ジュディ 虹の彼方にのレビュー・感想・評価
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雨が降ろうが、晴れようが。
歌声に人生を捧げた、ひとりの女性歌手の物語。
人生は、楽しいことや幸せな事よりも、辛さ、悩みを抱える事のほうが多いのかも知れない。
それでも、己の魂を込めて、雨が降ろうが、晴れようが、人生の道のりをコツコツと歩む大切さを問うているのだと想いました。
そして、必ず、その道のりには支えてくれる人たちが居てくれる。
そんなメッセージをラストシーンで感じました。
圧巻のラスト5分に号泣
やっとオスカーを獲れたね、ジュディ…ハリウッドの狭量さのせいで結局オスカーを獲れなかったジュディ・ガーランドを演じてレネー・ゼルウィガーがオスカーを獲ったのは、まるでジュディが獲ったようで感慨しきり…
①レネー・ゼルウィガーはまるでジュディが乗り移ったような名演。シルエットだけでは本物のジュディのよう。「シカゴ」の時は、ホンマに歌えるのやろか、と心配し、案の定キャサリン・ゼータ・ジョーンズに喰われてしまっていたが、ここでは、歌は本物のジュディの歌には敵わないとしても、見事な歌唱を披露。黄金期のハリウッドのトップミュージカルスターだったオーラも見事に醸し出している。②ジュディは少女スターの頃から、太らないように、長時間の撮影に耐えられるように、撮影時にいつも元気に歌い踊れるように薬を飲まされており、既に薬漬けであった(当時は覚醒剤の服用も許されていた)。彼女にとって何らかの薬を飲むのは日常茶飯事であった。③黄金期のハリウッドのスターといえば輝くような美女ばかり。その中で歌が何よりの売り物だったジュディは、自分の容姿にコンプレックスを持っていて、それが彼女を若い時から更に薬やアルコールに走らせたようだ。映画では結構可愛い子が演じていて、その点におけるジュディのコンプレックスには触れていないが、当時の映画会社のボスがどれ程の影響力を自分の抱えるスターに持っていたかは、ルイス・B・メイヤーと少女ジュディとのやり取りを通して描かれている。また、ライザ・ミネリは出てくるのかしら、と思っていたら似ているがもっと愛らしい顔の女優に演じさせていた。まあ、あんな個性的な顔のソックリさんは見つけられないだろうけど。④ジュディが中年のゲイ・カップルと一夜を過ごすシーン。ジュディは若い頃からLGBTQ+の人たちには分け隔てなく接していて、LGBTQ+のテーマカラーが何故虹の7色かと言えば、ジュディの『Over the Rainvow』のRainbowから取ったといわれる位。ラストのステージシーンで『Over the Rainbow』の途中でジュディが感極まって歌えなくなった時、ゲイ・カップルが励ますように『Over the Rainbow』を歌い出すところは印象的。そして観客が唱和しだすところは感動的だ。⑤最後の方のジュディの台詞にある「大切なのは虹の彼方にある何か(夢)が叶うことではなく、夢に向かって歩いて行くこと」だという人生哲学は大切だ。本人の性格や欠点にも原因はあっただろうけど、短かかった人生を彼女なりに必死に生きたのであろう。最近この言葉はやたら軽々しく使われて苦々しい限りだが、ジュディ、貴女は真のエンターテイナーであり、本当の“伝説”“レジェンド“だよ。貴女の歌が耳から入って脳を通り過ぎるのではなく心に届く限り、貴女を“忘れない”よ、ジュディ・ガーランド。
最後のOver the rainbowはやられます!
