焼肉ドラゴンのレビュー・感想・評価
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時代に翻弄された人たち
その"世間"とやらを連れてこい!
いい加減徴兵の嘘はやめてほしい!
龍吉が「腕を返せ〜」と叫んだシーンは本来は感動を誘うシーンになるのだろうが、嘘を涙ながらに語る白々しさにあくびどころかおくび(ゲップ)が出そうだった。
いい加減当時の朝鮮人が徴兵されて戦地へ行かされたという嘘はやめて欲しい。
日本が朝鮮人を徴兵したのは1944年9月から、その兵士たちが訓練所に入ったのは1945年1月から7月までで、その後朝鮮半島や日本国内の「防衛部隊」へ配属されたが、ほとんど実戦経験のないまま終戦を迎えている。
それ以前は1938年から開始して毎年志願兵を募集していたのであり、その倍率が1938年が7.2倍、1939年20.1倍、1940年27.5倍、1941年45.1倍、1942には25万4273名の応募人数まで拡大したが結局合格したのは4077名にとどまったので倍率はなんと驚きの62.1倍である。
1943年は30万3394名の応募人数(東京ドーム5倍以上の収容人数)にふくれあがったが、合格者も6300名に増えたので倍率は48.1に下がった。
それでも50倍近い狭き門だったのだ。
不合格を悲観した自殺者騒動まで出している。
そのさまは当時の『大阪朝日・南鮮版』にまで記事として記載されている。
もうやめて欲しい!うんざりだ!
またいじめに関して、陸軍幼年学校出身のおじいさんにお話を伺ったことがあるが、たしかに戦前の小学生も今の小学生と変わらず仲間以外には残酷だったらしく「朝鮮人!朝鮮人!」と馬鹿にする風潮はあったようだ。
ただ先生に「同じ日本人なのだから朝鮮人と馬鹿にしてはいけない!」と諭されていたらしい。
必ずいじめ問題を絡めるのもなんだかな〜と思う。
在日朝鮮人による国有地の不法占拠問題だが、昔は千葉市の栄町周辺に国鉄の千葉駅があった。しかし拡張工事をしようにも戦後のドサクサで在日朝鮮人(ヤクザ)が駅一帯を不法占拠していたため用地確保が困難となり工事を断念、現在の場所に駅を移転したという情けないいわくがある。
千葉市会館の前には「ここに千葉駅あり」と書かれた石碑まである。
現在栄町には朝鮮系金融機関のハナ信用組合千葉支店があったり、千葉随一の風俗街としても有名である。
筆者は以前千葉市に住んでいて千葉劇場という映画館や千葉市美術館のためによく栄町へ足を運んでいたので雰囲気を知っているが、旧パルコ周辺から少しそれるだけで千葉神社周辺であっても活気がなく廃れている。
札幌、新潟、北九州、浜松などの政令指定都市の中心駅へは行ったことがないが、政令指定都市の中で千葉駅周辺が一番廃れているように思える。
本作の龍吉は本当に日本人に騙されているのかもしれないが、千葉市の例を挙げるまでもなく現在まで残る在日朝鮮人不法占拠の問題は全国にある。
映画には北朝鮮帰還事業も絡むが、当時の朝日から産経まで全ての新聞が「北朝鮮は天国」とあおって在日の北朝鮮帰還を後押ししたし、当時の政府としてもかさばる生活保護費と日本人の6倍にも及ぶ高い在日の犯罪率を苦慮していたので渡りに船の側面があった。
結果は、天国ではなく地獄であったことは今や周知の事実である。
本作の監督のチョン・ウィシンは脚本を担当した『血と骨』にも北朝鮮帰還事業を絡めていたので、なんらかの思い入れがあるのかもしれない。
徴兵の嘘にうんざりする度:10
1970年
2018-78
こんな日は
明日が信じられる
たとえ
昨日がどんなでも
レビュー読んでよさげなので、公開終了前日にかけこみました。
結果、よかった!
