「恋なんて観覧車のようなもの」女と男の観覧車 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
恋なんて観覧車のようなもの
ウッディ・アレンお得意の人生喜劇
笑えないコメディを楽しんできた
痛いなー笑えないなー
と思いつつも、心の奥底で楽しんでるようなそんな作品
夫と息子がいる身でありながら、若い劇作家志望の学生と不倫をする主人公のジニー
彼女はいつも満たされず、次第に精神が不安定に
そこへ、夫の成人した娘が転がり込んできて、たちまち修羅場に
彼らが修羅場にいるのはわかっているけど、そこがカオスになればなるほど笑ってしまう
けれど、私としては、主人公のジニーに感情移入してしまって笑えない
しまいには、私にはこれが、やはりヒロインの精神が崩壊していく「欲望という名の電車」に見えてくる
ラストが異なるのは、これが電車ではなく観覧車で、悲劇ではなく喜劇だからか
疲れきった中年女が次第に開き直っていくジニーを演じたケイト・ウィンスレットはさすがの演技を見せてくれるし
ジャスティン・ティンバーレイクがモテるのも仕方ない(笑)
カメラは、映画ファンが大好きなヴィットリオ・ストラーロ
「遊園地」らしい画面の華やかさや、長い長いショットで、今回も映画ファンの目を楽しませてくれる
遊園地が舞台だけに、もっと軽めのコメディかと思ってた
大人が好き勝手やるのも自由だけど、そのしわ寄せは、しっかりと息子に影を落としているのがやるせない映画だった
コメントする