死して尚輝く愛すべきディーバ
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2020.3.7 TOHOシネマズ上野にて1回目
ジュディ
あなたがスタア誕生で獲りはぐったオスカー
レネーの一大パフォーマンスで
獲り返してくれましたよ。
ハリウッドに見出だされ
籠の鳥のように育てられ
薬漬けにされた挙げ句に
摂食障害やら睡眠障害に
商品扱いは情緒をも壊し
そしてハリウッドに捨てられた。
映画では
そんな背負わされた悲劇をも
物ともしない力強く明るい母親のあなた
マイノリティに寄り添う優しいあなた
傲慢で扱いづらい側面だけではない
あなたの魅力が沢山描かれていました。
一口のケーキを躊躇しながら食べるシーン
あなたに擦り込まれたそれまでの苦労を
ふっと一瞬脱ぎ捨てた心持ちになりました。
涙を留めることができなかったラスト
レインボーフラッグを振るたびに
あなたに背中を押されてる気がしています。
ジュディ
あなたがドロシーにならなかったら
あなたは平凡でも幸せな人生を
送ることができたのでしょうか。
それでもやはりあなたのドロシーに会えてよかった。
安らかにそして永遠においらの胸のなかに。
日本では大竹しのぶかなぁ これをやれるのは
主演のレネー・ゼルウィガー、まだ50歳なんですね。やはり西洋人は老けるのが早いせい?メイク?もちろん個人差はありますが、日本人だったら、70歳ぐらいかなぁなんて思いました。47歳で亡くなったジュディ・ガーランドもこんなだったのか?小さい時から睡眠不足で、覚醒剤や睡眠薬を与えられ、食べたいものも食べさせてもらえない。普通、睡眠不足の時ってすごく食欲亢進して、食べて補うみたいなことになりますよね。哀れだった。これは完全に児童虐待とパワハラで、シジイの説教と洗脳の最中のボディタッチはセクハラですね。
彼女のステージママは現れなかったけど、まあ同罪でしょう。描かれていたら、もっとこの映画は長く、重苦しくなったでしょうね。
お金を貯めて、子供たちと暮らしたいと、懸命にどさ巡りを続けますが、マネージャー役を自分から買って出る若い男に騙されてしまう。4回目の結婚をしてしまうが、ニューヨークでの公演が頓挫すると、たちまち手のひらを返される。
🎵🎤飲み過ぎたのはあんたのせいよ~
それをなによ❗
最初の出会いもそういえば、わざとらしかった。モーニングサービスのサプライズなんかしやがつて❗
でも、レネー・ゼルウィガーの切ない表情や恋してるときの表情に見入ってしまった。引き込まれました。
充分な愛情を与えられなかった人間は、自分から人を愛することのみではその隙間をうめられないみたいなトルストイの引用が最後にありました。 子供時代と晩年の場面を互いに挿入したのは、そのことを強調するためだったのでしょう。
昔のグランドキャバレーを堪能できましたが、バンマス役、ゲイカップルの二人、アコースティックギターの歌手がこの映画でジュディを支える善玉としてすばらしかった。あの二人がジュディからご飯でもいっしょにといわれたときの素人の戸惑い、驚きの演技がよかった。こっちも、ポカーンでしたよ。とくにあの二人の家でビアノの演奏で歌う彼女は穏やかな表情で幸せそうだった。最後のオーバー・ザ・レインボーよかったですね。
しょっぱなから、ジョジョラビット君登場はちょっとヒキましたが………
観賞後自宅でOZを見直し感慨
ラスト10分間にすべてが凝縮されている
『虹の彼方に』のサビだけは、死ぬほど聞いているんです。なぜなら、僕の大好きなバンドRainbowが、ライブのオープニングに『虹の彼方に』を使っているから。ライブ・アルバム『レインボー・オン・ステージ』では、『虹の彼方に』続いてジュディ・ガーランドの「We must be over the rainbow」のセリフとともに名曲『Kill the King』が始まります。だから、ジュディ・ガーランドの伝記映画ときいて、絶対見なきゃと、楽しみにしていたんです。
『Kill the King』は、Heavy Metalの源流の1つと言われていて、リッチー・ブラックモア、ロニー・ジェイムス・ディオ、コージー・パウエルとメタル界の3巨頭がそろった奇跡の曲でもあるんです。あ~、言わずにいられない😭😭。誰か、ロニー・ジェイムス・ディオの伝記映画を作ってくれなかな。