幸せで前向きな気持ちになれました。
主役は、もしかしたら両親かなと思います。
一家の大黒柱として家族の幸せを願って、働いて働いて、頑張っているアボジ。
大切な家族のことを思うと、全身を使って怒りや悲しみを表現するオモニ。
この二人がとにかく愛らしい。
この両親に育てられたら幸せだな、と思える二人でした。
冒頭の台詞は、お父さんが呟くものなんですけど、こちらも幸せな気分になる台詞です。
今回は、真木よう子に魅せられた部分が個人的には多かったです。
序盤に、思いがけず自分で自分をけなして、お母さんに怒られるシーンがあるんですが、その演技はほんとにはっとさせられるものがありました。すげぇ!と。
「故郷は近い。でもとても遠い。」
ネットのコメントなどを見ていると韓国蔑視の、逆に日本に対する見方を悪くするような表現もあって、日本人として気分を悪くすることも多々。
在日韓国人という立場は、日本にいても韓国にいてもつらいというのを聞いたことがあります。
でも同じ人間同士、お互いが向き合い、謝ったり認めあえば、いつの日か近い友人になれるんじゃないかと願います。
この家族のように。
スゴイ良かった
いいね
もっと差別
TOHO新宿で観ました。日曜でも朝はやや近場の方が多い印象。土地柄、韓国系が多く、飲食関係者の雰囲気の方も見かけます。
私はナレーターの中学生とほぼ同い歳で、同じ兵庫県ということもあり、感慨深く拝見しました。
名門私立なら、灘、六甲、通学からなら甲陽学院がモデルかと思います。
ただあの頃の朝鮮部落(そう呼んでました××)のホルモン屋からの通学、、にはかなり違和感あり、民族関係なく貧乏でいじめらたはず。
私は神戸の下町で、伊丹以上にそういう地区は複雑でした。
韓国系、北系、白系ロシア人(白人の意味でなく、赤でない=反共産党系の意味)香港人、台湾人といて、微妙な序列もありました。なかで最も差別されてるのは、ある地区の日本人でした。
映画からは逸れてしまいましたが、これこそ日本の恥部であり、忌まわしいことです。
この問題、ある地域の日本人差別の問題、この映画化も期待したいものです。
焼肉ドラゴン
目利きの人が「宣伝しなくても観客が入る作品(いい映画なので口コミで十分)」と言っていたので、見て損はないと思って映画館に行きましたが、期待以上。在日朝鮮人の人の映画のようで、そうではないと思います。誰にも生きていく上での苦しみがあり、難しさがあり、そして家族があり。登場人物たちには観客が凝縮され、投影されているのだとおもいます。また、いつの時代も人間の本質は変わらないので、時代設定もたまたま大阪万博前後になっただけだと思っています。「リアルだなぁ」と思いましたが、後から「撮影は順撮り」と知りました。国内でそんな面倒なことをするのは、ほかに山田洋次さんくらいでは?テーマは家族愛、隣人愛だと思います。やはり、誰にでも当てはまるものだと思います。
社会派
面白かった。とてもいいら映画でした。
こんな時代があったんだ
昭和感満載!
泣けました。
単純ではないんだろうなぁ
忘れてはいけない過去を照らす
在日コリアン問題を正面から捉えていて、逃げてない。
理不尽な差別と貧困と暴力が支配する1960年代の大阪。
戦後、騙されて国有地を購入した形で住み着き、細々と焼肉屋を営む一家の姿が染みる。
演出の軽やかさと、父・龍吉役のキム・サンホの演技が、「明日への希望」を抱かせてくれたから良かったけども。
無論、創作であり、どこまで実態を反映させているかは判断がつかないものの、歴史から考えて、これじゃ済まない例もあったろうな、と。
けれども、『三丁目の夕日』みたいな、すっとぼけて能天気な「昔は良かった」的美化に比べて、はるかに心に刺さる作品になっていたと思った。
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