想・評価
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ショッキングなカットもありつつ、エロティックも
おっさんの観客が多いな、と思ったら……「17歳」の時と一緒で笑う。
だが猫やマンションや診察室の装飾、ヒロインのファッションとヘア、センス良く物語に意味の与えるセンスだったりで素晴らしい。
ヒロイン、17歳の美しさとは全く違う生き抜いている美しさを感じた。
ストーリーも色々捻って紐解いていく楽しみがある。ただヒロインへの共感は‥…難しいだろうな
うーん、好みがわかれそう
狂気のあり方
猫の毛の柄と遺伝に関して、本を読んだことがあり、ややネタバレ気味でした。
双子の話ということでは、どうしてもクローネンバーグを意識してしまいます。
そのうえでも、あ、そうくるんだ?という面白みはあったものの、ゾクっとするような狂気が欲しかった。
オゾンなりの狂気というものがあるんでしょうが、いまひとつ掴みきれなかったです。
とはいえ一人二役の演技は十分楽しめました。
スタイリッシュな映像だからこそ、、、
双子の神秘に迫るミステリー
フランソワオゾンの新作ということで楽しみに視聴。
主人公のクロエが謎の腹痛から精神科医をたずね、後にその彼と結婚するのだが、彼とそっくりな精神科医に出会い、、という話。
冷たさのただよう画面進行、ここまでいく?という極めてオゾンらしい興味関心に突き進んでいき思わず笑ってしまうようなストーリー展開、猫のくだり、緊張しすぎて最後はハッピーで終わって欲しかったのにあのガラスとか。。。いつものような主観的なストーリーに引きこまれ、共感などはないが、遊び心豊富な作品で面白かった。
双子という存在の不思議さ、何故それが双子ぬえなのか、私だってそうなのでは、という目の付け所になるほどなぁと。何かをきっかけになのだろうが、こんな話を創作できるのはすごいのひとこと。
主人公の女優さんが美人。顎がきゅっとして。
どこまでが現実?
一緒にトリップしてしまう倒錯感たっぷり
国際映画祭常連のフランソワ・オゾンの新作であり、第70回カンヌ国際映画祭コンペティション選出作品。セックスシーンの多い官能スリラーサスペンス、R18+(成人指定)である。
謎の腹痛に襲われる女性患者クロエが、カウンセリングを受けた精神科医ポールと恋におちる。ところがそのポールには同じ精神科医で瓜二つの双子の兄弟ルイがいた。
正反対の性格の双子と、禁断の肉体関係にのめり込んでいく主人公クロエの心理状態をスリリングに描いている。"現実"と"夢"の世界、"愛情"と"妄想"が倒錯し、クロエは自分が何者なのかに混乱していく。
瓜二つの双子ポールとルイ2役をジェレミー・レニエが演じ、主人公クロエをマリーヌ・バクトが務める。いずれもオゾン作品に出演したことがあり、再タッグである。
全編を通して画質が極上。美しい映像と上品な質感はさすがオゾンである。
"なにが真実か"、クロエ自身とともに観客も最後まで混乱させられる。原作とは変えたという最後のオチは少し理屈っぽくて、そこに至るまでの官能的な流れとは異質に感じる。
ただ単なる"夢オチ"かと思いきや、どこまでが"夢"や"妄想"で、どこからが"現実"なのか、結局わからないまま。あまりアタマで考えないほうがいいかも。映画的なテクニックによる倒錯感に巻き込まれ、一緒にトリップしている自分がいる。
(2018/8/7/ヒューマントラストシネマ有楽町/シネスコ/字幕:松浦美奈)
太陽と北風
確かに2重螺旋。
現実と非現実の区分けがされないので、ぐるぐる廻る思考を弄ばれている気持ちになる。
メインの3人はもちろん、隣人のおばさんもなんだか不気味に見えた。飼ってた猫の剥製を部屋に飾るかね…
ポールとルイの、太陽と北風のような正反対ぶりが面白かった。
見た目が似ているってだけでなく、同じ胎内で同時に育ち同時に産まれる双子というものに何か神秘的な魅力を感じてしまうのは分かる。
双子の友達とか別に普通なんだけどね。
大きな現実のポイントは解明するけど、結局真実は有耶無耶なままで、それでもクロエは選択した結果を生きていくんだろうな。
感情を揺さぶられることはなかったけど全編通して感じる気持ち悪さが心地良くて楽しめた。
瞳の中の光や割れる鏡や攻めた濡れ場など強い印象の残るシーンが多かった。
映像が非常に美しくて好き。クロエの職場が美術館なので洗練された映像を無理なく楽しめる。
後半からが面白い
1人の女の人が双子の間で揺れ動く前半はフィフティシェイズのような結構過激な濡れ場が多くて、ここに書けないあんなことやこんなことが起きてる間にちょっと眠たくなってた(笑)
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でも後半からなんだか話が大変な方向に進んでく。だからとりあえず見てほしいとしか言えないな(笑)(笑).