本編の方は、とにかくレネー・ゼルウィガーにつきる。歌がすばらしい。うっとりするような中低音のハスキーヴォイス。クラブ中に響き渡る伸びやかな高音。ただ、ストーリー自体は、見ていてつらい。ジュディは、子役のころからの食事制限、働きすぎで精神は、かなりやられてしまっている。その上、借金苦、薬漬け、離婚した夫との子供の親権問題と落ち目になったスターのよくある話で、途中に差し込まれる歌のシーンがなかったら見ているこっちのメンタルがやられてしまいます。
ラスト10分は感動で涙がだだ漏れになった。やはり歌手は、オーディエンスを感動させ、ファンから愛されてこそ輝ける。ジュディは、いままでのつらい気持ちを吹き飛ばすような伸びやかな歌を観衆に送る。ジュディは、幸せなまま生涯を閉じたと信じたい。
僕の大好きな、ロニー・ジェイムス・ディオも40代後半から60歳までは、散々だった。小さな箱の会場をサーキットして、声も全然ハリがない。それが、第二期ブラック・サバスが再結成されるや、ロックフェラー・センターのラジオシティ・ミュージックホールに全米からファンが殺到してソールドアウトになった。満員の観衆は、ミュージシャンにとって最高の薬なんだろうね。往年の声を取り戻して圧巻のステージだった。最後の輝きをはなっているロニー・ジェイムス・ディオのライブを日本で見たときの感動は、今でも忘れることができない。そんな思い出に浸りながら劇場を後にした。
レニーゼルウィガーはすごい。
切ない
And walking have to be enough... it 's all about "Hope". ハリウッドの光と闇(主に闇)
辛い。もう「オズの魔法使」を癒される~っなんて思って観れなくなりました。天真爛漫に見えるドロシーを演じてた舞台裏ではあんな事になってたなんて。ジュディ・ガーランドを見る目が変わってしまいます。最近本作に目掛けてジュディ・ガーランドの映画をちょこちょこ観てたのですが、これを観た後では純粋な気持ちでジュディの映画は観れなくなってしまいます。
何だか途中からジュディが痛々しくって。観客に笑顔向けてても無理して笑顔作っているんだろうなっなんて思えてしまって。時代とは言え、子役の頃から覚醒剤与えて無理矢理働かせてたって本当にハリウッドの闇の部分ですよね。そりゃ鬱にもボロボロにもなって早死にするわ。それでも光の部分が強すぎて飲み込まれてしまうんでしょうね。ショービズ界って恐い所や!
本作のレネー・ゼルウィガーはアカデミー賞納得の渾身の演技だったと思います。アカデミー賞の授賞式の時はレネーだったんですが、映画の中ではジュディでしたね。そんなにジュディに似てる訳でもないのですが、見事に演じきってました。そして、歌が上手い!色々とグッとくるシーンも多かった本作ですが、最後の「Over the rainbow 」で涙腺崩壊でした。
中盤のゲイのカップルのファンとのやり取りは唯一の癒されるシーンでした。ゲイである事が犯罪だと思われてた時代でジュディはゲイの人に対して偏見を持たずに接してたようで、LGBTの象徴のレインボー・フラッグの由来はジュディの「オズの魔法使」から来てるとか。そして、「Over the rainbow」はゲイの集会でよく演奏されるとか。ジュディは破滅型な人生だったかも知れませんが、時代を超えたアイコンになったんですね。
心というものは、どれくらい君が愛したかではなく、君がどれくらい人に愛されているかによって判断されるのだ
オズの魔法使いも見たことが無い。ジュディも昔のゲイアイコンくらいしか知りませんでした。
最近の伝記映画(ボヘミアンやダリダ等)は本人の曲を使っていますが、この作品に関してはレネー(演技と歌唱)にしかできない映画でした。
また、アーティストとしての盛者必衰にスポットを当てエンドストーリーに向けて、ただ進んでいくだけの映画とは違い、逆に落ち目になってからのストーリーにフォーカスされているので人間味が最も感じやすかったです。なので、映画としての説得力は違いますよね。
これが主演女優賞並みの演技なのかと言われればイエスとは言えませんが、ジュディーの分までもレネー(実力で)が主演女優を勝ち取ったと言われれば納得です。