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この映画、原作は単純に双子のあいだで揺れ動く女の人の話だけど、それを脚色して、実は主人公は母親のお腹の中で元々双子だったっていうラスト付け加えたらしい。そんなのめちゃくちゃ天才じゃん(笑)そんな発想ないわ!って思った(笑).
サイコー
ホラーなオゾン
男女三人グロ物語
女一人に男二人の図式はフランス人好みだけど、双子の男との倒錯的な関係から、段々サイコでホラーな展開になり、グロな真相にはボーゼン。最初からあちこちに丁寧に伏線が張ってあり、硬質な映像も魅力的なんだけど、現実と悪夢と妄想のボーダーが分かりにくくて残念。狙ってるのかもしれないけどね。内訳は変わったけど、やはり男女三人の物語でした。
ブローチ
精神疾患による腹痛の治療の為に掛かった精神分析医と恋愛関係になった女性が街中で見かけた性格が正反対の彼氏の双子の兄に惹かれハマっていく話。
自分のことはあまり話さず人の話を静かに聞く優しい弟、しかしながら余りにも自分のことを話さない為不信感が募る。
他方の兄は同じく精神分析医者というがワイルドを通り越して最早自己中で、そこに惹かれて二股を掛けるというビッチな主人公。
幻覚だっり夢だったり三毛猫の件だったり医者のリアクションだったりでB.J.的なネタの想像がついて、さあどうなるのかと思ったけど…。
何故かエロスを感じないベッドシーンの数々だったり、同じ様なシーンの繰り返しだったり、説明的だったり勿体つけたり有耶無耶だったり。
それが狙いとはわかるけど、途中で想像が出来てしまったらダルいしハッキリしないしで面白くない。
何が起きているのか分からないから面白い
面白かったなぁ
双子の神秘を題材にしたサスペンス映画
たとえば、目の前に恋人がいて
その人のことがすごく好きなんだけど
少し満足できない部分がある
そこへ、見た目は恋人と瓜二つだけど、性格が正反対の人が現れたらどうするか
そこから生まれるサスペンス
日常生活で満たされないとき、人はよく妄想をして、秘めた欲望を満たそうとする
この映画も同じで、主人公のクロエは、満たされない欲望を妄想で満たそうとする
ただし、この映画ではどこまでが現実で、どこからが妄想なのかという線引きを一切しない
愛した人は、双子なのか、そうではないのか
そもそも、なぜ、彼は双子だと思ったのか
その答えは、観客それぞれにゆだねられている
私は、その答えはDNAに秘められていて、隠された染色体がクロエの意思を支配したのでは…
という、ちょっとSFっぽいことを考えた
映画のいろんなところに、トラップが隠されていて、考えれば考えるほど答えが見つからない
その「完璧な答えはない」ということこそ、この映画が伝えたいことなのではと思った
人間の欲はとても深く、完全に欲望を満たすことなどできない
だから、多少物足りないなと思うことがあっても、現状に満足することが
精神的にも健全な生活を送るコツなんだろうなと思った
なんともフランス映画らしい映画だった
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