ライザミネリから認めてもらえない(映画なので脚色もあるでしょうが)等の問題もありますが、ステージが人生だったジュディにとって、レネーが演じることによって現代の人々にも素晴らしさを伝えてもらえる伝記映画としては良かったのではないでしょうか。
いい映画でした。
オスカー大納得!圧倒的なレニーの演技とパフォーマンス
アカデミー賞やゴールデングローブ賞など各賞レースを総ナメにしたレニー・ゼルウィガーの演技力とパフォーマンスが、とにかく素晴らしい。歌唱シーンはどれもエモーショナルで、何度も涙が溢れました。
「ボヘミアンラプソディ」や「ロケットマン」のような分かり易くて楽しいエンタメミュージカル映画ではなく、一人の女優が短い人生を終える間際の数ヶ月間を映した伝記映画。物心ついた時から業界にいて、一般常識が通用しない幼少期を過ごし、大人になっても上手く生きられない。そんな女性の一見華やかだけど、必死で不器用で不安定で孤独な姿に胸が苦しくて、もどかしかった。
だけどステージに立つとたちまちスターの顔になり、パフォーマンスは圧倒的だし、スターだから生まれる関わりや高揚感もあって。彼女はこの生き方しか出来なかったんだと思うし本当にたくさんのことを犠牲にして立っていたのだろうけど、幸せだったと思いたいです。
ダメ人間の愛おしさ
ラストの『オズの魔法使』「虹の彼方に Over The Rainbow」には涙と鳥肌が!
子役をやっていた13歳の頃から、太りやすいが体型維持の契約があり、1日18時間労働をさせられて不眠症になったジュディは、慢性的に映画会社(MGM)のマネージャーから覚醒剤を投与されていたため、19歳の初婚時にはすっかり鬱と神経症とドラッグとアルコールにズッポリ。
遅刻、虚言、すっぽかしの末、クビになって。
せっかく再起のきっかけになりそうだった『スタア誕生』のあとも、監督・映画会社から干され。
中年になった時点で莫大な借金を背負った彼女が、子どもの養育費と借金返済のため、ロンドンで再々起をはかる話なんだが……
ずっとダメで、それが愛おしかった。
アカデミー賞主演女優賞も納得!
すげーな、レニー・ゼルウィガー!
観とかないと後悔するよ!
ジュディガーランド本人は別として、ブリジットジョーンズがジュディを演じたような感じが
オズのジュディしかしらないけれど。
【"夢を叶えるために"子役時代の哀しきトラウマに囚われながらも、子供達のために戦った母。ラストは涙を堪え切れない作品】
ー レネー・ゼルウィガー様。アカデミー主演女優賞おめでとうございます。ー
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哀切な作品である。
ジュディの人生、特に子役時代の食事、睡眠そして多分恋愛も"プロデューサーや、思い遣り無き女性マネージャーに制限されている姿は観ていて辛い。
今作品では、彼女のステージママは登場しないが、多分、似たような人種だろう。
18時間労働って、何なんだ!。
その経験がトラウマになってその後の彼女の人生を支配してしまったのは、想像に難くない。
スター時代はアッと言う間に過ぎ去り、今作品ではピークを過ぎながらも、子供達と一緒に暮らす夢を叶えるために働くジュディの姿が、我が儘な部分も含めて描かれる。
沁みたシーンは数々あれども、彼女のファンの男性二人をジュディが食事を誘うシーンからの、二人が受けて来た世間からの仕打ちに気付いたジュディの表情とピアノを弾く男性を後ろから抱きしめるシーン。
そして、ステージでの幾つかの失敗の後、メインステージを務める筈の男性コメディシンガー、ロニー(好漢である。彼は、この前のジュディの散々なステージでも、彼女をフォローしていた・・。)が、彼女の"歌わせて!"という懇願を"貴女のファンだった"と言い、申し出を受け入れるシーンからの、ラストのジュディの歌唱シーンの素晴らしさたるや・・。
歌唱途中で、声を詰まらせたジュディを支えるように、あの男性二人が立ち上がり、声を上げ"オーバー・ザ・レインボー"を歌い継ぎ、徐々に会場全体が”合唱”で覆われるシーンは涙なしでは観られない。
〈哀しき物語ではあるが、皆がジュディを愛していたのだ、心から。彼女の魂魄は"オーバー・ザ・レインボー"の歌声と共に、永遠に人々の心に残るのだ。〉
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